1 / 67
幼馴染をたずねて異世界へ
しおりを挟む
私の名前は二階堂エリカ、17歳。
私には前世の記憶がある――しかも99回分。
嘘だと思うかもしれないけれど本当のことだ。
初めて転生した時にはビックリしたものだけど、それも2回、3回と続き10回を超えた時には「ああ、またか」という気持ちしか浮かんでこない。
ここで重要なのは、私が引き継いだのは記憶だけではないということだ。
そう、99回の人生の中で得た能力も全て引き継いだ状態で転生していた。
能力には魔法と呼ばれるものやスキルと呼ばれるもの、剣術、称号による恩恵など、ありとあらゆるものが含まれる。
これは転生するたびに違う世界で生まれ変わったことが関係しているのではないかと思っている。
思われる、というのは私の中で断定できる証拠が何もないからだ。
ただ1つ断言できるのは、今の私は圧倒的な力を持っているということだ。
例えるなら、物語の世界に現れる神様のように、どんな盤面も1人でひっくり返すことができる理不尽な存在――それが私、二階堂エリカなのだ。
使う機会なんてないのだけれど。
この世界はとても平和で、平凡で、そして退屈すぎるのよね。
私の家が恵まれているということもあるだろう。
私の家――二階堂家は元華族の血を引き、世界中に会社をいくつも経営している、超がつくほどの名家。
日本人の父親は眉目秀麗で、イギリス人の母親も容姿端麗、そんな2人から生まれた私は美しい少女の姿をしている。
母親譲りの金色のストレートヘアーはさらさらで美しい光沢を放ち、透き通った乳白色の肌はシミ一つなく、滑らかなモチモチ肌だ。
目鼻立ちもお人形のように整っており、可憐さと繊細な美しさを備えた美少女だ。
私は一人娘だったこともあり、幼い頃から両親の愛を一身に受け、これまでなに不自由なく育てられた。
十分すぎるほどの教育を受けただけでなく、転生者としての記憶と能力を持った私は、現在通っている高校の定期考査では常に1位を取っているし、体育の授業でも他の生徒を寄せ付けない活躍を見せている。
血筋、家柄、財力、容姿端麗で成績も優秀。
当然、男子が放っておくはずはなく、これまでに告白された回数は100を超える。
もちろん、全て断ってきたけれど。
彼らは私という人間の外面しか見ていない。
まあ私自身、話しかけられても当たり障りのない返事しかしないのだから、仕方のないことかもしれない。
それに私は、相手の心が読める能力を持っている。
読めるといっても考えていることすべてが分かるわけではなく、感情が読み取れるという限定的なものだ。
それでも相手の真偽を確かめることができるので便利だ。
告白を断られた中には、諦めきれずに逆上して無理矢理私を襲おうと企む輩が何人かいた。
見た目がか弱く見えるから、力づくならとでも考えたのでしょうけど、無謀としかいいようがない。
そんな時は私が実力行使をする――までもなく、私専属の執事とメイドが撃退してくれる。
執事の名前はセバスチャンで、愛称はセバス。
年齢は50歳で、黒の執事服に白髪のオールバックに整えられた口ひげが良く似合う紳士である。
特技は気功と体術、潜入のほかに料理などの家事全般も完璧にこなすダンディな執事なのだ。
メイドの名前はアンナリーナで、愛称はアン。
年齢は25歳で、ロングスカートのメイド服と、後ろに纏めた銀髪に青い瞳、笑うとむき出しになる八重歯が可愛らしい美女である。
特技は狙撃とスカートの中に様々な武器を隠し持つことだが、家事は一切できない。
語尾に「っす」をつける、ちょっとお茶目なメイドだ。
私がスカウトしてきた2人は、常に私からは見えない位置で見守ってくれていて、私に危険が及ぶ前に察知して即座に対処してくれる。
というわけで、今のところ私が本当の力を見せる機会はない。
だけど、本気が出せないから退屈かというとちょっと違う。
そう、たった1人だけ私が興味を示し、心を揺さぶられる存在がいるのだ。
その人物の名前は、一ノ瀬善人。
私の幼馴染で同じ高校に通っている。
幼馴染といっても、彼の家はごく一般的な普通の家庭だ。
幼稚園で初めて出会い、そこから彼と同じ小学校、中学校、そして高校に通っている。
彼のどこに興味を持ったのかと言われたら、真っ先に在り方だと答える。
善人には、他の男子のような裏表の感情が一切ない。
彼の中でひときわ大きな感情――それは、困っている人を助けたいという善なる心。
どんな些細な困りごとでも親身になって話を聞き、手を差し伸べる。
一度だけ理由を聞いたことがあるけど、返ってきた答えは「みんなを守れる存在になりたい」だった。
小さい頃に、アニメやゲームに登場するヒーローや勇者に憧れる男の子というのはよく聞く話だけど、その気持ちを17歳になった今でも持ち続けているのだから、彼への興味は尽きない。
この退屈な世界において、実に貴重な存在だ。
今の私の気持ちを表すなら『陰で見守りたい』、これが一番近い。
善人の願いが叶うかどうかを見守る日々、それが今の私の唯一の楽しみだった――そう、これまでは。
私がいつも通り学校が終わった後、善人を離れて見守りながら帰宅している途中にそれは起きた。
急に前を歩いていた善人の体が、淡い光に包まれたのだ。
光はどんどん明るさを増していき、ひと際大きな光を放ったかと思った次の瞬間、善人の姿は消えていた。
いきなりの出来事だったけれど、見当はついている。
あの光には膨大な魔力が込められていた。
そして、転移魔法を使用した際の光によく似ていた。
もちろん、善人は転移魔法なんて使えない。
ということは、何者かが善人に転移かそれに類する魔法を使用した、と考えるのが普通だ。
問題は善人がどこに行ったかだけど……。
私は久しぶりに魔力を使い、善人の居場所を探ることに集中する。
手掛かりが何もない状態で探すのは難しいのだけど、幸い私は善人の髪の毛入りのお守りを肌身離さず持っているので問題ない。
どうやって手に入れたかはもちろん秘密だ。
意識を集中させること数秒、すぐに反応があった。
見つけた……けど、この場所は……。
善人は、この世界とは異なる世界にいるようだ。
普通の人間であれば、どうすることもできないと嘆くのだろうけど、転生を99回繰り返している私は転移魔法が使える。
さて、善人を追いかけるか、それとも追いかけずにこのまま退屈な日々を過ごすか。
悩むまでもないわね。
私は居るであろう2人の名前を呼ぶ。
「セバス、アン」
「ここに」
「はいっす」
2人は音も立てずに私の前に現れる。
「これからちょっとだけ遠くに行くのだけど、ついてきてくれる?」
理由は告げない。
返ってくる答えを私は知っているからだ。
「どこへでもお供致します」
「もちろんっす」
私は2人に優しく微笑む。
「ありがとう。じゃあ2人とも私の手を握ってちょうだい」
2人の手を握った私は、善人の反応があった場所を思い浮かべながら転移魔法を使用した。
私には前世の記憶がある――しかも99回分。
嘘だと思うかもしれないけれど本当のことだ。
初めて転生した時にはビックリしたものだけど、それも2回、3回と続き10回を超えた時には「ああ、またか」という気持ちしか浮かんでこない。
ここで重要なのは、私が引き継いだのは記憶だけではないということだ。
そう、99回の人生の中で得た能力も全て引き継いだ状態で転生していた。
能力には魔法と呼ばれるものやスキルと呼ばれるもの、剣術、称号による恩恵など、ありとあらゆるものが含まれる。
これは転生するたびに違う世界で生まれ変わったことが関係しているのではないかと思っている。
思われる、というのは私の中で断定できる証拠が何もないからだ。
ただ1つ断言できるのは、今の私は圧倒的な力を持っているということだ。
例えるなら、物語の世界に現れる神様のように、どんな盤面も1人でひっくり返すことができる理不尽な存在――それが私、二階堂エリカなのだ。
使う機会なんてないのだけれど。
この世界はとても平和で、平凡で、そして退屈すぎるのよね。
私の家が恵まれているということもあるだろう。
私の家――二階堂家は元華族の血を引き、世界中に会社をいくつも経営している、超がつくほどの名家。
日本人の父親は眉目秀麗で、イギリス人の母親も容姿端麗、そんな2人から生まれた私は美しい少女の姿をしている。
母親譲りの金色のストレートヘアーはさらさらで美しい光沢を放ち、透き通った乳白色の肌はシミ一つなく、滑らかなモチモチ肌だ。
目鼻立ちもお人形のように整っており、可憐さと繊細な美しさを備えた美少女だ。
私は一人娘だったこともあり、幼い頃から両親の愛を一身に受け、これまでなに不自由なく育てられた。
十分すぎるほどの教育を受けただけでなく、転生者としての記憶と能力を持った私は、現在通っている高校の定期考査では常に1位を取っているし、体育の授業でも他の生徒を寄せ付けない活躍を見せている。
血筋、家柄、財力、容姿端麗で成績も優秀。
当然、男子が放っておくはずはなく、これまでに告白された回数は100を超える。
もちろん、全て断ってきたけれど。
彼らは私という人間の外面しか見ていない。
まあ私自身、話しかけられても当たり障りのない返事しかしないのだから、仕方のないことかもしれない。
それに私は、相手の心が読める能力を持っている。
読めるといっても考えていることすべてが分かるわけではなく、感情が読み取れるという限定的なものだ。
それでも相手の真偽を確かめることができるので便利だ。
告白を断られた中には、諦めきれずに逆上して無理矢理私を襲おうと企む輩が何人かいた。
見た目がか弱く見えるから、力づくならとでも考えたのでしょうけど、無謀としかいいようがない。
そんな時は私が実力行使をする――までもなく、私専属の執事とメイドが撃退してくれる。
執事の名前はセバスチャンで、愛称はセバス。
年齢は50歳で、黒の執事服に白髪のオールバックに整えられた口ひげが良く似合う紳士である。
特技は気功と体術、潜入のほかに料理などの家事全般も完璧にこなすダンディな執事なのだ。
メイドの名前はアンナリーナで、愛称はアン。
年齢は25歳で、ロングスカートのメイド服と、後ろに纏めた銀髪に青い瞳、笑うとむき出しになる八重歯が可愛らしい美女である。
特技は狙撃とスカートの中に様々な武器を隠し持つことだが、家事は一切できない。
語尾に「っす」をつける、ちょっとお茶目なメイドだ。
私がスカウトしてきた2人は、常に私からは見えない位置で見守ってくれていて、私に危険が及ぶ前に察知して即座に対処してくれる。
というわけで、今のところ私が本当の力を見せる機会はない。
だけど、本気が出せないから退屈かというとちょっと違う。
そう、たった1人だけ私が興味を示し、心を揺さぶられる存在がいるのだ。
その人物の名前は、一ノ瀬善人。
私の幼馴染で同じ高校に通っている。
幼馴染といっても、彼の家はごく一般的な普通の家庭だ。
幼稚園で初めて出会い、そこから彼と同じ小学校、中学校、そして高校に通っている。
彼のどこに興味を持ったのかと言われたら、真っ先に在り方だと答える。
善人には、他の男子のような裏表の感情が一切ない。
彼の中でひときわ大きな感情――それは、困っている人を助けたいという善なる心。
どんな些細な困りごとでも親身になって話を聞き、手を差し伸べる。
一度だけ理由を聞いたことがあるけど、返ってきた答えは「みんなを守れる存在になりたい」だった。
小さい頃に、アニメやゲームに登場するヒーローや勇者に憧れる男の子というのはよく聞く話だけど、その気持ちを17歳になった今でも持ち続けているのだから、彼への興味は尽きない。
この退屈な世界において、実に貴重な存在だ。
今の私の気持ちを表すなら『陰で見守りたい』、これが一番近い。
善人の願いが叶うかどうかを見守る日々、それが今の私の唯一の楽しみだった――そう、これまでは。
私がいつも通り学校が終わった後、善人を離れて見守りながら帰宅している途中にそれは起きた。
急に前を歩いていた善人の体が、淡い光に包まれたのだ。
光はどんどん明るさを増していき、ひと際大きな光を放ったかと思った次の瞬間、善人の姿は消えていた。
いきなりの出来事だったけれど、見当はついている。
あの光には膨大な魔力が込められていた。
そして、転移魔法を使用した際の光によく似ていた。
もちろん、善人は転移魔法なんて使えない。
ということは、何者かが善人に転移かそれに類する魔法を使用した、と考えるのが普通だ。
問題は善人がどこに行ったかだけど……。
私は久しぶりに魔力を使い、善人の居場所を探ることに集中する。
手掛かりが何もない状態で探すのは難しいのだけど、幸い私は善人の髪の毛入りのお守りを肌身離さず持っているので問題ない。
どうやって手に入れたかはもちろん秘密だ。
意識を集中させること数秒、すぐに反応があった。
見つけた……けど、この場所は……。
善人は、この世界とは異なる世界にいるようだ。
普通の人間であれば、どうすることもできないと嘆くのだろうけど、転生を99回繰り返している私は転移魔法が使える。
さて、善人を追いかけるか、それとも追いかけずにこのまま退屈な日々を過ごすか。
悩むまでもないわね。
私は居るであろう2人の名前を呼ぶ。
「セバス、アン」
「ここに」
「はいっす」
2人は音も立てずに私の前に現れる。
「これからちょっとだけ遠くに行くのだけど、ついてきてくれる?」
理由は告げない。
返ってくる答えを私は知っているからだ。
「どこへでもお供致します」
「もちろんっす」
私は2人に優しく微笑む。
「ありがとう。じゃあ2人とも私の手を握ってちょうだい」
2人の手を握った私は、善人の反応があった場所を思い浮かべながら転移魔法を使用した。
1
お気に入りに追加
455
あなたにおすすめの小説
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
私ではありませんから
三木谷夜宵
ファンタジー
とある王立学園の卒業パーティーで、カスティージョ公爵令嬢が第一王子から婚約破棄を言い渡される。理由は、王子が懇意にしている男爵令嬢への嫌がらせだった。カスティージョ公爵令嬢は冷静な態度で言った。「お話は判りました。婚約破棄の件、父と妹に報告させていただきます」「待て。父親は判るが、なぜ妹にも報告する必要があるのだ?」「だって、陛下の婚約者は私ではありませんから」
はじめて書いた婚約破棄もの。
カクヨムでも公開しています。
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
悪役令嬢ですが最強ですよ??
鈴の音
ファンタジー
乙女ゲームでありながら戦闘ゲームでもあるこの世界の悪役令嬢である私、前世の記憶があります。
で??ヒロインを怖がるかって?ありえないw
ここはゲームじゃないですからね!しかも、私ゲームと違って何故か魂がすごく特別らしく、全属性持ちの神と精霊の愛し子なのですよ。
だからなにかあっても死なないから怖くないのでしてよw
主人公最強系の話です。
苦手な方はバックで!
【完結】婚約破棄されたので、引き継ぎをいたしましょうか?
碧桜 汐香
恋愛
第一王子に婚約破棄された公爵令嬢は、事前に引き継ぎの準備を進めていた。
まっすぐ領地に帰るために、その場で引き継ぎを始めることに。
様々な調査結果を暴露され、婚約破棄に関わった人たちは阿鼻叫喚へ。
第二王子?いりませんわ。
第一王子?もっといりませんわ。
第一王子を慕っていたのに婚約破棄された少女を演じる、彼女の本音は?
彼女の存在意義とは?
別サイト様にも掲載しております
私はお母様の奴隷じゃありません。「出てけ」とおっしゃるなら、望み通り出ていきます【完結】
小平ニコ
ファンタジー
主人公レベッカは、幼いころから母親に冷たく当たられ、家庭内の雑務を全て押し付けられてきた。
他の姉妹たちとは明らかに違う、奴隷のような扱いを受けても、いつか母親が自分を愛してくれると信じ、出来得る限りの努力を続けてきたレベッカだったが、16歳の誕生日に突然、公爵の館に奉公に行けと命じられる。
それは『家を出て行け』と言われているのと同じであり、レベッカはショックを受ける。しかし、奉公先の人々は皆優しく、主であるハーヴィン公爵はとても美しい人で、レベッカは彼にとても気に入られる。
友達もでき、忙しいながらも幸せな毎日を送るレベッカ。そんなある日のこと、妹のキャリーがいきなり公爵の館を訪れた。……キャリーは、レベッカに支払われた給料を回収しに来たのだ。
レベッカは、金銭に対する執着などなかったが、あまりにも身勝手で悪辣なキャリーに怒り、彼女を追い返す。それをきっかけに、公爵家の人々も巻き込む形で、レベッカと実家の姉妹たちは争うことになる。
そして、姉妹たちがそれぞれ悪行の報いを受けた後。
レベッカはとうとう、母親と直接対峙するのだった……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる