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第八章 見習い実習
39 フォン・アリストの跡取り
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「おはようございます、あれ、ユーリは?」
フランツが食堂に降りていくと、ユーリの姿がなかった。
「フランツ、おはよう。ユーリは朝から武術レッスンだとかで、フォン・アリストの屋敷に帰りましたよ。今夜はタレーラン伯爵家の舞踏会だから、武術レッスンなんかサボれば良いのにね~。お昼にはこちらに来ますけど、お昼寝させなきゃ駄目だわ。昨夜も、オペラ帰りに寝てしまったしね」
何を着せようかしらと、ウキウキしている母親に楽しそうですねとフランツはからかう。
「あ~、疲れた~」
朝からの武術レッスンを終えて、ユーリはお祖母様とサロンで寛いでいる。
「これ、お行儀が悪いですよ」
ぐだぁ~とソファーにもたれ掛かっているユーリの格好を、モガーナは笑いながら叱る。
「お祖母様は、いつもシャンとされてますね~」
ユーリの言葉に、姿勢を正さないと、背中の曲がったみっともない姿になるわよと、モガーナは真剣に注意する。ユーリは前世のお祖母ちゃんの背中は曲がっていたわと、シャキッと座り直す。
「常に正しい姿勢でいる癖をつけなさい。そうすれば慣れて、ダラッとした姿勢の方が気持ち悪くなりますよ」
そうかしら? と、ユーリは疑問を持ったが、年をとっても綺麗なお祖母様の忠告に従う。
「ユーリお嬢様、旦那様が書斎でお待ちです。いらして下さいとのことです」
サロンでお祖母様と寛いでいたユーリは、執事に呼ばれて怪訝な顔をする。
「武術レッスンのダメ出しかしら? 毎度の事だけど、駄目駄目だったのよ~」
勝手に叱られると決めつけて落ち込みながら書斎に向かう孫娘を眺めながら、執事に呼びにこさすなんて臆病者と内心で罵る。
「フォン・アリスト家の跡取りだとでも、言うつもりなのでしょうね。マリアンヌ様のフランツ卿を養子に貰えば良いのに、気がきかないわね~。彼なら、今から鍛えれば竜騎士隊長を継げるでしょうに」
外交官を目指しているフランツの意志など無視した、モガーナの独断的な意見だ。
「ユーリ、そこに座りなさい」
お祖父様の書斎に呼び出されると、いつも説教か、叱られるので、ユーリは警戒態勢で椅子に座る。
「何か、叱られることをしたかしら? シルベスター師範が、何か言われたの?」
どう話を切り出そうかと悩んでいたマキシウスは、ユーリが叱られると思いこんでいるのに苦笑する。
「今日は、お前に大切な話があるのだ。少し黙って、聞きなさい。お前はフォン・アリスト家の跡取りなのだよ。他に直系の跡取りはいないから、知っていると思い込んでいたが、ちゃんと話しておかなければならないと思ったのだ」
叱られないのは嬉しかったが、ドヨドヨの気分になったユーリだ。エドアルド皇太子の一行を、マウリッツ公爵家の領地にある本宅まで出迎えた時を思い出す。
「お祖父様? もしかしてフォン・アリスト家も領地とか持っているの?」
普通の貴族の子弟なら、跡取りだとか、領地の相続人だと聞かされたら小躍りするものなのに、ウンザリした様子に困惑しながら領地の説明を始める。
「フォン・アリスト家の領地は、お前が出迎えに行ったマウリッツ公爵家の領地の近くにある。海もあるから、今度はフォン・アリスト家で夏休みを過ごしたらどうだろう」
やっぱり! とユーリは溜め息をつく。
「エドアルド皇太子殿下達が間違ってフォン・アリスト家の屋敷に降り立ったと聞いてから、嫌な予感はしていたのよ~。他の方にお譲りするわ! フォン・フォレストだけでも、管理するの大変そうですもの」
これで話は終わったと席を立とうとするユーリを、マキシウスは慌てて止める。
「ユーリ、お前しか直系はいないのだ。フォン・アリスト家の領民や家臣達を路頭に迷わせるのか」
ユーリはフォン・フォレストの十数人の使用人だけでも、養っていかなきゃいけない責任にヤレヤレと溜め息が出そうなのに、家臣達と聞いて驚いてしまう。
「家臣達? お祖父様……何人ぐらい?」
お祖父様の説明を聞いているうちに、クラクラしてきたユーリは「無理よ!」と叫んだ。
「代々仕えてくれている、領主代のリッチナー卿に任せておけば良い。我家は代々竜騎士隊長を勤めていたから、領地の管理はリッチナー卿に任せている。リッチナー卿とお前を合わせなければならないな」
そう言えばお祖父様が領地を持っていることすら気付かなかったのは、リッチナー卿が管理しているからなのだとユーリは少し安心する。
「お祖父様、マウリッツ公爵家のフランツではいけないの。マリアンヌ叔母様はお祖父様の姪でしょ」
マキシウスは『そんな訳にいくか!』と怒鳴りつけたくなったが、ユージーンからの忠告を思い出す。深呼吸して、ユーリに道理をとき、跡取りだと納得させる。
「サザーランド公爵家に嫁いだ妹が産んだ姪が、マウリッツ公爵家に嫁いで産んだフランツは傍系の傍系になるのだ。私の息子のウィリアムの娘がいるのに、どう考えても無理だろう。私は孫のお前に、フォン・アリスト家を継いで貰いたい」
パパのことを持ち出されると、ユーリは弱かった。
「フォン・フォレストの跡取りなのに……それだけでも大変そうで、困っているのに……田舎でスローライフは、遠のくばかりだわ……」
愚図りながらも、承知したユーリに、ホッとするマキシウスだ。
「お祖母様、私がフォン・アリストの跡取りだと知ってらしたの?」
昼食の席で、ドヨドヨのユーリに聞かれて、モガーナはマキシウスの話はやはりその件だったのねと苦笑する。
「さぁ、マキシウスにはシャルロット様もいるし、知りませんでしたわ」
シャアシャアとシラをきるモガーナに、マキシウスは怒り心頭だ。
「シャルロットはサザーランド公爵家に嫁いでのですよ。あちらでも跡取りに困っているのに」
サザーランド公爵家にメルローズ王女様が嫁がれたが、まだお子様に恵まれてない。マウリッツ公爵家に嫁いだマリアンヌの息子のフランツが、このままだとサザーランド公爵家を継ぐ事になるかもしれないのだ。
まだメルローズは子供を産めるぎりぎりの微妙な年齢なので、デリケートな話題は禁句になっていた。モガーナも、王家や、周りの王族、公爵家に子どもが少ないのと、竜騎士の素質を持つ者の減少にも気づいていた。
フォン・アリスト家の血統に竜騎士が多く出ているのは、誰でも気づいているだろう。その上、ユーリ自身が絆の竜騎士なのだから、竜騎士中心主義が旧帝国時代から脈々と心の奥底に流れている貴族達は、狙っているだろうにと溜め息をつく。
ユーリを眺めて、可愛いし、優しいから殿方好みだと思うのに、恋人が出来ないのは何故かしらと首を傾げる。
『ユーリは無防備だし、隙も多そうなのに、この頃の若い殿方は勇気が無いのかしら? まさか、イリスを恐れてるの? ユーリが嫌がらなければ、問題は無いはずよ。ニューパロマで、グレゴリウス皇太子殿下や、エドアルド皇太子殿下に軽いキスをされた時も、ユーリは平手打ちしたみたいだけど、イリスは何もしなかったわ。皇太子妃は避けたいのに、近頃の若者は根性無しばかりなのかしら!』
モガーナは明日のカザリア王国の大使館での舞踏会で、ユーリの後見人を勤めるので、両皇太子以外の積極的な崇拝者を探さなければと決意する。
フランツが食堂に降りていくと、ユーリの姿がなかった。
「フランツ、おはよう。ユーリは朝から武術レッスンだとかで、フォン・アリストの屋敷に帰りましたよ。今夜はタレーラン伯爵家の舞踏会だから、武術レッスンなんかサボれば良いのにね~。お昼にはこちらに来ますけど、お昼寝させなきゃ駄目だわ。昨夜も、オペラ帰りに寝てしまったしね」
何を着せようかしらと、ウキウキしている母親に楽しそうですねとフランツはからかう。
「あ~、疲れた~」
朝からの武術レッスンを終えて、ユーリはお祖母様とサロンで寛いでいる。
「これ、お行儀が悪いですよ」
ぐだぁ~とソファーにもたれ掛かっているユーリの格好を、モガーナは笑いながら叱る。
「お祖母様は、いつもシャンとされてますね~」
ユーリの言葉に、姿勢を正さないと、背中の曲がったみっともない姿になるわよと、モガーナは真剣に注意する。ユーリは前世のお祖母ちゃんの背中は曲がっていたわと、シャキッと座り直す。
「常に正しい姿勢でいる癖をつけなさい。そうすれば慣れて、ダラッとした姿勢の方が気持ち悪くなりますよ」
そうかしら? と、ユーリは疑問を持ったが、年をとっても綺麗なお祖母様の忠告に従う。
「ユーリお嬢様、旦那様が書斎でお待ちです。いらして下さいとのことです」
サロンでお祖母様と寛いでいたユーリは、執事に呼ばれて怪訝な顔をする。
「武術レッスンのダメ出しかしら? 毎度の事だけど、駄目駄目だったのよ~」
勝手に叱られると決めつけて落ち込みながら書斎に向かう孫娘を眺めながら、執事に呼びにこさすなんて臆病者と内心で罵る。
「フォン・アリスト家の跡取りだとでも、言うつもりなのでしょうね。マリアンヌ様のフランツ卿を養子に貰えば良いのに、気がきかないわね~。彼なら、今から鍛えれば竜騎士隊長を継げるでしょうに」
外交官を目指しているフランツの意志など無視した、モガーナの独断的な意見だ。
「ユーリ、そこに座りなさい」
お祖父様の書斎に呼び出されると、いつも説教か、叱られるので、ユーリは警戒態勢で椅子に座る。
「何か、叱られることをしたかしら? シルベスター師範が、何か言われたの?」
どう話を切り出そうかと悩んでいたマキシウスは、ユーリが叱られると思いこんでいるのに苦笑する。
「今日は、お前に大切な話があるのだ。少し黙って、聞きなさい。お前はフォン・アリスト家の跡取りなのだよ。他に直系の跡取りはいないから、知っていると思い込んでいたが、ちゃんと話しておかなければならないと思ったのだ」
叱られないのは嬉しかったが、ドヨドヨの気分になったユーリだ。エドアルド皇太子の一行を、マウリッツ公爵家の領地にある本宅まで出迎えた時を思い出す。
「お祖父様? もしかしてフォン・アリスト家も領地とか持っているの?」
普通の貴族の子弟なら、跡取りだとか、領地の相続人だと聞かされたら小躍りするものなのに、ウンザリした様子に困惑しながら領地の説明を始める。
「フォン・アリスト家の領地は、お前が出迎えに行ったマウリッツ公爵家の領地の近くにある。海もあるから、今度はフォン・アリスト家で夏休みを過ごしたらどうだろう」
やっぱり! とユーリは溜め息をつく。
「エドアルド皇太子殿下達が間違ってフォン・アリスト家の屋敷に降り立ったと聞いてから、嫌な予感はしていたのよ~。他の方にお譲りするわ! フォン・フォレストだけでも、管理するの大変そうですもの」
これで話は終わったと席を立とうとするユーリを、マキシウスは慌てて止める。
「ユーリ、お前しか直系はいないのだ。フォン・アリスト家の領民や家臣達を路頭に迷わせるのか」
ユーリはフォン・フォレストの十数人の使用人だけでも、養っていかなきゃいけない責任にヤレヤレと溜め息が出そうなのに、家臣達と聞いて驚いてしまう。
「家臣達? お祖父様……何人ぐらい?」
お祖父様の説明を聞いているうちに、クラクラしてきたユーリは「無理よ!」と叫んだ。
「代々仕えてくれている、領主代のリッチナー卿に任せておけば良い。我家は代々竜騎士隊長を勤めていたから、領地の管理はリッチナー卿に任せている。リッチナー卿とお前を合わせなければならないな」
そう言えばお祖父様が領地を持っていることすら気付かなかったのは、リッチナー卿が管理しているからなのだとユーリは少し安心する。
「お祖父様、マウリッツ公爵家のフランツではいけないの。マリアンヌ叔母様はお祖父様の姪でしょ」
マキシウスは『そんな訳にいくか!』と怒鳴りつけたくなったが、ユージーンからの忠告を思い出す。深呼吸して、ユーリに道理をとき、跡取りだと納得させる。
「サザーランド公爵家に嫁いだ妹が産んだ姪が、マウリッツ公爵家に嫁いで産んだフランツは傍系の傍系になるのだ。私の息子のウィリアムの娘がいるのに、どう考えても無理だろう。私は孫のお前に、フォン・アリスト家を継いで貰いたい」
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愚図りながらも、承知したユーリに、ホッとするマキシウスだ。
「お祖母様、私がフォン・アリストの跡取りだと知ってらしたの?」
昼食の席で、ドヨドヨのユーリに聞かれて、モガーナはマキシウスの話はやはりその件だったのねと苦笑する。
「さぁ、マキシウスにはシャルロット様もいるし、知りませんでしたわ」
シャアシャアとシラをきるモガーナに、マキシウスは怒り心頭だ。
「シャルロットはサザーランド公爵家に嫁いでのですよ。あちらでも跡取りに困っているのに」
サザーランド公爵家にメルローズ王女様が嫁がれたが、まだお子様に恵まれてない。マウリッツ公爵家に嫁いだマリアンヌの息子のフランツが、このままだとサザーランド公爵家を継ぐ事になるかもしれないのだ。
まだメルローズは子供を産めるぎりぎりの微妙な年齢なので、デリケートな話題は禁句になっていた。モガーナも、王家や、周りの王族、公爵家に子どもが少ないのと、竜騎士の素質を持つ者の減少にも気づいていた。
フォン・アリスト家の血統に竜騎士が多く出ているのは、誰でも気づいているだろう。その上、ユーリ自身が絆の竜騎士なのだから、竜騎士中心主義が旧帝国時代から脈々と心の奥底に流れている貴族達は、狙っているだろうにと溜め息をつく。
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『ユーリは無防備だし、隙も多そうなのに、この頃の若い殿方は勇気が無いのかしら? まさか、イリスを恐れてるの? ユーリが嫌がらなければ、問題は無いはずよ。ニューパロマで、グレゴリウス皇太子殿下や、エドアルド皇太子殿下に軽いキスをされた時も、ユーリは平手打ちしたみたいだけど、イリスは何もしなかったわ。皇太子妃は避けたいのに、近頃の若者は根性無しばかりなのかしら!』
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