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第1章「これってラブコメ展開ですか?」
第7話「ニヤニヤが止まらない!!」
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---ああ、ちょっと全内蔵が痛くなってきた。さっきまでのルンルン気分はどこにいったんだろう? 校舎裏に近づくにつれ緊張で体の内側が張り裂けそうだ。ここまで緊張したのは生まれて初めてだ。
だが、ここでチャンスを逃す訳には行かない! 俺の春はもう目の前にあるんだ! そう決意を新たにして再び校舎裏に向かっていた。
---5分後、校舎裏に到着し周りを確認した。辺りには人思いのほか少なかった。2、3人ぐらいだろうか? その2、3の内の1人に彼女、夏目有紗の姿があった。
校舎が丁度日陰になっていてそこの座れる場所に彼女は座っていた。座りながら焼きそばパンを食べている最中の様だった。ふと思ったのだが女の子がご飯を食べてる姿ってこんなに可愛いものだったのだろうか? 勿論人にもよるが。
そんなことを思いながら彼女のもとに歩いていった。大丈夫、平常心だ、平常心!
「よ、よ、よう」
ぎこちない動きで声をかけてみた。すると焼きそばパンをくわえながらこちらに視線を向けた。クソ可愛いなぁ。
「んっ、 ほうひゃくひたみちゃいね(ようやくきたみたいね)」
もごもごしながら彼女は喋り始めた。お茶を飲みながらポンポンっと隣の座れる場所に手をたたく。隣に座ってという合図だろう。
俺は黙って彼女の隣に座った。ヤバい! さっきまで忘れていた緊張が再び戻ってきた。
「ふうぅ」
お茶を飲み終わった様でひと息ついて改めて彼女から話し始めた。
「いきなり呼び出してごめんなさい。やっぱりどうしても気になってしまったものだから」
気になる? やっぱそういうことだったのか。ラブコメの展開にしてはかなり早いがここは現実だ。早くてもいいじゃないか。ウハウハ気分の俺をよそめに彼女は話を続ける。
「このことは絶対に内緒にしなさいよ!」
内緒? そうか、確かに恥ずかしいもんなぁ。俺も彼女ができました! なんて周りにいうのは気恥ずかしいもんなぁ。
「う、うん! 分かったよ!!」
ヤバい!! ニヤニヤが止まらない!!
あまりにも顔にでてしまっていたのか、彼女は慌てて俺の腕を掴み問い始めた。
「ま、まさかアンタ! もう喋ったんじゃないでしょうねぇ?」
俺の体を揺さぶりながら何度も同じことを問い詰めてくる。無論、喋ってなんかいない。だって、まさか本当に告白されるなんて思ってなかったからさ。でも、心構えはしてはいたんだ。ただ、万が一違う話だったらと思ってさぁ。そうなったらもっと恥ずかしいし。
あれ? でもおかしいなぁ。まだ俺は返事を返していないはずだけど、もう付き合ってることになってるのかなぁ? まぁ、俺は全然オッケーなんだけどな。
しかし彼女はまた問い詰めてくる。
「アンタ、アタシが殺し屋だってこと誰に話したの?」
「……んん??」
だが、ここでチャンスを逃す訳には行かない! 俺の春はもう目の前にあるんだ! そう決意を新たにして再び校舎裏に向かっていた。
---5分後、校舎裏に到着し周りを確認した。辺りには人思いのほか少なかった。2、3人ぐらいだろうか? その2、3の内の1人に彼女、夏目有紗の姿があった。
校舎が丁度日陰になっていてそこの座れる場所に彼女は座っていた。座りながら焼きそばパンを食べている最中の様だった。ふと思ったのだが女の子がご飯を食べてる姿ってこんなに可愛いものだったのだろうか? 勿論人にもよるが。
そんなことを思いながら彼女のもとに歩いていった。大丈夫、平常心だ、平常心!
「よ、よ、よう」
ぎこちない動きで声をかけてみた。すると焼きそばパンをくわえながらこちらに視線を向けた。クソ可愛いなぁ。
「んっ、 ほうひゃくひたみちゃいね(ようやくきたみたいね)」
もごもごしながら彼女は喋り始めた。お茶を飲みながらポンポンっと隣の座れる場所に手をたたく。隣に座ってという合図だろう。
俺は黙って彼女の隣に座った。ヤバい! さっきまで忘れていた緊張が再び戻ってきた。
「ふうぅ」
お茶を飲み終わった様でひと息ついて改めて彼女から話し始めた。
「いきなり呼び出してごめんなさい。やっぱりどうしても気になってしまったものだから」
気になる? やっぱそういうことだったのか。ラブコメの展開にしてはかなり早いがここは現実だ。早くてもいいじゃないか。ウハウハ気分の俺をよそめに彼女は話を続ける。
「このことは絶対に内緒にしなさいよ!」
内緒? そうか、確かに恥ずかしいもんなぁ。俺も彼女ができました! なんて周りにいうのは気恥ずかしいもんなぁ。
「う、うん! 分かったよ!!」
ヤバい!! ニヤニヤが止まらない!!
あまりにも顔にでてしまっていたのか、彼女は慌てて俺の腕を掴み問い始めた。
「ま、まさかアンタ! もう喋ったんじゃないでしょうねぇ?」
俺の体を揺さぶりながら何度も同じことを問い詰めてくる。無論、喋ってなんかいない。だって、まさか本当に告白されるなんて思ってなかったからさ。でも、心構えはしてはいたんだ。ただ、万が一違う話だったらと思ってさぁ。そうなったらもっと恥ずかしいし。
あれ? でもおかしいなぁ。まだ俺は返事を返していないはずだけど、もう付き合ってることになってるのかなぁ? まぁ、俺は全然オッケーなんだけどな。
しかし彼女はまた問い詰めてくる。
「アンタ、アタシが殺し屋だってこと誰に話したの?」
「……んん??」
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