君と見た景色

嶺乃鴉

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悠里のお話

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  私は小さい頃、空を飛んだことがある。1人で飛んだというわけではなくて、なにかふわふわしたような物に乗っていたような気がする。
   
   
    あんまりよく覚えていない。


  確か、幼稚園の年長さんくらいのとき。
小さい頃に空を飛んだ話をすると友達は興味深々で聞いてくれて、先生は「よかったね。」と笑ってくれた。両親や親戚も微笑んでくれた。

   でも、中学生となった今では聞いてくれなくなった。聞いてくれたとしても、笑い者にされたり「もうその話はやめなさい。大人になるんだから」とあきれて叱られるばかりだった。


    本当に私は空を飛んだことがあるのだろうか?


  最近ではそう思うようになってきた…。
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