超絶美形な悪役として生まれ変わりました

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「ふ、ふーん？プレゼントもらったことがないとか可哀想なやつ！そこまで言うなら一生大切にしろよ！無くしたり壊したりしてみろその時は覚悟しろな！」


気づけば訳の分からないことを口走っていた。負け犬の遠吠えみたいになってしまった。


「絶対大切にするね、ルアン」

「あっそ！」


たらしだ。そんなこと言われたら胸がときめくのですが、どこぞの青春ドラマですか。これ以上、話をしていたら自分がおかしくなるので離れた席に座った。

これは良心が痛む。一生ついていきたいくらい人間ができていてすごい。しかもあれで10歳だよ、怖い怖い。成長したら神になるつもり？何目指してんのって聞きたくなるくらいすでに語彙力崩壊。

だからアニメでも人気が出るのもわかる。こういう主人公は愛されてなんぼです。10歳の幼少期なんてアニメではごく僅かしか放送されてなかった。今がとても貴重であることを身に沁みて感じる。

エイデンが英雄となるのは確か17～19歳くらいだったかな。若すぎるけど、生き様は素晴らしい。数々の冒険、苦難を乗り越えて感動を与えてくれたんだよな。

本当俺は今何をしてるんだか。もっと頑張れ。


ブレスレットをあげただけであんなに喜んでくれるなんてこっちまで嬉しくなるじゃん。

あと忘れてたけど結局売らなかったが爺さん大丈夫か。薬買えずに今も我慢してたりして。時間があったらこっそり見に行こう。お金だけはあるから薬でも買って元気になってもらいたいな。そしたらエイデンも不安がなくなり喜ぶだろう。確か学園の近くにある孤児院の隣が家だったはず。この孤児院こそ、エイデンが育った場所で爺さんに引き取られた場所。たまに孤児院の子たちとエイデンは恩を返すかのように遊んだり世話したりしてるんだよな。偉いぞ。

俺が爺さんを救ってやるからな。そして陰で救うヒーローにもでもなろう。たくさん地道に徳を積んで最終的には消されないキャラになりたい。ライバルとしてお互い切磋琢磨し成長していけたら最高だ。


良い計画だな。まずは勉強をして立派な職業に就きたい。




「ルアン様！あいつ生意気でしたね！！」


「もう済んだ話だから大丈夫だよ。それより本が読みたくなった」


図書館で借りた魔力についての本を開く。


「ルアン様大人…っ！」




お前らは俺の保護者か。

こういうモブ達も今はエイデンを敵対視しているが魔力テスト後手のひら返すようになる。

来月はとうとう待ちに待った魔力テストが控えている。それまで期間は短いが少しでも魔力を学んで置きたい。これで俺の人生が左右するんだ。


よし、本たくさん読むぞ！頑張れ俺。