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欠ける月
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その日ゼミではメディアセンターで資料作りを各々することになっていて華は黙々と作業していた。たまたま教授に一番近い席に座り、その教授が電話がかかってきて席を外したところだった。
「あの、矢崎先生のゼミ生さんですよね?」
そう声をかけられて華が顔を上げると矢崎教授の机にプリントを置きながら少し勝ち気そうな女子学生が華にお願いごとを始めた。
「私、矢崎先生が顧問のサークルなんだけど今、先生いたよね! メディアセンター入ったときはいたのに。これ再来週の発表会のチラシですって言っておいてくれませんか。あっそうだ! もしよければ」
そう一枚プリントを華は渡される。『グリークラブ』と書かれたチラシは再来週の日曜日の発表会のものだった。華はうなずく。何の興味がないからこその受動的態度だった。
「もしよければお菓子も配るし来て!」
そう言われて華は臆したが、彼女はニコニコしている。彼女はさっと教授の机に近づいて1番上のチラシに付箋した。『ゼミ生さんにも配ってください』と。華は彼女がただサークル活動の宣伝のための愛想だとは分かっていたものの、なぜか衝撃を受けて一言も話せなかった。
その日曜日、華は悩んだ末に発表会に行った。合唱は高校の合唱コンクールと大して変わらなかったが、今までひとつのサークル活動にも興味がなかった華にはかなり衝撃的だった。大学は毎年文化祭をしていたが、サークルか委員会での出店がメインで、文化祭すら華は入学して一回も行っていなかったのだ。サークル活動を楽しむという概念がなかった彼女にはその楽しげな様子は新鮮で、同時に彼女たちとの差を感じた。
「あっ、矢崎先生のゼミの人! あのときはありがとう。私、澪っていうんだ。社福の2年。同い年でしょ?」
あのときの女子学生はニコッとしながら近寄って来た。社福は健康福祉学部社会福祉学科の略だ。
「うん。社学の華です」
文学部社会学科は社学と学内で略されている。
「華ちゃん! どうだった? 興味でた? 一緒にやらない?」
華はそう追い討ちされてうまく返せなかった。澪のキラキラした顔が居心地を悪くする。自分に向けられることのあまりない表情だ。
「澪! またそうやって勧誘しないの!」
と上級生が窘める。華は嫌だった。今までない期待をされて。それでもこの新鮮な状況に適応したいとも思った。
「歌は得意じゃないけど」
華は振り絞って続ける。
「チラシなら手伝えるかも」
澪は大笑いした。
「初めて聞いた断り文句! ならホントにチラシ手伝って。私が作ると町内会の回覧になるから」
彼女は上機嫌にそう言うものだから華は曖昧にうなずくしかなかった。
*
華は誠司が小説を書いているときはほとんどダイニングにいた。最初十分くらいで自分の居場所を作り、本の合間で課題をしたり、適当な本を手に取り読んだりする。十歳のころ誠司のアパートが居場所になってから場所は変わったが他は変わらない華のルーティンだ。
「華くん、暑いでしょ」
そう誠司は出て来て言った。それから乳酸飲料の瓶を亮が置いていったし、氷があるからお飲み、と子供扱いしてまた消えていく。それが華を甘やかす誠司のいつもの行動だから華は甘んじて受け入れて、乳酸飲料作りを始めた。ふんわりと甘酸っぱい乳酸飲料の原液はまさに夏の香りだ。氷を入れて水道水を入れる。それからスプーンでカラカラと掻き回した。それをふたつ作る。
「誠司さんも飲む?」
ひょいと飲み物を作った華は誠司にも渡した。彼は飲料は固形物よりハードルが低い。
「ありがとう」
そう受け取るとやはり誠司は机にすぐ戻る。彼の出力作業は一気に行われる。集中力が途中で抜けると話ごと白紙にしようとするきらいがあるので、華はそれ以上声をかけなかった。
華はこの距離感が好きだった。華が実際の家族で得られない距離感だからだ。ただそこにいるだけの安心を華は初めて得たのが誠司だったのだ。それは分かることがない。まるで自分を産んだ母がどんなに遠くても母であることが変わりないように、彼女には絶対的なものだった。
「ずっとこのまま時間が止まらないかな」
そう眠気が襲いかかって独り言を呟いた。
華は澪と話すようになった。
「華ちゃん、大食堂であんまり行かなかったって勿体ないって今思うでしょ」
試験期間中の大食堂はざわざわしている。
「あんまり食べることに興味ないから」
そう控えめに返すと
「えっ、だからこんな細いの!? 控えめに言ってちょっと太ったほうがいいよ」
と澪は華を見つめながら早口で言った。
「私じゃなくて、あの……なんて言えばいいのかな。私の好きな人が」
華の言葉に澪は驚く。
「好きな人いるの? 片思い!?」
華は少し強い口調で返した。
「違う。私のこと誠司さんは好きだから片思いじゃない!」
澪は更に驚いたが思ったことをそのまま口にした。
「じゃあそのセイジさんって彼氏さん?」
華は首を横に振る。
「違う。違うけど、誠司さんは私のこと、『愛して』くれるもん」
澪は少し躊躇ってから聞く。
「つまり付き合ってない『けど』ってこと?」
華はポカンとした。
「華ちゃん、あのさ今から変なこと言うけど、付き合ってないけどそういうことがあるってこと?」
華は分からなかった。普通の人間はそれをできるだけぼかしたいということも。自分が言った『愛して』が随分湾曲して伝わったことも。
「華ちゃん、私たち華々しい大学生だよ? きちんと付き合って幸せにしてくれる人がいるよ、他に」
華は分からなかった。だから、口にした。
「そのきちんとって何?」
澪は知り合ったばかりの友人にひどいことを言っているつもりはあったが、そういった関係にはどうしても否定的だった。彼女の両親は不倫で離婚したのだ。きちんとした愛こそが素晴らしいとある種幻想を抱いている。しかしそのきちんとが、華には伝わらない。愕然とした。
「華ちゃん、あのね。そのセイジさんの話教えて」
澪はそう踏み込む。
亮は冷蔵庫に水ようかんを入れて、ダイニングのソファにゆっくり座った。相変わらず本だらけだが、華が確保した座るスペースがそのまま残っている。
「入って来て声をかけないのはないんじゃない?」
誠司は物音に気づいて部屋から出て来てクスクス言った。
「疲れた」
亮はややぶっきらぼうに言った。
「どうしたの?」
「夜の営業のバイトが来なくて――それはいいんだけど、帰って来てすぐに華が来て」
誠司はぴっちり着ていた亮の立襟のシャツのボタンを緩めた。それから首元を見てその痕に苦笑いした。
「毎回許してるからだよ」
誠司はずっとそれを知っている。ただ、どうするつもりもなく、どうすることもない。
「暑くなるとこれは辛いな」
とシャツを亮は仰いだ。華が亮を求めるようになったのは亮自身は亮側が悪いと思っている。
亮が誠司の部屋でキスをしたとき、小学校からまっすぐ来た華がそれを目撃して相当曖昧な誤魔化しをしたことすら亮は未だに後悔している。それにもっともそういった行為、つまりキスやそれ以上の行為をまるで親密な友人や家族の愛情表現のように扱うようになった一端はそれにあると思っていた。
ただそれでも亮は拒めなかった。彼女を拒めばもう彼女がバラバラになるんじゃないかと恐れている。玻璃細工みたいに壊れたらパリンと軽い音をさせて二度と元に戻らないように感じる。その玻璃細工が壊れないように亮は気を抜くことができない。でもたまに、ほんの気の迷いで、十歳の少女として出会ったあのときに既に彼女は壊れていたのではないかと不安になる。割れた玻璃をただかき集めて手を血だらけにしているだけではないかと。
誠司は考え込む亮に言った。
「寝て行っていいよ。でも邪魔しないでね」
元々冷蔵庫の補充だけして帰ろうとしていたが、亮は誠司にそう言われて少し休もうと思った。
誠司もそうではないか、と亮は誠司を見た。仕事に戻ろうとする誠司はいつもより顔色がよく、むしろ自分のほうが青ざめている。考えることをやめて、亮は目を閉じた。
「あの、矢崎先生のゼミ生さんですよね?」
そう声をかけられて華が顔を上げると矢崎教授の机にプリントを置きながら少し勝ち気そうな女子学生が華にお願いごとを始めた。
「私、矢崎先生が顧問のサークルなんだけど今、先生いたよね! メディアセンター入ったときはいたのに。これ再来週の発表会のチラシですって言っておいてくれませんか。あっそうだ! もしよければ」
そう一枚プリントを華は渡される。『グリークラブ』と書かれたチラシは再来週の日曜日の発表会のものだった。華はうなずく。何の興味がないからこその受動的態度だった。
「もしよければお菓子も配るし来て!」
そう言われて華は臆したが、彼女はニコニコしている。彼女はさっと教授の机に近づいて1番上のチラシに付箋した。『ゼミ生さんにも配ってください』と。華は彼女がただサークル活動の宣伝のための愛想だとは分かっていたものの、なぜか衝撃を受けて一言も話せなかった。
その日曜日、華は悩んだ末に発表会に行った。合唱は高校の合唱コンクールと大して変わらなかったが、今までひとつのサークル活動にも興味がなかった華にはかなり衝撃的だった。大学は毎年文化祭をしていたが、サークルか委員会での出店がメインで、文化祭すら華は入学して一回も行っていなかったのだ。サークル活動を楽しむという概念がなかった彼女にはその楽しげな様子は新鮮で、同時に彼女たちとの差を感じた。
「あっ、矢崎先生のゼミの人! あのときはありがとう。私、澪っていうんだ。社福の2年。同い年でしょ?」
あのときの女子学生はニコッとしながら近寄って来た。社福は健康福祉学部社会福祉学科の略だ。
「うん。社学の華です」
文学部社会学科は社学と学内で略されている。
「華ちゃん! どうだった? 興味でた? 一緒にやらない?」
華はそう追い討ちされてうまく返せなかった。澪のキラキラした顔が居心地を悪くする。自分に向けられることのあまりない表情だ。
「澪! またそうやって勧誘しないの!」
と上級生が窘める。華は嫌だった。今までない期待をされて。それでもこの新鮮な状況に適応したいとも思った。
「歌は得意じゃないけど」
華は振り絞って続ける。
「チラシなら手伝えるかも」
澪は大笑いした。
「初めて聞いた断り文句! ならホントにチラシ手伝って。私が作ると町内会の回覧になるから」
彼女は上機嫌にそう言うものだから華は曖昧にうなずくしかなかった。
*
華は誠司が小説を書いているときはほとんどダイニングにいた。最初十分くらいで自分の居場所を作り、本の合間で課題をしたり、適当な本を手に取り読んだりする。十歳のころ誠司のアパートが居場所になってから場所は変わったが他は変わらない華のルーティンだ。
「華くん、暑いでしょ」
そう誠司は出て来て言った。それから乳酸飲料の瓶を亮が置いていったし、氷があるからお飲み、と子供扱いしてまた消えていく。それが華を甘やかす誠司のいつもの行動だから華は甘んじて受け入れて、乳酸飲料作りを始めた。ふんわりと甘酸っぱい乳酸飲料の原液はまさに夏の香りだ。氷を入れて水道水を入れる。それからスプーンでカラカラと掻き回した。それをふたつ作る。
「誠司さんも飲む?」
ひょいと飲み物を作った華は誠司にも渡した。彼は飲料は固形物よりハードルが低い。
「ありがとう」
そう受け取るとやはり誠司は机にすぐ戻る。彼の出力作業は一気に行われる。集中力が途中で抜けると話ごと白紙にしようとするきらいがあるので、華はそれ以上声をかけなかった。
華はこの距離感が好きだった。華が実際の家族で得られない距離感だからだ。ただそこにいるだけの安心を華は初めて得たのが誠司だったのだ。それは分かることがない。まるで自分を産んだ母がどんなに遠くても母であることが変わりないように、彼女には絶対的なものだった。
「ずっとこのまま時間が止まらないかな」
そう眠気が襲いかかって独り言を呟いた。
華は澪と話すようになった。
「華ちゃん、大食堂であんまり行かなかったって勿体ないって今思うでしょ」
試験期間中の大食堂はざわざわしている。
「あんまり食べることに興味ないから」
そう控えめに返すと
「えっ、だからこんな細いの!? 控えめに言ってちょっと太ったほうがいいよ」
と澪は華を見つめながら早口で言った。
「私じゃなくて、あの……なんて言えばいいのかな。私の好きな人が」
華の言葉に澪は驚く。
「好きな人いるの? 片思い!?」
華は少し強い口調で返した。
「違う。私のこと誠司さんは好きだから片思いじゃない!」
澪は更に驚いたが思ったことをそのまま口にした。
「じゃあそのセイジさんって彼氏さん?」
華は首を横に振る。
「違う。違うけど、誠司さんは私のこと、『愛して』くれるもん」
澪は少し躊躇ってから聞く。
「つまり付き合ってない『けど』ってこと?」
華はポカンとした。
「華ちゃん、あのさ今から変なこと言うけど、付き合ってないけどそういうことがあるってこと?」
華は分からなかった。普通の人間はそれをできるだけぼかしたいということも。自分が言った『愛して』が随分湾曲して伝わったことも。
「華ちゃん、私たち華々しい大学生だよ? きちんと付き合って幸せにしてくれる人がいるよ、他に」
華は分からなかった。だから、口にした。
「そのきちんとって何?」
澪は知り合ったばかりの友人にひどいことを言っているつもりはあったが、そういった関係にはどうしても否定的だった。彼女の両親は不倫で離婚したのだ。きちんとした愛こそが素晴らしいとある種幻想を抱いている。しかしそのきちんとが、華には伝わらない。愕然とした。
「華ちゃん、あのね。そのセイジさんの話教えて」
澪はそう踏み込む。
亮は冷蔵庫に水ようかんを入れて、ダイニングのソファにゆっくり座った。相変わらず本だらけだが、華が確保した座るスペースがそのまま残っている。
「入って来て声をかけないのはないんじゃない?」
誠司は物音に気づいて部屋から出て来てクスクス言った。
「疲れた」
亮はややぶっきらぼうに言った。
「どうしたの?」
「夜の営業のバイトが来なくて――それはいいんだけど、帰って来てすぐに華が来て」
誠司はぴっちり着ていた亮の立襟のシャツのボタンを緩めた。それから首元を見てその痕に苦笑いした。
「毎回許してるからだよ」
誠司はずっとそれを知っている。ただ、どうするつもりもなく、どうすることもない。
「暑くなるとこれは辛いな」
とシャツを亮は仰いだ。華が亮を求めるようになったのは亮自身は亮側が悪いと思っている。
亮が誠司の部屋でキスをしたとき、小学校からまっすぐ来た華がそれを目撃して相当曖昧な誤魔化しをしたことすら亮は未だに後悔している。それにもっともそういった行為、つまりキスやそれ以上の行為をまるで親密な友人や家族の愛情表現のように扱うようになった一端はそれにあると思っていた。
ただそれでも亮は拒めなかった。彼女を拒めばもう彼女がバラバラになるんじゃないかと恐れている。玻璃細工みたいに壊れたらパリンと軽い音をさせて二度と元に戻らないように感じる。その玻璃細工が壊れないように亮は気を抜くことができない。でもたまに、ほんの気の迷いで、十歳の少女として出会ったあのときに既に彼女は壊れていたのではないかと不安になる。割れた玻璃をただかき集めて手を血だらけにしているだけではないかと。
誠司は考え込む亮に言った。
「寝て行っていいよ。でも邪魔しないでね」
元々冷蔵庫の補充だけして帰ろうとしていたが、亮は誠司にそう言われて少し休もうと思った。
誠司もそうではないか、と亮は誠司を見た。仕事に戻ろうとする誠司はいつもより顔色がよく、むしろ自分のほうが青ざめている。考えることをやめて、亮は目を閉じた。
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