上 下
7 / 17
第二章

第三話 初めての学校です。

しおりを挟む
あれからも僕はすくすくと成長し、いよいよ五歳になった。
お兄様は十二歳だ。この2年間で、恥ずかしい黒歴史が増えすぎてしまった。
とても恥ずかしい。穴があったら入りたいとはこのことか。なんで僕はこの子の体に転生してしまったんだっ...!!

いや、言えないことは何もしてない。え、それなら言えるだろって?無理。
言葉にするだけでも○にたくなります。
まあ、えっと......そんなこんなで、来年は初等部試験に挑みます。
......まさか、小学校に試験があるなんて。
この国、ハレーリアル王国は貴族様は初等部試験は強制なのだと言う。
各家系に合った学園や学院もあって、王国法によって定められた学校に入る。
恐らく、平民や庶民との格を広げたいのだろう。ただ施設や制度は充実していて、首位は学費を全額免除、五位以内は半分未満...など、細かく費用について定められている。語弊のないように言っておくと、一般人も入れない訳では無い。
...が、ハードルがめっっっっちゃくちゃ高いのだ。まぁそうだよな、とは思った。

言語が話せるようになった三歳から、みっちり家庭教師を入れられてしまった。
魔法はまだ発現していないので、そこは免除となるらしい。魔法値ランク?とか言うもので審査をされるらしい。

まああれからというもの、家庭教師兼執事であるバトラーさん(25歳)を迎え入れるわ、新しい世界なので泣きながらまさに0から勉強するわで、かなりストレスが溜まってしまっている状態だ。まぁ、お兄様が(家庭教師中に)みんなに内緒で甘やかしてくれたからなんとか乗り越えられた。お父様とお母様の溺愛ぶりは相変わらずで、人肌を覚えてしまった僕は子供であるのをいいことに家庭教師時間以外で甘えまくっている。

とりあえず、色々ありました。(雑)
この世界の歴史や地理はある程度覚えられたし、数学っぽい教科も試験を突破できる程度にはランクは取れているとのこと。ひとまず安心です。
地理は前世でも得意だったので直ぐに覚えられたのが良かった。
ちなみに数学はてんでだめで、あの涼太さんに何度溜息をつかれたことか...トホホ。
まぁ世界が違うとはいえ物理系はある程度似通ってくるものなので、問題はなし。

......ふぅ、とりあえずなんとかなりそうだ。いよいよ試験は来年。
ちなみに、僕が入るのは初等部・中等部・高等部一貫だ。まさに、エリート学校。なんと、付属ではないが直轄の魔法学院(日本で言う大学みたいなもの)もあるらしい。
ちなみにお兄様は中等部にそのまま付属進学した。なので、試験に合格出来ればいつでもお兄様に会える...!!

あ、そうそう。前世の記憶はお兄様にだけは話してしまった。
異常に怯える僕の事をよく見ていたらしい。2人きりになった時に、うたた寝していたときに、破壊力満点の成長したバチショタイケメンが目前にいて卒倒しそうになったがなんとか耐えた。
まぁ、それで目に普通に怯えてしまって質問された。
話すと出てくる涙涙。僕は大号泣、お兄様ももらい泣き。それからというもの、余計にベッタリの甘やかし過保護お兄様になってしまった。(情報過多である。)

果たして僕は、無事に学園生活を送れるだろうか......
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

完結・虐げられオメガ側妃が敵国に売られたら、激甘ボイスのイケメン王が甘やかしてくれました

美咲アリス
BL
虐げられオメガ側妃のシャルルは敵国への貢ぎ物にされた。敵国のアルベルト王は『人間を食べる』という恐ろしい噂があるアルファだ。けれども実際に会ったアルベルト王はものすごいイケメン。しかも「今日からそなたは国宝だ」とシャルルに激甘ボイスで囁いてくる。「もしかして僕は国宝級の『食材』ということ?」シャルルは恐怖に怯えるが、もちろんそれは大きな勘違いで⋯⋯? 虐げられオメガと敵国のイケメン王、ふたりのキュン&ハッピーな異世界恋愛オメガバースです!

転移したらなぜかコワモテ騎士団長に俺だけ子供扱いされてる

塩チーズ
BL
平々凡々が似合うちょっと中性的で童顔なだけの成人男性。転移して拾ってもらった家の息子がコワモテ騎士団長だった! 特に何も無く平凡な日常を過ごすが、騎士団長の妙な噂を耳にしてある悩みが出来てしまう。

光る穴に落ちたら、そこは異世界でした。

みぃ
BL
自宅マンションへ帰る途中の道に淡い光を見つけ、なに? と確かめるために近づいてみると気付けば落ちていて、ぽん、と異世界に放り出された大学生が、年下の騎士に拾われる話。 生活脳力のある主人公が、生活能力のない年下騎士の抜けてるとこや、美しく格好いいのにかわいいってなんだ!? とギャップにもだえながら、ゆるく仲良く暮らしていきます。 何もかも、ふわふわゆるゆる。ですが、描写はなくても主人公は受け、騎士は攻めです。

幽閉王子は最強皇子に包まれる

皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。 表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

あいつと俺

むちむちボディ
BL
若デブ同士の物語です。

嫁側男子になんかなりたくない! 絶対に女性のお嫁さんを貰ってみせる!!

棚から現ナマ
BL
リュールが転生した世界は女性が少なく男性同士の結婚が当たりまえ。そのうえ全ての人間には魔力があり、魔力量が少ないと嫁側男子にされてしまう。10歳の誕生日に魔力検査をすると魔力量はレベル3。滅茶苦茶少ない! このままでは嫁側男子にされてしまう。家出してでも嫁側男子になんかなりたくない。それなのにリュールは公爵家の息子だから第2王子のお茶会に婚約者候補として呼ばれてしまう……どうする俺! 魔力量が少ないけど女性と結婚したいと頑張るリュールと、リュールが好きすぎて自分の婚約者にどうしてもしたい第1王子と第2王子のお話。頑張って長編予定。他にも投稿しています。

身代わりになって推しの思い出の中で永遠になりたいんです!

冨士原のもち
BL
桜舞う王立学院の入学式、ヤマトはカイユー王子を見てここが前世でやったゲームの世界だと気付く。ヤマトが一番好きなキャラであるカイユー王子は、ゲーム内では非業の死を遂げる。 「そうだ!カイユーを助けて死んだら、忘れられない恩人として永遠になれるんじゃないか?」 前世の死に際のせいで人間不信と恋愛不信を拗らせていたヤマトは、推しの心の中で永遠になるために身代わりになろうと決意した。しかし、カイユー王子はゲームの時の印象と違っていて…… 演技チャラ男攻め×美人人間不信受け ※最終的にはハッピーエンドです ※何かしら地雷のある方にはお勧めしません ※ムーンライトノベルズにも投稿しています

処理中です...