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35話 人物分類
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その日の夜、僕は自分の部屋で今自分に起こっている現象について考えていた。
ただ、考えただけでは何も答えは出てこない。
「やっぱり、魔法を使うコードを確認した方が早いかな?」
僕はコードを見に行くことにした。
「へぇ、そうだったんだ。」
僕らが魔法を使うとき、魔法の種類、魔力量、そして人物分類をコードに送って、魔法を発動させているらしい。
ということは、この3つの項目のどれかが今回の現象に繋がっているということだろう。
いや、魔法の種類は特に変えようがないし、魔力量に関しても、いつもと同じだけ使っているはず。
となると、人物分類が影響している可能性が高いってことになるか。
確か、人物分類って、勇者とか聖女とか、この世界の役割が入っている項目だよね?
そもそも人物分類はどこで使われているんだろう。
魔法関係ない気がするんだけどな。
もう少し詳しくコードを確認した方が良いかな。
「え、そうだったの?」
コードを見るに、人物分類が空ではない場合、その人物分類によって魔力量が少なくなるように、つまり威力が弱くなるようにプログラミングされている。
その魔力量が少なくなる割合を見てみると、聖女は1で威力は変わらない。
賢者も0.99とかだけど、一般人になると、上は0.4、中は0.35、下は0.3になっている。
つまり、一般人(下)の人物分類の人が魔法を放った場合、魔力量を100使ったのにもかかわらず、魔力量30の魔法の威力しか出ないって事になる。
そう考えると、僕の魔法の威力が上がったって事は、この人物分類が変わったって事になるのか?何から何に?
ひとまず、コードの世界から戻ることにした。
やっぱり、僕自身の人物分類の値を直接確認したいな。
鑑定魔法って出来るのかな?いや、多分出来る。
僕は人間の設定にどんな項目があるか知っている。
つまり、その項目を見るように魔法を使えば値を引っ張ってこれるかも。
とりあえず、人物分類がどうなっているか確認しよう。
人物分類を見られるように、鑑定。
やった。表示された。
でも、項目は表示されたけど、値は空みたいだ。
もしかして失敗だったかな?試しに、総合値も見てみよう。
あ、総合値は値が表示されている。ということは、僕の人物分類は空で間違いなさそう。
空になっているということは、魔力量が少なくなる処理に入らずに、魔法が使えるってことだから、僕が送った魔力量に比例した魔法が使えるってことか。
ということは、元々僕は、一般人の設定だったけど、何かの拍子に空になって、魔法の威力が上がったって考えると、今回のことは納得がいく。
いや、むしろ、魔法の威力が上がったというより、実際は魔法の威力が下がらなくなったってことか。
でもなんで空になったんだろう。
タイミング的には、ミノタウロスの件が関係してそうだよな。
僕の意識がなくなったのと同時にバグ認定も解除されたわけだし、一回心臓が止まって、そのタイミングでリセットされたとか?
でも一般人にならなかったのは何でだろう。
あ、他の数値的に当てはまる人物分類がなかったとか?
うーん。謎は深まるばかりだ。でも今日は魔法のことも分かったし、この辺まででいいかな。
あれ、ちょっと待って。人物分類が空って事は、僕はゲームに人生を決められるようなことは無くなったってこと?
自分の人生、自分で決められるって事?
やった!なんか知らない間に達成出来ちゃったけど、良かった。
これで自分の人生だって胸を張れる。
自分の人生に責任が持てる。
これからは自分の足で歩んでいくんだ。
後は、みんなの人物分類の設定も空に出来たらいいんだけどな。
値の編集って出来るのかな?
とりあえず今鑑定してある、総合値を編集してみようかな。
あれ?僕の総合値って、この数値で合ってるの?
ミノタウロスの上限が1万で、僕はそれより弱いはずじゃ……。
一、十、百、千、万、十万……。50万あるんだけど。そんな馬鹿な。
いや、でもそうか。
恐らく魔法以外にも、人物分類によって色んな数値が制限されていたのかもしれない。
それがなくなったから総合値とかも予想以上に上がったってことかな?
よし。とりあえず編集に挑戦してみよう。
試しに、総合値よ、50万1になれ!
……手応えがない。
再び鑑定してみたが、変化はしなかった。
「やっぱ、コードと同じで値も編集は出来ないのか。流石にロックされているよね。」
まぁでも、人物分類が空になったことだし、僕はゲームに左右されずに生きていけるって事が分かったからよしとしよう。
後はバグ認定の問題と、みんなの人物分類の値も空に出来るように研究を続けよう。
ただ、考えただけでは何も答えは出てこない。
「やっぱり、魔法を使うコードを確認した方が早いかな?」
僕はコードを見に行くことにした。
「へぇ、そうだったんだ。」
僕らが魔法を使うとき、魔法の種類、魔力量、そして人物分類をコードに送って、魔法を発動させているらしい。
ということは、この3つの項目のどれかが今回の現象に繋がっているということだろう。
いや、魔法の種類は特に変えようがないし、魔力量に関しても、いつもと同じだけ使っているはず。
となると、人物分類が影響している可能性が高いってことになるか。
確か、人物分類って、勇者とか聖女とか、この世界の役割が入っている項目だよね?
そもそも人物分類はどこで使われているんだろう。
魔法関係ない気がするんだけどな。
もう少し詳しくコードを確認した方が良いかな。
「え、そうだったの?」
コードを見るに、人物分類が空ではない場合、その人物分類によって魔力量が少なくなるように、つまり威力が弱くなるようにプログラミングされている。
その魔力量が少なくなる割合を見てみると、聖女は1で威力は変わらない。
賢者も0.99とかだけど、一般人になると、上は0.4、中は0.35、下は0.3になっている。
つまり、一般人(下)の人物分類の人が魔法を放った場合、魔力量を100使ったのにもかかわらず、魔力量30の魔法の威力しか出ないって事になる。
そう考えると、僕の魔法の威力が上がったって事は、この人物分類が変わったって事になるのか?何から何に?
ひとまず、コードの世界から戻ることにした。
やっぱり、僕自身の人物分類の値を直接確認したいな。
鑑定魔法って出来るのかな?いや、多分出来る。
僕は人間の設定にどんな項目があるか知っている。
つまり、その項目を見るように魔法を使えば値を引っ張ってこれるかも。
とりあえず、人物分類がどうなっているか確認しよう。
人物分類を見られるように、鑑定。
やった。表示された。
でも、項目は表示されたけど、値は空みたいだ。
もしかして失敗だったかな?試しに、総合値も見てみよう。
あ、総合値は値が表示されている。ということは、僕の人物分類は空で間違いなさそう。
空になっているということは、魔力量が少なくなる処理に入らずに、魔法が使えるってことだから、僕が送った魔力量に比例した魔法が使えるってことか。
ということは、元々僕は、一般人の設定だったけど、何かの拍子に空になって、魔法の威力が上がったって考えると、今回のことは納得がいく。
いや、むしろ、魔法の威力が上がったというより、実際は魔法の威力が下がらなくなったってことか。
でもなんで空になったんだろう。
タイミング的には、ミノタウロスの件が関係してそうだよな。
僕の意識がなくなったのと同時にバグ認定も解除されたわけだし、一回心臓が止まって、そのタイミングでリセットされたとか?
でも一般人にならなかったのは何でだろう。
あ、他の数値的に当てはまる人物分類がなかったとか?
うーん。謎は深まるばかりだ。でも今日は魔法のことも分かったし、この辺まででいいかな。
あれ、ちょっと待って。人物分類が空って事は、僕はゲームに人生を決められるようなことは無くなったってこと?
自分の人生、自分で決められるって事?
やった!なんか知らない間に達成出来ちゃったけど、良かった。
これで自分の人生だって胸を張れる。
自分の人生に責任が持てる。
これからは自分の足で歩んでいくんだ。
後は、みんなの人物分類の設定も空に出来たらいいんだけどな。
値の編集って出来るのかな?
とりあえず今鑑定してある、総合値を編集してみようかな。
あれ?僕の総合値って、この数値で合ってるの?
ミノタウロスの上限が1万で、僕はそれより弱いはずじゃ……。
一、十、百、千、万、十万……。50万あるんだけど。そんな馬鹿な。
いや、でもそうか。
恐らく魔法以外にも、人物分類によって色んな数値が制限されていたのかもしれない。
それがなくなったから総合値とかも予想以上に上がったってことかな?
よし。とりあえず編集に挑戦してみよう。
試しに、総合値よ、50万1になれ!
……手応えがない。
再び鑑定してみたが、変化はしなかった。
「やっぱ、コードと同じで値も編集は出来ないのか。流石にロックされているよね。」
まぁでも、人物分類が空になったことだし、僕はゲームに左右されずに生きていけるって事が分かったからよしとしよう。
後はバグ認定の問題と、みんなの人物分類の値も空に出来るように研究を続けよう。
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