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第6章「ようこそ愛ヶ咲島」
第16話「お風呂イベント(前編)」
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---「…ふー」
少しくつろいだ後、俺達は相田さんオススメの露天風呂に入りに来ていた。
露天風呂は想像以上に広く男1人の俺だけでは物寂しさを感じた。どうやら他の人はいないようだ。
だが初めて露天風呂に入る為、この熱さに慣れるのに少し時間がかかった。温泉ってどこもこんなに熱いものなのか? 家の風呂よりも断然温度が高いのだが。
しかし身体がこの熱さに慣れてくると、すごく居心地が良くなっていた。思わず声が漏れてしまった。テレビとかでよく温泉に入って声を漏らす人がいるが、その気持ちが今身に染みて理解できた。
「あー、温泉って、いいなぁ」
俺はくつろぎながら1人でボソボソ呟いていた。たまには温泉に行くのも悪くないかな。帰ったら近くに温泉施設があるか調べてみるか。
「ーーー」
「ん?」
そんなことを考えていると、入り口の方から声が聞こえてきた。他の宿泊客が来たのだろうか? だが、女の人の声が聞こえたような気がするが。
「有紗ちゃん、温泉に入る時、バスタオル巻くのは禁止なんだよ」
「えっ? 温泉ってタオル巻いて入るものじゃないの?」
「アレはテレビとかだと規制とかの問題で巻いてるだけで、本来はタオルを巻くのは禁止なんですよ」
「……」
聞き覚えのある声が聞こえて俺は息を飲んだ。そしてとても嫌な予感がした。だがおかしい。ここは男風呂のはずだ。脱衣所のところでちゃんと確認したはずだし、間違っていないはずだ。
ガララッ
入り口の戸が開く音が聞こえ俺は慌てて隠れる場所を探した。なぜ俺が隠れなければいけないのかはわからんが、とにかく見つかるとマズイことになることは間違いないと思った。
すると近くに趣のある岩を見つけた。ちょうど人が隠れるにはいい大きさだった。
俺はすぐにその岩の後ろに隠れ様子を伺った。入り口までとの距離がけっこう離れている為、あっちからはすぐにはバレないだろう。
「うわー、広ーい!」
「本当ですね。想像してた以上に広いですね」
「これが、露天風呂…」
「……」
「ッ!?」
岩陰に隠れ様子を伺っていると、うっすらと立ち込める湯煙から梓達が恥ずかしげもなく生まれたままの姿で現れた。俺がいるとは思ってもいないのだろう。
まだまだ未発達な女の子達の生まれたままの姿を見てしまい、思わず変な声が出そうになり、慌てて口を抑えた。約1名、十分発達している子がいるが。
「……」
俺は岩陰で息を殺したまま思考を整理していた。
まずなぜ梓達がここにいるのだろうか? 脱衣所の方で別れたはずだ。なのになぜ同じ入り口から入って来たのか?
「ん? 入り口?」
俺はふとそのことに疑問を感じ、入り口の方を見つめた。
「ッ?! 入り口が、2つ?! まさか…」
入り口の方をよく見るととんでもないことに気がついてしまった。入り口の戸が2つ存在していたのだ。
その事実に気がつくと、俺は理解してしまった。なぜ梓達がここにいるのかが。
「ここの露天風呂、混浴なのか!」
少しくつろいだ後、俺達は相田さんオススメの露天風呂に入りに来ていた。
露天風呂は想像以上に広く男1人の俺だけでは物寂しさを感じた。どうやら他の人はいないようだ。
だが初めて露天風呂に入る為、この熱さに慣れるのに少し時間がかかった。温泉ってどこもこんなに熱いものなのか? 家の風呂よりも断然温度が高いのだが。
しかし身体がこの熱さに慣れてくると、すごく居心地が良くなっていた。思わず声が漏れてしまった。テレビとかでよく温泉に入って声を漏らす人がいるが、その気持ちが今身に染みて理解できた。
「あー、温泉って、いいなぁ」
俺はくつろぎながら1人でボソボソ呟いていた。たまには温泉に行くのも悪くないかな。帰ったら近くに温泉施設があるか調べてみるか。
「ーーー」
「ん?」
そんなことを考えていると、入り口の方から声が聞こえてきた。他の宿泊客が来たのだろうか? だが、女の人の声が聞こえたような気がするが。
「有紗ちゃん、温泉に入る時、バスタオル巻くのは禁止なんだよ」
「えっ? 温泉ってタオル巻いて入るものじゃないの?」
「アレはテレビとかだと規制とかの問題で巻いてるだけで、本来はタオルを巻くのは禁止なんですよ」
「……」
聞き覚えのある声が聞こえて俺は息を飲んだ。そしてとても嫌な予感がした。だがおかしい。ここは男風呂のはずだ。脱衣所のところでちゃんと確認したはずだし、間違っていないはずだ。
ガララッ
入り口の戸が開く音が聞こえ俺は慌てて隠れる場所を探した。なぜ俺が隠れなければいけないのかはわからんが、とにかく見つかるとマズイことになることは間違いないと思った。
すると近くに趣のある岩を見つけた。ちょうど人が隠れるにはいい大きさだった。
俺はすぐにその岩の後ろに隠れ様子を伺った。入り口までとの距離がけっこう離れている為、あっちからはすぐにはバレないだろう。
「うわー、広ーい!」
「本当ですね。想像してた以上に広いですね」
「これが、露天風呂…」
「……」
「ッ!?」
岩陰に隠れ様子を伺っていると、うっすらと立ち込める湯煙から梓達が恥ずかしげもなく生まれたままの姿で現れた。俺がいるとは思ってもいないのだろう。
まだまだ未発達な女の子達の生まれたままの姿を見てしまい、思わず変な声が出そうになり、慌てて口を抑えた。約1名、十分発達している子がいるが。
「……」
俺は岩陰で息を殺したまま思考を整理していた。
まずなぜ梓達がここにいるのだろうか? 脱衣所の方で別れたはずだ。なのになぜ同じ入り口から入って来たのか?
「ん? 入り口?」
俺はふとそのことに疑問を感じ、入り口の方を見つめた。
「ッ?! 入り口が、2つ?! まさか…」
入り口の方をよく見るととんでもないことに気がついてしまった。入り口の戸が2つ存在していたのだ。
その事実に気がつくと、俺は理解してしまった。なぜ梓達がここにいるのかが。
「ここの露天風呂、混浴なのか!」
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