上 下
13 / 27

サラがセックスしなくなった10日間 前編

しおりを挟む

 サラはユリウスと婚約をした。女神の寵愛を与えた者として伯爵家に行く、奥様を出迎えるため使用人が沢山並んでいた。一斉に挨拶をされて狼狽えているとユリウスが変わりに返事をしてくれた。

 以前すぐに帰ってしまったサロンに行きメイドが紅茶を用意してくれた自然に2人きりになる。2人きりになるといつも緊張をしてしまう。大胆な事を最初からしたのに普通の時は照れくさくて仕方がない。
 サラは緊張してしまう理由を考えた。
 ユリウスは顔がいい。ファンクラブの中でユリウスは顔がいいけれど~←~以下は自分の推しのマウントが始まるので聞いていなかった。焦げ茶色の髪の毛にエメラルドグリーンの瞳。顔立ちが甘い顔立ちをしているのだ。最初に彼を見た人は優しい人だと勘違いする。
 真っすぐな性格。真っすぐで曲げない性格は一緒にいると心地が良かった。

 そして性欲が強いところ。ユリウスは知らなかったが性欲が強かった。浮いた話がないので右手が恋人と隠れて恋人がいるで言い争いをしていた。サラは第3の意見そもそも性欲がないと考えていた。


 サラよ。男で性欲がないのはこの世界にはいない。創造主が性欲があるようにしたのだ。特に身体を動かす獣や騎士は性欲が強い。


 何故かそれを思い出していた。天界にいた時に誰かが言った言葉を反芻する。では女はどうなんだろう。女で性欲がない人を創造主は作ったのだろうか。

「サラは子供の頃どんな子供だったの?」
(悪戯好きな子供で怒られていたなんて言えない。)
「普通の子供でしたよ。よく花を摘んでいました」

 花は摘むだけじゃなくて吸っても美味しいのだ。花のお尻の部分を吸ってちゅちゅっとすると口内が甘さで満たされる。ユリウスがやっていたか分からないので話さなかった。サラはユリウスに隠している事が多い。特に悪戯の部分は隠している。

「そういえば子供って悪戯するよね。僕もやって驚かせたよ」
「そうですね!どんなことをしたんですか?」
「隠れてお菓子を食べたことかな。隠れて猫を飼ったこともあった。サラは何をしていたの?」
「えーっと、例えばむしが馬鹿にされたら、違うむしを引き連れて相手の周りを走っていました」
「サラって大人しそうなのに大胆だね、悪ガキの男の子みたいだ」

 サラは悪ガキの男の子と聞いてショックを受けた。以前ユリウスが悪ガキを見て、

「子供が悪いことをしたら怒らないといけないね」

 と言っていた。サラは悪ガキ側の気持ちが分かる。色々我慢して爆発してしまうのだ。その場で話せばいいと言われても相手は聞いてくれない。限界まで溜まってやり返す。その行動が攻撃的なので他の神様に怒られていたのだった。

 そんな時慰めてくれるのは花の神のラフターだった。言葉に上手くできない気持ちをラフターは上手く伝えてくれた。普段は木の姿なのに慰めてくれる時は人の姿になる。木の姿の時はサラの虫を木の葉っぱに休ませてくれる。

 日差しの温かい匂いがする人だった。ラフターはモノが大きくて入らなかった。いれられた指の感覚は覚えている。

 この日は何だか気分が乗らずセックスをしなかった。何だか体と心がちぐはぐだった。

 次の日もセックスしなかった。
 その次の日もしなかった。

「ユリウス様、私しばらくできません」

 3日間の我慢の結果また我慢させられた。サラが悲しそうな顔をしているのでユリウスも心配していた。セックスが大好きなサラが出来ないほどの理由があると思うとユリウスはソワソワした。

「ついにきましたか」
「執事何か分かるのか?もしかして妊娠したのか」
「分かってないですね。今までの事を思い出してください。」

 出会って時間がある時は毎日していた。我慢して3回出すときもあれば8回出す時もあった。考えれば考えるほど意味が分からない。

「倦怠期ですよ」
「まだ出会ってちょっとしか経ってないのに??」

 まだ出会って4か月。ユリウスは納得できなかった。

「女性は嫌いになったら早いですからね。先手必勝ですよ。これでも読んで勉強してください」

 執事は数冊の本を渡してきた。完璧にマスターしたユリウスは恋人0人の間違った知識を合わせてサラを溺愛することになる。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】【R18】伯爵夫人の務めだと、甘い夜に堕とされています。

水樹風
恋愛
 とある事情から、近衛騎士団々長レイナート・ワーリン伯爵の後妻となったエルシャ。  十六歳年上の彼とは形だけの夫婦のはずだった。それでも『家族』として大切にしてもらい、伯爵家の女主人として役目を果たしていた彼女。  だが結婚三年目。ワーリン伯爵家を揺るがす事件が起こる。そして……。  白い結婚をしたはずのエルシャは、伯爵夫人として一番大事な役目を果たさなければならなくなったのだ。 「エルシャ、いいかい?」 「はい、レイ様……」  それは堪らなく、甘い夜──。 * 世界観はあくまで創作です。 * 全12話

腹黒王子は、食べ頃を待っている

月密
恋愛
侯爵令嬢のアリシア・ヴェルネがまだ五歳の時、自国の王太子であるリーンハルトと出会った。そしてその僅か一秒後ーー彼から跪かれ結婚を申し込まれる。幼いアリシアは思わず頷いてしまい、それから十三年間彼からの溺愛ならぬ執愛が止まらない。「ハンカチを拾って頂いただけなんです!」それなのに浮気だと言われてしまいーー「悪い子にはお仕置きをしないとね」また今日も彼から淫らなお仕置きをされてーー……。

【完結】【R18】優しいだけだった貴公子が、強引な騎士団長になって攫いに来ました。

水樹風
恋愛
 偶然にも彼の命を救ったことで恋に落ちた、男爵令嬢のステラと公爵家嫡男のアーサー。  だが、貧乏男爵家と名門公爵家という身分の違いに傷つき続け、ステラは「優しいだけの貴方とは結婚出来ない」とアーサーからのプロポーズを断ってしまう。  それから七年──。  なかなか縁談がまとまらず、完全に行き遅れてしまったステラの前に現れたのは、逞しく強引な騎士団長で……!? * 世界観はあくまで創作です。 * 前・中・後編 三話構成の短編になります。 * この作品は『ムーンライトノベルズ』様でも掲載中です。

義兄様に弄ばれる私は溺愛され、その愛に堕ちる

一ノ瀬 彩音
恋愛
国王である義兄様に弄ばれる悪役令嬢の私は彼に溺れていく。 そして彼から与えられる快楽と愛情で心も身体も満たされていく……。 ※この物語はフィクションです。 R18作品ですので性描写など苦手なお方や未成年のお方はご遠慮下さい。

【完結】鳥籠の妻と変態鬼畜紳士な夫

Ringo
恋愛
夫が好きで好きで好きすぎる妻。 生まれた時から傍にいた夫が妻の生きる世界の全てで、夫なしの人生など考えただけで絶望レベル。 行動の全てを報告させ把握していないと不安になり、少しでも女の気配を感じれば嫉妬に狂う。 そしてそんな妻を愛してやまない夫。 束縛されること、嫉妬されることにこれ以上にない愛情を感じる変態。 自身も嫉妬深く、妻を家に閉じ込め家族以外との接触や交流を遮断。 時に激しい妄想に駆られて俺様キャラが降臨し、妻を言葉と行為で追い込む鬼畜でもある。 そんなメンヘラ妻と変態鬼畜紳士夫が織り成す日常をご覧あれ。 ୨୧┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈୨୧ ※現代もの ※R18内容濃いめ(作者調べ) ※ガッツリ行為エピソード多め ※上記が苦手な方はご遠慮ください 完結まで執筆済み

【R18】ヤンデレ侯爵は婚約者を愛し過ぎている

京佳
恋愛
非の打ち所がない完璧な婚約者クリスに劣等感を抱くラミカ。クリスに淡い恋心を抱いてはいるものの素直になれないラミカはクリスを避けていた。しかし当のクリスはラミカを異常な程に愛していて絶対に手放すつもりは無い。「僕がどれだけラミカを愛しているのか君の身体に教えてあげるね?」 完璧ヤンデレ美形侯爵 捕食される無自覚美少女 ゆるゆる設定

【R18】悪役令嬢を犯して罪を償わせ性奴隷にしたが、それは冤罪でヒロインが黒幕なので犯して改心させることにした。

白濁壺
恋愛
悪役令嬢であるベラロルカの数々の悪行の罪を償わせようとロミリオは単身公爵家にむかう。警備の目を潜り抜け、寝室に入ったロミリオはベラロルカを犯すが……。

【完結】誰にも相手にされない壁の華、イケメン騎士にお持ち帰りされる。

三園 七詩
恋愛
独身の貴族が集められる、今で言う婚活パーティーそこに地味で地位も下のソフィアも参加することに…しかし誰にも話しかけらない壁の華とかしたソフィア。 それなのに気がつけば裸でベッドに寝ていた…隣にはイケメン騎士でパーティーの花形の男性が隣にいる。 頭を抱えるソフィアはその前の出来事を思い出した。 短編恋愛になってます。

処理中です...