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◆俺のこと大好き星人
しおりを挟むクール男前受け
遠野 あやと(とおの あやと)
副会長攻め
吉崎 晴哉(よしざき はるや)
◇◇◇
突然ですが俺には…少し、いやかなりスキンシップの激しい彼氏がいます。
そいつは、所謂、生徒会副会長というのに所属して学校では憧れの存在。
そんな奴となぜ俺が付き合っているのかというと話せば長くなる。
そいつとは小さい頃からの付き合いだった。
小さい頃からベタベタ俺のこと触っていた記憶が今も残っている。
小さい頃から色んなことされてたなと、思い返すと恥ずかしくなる。
そんなこと考えていたらそいつがやってきた。
「あや。一緒に帰ろ」
「あぁ」
ぎゅっと俺の手を握って歩き出すこいつは、さっき俺が言った彼氏。
名前は、吉崎晴哉。
ちなみに俺の名前は遠野あやと。こいつからはいつもあやって呼ばれている。
「今日生徒会はいいのか?」
「んー、今日は休み」
「そっか」
いつも生徒会の仕事で晴哉の帰りを待っていて、今日は早いから珍しかった。
それより、今日はいつもより早いから手を握るの少し恥ずかしい。
だって、今から帰る奴らが多くて視線が痛いから。
「なぁ、晴哉」
「どうしたの?あや」
「や、なんでもない」
にっこりと眩しくらいの王子様スマイルを目の前にして俺は何も言えなかった。
「今日あやの家寄ってもいい?」
「んー、別にいいよ」
てか、いつも勝手に部屋にあがってきているだろとは言えない。
「あら、はるくんいらっしゃい」
「お邪魔しますね」
晴哉は俺の母さんにあいさつして玄関で靴を脱ぐ。そして、几帳面に靴を端に揃えて直している。俺はそんな彼を無視してそのまま自分の部屋へと直行。
「あや。もう酷いじゃないか先に言っちゃうなんて」
晴哉も俺を追って部屋へと入ってきた。
「ごめん。少し休みたかったから」
「もう次からは俺を置いて行っちゃだめだよ」
そう言って、俺が座っているベッドの横に晴哉も腰を下ろした。
「そういえば、聞いてよ」
晴哉は俺の膝へと倒れ込んで膝枕状態のまま俺に話してくる。
「なに」
「今日、あやのこと話している奴らがいてさ、すっごいむかついた」
「そうなんだ」
どうせ悪口かなんか言われてんだろうな。別に気にしない。だって俺にはこいつがいるから。
「あやはきっと何もわかってない」
「別にわからなくてもいい。お前さえいてくれれば」
「あや!」
ぎゅっと俺の腰に手を回してスリスリしてくる。
「晴哉、ちょっとそれくすぐったいからやめて」
「はぁ、あやは可愛いな。クールで男前なのに本当いつもずるい」
何がずるいのかわからないけど男前はお前だろと言ってやりたい。
「俺さえいてくれればって何。もう生殺しじゃん」
「だって俺、お前以外の奴と話できないし」
そう俺は極度の人見知り野郎。
友達と呼べる者なんていない。晴哉だけ。
「はぁ可愛い。もうあや大好き」
晴哉は俺のこと可愛い、可愛いと言って起き上がり俺にキスをする。
「んっ、ぁ、ちょ、はる…や」
「あや可愛い。だけどやめてあげないよ」
舌と舌とが深く絡み合う。
「あや大好き。今すぐ結婚しよ」
「結婚…、できるの18歳からだろっ」
「そんなの関係ない。今すぐあやを俺のものにしたい」
「んっ、…もうお前のもんだけど」
その一言で晴哉は狼のように豹変した。
何でこんなみんなから王子様と呼ばれている奴が俺のこと大好きなのかわからない。
だけど、俺もこいつのこと
大好き。
「んっ、ぁ、はる…や」
「可愛い。あやもっと顔見せて」
「…っ。俺のこと大好き星人め」
「それはあやも一緒でしょ」
「…っ、知らない」
いつも俺は、副会長でスキンシップの激しい彼氏に
愛されています。
【完】
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