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第一部
★絡み合う手【7】
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「汚くありません。貴女が汚いと思ったことは一度もありません」
ぴしゃりと言い切ったマキウスは、モニカの頬と額に口づけてくる。
額にも口づけてくるのは、夕方にヴィオーラが口づけたからだろうか。
衣摺れの音と共に身体をずらしたマキウスは、またモニカの胸元に顔をつけると、胸の頂に舌を這わせる。
「んっ……」
何度も舐められて、快感を覚える。
ようやく舌が離れたと思ったら、今度は反対側の頂を舐められて、ますます身体中が熱を帯びてくる。
何も考えられなくなってくると、今までどうやって息をしていたのか分からなくなってきて、だんだん息継ぎが難しくなってくる。
胸元がはだけただけの状態だったモニカのドレスは、マキウスの手によってどんどん脱がされていく。
脱がせながら、時々、マキウスが心配そうに顔を覗き込んでくるのは、モニカが抱えている過去の傷を気遣ってくれているのだろうか。
そんな気遣いが嬉しい反面、いつまでもマキウスに気を遣わせている罪悪感にも苛まれてしまう。
「気にしなくていいですよ」
顔に出ていたのだろうか。
モニカの身体から顔を上げたマキウスは、アメシストの様な紫色の瞳を細める。
「誰にだって、得手不得手があります。無理に慣れようとせずに、これから少しずつ慣れていけばいいんです。それを恥とも、悪いとも思わないで下さい」
「マキウス様……」
「今は慣れることだけを考えて、私を感じて下さい。……願わくは、私を受け入れて下さい。私だけの『天使』」
「はい……」
下腹部までドレスが下げられたその時、タイミング悪く、扉を叩く音が聞こえてきた。
その瞬間、これまでの熱は引いていき、マキウスは不快そうに舌打ちをした。
「誰ですか? こんな時に……」
マキウスがモニカから身体を離したタイミングで、とりあえずモニカは足元にあった掛布を肩から掛けた。
これなら、今まで何をしていたか、傍目にはわからないだろう。
マキウスが扉を開けると、そこにはティカの姿があったのだった。
「あ……。も、申し訳ありません! この様な時間に……」
マキウスの剣幕に恐れをなしたのか、それともベッドで身を起こしたモニカから何かを察したのか、及び腰になっていた。
「構いません。何かありましたか?」
「あ……モ、モニカ様の……奥様の、沐浴の用意が整っているのですが、なかなかお姿をお見せにならないので、様子を見てくるようにと、メイド長が……。夫婦だけの時間を過ごされている様なら、明日の朝でもいいとのことでしたが……」
「全く……ペルラにはお見通しということですか……」
掛布を肩からかけたまま、モニカはベッドから降りて扉に近いていく。
「ありがとうございます。すぐに行くと伝えて下さい」
一礼したティカが去って行くと、呆れたようにマキウスは息を吐いた。
「モニカ……」
「続きをしようにも、やっぱり、身体が汚れたままなのが気になるので……」
「気にしていないと言っているんですが……」
マキウスの呟きを聞きながら、モニカはベッドに戻って脱がされたコルセットを身につけると、ドレスを着直す。
ニコラに授乳をする都合上、一人でも着られるドレスを身につけていて良かった。
ドレスを整えると、モニカはマキウスを振り返ったのだった。
「それでは、マキウス様、また後ほど……」
「私も一緒に行きますよ」
同じく服を整えたマキウスが、当たり前の様について来る姿にモニカはギョッとした。
「え……屋敷内ですし、大丈夫ですよ。ここで待っていて下さい」
「待ちきれません。沐浴が終わるまで、部屋の前で待っています。……行きましょう」
マキウスに腕を引かれて、モニカは沐浴に向かったのだった。
ぴしゃりと言い切ったマキウスは、モニカの頬と額に口づけてくる。
額にも口づけてくるのは、夕方にヴィオーラが口づけたからだろうか。
衣摺れの音と共に身体をずらしたマキウスは、またモニカの胸元に顔をつけると、胸の頂に舌を這わせる。
「んっ……」
何度も舐められて、快感を覚える。
ようやく舌が離れたと思ったら、今度は反対側の頂を舐められて、ますます身体中が熱を帯びてくる。
何も考えられなくなってくると、今までどうやって息をしていたのか分からなくなってきて、だんだん息継ぎが難しくなってくる。
胸元がはだけただけの状態だったモニカのドレスは、マキウスの手によってどんどん脱がされていく。
脱がせながら、時々、マキウスが心配そうに顔を覗き込んでくるのは、モニカが抱えている過去の傷を気遣ってくれているのだろうか。
そんな気遣いが嬉しい反面、いつまでもマキウスに気を遣わせている罪悪感にも苛まれてしまう。
「気にしなくていいですよ」
顔に出ていたのだろうか。
モニカの身体から顔を上げたマキウスは、アメシストの様な紫色の瞳を細める。
「誰にだって、得手不得手があります。無理に慣れようとせずに、これから少しずつ慣れていけばいいんです。それを恥とも、悪いとも思わないで下さい」
「マキウス様……」
「今は慣れることだけを考えて、私を感じて下さい。……願わくは、私を受け入れて下さい。私だけの『天使』」
「はい……」
下腹部までドレスが下げられたその時、タイミング悪く、扉を叩く音が聞こえてきた。
その瞬間、これまでの熱は引いていき、マキウスは不快そうに舌打ちをした。
「誰ですか? こんな時に……」
マキウスがモニカから身体を離したタイミングで、とりあえずモニカは足元にあった掛布を肩から掛けた。
これなら、今まで何をしていたか、傍目にはわからないだろう。
マキウスが扉を開けると、そこにはティカの姿があったのだった。
「あ……。も、申し訳ありません! この様な時間に……」
マキウスの剣幕に恐れをなしたのか、それともベッドで身を起こしたモニカから何かを察したのか、及び腰になっていた。
「構いません。何かありましたか?」
「あ……モ、モニカ様の……奥様の、沐浴の用意が整っているのですが、なかなかお姿をお見せにならないので、様子を見てくるようにと、メイド長が……。夫婦だけの時間を過ごされている様なら、明日の朝でもいいとのことでしたが……」
「全く……ペルラにはお見通しということですか……」
掛布を肩からかけたまま、モニカはベッドから降りて扉に近いていく。
「ありがとうございます。すぐに行くと伝えて下さい」
一礼したティカが去って行くと、呆れたようにマキウスは息を吐いた。
「モニカ……」
「続きをしようにも、やっぱり、身体が汚れたままなのが気になるので……」
「気にしていないと言っているんですが……」
マキウスの呟きを聞きながら、モニカはベッドに戻って脱がされたコルセットを身につけると、ドレスを着直す。
ニコラに授乳をする都合上、一人でも着られるドレスを身につけていて良かった。
ドレスを整えると、モニカはマキウスを振り返ったのだった。
「それでは、マキウス様、また後ほど……」
「私も一緒に行きますよ」
同じく服を整えたマキウスが、当たり前の様について来る姿にモニカはギョッとした。
「え……屋敷内ですし、大丈夫ですよ。ここで待っていて下さい」
「待ちきれません。沐浴が終わるまで、部屋の前で待っています。……行きましょう」
マキウスに腕を引かれて、モニカは沐浴に向かったのだった。
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