61 / 71
第三章 防衛都市
やっと十階
しおりを挟む
中級者用のダンジョン、ジルとサミーがそれぞれ子分を連れてきたので、一階からやり直しになった。
「私の仲間のルミだ」
ルミは、ジルよりは大きいけど、身体強化は使えないみたいだ。
「ベンだよ」
サミーが連れてきた男の子、かなり大きい。これなら、他の冒険者が荷物持ちに雇ってくれるんじゃないの?
でも、ベンは……力は強いけど、とろい。ドロップ品を拾うのが遅いんだ。
「ベン、これを持つんだ!」
ジルが重い肉をベンの背負い籠に入れていく。これでは、荷物持ちとして駄目なんじゃないか?
五階までもう一度潜って、地上に戻る。やはり荷物持ちが多いと、途中で整理しなくても良いから楽だ。
◇
二日目、今度こそ十階を目指す! 今日は女将さんに肉を挟んだパンを九つ作ってもらった。
ベンが一つでは足りないからだ。かと言って、ベンだけ二個なのも、他の子に悪い。
それで、全員に二つずつ配る。残りを晩御飯にしようが、それは各自の判断に任せよう! こんな事をジャスに知られたら、爆笑されそうだ。
こんな甘々な対応、今日限りで卒業するぞ!
五階の転移陣から六階に行く。
「広いなぁ! それに冒険者が多い」
四組もいるから、なるべく近づかないように気をつけながら進む。馬鹿な冒険者に絡まれるのは御免だ!
「むぅ、林というより森だな!」
草原ダンジョンと呼ばれている割に、木が多い。真っ直ぐには進まないし、魔物も集団で襲ってくる。
ただ、コカトリスやビッグボアは、討伐するのは楽だ。
問題は、ファイヤーウルフ! あいつらは足が早いから、油断すると回り込まれる。
「皆、その場を動くな!」荷物持ちの子どもにバリアを張ってから、討伐する。
ファイヤーボールを打たれる前に、こちらも雷で攻撃しないといけない。
ドロップ品は、毛皮や魔石や牙が多い。赤い短剣は、ボスだけなのかな? ぜぃぜぃ、疲れた。
◇
七階には冒険者がいなかった。
「少し、休憩だ!」
六階を急いで踏破したが、冒険者を避けるのを優先したので、魔物とかなり遭遇したのだ。
腰を下ろして、水を飲む。昨日は、ルミとベンは水筒を持っていなかったが、日当で買ったみたいだ。
「お兄ちゃん、今日で十階まで行くの? 薬草とかは、良いの?」
薬草も欲しいけど、先ずは十階に行きたい。
「十階へ行くぞ!」と立ち上がる。
七階、八階は、冒険者も少ないから、魔物を避けながら進んだ。
◇
九階でお昼にする。ここは、木が少ないけど、丘がある。ダンジョンって不思議だ。
ベン以外は、一つで十分みたい。大事に持って帰るのは、待っている子がいるのか? 晩御飯にするのなら良いのだけど。
この丘のせいで、魔物を避けるのが難しい。それに、遠目で見ていたより、坂も厳しい。
「お兄ちゃん、ちょっと休憩しようよ」
ジルとサミーは小柄だけど、身体強化が使える。でも、ルミとベンは使えない。
「元気回復!」を掛けてやる。
「おお、すげぇ!」と騒いでいるけど、それより休憩しろよ。
「なぁ、お前たちは冒険者になりたいのか?」
少しゆっくりと丘を登りながら、質問する。
「冒険者になる!」とジルは即答する。サミーは、少し考えてから頷く。
「なりたいけど……無理かも……」
ルミとベンは、身体強化が使えないからなぁ。
「ギルドが初心者用の研修をしてくれたら良いのだけど……」
あのギルドマスター、苦手だ。交易都市のガンツ・ギルド長の方が話がわかる感じだったなぁ。
それに、まだファイヤーウルフの罪も裁いていない。犯罪奴隷にするなら、持ち物や所持金、奴隷の代金も私の物になるんだよね?
まぁ、それよりも近づきたくない感じだよ。
ルシウスが、カインズ商会に中級回復薬十本と下級回復薬十本を納めてくれた。
中級回復薬は、一本が六金貨になったんだ。
ギルドには、下級回復薬を二十本納めた。カインズ商会と同じく、一金貨にしたよ。
ここまでは良かったけど、カインズ商会の中級回復薬が銀級や金級の冒険者達に好評で、凄い値段になっているみたい。カインズ商会、笑いが止まらないんじゃないかな?
ただ、ギルドマスターは、ダンジョン探索隊のメンバーから「優れた中級回復薬を用意して欲しい!」と突き上げられているみたい。
カインズ商会は、私が納めたのは極秘にしてくれているけど、バレているよね。だから、なるべくギルドには近づかないようにしている。
丘の途中で、ファイヤーウルフの群れに遭遇した。
「雷!」で一気に倒したけど、ドロップ品を子ども達が拾っている間に、もっと大きな群れに囲まれた。
「冒険者がいないのも良し悪しだな!」
私達しかいないから、魔物が集中して寄ってくる。
やっと討伐して、丘の頂上から十階への階段への道を眺める。
「げぇ! 嘘だろう! ヴリシャーカピは嫌いなんだ!」
遠目でもヴリシャーカピの群れが確認できた。それに、ボスらしき白いヴリシャーカピも。
「お兄ちゃん、どうするの?」
ジル達が怯えている。
「ヴリシャーカピは嫌いだけど、魔法で一撃だよ!」
まだ上手とは言い難い弓で攻撃している暇に、石を投げてこられそう。
「先ずは、ボスを倒そう!」
ボスは、仲間を強化する魔法を持っているから。
「遮断!」を先ずボスに掛けて、他のヴリシャーカピ達に「雷!」を掛けて撲滅する。
ただ、十階の転移陣前のボス戦がちょっと不安になってきた。
◇
十階もほぼ九階と一緒だったけど、ボス戦は何になるのか考えてしまう。
ルシウスやジャスが大丈夫だと考えているのだけを信じて進む。
「ボス戦の時、絶対に動くなよ!」
注意して、階段を下りると……げぇ! ビッグベアの群れ!
「雷!」を多発して、討伐したけど、ボスが残っている。
「ゴールデンベアだ!」後ろで、ジルが騒いでいる。
金熊亭に泊まっているから、ゴールデンベアが出たのか? まさかね!
「雷!」は手で弾かれた。
「遮断!」も魔力の残りが少ないから、効き目が悪い。魔力の回復薬を探さないといけないな。
「ガァォォ!」凄い雄叫びに、子ども達はビビっている。
これって威嚇なのか? 女神様の加護のお陰で、私には効果がない。
「煩いぞ!」矢で目を狙う。
パシッと矢を手で弾いたが、私の本当の狙いは首だよ!
「遮断!」
ゴールデンベアの首が飛んだ。
ぜぃぜぃ、本当に疲れたよ。私が座って水を飲んでいる間に、ビッグベアの毛皮、肉、爪、魔石を子ども達が拾ってくれた。
「お兄ちゃん、黄金の毛皮だよ!」
ジルが飛び上がって喜んでいる。
でも、私は自分の実力不足が身に染みている。
基礎の中級者用のダンジョンでこんなに苦労するなら、他のは無理なんじゃないの?
転移陣で地上に戻り、黄金の毛皮以外は、ダンジョンの周りの商人に売る。そして、荷物待ちの子ども達に、二銀貨づつ配る。
「今日でお別れだ! 元気で暮らせよ!」
自分の弱さにヘナヘナな気分だ。
「私の仲間のルミだ」
ルミは、ジルよりは大きいけど、身体強化は使えないみたいだ。
「ベンだよ」
サミーが連れてきた男の子、かなり大きい。これなら、他の冒険者が荷物持ちに雇ってくれるんじゃないの?
でも、ベンは……力は強いけど、とろい。ドロップ品を拾うのが遅いんだ。
「ベン、これを持つんだ!」
ジルが重い肉をベンの背負い籠に入れていく。これでは、荷物持ちとして駄目なんじゃないか?
五階までもう一度潜って、地上に戻る。やはり荷物持ちが多いと、途中で整理しなくても良いから楽だ。
◇
二日目、今度こそ十階を目指す! 今日は女将さんに肉を挟んだパンを九つ作ってもらった。
ベンが一つでは足りないからだ。かと言って、ベンだけ二個なのも、他の子に悪い。
それで、全員に二つずつ配る。残りを晩御飯にしようが、それは各自の判断に任せよう! こんな事をジャスに知られたら、爆笑されそうだ。
こんな甘々な対応、今日限りで卒業するぞ!
五階の転移陣から六階に行く。
「広いなぁ! それに冒険者が多い」
四組もいるから、なるべく近づかないように気をつけながら進む。馬鹿な冒険者に絡まれるのは御免だ!
「むぅ、林というより森だな!」
草原ダンジョンと呼ばれている割に、木が多い。真っ直ぐには進まないし、魔物も集団で襲ってくる。
ただ、コカトリスやビッグボアは、討伐するのは楽だ。
問題は、ファイヤーウルフ! あいつらは足が早いから、油断すると回り込まれる。
「皆、その場を動くな!」荷物持ちの子どもにバリアを張ってから、討伐する。
ファイヤーボールを打たれる前に、こちらも雷で攻撃しないといけない。
ドロップ品は、毛皮や魔石や牙が多い。赤い短剣は、ボスだけなのかな? ぜぃぜぃ、疲れた。
◇
七階には冒険者がいなかった。
「少し、休憩だ!」
六階を急いで踏破したが、冒険者を避けるのを優先したので、魔物とかなり遭遇したのだ。
腰を下ろして、水を飲む。昨日は、ルミとベンは水筒を持っていなかったが、日当で買ったみたいだ。
「お兄ちゃん、今日で十階まで行くの? 薬草とかは、良いの?」
薬草も欲しいけど、先ずは十階に行きたい。
「十階へ行くぞ!」と立ち上がる。
七階、八階は、冒険者も少ないから、魔物を避けながら進んだ。
◇
九階でお昼にする。ここは、木が少ないけど、丘がある。ダンジョンって不思議だ。
ベン以外は、一つで十分みたい。大事に持って帰るのは、待っている子がいるのか? 晩御飯にするのなら良いのだけど。
この丘のせいで、魔物を避けるのが難しい。それに、遠目で見ていたより、坂も厳しい。
「お兄ちゃん、ちょっと休憩しようよ」
ジルとサミーは小柄だけど、身体強化が使える。でも、ルミとベンは使えない。
「元気回復!」を掛けてやる。
「おお、すげぇ!」と騒いでいるけど、それより休憩しろよ。
「なぁ、お前たちは冒険者になりたいのか?」
少しゆっくりと丘を登りながら、質問する。
「冒険者になる!」とジルは即答する。サミーは、少し考えてから頷く。
「なりたいけど……無理かも……」
ルミとベンは、身体強化が使えないからなぁ。
「ギルドが初心者用の研修をしてくれたら良いのだけど……」
あのギルドマスター、苦手だ。交易都市のガンツ・ギルド長の方が話がわかる感じだったなぁ。
それに、まだファイヤーウルフの罪も裁いていない。犯罪奴隷にするなら、持ち物や所持金、奴隷の代金も私の物になるんだよね?
まぁ、それよりも近づきたくない感じだよ。
ルシウスが、カインズ商会に中級回復薬十本と下級回復薬十本を納めてくれた。
中級回復薬は、一本が六金貨になったんだ。
ギルドには、下級回復薬を二十本納めた。カインズ商会と同じく、一金貨にしたよ。
ここまでは良かったけど、カインズ商会の中級回復薬が銀級や金級の冒険者達に好評で、凄い値段になっているみたい。カインズ商会、笑いが止まらないんじゃないかな?
ただ、ギルドマスターは、ダンジョン探索隊のメンバーから「優れた中級回復薬を用意して欲しい!」と突き上げられているみたい。
カインズ商会は、私が納めたのは極秘にしてくれているけど、バレているよね。だから、なるべくギルドには近づかないようにしている。
丘の途中で、ファイヤーウルフの群れに遭遇した。
「雷!」で一気に倒したけど、ドロップ品を子ども達が拾っている間に、もっと大きな群れに囲まれた。
「冒険者がいないのも良し悪しだな!」
私達しかいないから、魔物が集中して寄ってくる。
やっと討伐して、丘の頂上から十階への階段への道を眺める。
「げぇ! 嘘だろう! ヴリシャーカピは嫌いなんだ!」
遠目でもヴリシャーカピの群れが確認できた。それに、ボスらしき白いヴリシャーカピも。
「お兄ちゃん、どうするの?」
ジル達が怯えている。
「ヴリシャーカピは嫌いだけど、魔法で一撃だよ!」
まだ上手とは言い難い弓で攻撃している暇に、石を投げてこられそう。
「先ずは、ボスを倒そう!」
ボスは、仲間を強化する魔法を持っているから。
「遮断!」を先ずボスに掛けて、他のヴリシャーカピ達に「雷!」を掛けて撲滅する。
ただ、十階の転移陣前のボス戦がちょっと不安になってきた。
◇
十階もほぼ九階と一緒だったけど、ボス戦は何になるのか考えてしまう。
ルシウスやジャスが大丈夫だと考えているのだけを信じて進む。
「ボス戦の時、絶対に動くなよ!」
注意して、階段を下りると……げぇ! ビッグベアの群れ!
「雷!」を多発して、討伐したけど、ボスが残っている。
「ゴールデンベアだ!」後ろで、ジルが騒いでいる。
金熊亭に泊まっているから、ゴールデンベアが出たのか? まさかね!
「雷!」は手で弾かれた。
「遮断!」も魔力の残りが少ないから、効き目が悪い。魔力の回復薬を探さないといけないな。
「ガァォォ!」凄い雄叫びに、子ども達はビビっている。
これって威嚇なのか? 女神様の加護のお陰で、私には効果がない。
「煩いぞ!」矢で目を狙う。
パシッと矢を手で弾いたが、私の本当の狙いは首だよ!
「遮断!」
ゴールデンベアの首が飛んだ。
ぜぃぜぃ、本当に疲れたよ。私が座って水を飲んでいる間に、ビッグベアの毛皮、肉、爪、魔石を子ども達が拾ってくれた。
「お兄ちゃん、黄金の毛皮だよ!」
ジルが飛び上がって喜んでいる。
でも、私は自分の実力不足が身に染みている。
基礎の中級者用のダンジョンでこんなに苦労するなら、他のは無理なんじゃないの?
転移陣で地上に戻り、黄金の毛皮以外は、ダンジョンの周りの商人に売る。そして、荷物待ちの子ども達に、二銀貨づつ配る。
「今日でお別れだ! 元気で暮らせよ!」
自分の弱さにヘナヘナな気分だ。
1
お気に入りに追加
30
あなたにおすすめの小説
私のスローライフはどこに消えた?? 神様に異世界に勝手に連れて来られてたけど途中攫われてからがめんどくさっ!
魔悠璃
ファンタジー
タイトル変更しました。
なんか旅のお供が増え・・・。
一人でゆっくりと若返った身体で楽しく暮らそうとしていたのに・・・。
どんどん違う方向へ行っている主人公ユキヤ。
R県R市のR大学病院の個室
ベットの年配の女性はたくさんの管に繋がれて酸素吸入もされている。
ピッピッとなるのは機械音とすすり泣く声
私:[苦しい・・・息が出来ない・・・]
息子A「おふくろ頑張れ・・・」
息子B「おばあちゃん・・・」
息子B嫁「おばあちゃん・・お義母さんっ・・・」
孫3人「いやだぁ~」「おばぁ☆☆☆彡っぐ・・・」「おばあちゃ~ん泣」
ピーーーーー
医師「午後14時23分ご臨終です。」
私:[これでやっと楽になれる・・・。]
私:桐原悠稀椰64歳の生涯が終わってゆっくりと永遠の眠りにつけるはず?だったのに・・・!!
なぜか異世界の女神様に召喚されたのに、
なぜか攫われて・・・
色々な面倒に巻き込まれたり、巻き込んだり
事の発端は・・・お前だ!駄女神めぇ~!!!!
R15は保険です。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
幸福の魔法使い〜ただの転生者が史上最高の魔法使いになるまで〜
霊鬼
ファンタジー
生まれつき魔力が見えるという特異体質を持つ現代日本の会社員、草薙真はある日死んでしまう。しかし何故か目を覚ませば自分が幼い子供に戻っていて……?
生まれ直した彼の目的は、ずっと憧れていた魔法を極めること。様々な地へ訪れ、様々な人と会い、平凡な彼はやがて英雄へと成り上がっていく。
これは、ただの転生者が、やがて史上最高の魔法使いになるまでの物語である。
(小説家になろう様、カクヨム様にも掲載をしています。)
人間不信の異世界転移者
遊暮
ファンタジー
「俺には……友情も愛情も信じられないんだよ」
両親を殺害した少年は翌日、クラスメイト達と共に異世界へ召喚される。
一人抜け出した少年は、どこか壊れた少女達を仲間に加えながら世界を巡っていく。
異世界で一人の狂人は何を求め、何を成すのか。
それはたとえ、神であろうと分からない――
*感想、アドバイス等大歓迎!
*12/26 プロローグを改稿しました
基本一人称
文字数一話あたり約2000~5000文字
ステータス、スキル制
現在は不定期更新です
プラス的 異世界の過ごし方
seo
ファンタジー
日本で普通に働いていたわたしは、気がつくと異世界のもうすぐ5歳の幼女だった。田舎の山小屋みたいなところに引っ越してきた。そこがおさめる領地らしい。伯爵令嬢らしいのだが、わたしの多少の知識で知る貴族とはかなり違う。あれ、ひょっとして、うちって貧乏なの? まあ、家族が仲良しみたいだし、楽しければいっか。
呑気で細かいことは気にしない、めんどくさがりズボラ女子が、神様から授けられるギフト「+」に助けられながら、楽しんで生活していきます。
乙女ゲーの脇役家族ということには気づかずに……。
#不定期更新 #物語の進み具合のんびり
#カクヨムさんでも掲載しています
『シナリオ通り』は難しい〜モブ令嬢シルクの奮闘記〜
桜よもぎ
ファンタジー
────シルク・フェルパールは、とある乙女ゲームでヒロインの隣になんとなく配置されがちな“モブ”である。
日本生まれ日本育ちの鈴水愛花はひょんなことから命を落とし、乙女ゲームのモブキャラクター、大国アルヴァティアの令嬢シルクに転生した。
乙女ゲームのファンとして、余計な波風を立てず穏やかなモブライフを送るべく、シルクは“シナリオ通り”を目指して動き出す。
しかし、乙女ゲームの舞台・魔法学園に入学してからわずか二日目にして、その望みは崩れていくことに……
シナリオをめちゃくちゃにしてくるヒロイン、攻略対象同士の魔法バトル勃発、お姫様のエスケープ、隣国王子の一目惚れプロポーズ─────一難去ってはまた一難。
これはモブ令嬢シルクが送る、イレギュラー続きの奮闘記。
【※本編完結済/番外編更新中】
World of Fantasia
神代 コウ
ファンタジー
ゲームでファンタジーをするのではなく、人がファンタジーできる世界、それがWorld of Fantasia(ワールド オブ ファンタジア)通称WoF。
世界のアクティブユーザー数が3000万人を超える人気VR MMO RPG。
圧倒的な自由度と多彩なクラス、そして成長し続けるNPC達のAI技術。
そこにはまるでファンタジーの世界で、新たな人生を送っているかのような感覚にすらなる魅力がある。
現実の世界で迷い・躓き・無駄な時間を過ごしてきた慎(しん)はゲーム中、あるバグに遭遇し気絶してしまう。彼はゲームの世界と現実の世界を行き来できるようになっていた。
2つの世界を行き来できる人物を狙う者。現実の世界に現れるゲームのモンスター。
世界的人気作WoFに起きている問題を探る、ユーザー達のファンタジア、ここに開演。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる