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第一章 醜いあひるの子
9 ルーファス王子
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セドリックからの手紙を受け取ったルーファス王子は、亡命してきた精霊使いサリンジャー師を屋敷に来させてくれと書いてあるのを読んで、首を傾げた。さらさらと顔に掛かる栗色の髪をかきあげると、濃い青色の目を輝かす。
「ふう~ん? 何があったのだろう?」
幼なじみのセドリックが、何も理由無しでサリンジャー師の訪問を要請する訳が無いので、ルーファス王子は好奇心でうずうずする。それと、わりと自由に暮らしていた離宮から王宮に帰ったルーファス王子は、一晩で窮屈な暮らしにうんざりしていた。
「ベイカーヒル伯爵家まで出かけよう」
ルーファス王子は侍従に、そう伯爵家に伝えるように命じると、精霊使いを同行して王宮を出た。
馬車の中で、サリンジャー師もセドリックが理由も無く自分を屋敷に出向かせるとは思わなかったので、何が起こったのかと首を傾げる。濃い茶色の髪を伸ばして、後ろで括っているサリンジャーが首を傾げると、さらりと長い髪が音を立てた。
ルーファス王子は、真似をして伸ばしている中途半端な髪を、苛立たしそうに引っ張りながら、話しかける。
「サリンジャー師、貴方も変だと思うでしょう? セドリックは大袈裟に騒ぐ奴では無い」
「そうですねぇ、それにヘレナには精霊が集まっています。離宮に行く前とは何か違っているのですが、ルーファス王子はお気づきになりませんか?」
ルーファスは退屈な王宮に変化がおこるのは大歓迎だが、自分の精霊を見る力は見込みが無さそうだと溜め息をつく。
「私には変化は感じられない。精霊使いには向いてないみたいだな」
「まだ修行を始めたばかりですから、それに集めた精霊は見ることができる。才能の無い人は、見ることもできませんよ」
サリンジャー師の慰めで、若いルーファス王子は綺麗な精霊の姿を思い出して微笑んだ。
「何か、サリンジャー師が感じているヘレナの変化に、セドリックは気づいたから、屋敷に来て欲しいと頼んだのでしょう。もしかしたら、原因もわかるかもしれませんよ」
若い王子の楽天的な言葉を、サリンジャー師は微笑みながら聞いた。長年の内乱で精霊が逃げ出した自国で、無能な暴君アドルフ王に捕らわれていたサリンジャーは、命がけで亡命を成功させた。しかし、まだ暴君に捕らわれている仲間の精霊使い達の苦境を思い、胸が塞ぎがちだ。そんなサリンジャーは、ルーファス王子の明るい性格に慰められることが多い。
『ルーファス王子の魔力は大したことはないが、素直で明るい性格は精霊に愛されるだろう。それと、セドリック様は魔力もそこそこ強いし、真面目だから、きちんと修行すれば精霊使いになれるかもしれない』
異国の地で、二人の弟子に精霊使いの修行をさせる日々が訪れようとは、サリンジャーは考えてもなかったと苦笑した。
その頃、ベイカーヒル伯爵家では、ケインズ夫人がメイドのジュリアをどう扱うか頭を悩ませていた。
「あのう、クビにはならないのですよね」
書斎から下がって、半地下の女中頭の仕事部屋で二人で話し合う。
「もちろん、クビにはならないでしょうが……どう、貴女を扱えば良いのかしら? 精霊使いとは何なの?」
ジュリアも知らないのだから、首を横に振るしかない。
「私を捨てた父親が精霊使いだったと、若君は仰ってました。でも、私は何も知りません」
この件になると、いつもは素直なジュリアが頑なになるが、ケインズ夫人は無理もないと同情する。
『イオニア王国の聖霊使いが、何故母親と知り合ったのかも知らないわ! 旅先で知り合った娘を、弄んで捨てたのね! 許せないわ!』
ジュリアは半地下の明かり取りの窓から差し込む光に浮かぶ妖精が、自分の怒りから逃げ出そうと壁にぶつかるのを見て、深呼吸して気持ちを抑える。
「おって、伯爵様から貴女の取り扱いについて、何か指示が出されるでしょう。私は精霊使いとかは知りませんが、どうやら重要な能力みたいですから。若様のお役に立つようになさい」
ジュリアはメイドとしての賃金が貰えたら、お母ちゃんと妹に何かプレゼントしたいと思っていたので、精霊使いの勉強中は無給だろうかと不安に感じた。
「あのう、若様と精霊使いの勉強をする時以外は、メイドとして働かせていただけませんか? クビになったら困るんです。家にも仕送りしたいし、妹にはプレゼントを送ると約束したんです」
ケインズ夫人は自分も精霊使いについては知識がないが、メイドとは天と地ほども違う仕事だとは感じていた。
「それも、伯爵様や若君の……ヘンダーソンさん、何ですか?」
慌ただしいノックの音がしたと同時に、執事のヘンダーソンが入って来た。
「ルーファス王子が屋敷においでになる。こんな午前中から、何事だろう? もしかしたら昼食を取られるかもしれないから手配して下さい。それと伯爵夫人にもお知らせして下さい」
学友のセドリック様を訪ねて、ルーファス王子が屋敷に来られることもあるが、普段は週末が多いし、予定が数日前から組まれている。
ケインズ夫人は執事のヘンダーソンさんが、まだジュリアの件を知らないのだと、説明しようとしたが、慌ただしい玄関のベルの音が屋敷に響いた。
「ルーファス王子が到着された」
執事として出迎えに向かうヘンダーソンさんの背中を眺めていたケインズ夫人だが、台所へ昼食の用意を指示しに行く。
「メアリー、奥様にルーファス王子が来られたことをお伝えして。それと、昼食の為のお着替えを早くして下さるようにね」
ジュリアが自分の後ろに付いて来ているのを見て、メイドの服を着替えさせるべきではないかと困惑する。
『きっと、ルーファス王子が来られたのは、ジュリアが精霊使いだということと関係しているのだわ。でも、ジュリアの普段着は……あんな不格好な服よりは、メイドの制服の方がきちんとしているわ』
他のメイドの普段着を借りて着替えさせようかと一瞬迷ったが、細いジュリアにあう体型はいないと断念する。
ベイカーヒル伯爵とセドリックが出迎えて、ルーファス王子と精霊使いはサロンに案内された。
「これは凄い! 精霊がこの屋敷に集まっている」
サリンジャー師の言葉に、セドリックは大きく頷いた。
「本当だ! 私にも精霊がはっきり見えるよ。セドリック、君が呼び寄せたのかい? 凄いなぁ、いつの間にこんなに上達したのかい?」
興奮している二人に、セドリックは少し落ち着いてソファーに座るようにと勧める。
「我が家のメイドは精霊使いなのですよ」
「へぇ、なら王宮の女官は巫女姫だな!」
真面目なセドリックが冗談を言ったのかと、ルーファス王子は笑ったが、ベイカーヒル伯爵が叱らないので、本当なのか? と驚いた。
「真面目な話なのか?」
「是非、本人に会わせて下さい」
サリンジャー師の言葉に伯爵は頷いて、ヘンダーソン執事にジュリアを連れて来るようにと命じた。
「ふう~ん? 何があったのだろう?」
幼なじみのセドリックが、何も理由無しでサリンジャー師の訪問を要請する訳が無いので、ルーファス王子は好奇心でうずうずする。それと、わりと自由に暮らしていた離宮から王宮に帰ったルーファス王子は、一晩で窮屈な暮らしにうんざりしていた。
「ベイカーヒル伯爵家まで出かけよう」
ルーファス王子は侍従に、そう伯爵家に伝えるように命じると、精霊使いを同行して王宮を出た。
馬車の中で、サリンジャー師もセドリックが理由も無く自分を屋敷に出向かせるとは思わなかったので、何が起こったのかと首を傾げる。濃い茶色の髪を伸ばして、後ろで括っているサリンジャーが首を傾げると、さらりと長い髪が音を立てた。
ルーファス王子は、真似をして伸ばしている中途半端な髪を、苛立たしそうに引っ張りながら、話しかける。
「サリンジャー師、貴方も変だと思うでしょう? セドリックは大袈裟に騒ぐ奴では無い」
「そうですねぇ、それにヘレナには精霊が集まっています。離宮に行く前とは何か違っているのですが、ルーファス王子はお気づきになりませんか?」
ルーファスは退屈な王宮に変化がおこるのは大歓迎だが、自分の精霊を見る力は見込みが無さそうだと溜め息をつく。
「私には変化は感じられない。精霊使いには向いてないみたいだな」
「まだ修行を始めたばかりですから、それに集めた精霊は見ることができる。才能の無い人は、見ることもできませんよ」
サリンジャー師の慰めで、若いルーファス王子は綺麗な精霊の姿を思い出して微笑んだ。
「何か、サリンジャー師が感じているヘレナの変化に、セドリックは気づいたから、屋敷に来て欲しいと頼んだのでしょう。もしかしたら、原因もわかるかもしれませんよ」
若い王子の楽天的な言葉を、サリンジャー師は微笑みながら聞いた。長年の内乱で精霊が逃げ出した自国で、無能な暴君アドルフ王に捕らわれていたサリンジャーは、命がけで亡命を成功させた。しかし、まだ暴君に捕らわれている仲間の精霊使い達の苦境を思い、胸が塞ぎがちだ。そんなサリンジャーは、ルーファス王子の明るい性格に慰められることが多い。
『ルーファス王子の魔力は大したことはないが、素直で明るい性格は精霊に愛されるだろう。それと、セドリック様は魔力もそこそこ強いし、真面目だから、きちんと修行すれば精霊使いになれるかもしれない』
異国の地で、二人の弟子に精霊使いの修行をさせる日々が訪れようとは、サリンジャーは考えてもなかったと苦笑した。
その頃、ベイカーヒル伯爵家では、ケインズ夫人がメイドのジュリアをどう扱うか頭を悩ませていた。
「あのう、クビにはならないのですよね」
書斎から下がって、半地下の女中頭の仕事部屋で二人で話し合う。
「もちろん、クビにはならないでしょうが……どう、貴女を扱えば良いのかしら? 精霊使いとは何なの?」
ジュリアも知らないのだから、首を横に振るしかない。
「私を捨てた父親が精霊使いだったと、若君は仰ってました。でも、私は何も知りません」
この件になると、いつもは素直なジュリアが頑なになるが、ケインズ夫人は無理もないと同情する。
『イオニア王国の聖霊使いが、何故母親と知り合ったのかも知らないわ! 旅先で知り合った娘を、弄んで捨てたのね! 許せないわ!』
ジュリアは半地下の明かり取りの窓から差し込む光に浮かぶ妖精が、自分の怒りから逃げ出そうと壁にぶつかるのを見て、深呼吸して気持ちを抑える。
「おって、伯爵様から貴女の取り扱いについて、何か指示が出されるでしょう。私は精霊使いとかは知りませんが、どうやら重要な能力みたいですから。若様のお役に立つようになさい」
ジュリアはメイドとしての賃金が貰えたら、お母ちゃんと妹に何かプレゼントしたいと思っていたので、精霊使いの勉強中は無給だろうかと不安に感じた。
「あのう、若様と精霊使いの勉強をする時以外は、メイドとして働かせていただけませんか? クビになったら困るんです。家にも仕送りしたいし、妹にはプレゼントを送ると約束したんです」
ケインズ夫人は自分も精霊使いについては知識がないが、メイドとは天と地ほども違う仕事だとは感じていた。
「それも、伯爵様や若君の……ヘンダーソンさん、何ですか?」
慌ただしいノックの音がしたと同時に、執事のヘンダーソンが入って来た。
「ルーファス王子が屋敷においでになる。こんな午前中から、何事だろう? もしかしたら昼食を取られるかもしれないから手配して下さい。それと伯爵夫人にもお知らせして下さい」
学友のセドリック様を訪ねて、ルーファス王子が屋敷に来られることもあるが、普段は週末が多いし、予定が数日前から組まれている。
ケインズ夫人は執事のヘンダーソンさんが、まだジュリアの件を知らないのだと、説明しようとしたが、慌ただしい玄関のベルの音が屋敷に響いた。
「ルーファス王子が到着された」
執事として出迎えに向かうヘンダーソンさんの背中を眺めていたケインズ夫人だが、台所へ昼食の用意を指示しに行く。
「メアリー、奥様にルーファス王子が来られたことをお伝えして。それと、昼食の為のお着替えを早くして下さるようにね」
ジュリアが自分の後ろに付いて来ているのを見て、メイドの服を着替えさせるべきではないかと困惑する。
『きっと、ルーファス王子が来られたのは、ジュリアが精霊使いだということと関係しているのだわ。でも、ジュリアの普段着は……あんな不格好な服よりは、メイドの制服の方がきちんとしているわ』
他のメイドの普段着を借りて着替えさせようかと一瞬迷ったが、細いジュリアにあう体型はいないと断念する。
ベイカーヒル伯爵とセドリックが出迎えて、ルーファス王子と精霊使いはサロンに案内された。
「これは凄い! 精霊がこの屋敷に集まっている」
サリンジャー師の言葉に、セドリックは大きく頷いた。
「本当だ! 私にも精霊がはっきり見えるよ。セドリック、君が呼び寄せたのかい? 凄いなぁ、いつの間にこんなに上達したのかい?」
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「我が家のメイドは精霊使いなのですよ」
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真面目なセドリックが冗談を言ったのかと、ルーファス王子は笑ったが、ベイカーヒル伯爵が叱らないので、本当なのか? と驚いた。
「真面目な話なのか?」
「是非、本人に会わせて下さい」
サリンジャー師の言葉に伯爵は頷いて、ヘンダーソン執事にジュリアを連れて来るようにと命じた。
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