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異世界で壁絵アートが誕生する

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 寄付金を渡していると騎士たちが私を見る反応が尊敬する者に対して敬意を示す視線になっていた。

(おっ、いいねいいねえ。数年後にはドスケベセックスをする関係になるから、もっと尊敬してほしい。)

 この時、私はいい気になっていたのだ。転生者による知識無双は誰も止める者はおらず、先人たちが培っていた技術を自分の手柄のように披露し賞賛される。名前を出していないが、噂されるたびに喜びに震えていた。

 この頃には貧しい人の食事事情も改善されていた。品種改良された植物により劇的に美味しい野菜が取れるようになり、芋やトウモロコシも食べるようになっていた。

 こっちの芋は小ぶりで美味しい。フライドポテトで育ってきた前世なので芋についてはこだわりがあった。男爵イモにメークイン。紫芋。鍋いっぱいに芋をゆでて砂糖振ったら美味しい料理の出来上がりだ。

 芋をよく洗って茹でるだけなのにしない。芋は動物が食べる物だと思っている。
 勿体ない。MOTAINAI。

 芋プレゼンをしてみると庶民は芋を食べるようになった。庶民が芋を食べると工夫を凝らして食べるようになった。それが段々広まっていく。
 芋を食べている時、前世でエロ漫画、コーラ、フライドポテトの3種の神器がストレス解消で用意されていた。
 たまにムラっとする時、空き部屋の掃除を隠れて付き合っている男女に頼んでセックスをしているところを見る。部屋の中にトイレとお風呂があるし外から間違って鍵をかけるとセックスしてくれる。

(早く、早く、アクメ顔ダブルピースするくらい犯してくれえええええ♡)

 覗きが飽きると女騎士を呼んで工房に向かって発注している商品を確認する。
 騎士たちの装備も軽く丈夫の物を作らせた。

「アダマンタイトが混ざった鎧とミスリルが混ざった鎧です」
「うちに届けてください。料金はこちらで支払います」

 小切手は換金するのが面倒なので金貨を渡す。一緒に来た女騎士が帰り際に聞いてきた。

「どうしてお嬢様が個人的に買うのですか?」
「子孫のためよ。ちん……まん……繁殖期……いえ、何でもないわ。まだこの話は先の事だから」

 女騎士は心の中で反芻する。

(ちん……まん……繁殖期?正妃に報告せねば、わたくしには意味が分かりません)

 女騎士は正妃が雇ったスパイだった。シェリンの弱みを握るため彼女の側にいるものの彼女の処女でエロ漫画を読んだことのない脳みそでは理解することが出来ない。

 ♢


 正妃のお茶会に呼ばれたので登城するといつものお茶会と空気が違い張りつめている。第二王子のどうでもいい会話を最初はしていた。出されたお茶を飲まずに会話をしていると正妃が咎めるような視線を向ける。

「率直に聞きます。フィサリス侯爵は国の乗っ取りを考えているのですか?」

 と聞かれ、今までしてきたことをベラベラと話してきた。正妃は調べてきていたのだった。心の中でシェリンは毒づいた。これでは騎士たちの肉便器になる計画が遠くなってしまう。

「その時が来れば分かりますよ」

 意味深な言葉を言って口の端を上げて微笑んだ。近くに第一王子ハイネと護衛騎士たちがいた。2人の視線も険しい視線だったので、用事を思い出したと言っていつもより早くお開きになった。


 意味深な言葉には何も意味はない。
 これも肉便器計画の一つで、頭がいいと思ったらバカだったと思わせるためだ。

 早くちんぽに虐められたい。


 シェリンがいるシンセント王国は大陸の中央に位置する温暖な気候と多民族が住む土地だ。大昔、飛竜がやってきて大魔術師が結界を張られ、今でも結界によって国は守られている。
 たまに遠くの方で飛竜の雄たけびが聞こえてくる。

 多分セックスしたいのだろう。
 わかるよ、燻っている鈍らのおちんちんをズッコンバッコン入れたいんだよね。第二王子が青姦し始めた頃から飛竜が興奮気味でグルグル徘徊している。

 絶対・・ムカついているのだろう。

 肉便器計画の中に飛竜とセックスプランも考えていたので王立図書館の王族しか閲覧できない本を見に行く。世界中の本を集めた図書館は一日で歩けない。飛竜関係の本を見ているときに爬虫類の生殖機能が気になったので調べてみることにした。


 調べても何も書いていない。
 人間のまんこについても書いていない。この世界にはまんこを描いてくれる絵師はいないのか?


 まんこ……。おまんこ……。
 ちんこ……。おちんこ……。

 飛竜の大きさは5メートルの大きさで人を捕まえると巣に持って帰る。その後の事は書かれていない。きっとエッチな事をされて妊娠しているのだろう。羨ましい、涙が出ちゃう。

 視界の端には粗末なちんぽが目に映る。今日はリリアと歩いているだけだった。
(粗末なちんぽは青姦して、騎士たちの若い子たちも青姦して、領民も青姦しているのに。どうして、おちんぽは近づいてくれないの?)

「私って本当に(ちんぽが好きで仕方ない)ダメな人間……。頭の中がこんなにも(ちんぽで)いっぱいで好きなのに……。」

 目をハンカチで拭い、ちんぽで泣いているときに誰かの視線を感じたが無視をした。

 ♢

(侯爵家の自室に戻ってまんこを描いたがちっとも抜けない。今まで見てきたものが再現できない。前世でどれほどのエロ漫画に課金してきたと思っているんだ。こんなことならもっと頑張ればよかった……。)

 この世界でエロ漫画を広げてみたら埋もれた人材が表に出るチャンスなのでは。絶対に表に出てまんこを書きたい人間がいるに決まっている。

 上級階級の人間が流行を作ると言われているなら作るしかない。
 エロの文化を!

 正妃が探りを入れるために第二王子がお茶会に誘ってくれた。意味深な言葉は彼女にも理解が出来ず、行動を監視されている。正妃も意味が分からない行動に悩んでいるみたいだ。

 何もしない人間が気持ち悪い。
 でも排除するには有名になり過ぎている。

 何故か第二王子に惚れている(意味が分からない)と噂され彼の誘いを断れないと思われている。

 王宮にあるサロンはいつも魔力で咲かせた花々税金の無駄遣いが飾られている。王族が格が違うと言われているようで好きじゃない。

 人払いをさせた第二王子の前に紙を差し出した。遠くから見られてもいいように黒い紙の下にドスケベイラストを描いていた。レオンハルトは隠しながら絵に付け足して描いていく。

 渡された紙を見て思わず息を呑んだ。


 まんこがそこにある。圧倒的重量感がある、おまんこ・・・・だ。絵で分かるくらいの自然体のおまんこは耽美ないやらしさやありのままの姿で描かれていた。

 描けなかったまんこは、人間の幼女と熟年の女性、飛竜のまんこだ。


 異世界の神絵師。
 粗末なちんぽで頭が悪く性格も悪い。いいところは生きている事くらいしかなかった彼は絵を描く才能はずば抜けていた。

 立った熟女の下には壺を描いている。そこには何も書いていなかったはずなのに。
 
 音が聞こえる。
 

 その先が描かれていないのに分かる。

――なんてこった……。天才を見出してしまった。

 他の絵も飛竜の交尾や幼女のあどけないエッチなポーズだった。
 
 第二王子は絵を見ている私の手から絵を奪い取ると近くにあった蝋燭の火で絵を燃やした。その目がぼんやりとしていた。

 絵を描かせた後、彼はボーっとする。
 この日は前々から救貧院の視察に行くことになっていた。平民の服を着て、一緒に馬車に乗って向かうと教会の中で眼鏡をかけたおばちゃんと神父が言い争いをしていた。

「余計な事をしやがって!」
「うるさい、いつまでも汚い絵を放置しているのが悪い!」

 近くにいた人に聞いてみたら、壁に描かれた貴重な絵がボロボロになっていたのでおばちゃんが修繕しようとしたらドラゴンになったみたいだ。元の絵は花を持った金髪の少女だった。

「レオン、この絵修繕してみましょうよ」

 近くにあった筆と絵具を持たせるとレオン神父とおばちゃんを追い出して信頼できる騎士たちと一緒に彼の姿を見ていた。

 時間にして5時間経った。昼過ぎに来ていたのに今は夕方になっている。やり遂げた彼の瞳は目の前にある絵を見て、やっと納得できたみたいだ。

 私たちが馬車に乗った後、神父とおばちゃんが戻ってきていた。

「うやああああああああああああ、酷い酷すぎる!!!!いったい何の恨みがあるんだ!!!!!」
「下半身を描いていないのに付け足してドラゴンとドラゴンがまぐわっている絵を描き残すなんて!」

 私たちは真っすぐ向いた。帰路を馬車が走っている。
 花を持った少女はドラゴンの頭になり、下半身が付いてオスと立ちバックをしている絵に変わった。神聖な教会の壁に相応しくない絵は消すことが許されず、白い布で隠していたが一瞬でバレてしまった。

『知る必要はない、MKC』

 レオンハルトも意味不明な文字を書き残していた。
 この協会が後にMKCの初めて世間に見せた作品として訪問者が増えることをまだ知らない。
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