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第三章 防衛都市
食物ダンジョンに行くぞ
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今日から星の海で食物ダンジョンに潜る。ルシウスとジャスには一階から付き合って貰う事になるから、ちょっと悪いけどね。
女将さんにそれぞれ肉を詰めたパンを貰う。ジャスとルシウスは二個、私は一個。
食物ダンジョンの荷物持ちは子どもは無理だから、大人オンリー。それなら気にせず食べられるからね。
「先ずは、ギルドで依頼をチェックするぞ!」
ルシウスは、こんな点はマメなんだよね。
「食物ダンジョンだから、どれでも一緒だろう」
ジャスの意見に私も近い。ドロップ品で依頼が有ればラッキーって感じだ。
「それに、ファイヤーウルフの金を受け取らなきゃ駄目だろう」
確かに、それもあったかもね。
冒険者ギルド、入るの嫌だけど、ルシウスとジャスはすんなり入るから、後ろからコソッとついて行く。
それと、黄金の毛皮をカインズ商会に売ろうと相談したけど、ルシウスに反対されたんだ。凄く羨ましがられたけど、アドバイスは的確だ。
「カインズ商会ばかりに依存するのは良くない。黄金の毛皮は、ギルドでオークションに掛けて貰え!」
確かに商会は、いっぱいある。カインズ商会専属になるのは拙いかもね。
「俺たちは、依頼をチェックしているから、お前は精算しておけ」
今日の清算は、ルーシーだった。しっかりしているから、ラッキー!
「アレクさん、ファイヤーウルフの件の清算です。チェックしてサインをお願いします」
書類を見て、ちょっと驚く。レッドウルフの犯罪奴隷の時とはケタが違ったから。
二百金貨を超えていたんだ。思わず預かって貰ったけど、アイテムボックスに入れておけば良かったかもね。
「それと、これがドロップしたんだ」
袋から黄金の毛皮を取り出す。
「えっ、これはゴールデンベアの毛皮ですよね! それも、とても豪華な品です。どこでドロップしたのですか?」
あれ? 凄く興奮しているような?
「中級者用のダンジョンの十階のボス戦で……あそこならよく冒険者が戦うんじゃないの?」
どうやら、滅多にドロップしないみたいだ。
「これは、オークションに掛けられます。今すぐにお金は必要ではありませんよね?」
さっき、かなりの金額を預けたばかりだからね。
「オークション行きで良いです」
やれやれ、これでギルドの用事は済んだ。
「よぉ、アレクの用事は終わったか? それなら、さっさと出発しようぜ」
ジャス、依頼品のチェックはルシウスに任せて、エールを飲んでいる。私も飲みたくなったよ。
ルシウスが何個か食物ダンジョンの依頼を調べて合流する。
とっととギルドを去ろうとしたのに、ギルドマスターに見つかった。
「おお、アレク! 丁度、良かった」
こちらは宜しくない! 聞こえない振りで出ていけないかな?
「アレク、仕方ない!」
ジャスは無視しろと目配せしたけど、ルシウスは諦めモードだ。
うんざりするけど、二階のギルドマスター部屋で、中級回復薬が欲しいとぐだぐだ言われた。
「その件は、カインズ商会として頂けませんか? 私達はダンジョンに潜らなければいけないのです」
ルシウスがキッパリ言ってくれたけど、中級回復薬を作ったのはバレているね。
「チェッ、どうせ断るんだから、二階まで行かなくて良いのにさぁ」
ジャスが遅れたと文句を言うけど、ルシウスがリーダーとして断ってくれたから、ギルドマスターも折れたんだと思う。
南門まで歩いて行くまでに、食物ダンジョンについて教えて貰う。
「食物ダンジョンは、ドロップする物が食物だけだからそう呼ばれているのだ」
それは知っている。ジル達に聞いたんだ。私より、防衛都市育ちの子どもの方がダンジョンに詳しい。
「それと、食物ダンジョンの中には小麦や大麦や芋が生えている。一階や二階は、それを収穫する冒険者が多い」
ジャス? それ意味不明だよ。
「まぁ、見てみないと理解出来ないだろうな。ただ、中級者用ダンジョンなのは間違いないから、作物を刈る者を冒険者が雇って、魔物から護衛するのさ」
そんな事を話しながら、南門まで歩く。
「ほら、行き先ごとの馬車があるだろう。その前で荷運びの連中を雇うんだ」
食物ダンジョン行きの馬車の前には、カマを持った人夫がぞろぞろいた。
「なぁ、俺たちも小麦を収穫するのか?」
荷物持ちを雇うのは、ルシウスに任せて、ジャスに質問する。
「いや、小麦を刈ったりするのは、銅級になりたての冒険者だ。俺たちは、兎に角、十階まで急ぐぞ! 金になる食品は下にあるからな」
ルシウスが四人ほど荷物持ちを雇った。背負っている籠もかなり大きい。
馬車で二十分ほど揺られたら、食物ダンジョンに着いた。
「ここって……まるで倉庫街だ」
防衛都市の壁の外にあるのだけど、食物ダンジョンの周りには壁が作ってあり、中には倉庫と商店がびっしり! 勿論、食べ物の屋台もあるけど、見慣れない屋台が……あれって、斧やカマ?
「ジャス、斧を借りるか?」
私が呆気に取られている間に、ルシウスとジャスは斧をレンタルしている。
それと、食物ダンジョンに手押し車を持ち込む冒険者もいて驚くよ! 前と後ろを持ち上げて、階段を下ろしている。
でも、本当に驚いたのは、ダンジョンに潜ってからだった。
「ここは小麦畑なのか?」
それも、収穫シーズン真っ只中みたい。
何人もの人夫が、カマで小麦を刈っている。
そして、それを護衛する冒険者が四隅に立っている。手押し車に、収穫された小麦の束が積まれいく。
「ほら、アレク! さっさと二階に行くぞ!」
呆気に取られて足を止めていたけど、遅ればせながら脳内地図を掛けて、二階への階段を目指して歩く。
ここは、本当に人数が多い。三、四組の冒険者だけど、人夫の数が多いんだ。
あっ、赤い点だ! 魔物はビッグエルク。前世でも鹿って害獣だったような。
「アレク、矢で射てみろよ!」
ジャスめ! 前よりは上手くなっているんだよ。
ビッグエルクを射ると、肉がドロップした。これは、他のダンジョンでも一緒だよね?
荷物持ちの男が、肉と矢を拾う。
「食物ダンジョンって、ドロップ品が食物だけって聞いたけど、ビッグエルクで肉なのは普通だと思うけど?」
ルシウスとジャスは、おいおい分かると笑うだけだ。
二階の方が、小麦畑の面積が広い気がする。それと、芋畑もあるみたい。
「アルミラージだ!」
ジャスに言われて、矢でいる。
「えええ! 肉じゃなくて人参!」
十本以上ありそうだけど、肉の方が良いんじゃないの?
「変なの……ずっとこんな感じなの?」
「下になるほど、良いものがドロップするし、果物の木もある。まぁ、攻撃してくるのが難点だけどな」
えっ、果物は欲しいけど、攻撃してくるの? それってトレントなのかな?
二階は、何回か魔物に遭ったけど、三人だと楽勝だね!
ドロップ品が何になるのか分からないけど、面白い。
女将さんにそれぞれ肉を詰めたパンを貰う。ジャスとルシウスは二個、私は一個。
食物ダンジョンの荷物持ちは子どもは無理だから、大人オンリー。それなら気にせず食べられるからね。
「先ずは、ギルドで依頼をチェックするぞ!」
ルシウスは、こんな点はマメなんだよね。
「食物ダンジョンだから、どれでも一緒だろう」
ジャスの意見に私も近い。ドロップ品で依頼が有ればラッキーって感じだ。
「それに、ファイヤーウルフの金を受け取らなきゃ駄目だろう」
確かに、それもあったかもね。
冒険者ギルド、入るの嫌だけど、ルシウスとジャスはすんなり入るから、後ろからコソッとついて行く。
それと、黄金の毛皮をカインズ商会に売ろうと相談したけど、ルシウスに反対されたんだ。凄く羨ましがられたけど、アドバイスは的確だ。
「カインズ商会ばかりに依存するのは良くない。黄金の毛皮は、ギルドでオークションに掛けて貰え!」
確かに商会は、いっぱいある。カインズ商会専属になるのは拙いかもね。
「俺たちは、依頼をチェックしているから、お前は精算しておけ」
今日の清算は、ルーシーだった。しっかりしているから、ラッキー!
「アレクさん、ファイヤーウルフの件の清算です。チェックしてサインをお願いします」
書類を見て、ちょっと驚く。レッドウルフの犯罪奴隷の時とはケタが違ったから。
二百金貨を超えていたんだ。思わず預かって貰ったけど、アイテムボックスに入れておけば良かったかもね。
「それと、これがドロップしたんだ」
袋から黄金の毛皮を取り出す。
「えっ、これはゴールデンベアの毛皮ですよね! それも、とても豪華な品です。どこでドロップしたのですか?」
あれ? 凄く興奮しているような?
「中級者用のダンジョンの十階のボス戦で……あそこならよく冒険者が戦うんじゃないの?」
どうやら、滅多にドロップしないみたいだ。
「これは、オークションに掛けられます。今すぐにお金は必要ではありませんよね?」
さっき、かなりの金額を預けたばかりだからね。
「オークション行きで良いです」
やれやれ、これでギルドの用事は済んだ。
「よぉ、アレクの用事は終わったか? それなら、さっさと出発しようぜ」
ジャス、依頼品のチェックはルシウスに任せて、エールを飲んでいる。私も飲みたくなったよ。
ルシウスが何個か食物ダンジョンの依頼を調べて合流する。
とっととギルドを去ろうとしたのに、ギルドマスターに見つかった。
「おお、アレク! 丁度、良かった」
こちらは宜しくない! 聞こえない振りで出ていけないかな?
「アレク、仕方ない!」
ジャスは無視しろと目配せしたけど、ルシウスは諦めモードだ。
うんざりするけど、二階のギルドマスター部屋で、中級回復薬が欲しいとぐだぐだ言われた。
「その件は、カインズ商会として頂けませんか? 私達はダンジョンに潜らなければいけないのです」
ルシウスがキッパリ言ってくれたけど、中級回復薬を作ったのはバレているね。
「チェッ、どうせ断るんだから、二階まで行かなくて良いのにさぁ」
ジャスが遅れたと文句を言うけど、ルシウスがリーダーとして断ってくれたから、ギルドマスターも折れたんだと思う。
南門まで歩いて行くまでに、食物ダンジョンについて教えて貰う。
「食物ダンジョンは、ドロップする物が食物だけだからそう呼ばれているのだ」
それは知っている。ジル達に聞いたんだ。私より、防衛都市育ちの子どもの方がダンジョンに詳しい。
「それと、食物ダンジョンの中には小麦や大麦や芋が生えている。一階や二階は、それを収穫する冒険者が多い」
ジャス? それ意味不明だよ。
「まぁ、見てみないと理解出来ないだろうな。ただ、中級者用ダンジョンなのは間違いないから、作物を刈る者を冒険者が雇って、魔物から護衛するのさ」
そんな事を話しながら、南門まで歩く。
「ほら、行き先ごとの馬車があるだろう。その前で荷運びの連中を雇うんだ」
食物ダンジョン行きの馬車の前には、カマを持った人夫がぞろぞろいた。
「なぁ、俺たちも小麦を収穫するのか?」
荷物持ちを雇うのは、ルシウスに任せて、ジャスに質問する。
「いや、小麦を刈ったりするのは、銅級になりたての冒険者だ。俺たちは、兎に角、十階まで急ぐぞ! 金になる食品は下にあるからな」
ルシウスが四人ほど荷物持ちを雇った。背負っている籠もかなり大きい。
馬車で二十分ほど揺られたら、食物ダンジョンに着いた。
「ここって……まるで倉庫街だ」
防衛都市の壁の外にあるのだけど、食物ダンジョンの周りには壁が作ってあり、中には倉庫と商店がびっしり! 勿論、食べ物の屋台もあるけど、見慣れない屋台が……あれって、斧やカマ?
「ジャス、斧を借りるか?」
私が呆気に取られている間に、ルシウスとジャスは斧をレンタルしている。
それと、食物ダンジョンに手押し車を持ち込む冒険者もいて驚くよ! 前と後ろを持ち上げて、階段を下ろしている。
でも、本当に驚いたのは、ダンジョンに潜ってからだった。
「ここは小麦畑なのか?」
それも、収穫シーズン真っ只中みたい。
何人もの人夫が、カマで小麦を刈っている。
そして、それを護衛する冒険者が四隅に立っている。手押し車に、収穫された小麦の束が積まれいく。
「ほら、アレク! さっさと二階に行くぞ!」
呆気に取られて足を止めていたけど、遅ればせながら脳内地図を掛けて、二階への階段を目指して歩く。
ここは、本当に人数が多い。三、四組の冒険者だけど、人夫の数が多いんだ。
あっ、赤い点だ! 魔物はビッグエルク。前世でも鹿って害獣だったような。
「アレク、矢で射てみろよ!」
ジャスめ! 前よりは上手くなっているんだよ。
ビッグエルクを射ると、肉がドロップした。これは、他のダンジョンでも一緒だよね?
荷物持ちの男が、肉と矢を拾う。
「食物ダンジョンって、ドロップ品が食物だけって聞いたけど、ビッグエルクで肉なのは普通だと思うけど?」
ルシウスとジャスは、おいおい分かると笑うだけだ。
二階の方が、小麦畑の面積が広い気がする。それと、芋畑もあるみたい。
「アルミラージだ!」
ジャスに言われて、矢でいる。
「えええ! 肉じゃなくて人参!」
十本以上ありそうだけど、肉の方が良いんじゃないの?
「変なの……ずっとこんな感じなの?」
「下になるほど、良いものがドロップするし、果物の木もある。まぁ、攻撃してくるのが難点だけどな」
えっ、果物は欲しいけど、攻撃してくるの? それってトレントなのかな?
二階は、何回か魔物に遭ったけど、三人だと楽勝だね!
ドロップ品が何になるのか分からないけど、面白い。
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