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成美と夏帆

夏帆の試練

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ある日の部活中、夏帆は成美と付き合ってからのことを考えていた。

(今まで私に話しかけてくれる人なんていなかった。
例え話しかけられても冷たい態度をとっていた。
暗くてお堅いイメージしかなかった私をみんな避けてた。
でも…あの子は違った。
最初こそイメージは悪かったけど笑顔で話しかけてきた。
私のことを好きだと言ってくれた。
私もあの子を好きになった。
本当に好きになった。
だから私は知りたい。
好きを試したい。
あの子の好きも本当なのか…)

「夏帆!どうしたの?ぼ~っとして」

「あぁ…ごめんなさい…」

夏帆は部活の間ずっとうわの空だった。

部活終了後…

プールサイドには成美と夏帆の姿があった。

「夏帆どうしたの?今日元気ないじゃん…」

「ちょっと疲れててね…」

そう言って夏帆はプールに入り、成美を見る。

「ねぇ成美…ちょっとドリンク取ってきてくれないかな…」

「うん…わかった!」

成美は更衣室の方へ向かって行く。

(ごめんね成美…)

夏帆はプールに仰向けに沈んだ。

「コポ…コポ…コポ…コポポ…」

そして目を閉じて力を抜き、出来るだけ長く水中にいられるようにする。

30秒ほどで成美がプールサイドに戻ってくる。

「あれ?…夏帆?…」

成美は周りを見渡し夏帆を探す。

「夏帆どこ行ったんだろ?」

そのときプールから音がする。

「ゴポ…ゴポ…ゴポポポポ…」

プールの中から気泡が上がっている。
そして成美はプールの底に沈んでいる夏帆を見つける。

「うそっ…夏帆~!」

成美は持っていた荷物を投げ捨ててプールに飛び込んだ。

ザブン…

プールの底で夏帆は目を閉じて揺らめいていた。

(夏帆!)

成美は夏帆を抱えて浮上する。

ザパァ…

「夏帆!…夏帆!…しっかりして!…」

成美は夏帆をプールサイドに寝かせた。

「夏帆!…やだっ…夏帆~!」

成美は涙を流しながら夏帆の名前を呼ぶ。

「そ、そうだ!…」

成美は夏帆に唇を合わせ息を吹き込む。

スー…

(お願い!目を覚まして!夏帆!)

成美は何度も息を吹き込み続けた。
そしてもう一度息を吹き込もうと唇を重ねたそのとき

ガシッ…

夏帆は成美の頭を両腕で抱え、舌を成美の口にねじ込んだ。

ぢゅるる…ちゅぷ…

「んんんん…」

突然のことに成美は困惑し、夏帆から離れようとするが夏帆に押さえられて離れられない。

ぢゅる…ちゅるる…

「んんん~………ぷはぁ!…」

ようやく夏帆は離してくれた。

「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…」

「ありがとう成美…助けてくれて…」

夏帆は成美に微笑みかけるが、成美は状況がよく分かっていなかった。

「夏帆…大丈夫なの?…」

「ごめんなさい成美…私溺れてたわけじゃないの…ただ心配してもらいたくて…」

夏帆はわざと溺れたフリをしたと成美に言ったそのとき…

パァン…

成美は夏帆の頬をぶつ。

「えっ?…成美?…」

「バカじゃないの?…絶対に許さない!…」

成美は立ち上がり、スタスタと速歩きで更衣室の方へ向かって行く。

「ちょ…ちょっと成美!」

夏帆は成美を追いかけ、成美の腕を掴む。

「離してよ!」

成美は夏帆の手を振り解き自分のロッカーの中からタオルを取り出して髪を拭き始める。

「成美…どうして…」

成美は夏帆の声を無視して水着を脱ぎだし、胸をさらけ出す。

「成美…やめてっ…無視しないで!…」

夏帆は泣きそうな顔で成美の腕を掴んだ。

「成美…ごめんなさい!…」

「許さない…私ほんとに心配したんだよ?」

「ごめんなさい…もう絶対にしないから…」

「私…怖かったんだよ?…夏帆が目を覚まさないことだって考えたし…泣きながら…」

「うん…」

成美がどれだけ心配したかを告げられ、夏帆は罪悪感に押し潰されそうになる。

「私が悪かった…成美の気持ちも考えずに…試すようなことをして…本当にごめんなさい!…」

夏帆は成美がどれだけ辛かったかを考え、涙を流さないように堪えながら反省した。

「お願いだから…嫌いにならないで…成美…」

「嫌いとか…一言も言ってないし…」

成美は夏帆の両手を握った。

「今回は許してあげる…言っとくけど私は夏帆のこと本当に好きなんだからね…」

「うっ…うぅ…うっ…うっ…成美…」

夏帆は涙を流しながら手を握り返す。

「そんなに泣かないでよ…こっちまで泣きそうじゃん…」

成美は夏帆の唇にキスをする。

ちゅ…

「許す代わりに条件がある…」

「何?…」

「今日は私の好きにさせること…」

「うん…成美の好きなようにして…」

成美は夏帆をベンチに押し倒し、その上から覆い被さり唇を重ねる。

ぢゅるっ…ちゅぷっ…ちゅぷぷっ…ぢゅる…

「へへへ…いつもは怒られちゃうと思って遠慮してたけど…今日は本気でいくよ。」

「あんっ…ズルいわ成美…」

成美は唇を重ねたまま夏帆の股間に指を当て、スジを撫でる。

コスっ…コスっ…コスっ…コスっ…

「あぁっ♡…あっ…あっ…」

成美は夏帆の水着を脱がせると、夏帆は胸と股間を手で隠す。

「ちょっと…裸は恥ずかしいわ…」

「いいの!…手どけて…」
 
夏帆はお腹の辺りで手を組む。

「キレイだよ…夏帆…」

「やだっ…恥ずかしいわ…」

成美は夏帆の秘部に指を当てる。

「挿れるよ夏帆…」

「優しく…あぁんっ♡」

成美は指を奥まで挿入させ、膣をかき回す。

ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅ…

「そんな…いきなり…あっ…あっ…あっ…あっ…」

ぷしゃぁぁ…

突然、夏帆はイってしまった。

「夏帆…もうイっちゃったの?…」

「だって…」

成美は夏帆の膣から指を抜くと、今度は自分の水着を脱ぎだした。

「こっからが本気だよ…」

成美はベンチに座ると夏帆の秘部に自分の秘部をくっつける。

ちゅ…

「へへへ…おま○こでキスしちゃったね…」

「そんな…言わないで…」

成美は秘部でのキスを繰り返す。

ちゅ…ちゅ…ちゅ…ちゅ…ちゅ…

「すごいエロい…糸引いちゃってるよ…」

「はぁんっ…あっ…あっ…やだぁ…」

「そろそろいくよ…」

成美は秘部をくっつけたまま擦らせだした。

ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅ…

「やぁぁぁんっ…これっ…きもちっ…いぃ…」

「あぁんっ♡…これヤバイかもっ♡…」

夏帆が身体を起こすと、そのまま2人は抱きしめ合い、舌を出して舐め合った。

「まさか…夏帆が…こんなに…エロかった…なんてね…」

「こんなの…成美の…前だけ…だから…」

ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅ…

「あぁっ♡…ヤバイっ♡…もうっ♡…」

「私も…もう…限界…」

2人は強くぎゅっと抱きしめ合った。

「イクっ♡…イっくぅぅぅっ♡…」
「あぁぁぁぁぁぁんっ…」

ぷしゃぁぁぁぁ…

2人は同時に絶頂に達し、しばらく抱きしめ合っていた。

「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…夏帆…好き…」
「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…私も…好き…」

しばらくすると、2人は全裸のままベンチに腰かけていた。

「そういえば成美…人工呼吸はまず息があるか確認して、そして気道を確保しなきゃ、そして息を吹き込むときは鼻を摘んでから…」

「だああああ…一気に言われてもわかんない!」

「じゃあ練習しなきゃ…」

「キスしたいだけでしょ…変わったね夏帆…」

「ふふふ…だから成美の前だけよ!…」
「へへへ…じゃあやり方おしえてよ!…」

夏帆は自分の気持ちをぶつけたことで、全てを成美にさらけ出せるようになった。
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