11 / 15
35年前、そして、10年前の約束
しおりを挟む
今から35年ほど前。
ビオラ公爵家に美しい娘が産まれました。
スクスクと成長したその娘は将来有望な若者6人から同時に求婚を受けました。
娘も6人が嫌いではなかったのでその中の1人と結婚しようと思いましたが、皆優秀で仲が良かったため1人を選べません。
折悪く事故で両親が急死。娘は公爵家を守るために婿を取らなくてはなりませんでしたが6人もそれぞれ一人っ子の跡取り息子でしたし公爵家という後ろ盾は娘の為にも重要な為分家に家を明け渡し、娘をそこの養子として後ろ盾とすることにしました。しかし、それが大失敗。家を継いだ元公爵の従兄弟は強欲かつ残忍で公爵家の財産を僅か3年で食い潰し、国家反逆を目論み隣国に情報を売ったのです。従兄弟一家は処刑されましたが娘はその家でメイドのように働かされていたと使用人の告発があり罪自体がなくなりました。当然ビオラ公爵家は潰される予定でしたが元の爵位が高く娘もいた為息子たちに懇願される形で何とか男爵家として残る事が出来ました。娘は6人に自分は市井におちるので、何もしなくて良いと訴えたそうですが娘を溺愛していた6人はその願いを聞き入れず、当時非常に優秀だった騎士をビオラ男爵とし、娘をそこの養子としようとしました。しかし、前回の一件で懲りたのか娘は養子縁組はしても一緒に暮らすのは嫌だと訴えます。6人は森の中に家を建て娘に誰かを選ぶまでの間そこで暮らすよう言いました。娘は喜んで自ら籠の鳥となり、6人はその家に足繁く通ったのです。
6人はちょうど良い距離感で生活していました。
娘は自分の立場をわかっていたので慎ましやかに過ごしていましたし、早く答えを出さなくてはいけないと悩む一方で自分が元公爵家の為に何も出来ていない事を悔やんでいました。
ある日、新しいビオラ男爵が娘の顔を見に来ました。手には財政書類を持って。娘に領地がどれだけ持ち直したか、屋敷がどのようになっているかを細やかに説明して紳士的に立ち去ります。そんな事を繰り返すうちに娘は男爵に恋をしました。
もともとビオラ家は娘の為の家です。
娘は6人にビオラ男爵を選んだと伝えます。
6人は激怒し娘に鎖の足枷をつけ、6人全員で娘を堪能しました。
そんな中、ビオラ男爵がいつものように定期報告に来ます。
明らかに害されている娘を見てビオラ男爵は剣で鎖を断ち切り娘を攫って逃げました。そして、そのままの現状を王に報告したのです。王は外聞やこの国の将来のため自分の息子を含めた若人の罪を認めることはできませんでしたがビオラ男爵の気持ちもわかった為娘をビオラ男爵の妻とするよう命じました。6人の若人にはそれぞれ妻が決められ強制的に結婚となりました。
そして、次代が産まれました。
ここまでが聞いた話です。あまりにも有名な話でありながら誰も話題にしない。
きっとそのうち時代の中で忘れ去られていく話です。
・・・・・・・・・・・
そして、ここからが私の覚えている話。
あれは私が4.5歳の頃でした。
厳格な父に屋敷に誘われたのです。
普段全く構ってくれず偶に言葉を交わしても小言ばかり。
笑顔なんて勿論見たことない父が私を誘ったのですから戸惑いました。
母は反対していましたが権力者である父の意向に逆らえる筈もなく一睨みで言葉を噤んで顔を伏せました。
父と母の仲が良くないのはわかっていましたが目の当たりにするのは悲しいものです。私は良い子でいようと父の言う通り屋敷に行くことにしました。
そして、そこで信じられないものを見たのです。
母に優しい言葉の一つもかけたことのない父が、そこにいる女性に微笑み、甘い声で困ったことはないかと問うのです。
女性は何かを言って、それに周りの皆は黙って首を振りました。
「それ以外ならなんだって叶えてやる。娘の身の安全も保障しよう」
皆が口を揃えて言います。
それは、異様な光景でした。
薄い布を着た女性に父や他の男性が傅くのです。
女性は綺麗で、清潔で、良い匂いがしました。
ただ一つ、足に銀の鎖がついていました。
とても綺麗に太陽光を反射したその鎖が私の目から離れません。
暫く後、私たちはその部屋から出されました。
そして、おやつをあげようと言われて連れていかれた食堂で、フローライトに会ったのです。
私たちよりも小さいのにメイドの服を着せられおやつを運ばされています。
一緒に食べようと誘いましたが、丁寧な礼をされて拒否されました。
隣のバイオレットなどその小さなレディに見惚れています。
それからというもの、1週間に1度、私達はその屋敷で顔を合わせるようになりました。
少しづつ皆と話をしてくれるようになったフローライト。
喧嘩を見ると泣きそうになりながら頑張って止めるフローライト。転んで血が出た所を手際よく消毒し慰めてくれるフローライト。
皆がフローライトに恋をしました。
互いに牽制し合いながらお互いを高めていく私達はまるで父親の跡を辿っているかのようでしたが止められません。
そして、運命の日が訪れました。
いつも笑顔で私達を迎えてくれるフローライトが泣いているのです。どうしたのかと問うと、母親がおかしいと泣くのです。
皆で顔を見合わせこっそりとその部屋に行くと、そこには何を言ってもビオラ男爵の名前しか発しない女性。父達も困惑しています。
今思えば当たり前です。何年あの部屋に拘束したでしょう。夫がどうなっているかもわからずフローライトの姿もたまにしか見せてもらえなかったらしいです。気がおかしくなるのも当然でしょう。
「お願い、何でもするから母様を助けて!」
好きな子の願いに皆が了承します。
しかし、私達になにが出来るでしょう?
それに父達に再度連れ戻されてしまわないよう対策も必要です。
私達はその場をこっそり離れて皆で話します。
計画はバイオレットと私が立てました。混乱のための発煙筒はクルトが作りました。当時から少し体の大きかったウィルスが刀を持って来ます。私はビオラ男爵に手紙を書いて脱出の手立てを依頼。ルートは使用人の皆を味方につけ逃亡の助けを依頼。アルフが王太子妃には内緒で王妃に報告しました。
次の週に決行となった日、皆でフローライトに伝えます。
「フローライト、私達はあなたが好きです。学園を卒業したら私達のうち1人の妻になってください」
フローライトが目を見張ります。
「あの、私は男爵家の娘です。それは難しいと思います・・・」
「・・・約束してくれなければ助けることはしない」
クルトの言葉にフローライトの肩が震え、目に涙が溜まります。
「・・・だって、あいたい。それを我慢するから。ちゃんと覚えてて。」クルトが続けます。甘えたの彼らしい言葉です。
フローライトは困った顔をしています。
まぁ、外部に依頼もしてますし計画は潰れませんけどね。
「フローライトの母親にあんな事をしている父達の息子だから好きになれないか?」
バイオレットが聞きます。
フローライトがゆっくり首を振りました。
「じゃあ、これサインして。」
バイオレットが取り出したのは今で言う契約書です。
用意がいい事で。
フローライトがそこにサインをします。
バイオレットがそれに印をつけて6つに分けてそれぞれに渡します。
お互いが裏切ったらこの契約はなくなる。
そうゆう意味でしょう。
そして、小さな契約と共に計画が実行されました。
結果から言えば大成功です。
フローライトと母親は家に帰り、静養中。
私達は父親にかなり怒られましたが王と王妃により跡取りと確定しました。
計画性と実行力が評価されたそうです。
そして、何年も待ち続けた挙句取られかけた宝物がようやく戻って来ました。
眼前ではクルトとルートが端に追いやられアルフとウィルスがフローライトにのしかかっています。
全く、初めてでもないのだから少しまつ余裕は無いのでしょうか。
私は2人をフローライトから引き剥がし、フローライトに宣言します。
「1年後には学園に通います。卒業までに選んでくださいね。他の人を選んだり逃げたりしたら・・・ここから一生出られませんよ」
怯えた目で私達を見回し、後ずさるフローライトをアルフが抱きとめます。
「フローライト、心配するな。俺を選べばすぐに自由の身だ。」
ほぼ裸のフローライトがアルフの腕から逃げ出します
身体中花弁が散ったかの様な痕、痕、痕。
さぁ、今日からが勝負です。
私もフローライトの髪を掬って口付けました。
父達の気持ちが今ならわかります。
恋い焦がれて今にも張り裂けそうな胸の内をいつか理解してくださいね。フローライト。
ビオラ公爵家に美しい娘が産まれました。
スクスクと成長したその娘は将来有望な若者6人から同時に求婚を受けました。
娘も6人が嫌いではなかったのでその中の1人と結婚しようと思いましたが、皆優秀で仲が良かったため1人を選べません。
折悪く事故で両親が急死。娘は公爵家を守るために婿を取らなくてはなりませんでしたが6人もそれぞれ一人っ子の跡取り息子でしたし公爵家という後ろ盾は娘の為にも重要な為分家に家を明け渡し、娘をそこの養子として後ろ盾とすることにしました。しかし、それが大失敗。家を継いだ元公爵の従兄弟は強欲かつ残忍で公爵家の財産を僅か3年で食い潰し、国家反逆を目論み隣国に情報を売ったのです。従兄弟一家は処刑されましたが娘はその家でメイドのように働かされていたと使用人の告発があり罪自体がなくなりました。当然ビオラ公爵家は潰される予定でしたが元の爵位が高く娘もいた為息子たちに懇願される形で何とか男爵家として残る事が出来ました。娘は6人に自分は市井におちるので、何もしなくて良いと訴えたそうですが娘を溺愛していた6人はその願いを聞き入れず、当時非常に優秀だった騎士をビオラ男爵とし、娘をそこの養子としようとしました。しかし、前回の一件で懲りたのか娘は養子縁組はしても一緒に暮らすのは嫌だと訴えます。6人は森の中に家を建て娘に誰かを選ぶまでの間そこで暮らすよう言いました。娘は喜んで自ら籠の鳥となり、6人はその家に足繁く通ったのです。
6人はちょうど良い距離感で生活していました。
娘は自分の立場をわかっていたので慎ましやかに過ごしていましたし、早く答えを出さなくてはいけないと悩む一方で自分が元公爵家の為に何も出来ていない事を悔やんでいました。
ある日、新しいビオラ男爵が娘の顔を見に来ました。手には財政書類を持って。娘に領地がどれだけ持ち直したか、屋敷がどのようになっているかを細やかに説明して紳士的に立ち去ります。そんな事を繰り返すうちに娘は男爵に恋をしました。
もともとビオラ家は娘の為の家です。
娘は6人にビオラ男爵を選んだと伝えます。
6人は激怒し娘に鎖の足枷をつけ、6人全員で娘を堪能しました。
そんな中、ビオラ男爵がいつものように定期報告に来ます。
明らかに害されている娘を見てビオラ男爵は剣で鎖を断ち切り娘を攫って逃げました。そして、そのままの現状を王に報告したのです。王は外聞やこの国の将来のため自分の息子を含めた若人の罪を認めることはできませんでしたがビオラ男爵の気持ちもわかった為娘をビオラ男爵の妻とするよう命じました。6人の若人にはそれぞれ妻が決められ強制的に結婚となりました。
そして、次代が産まれました。
ここまでが聞いた話です。あまりにも有名な話でありながら誰も話題にしない。
きっとそのうち時代の中で忘れ去られていく話です。
・・・・・・・・・・・
そして、ここからが私の覚えている話。
あれは私が4.5歳の頃でした。
厳格な父に屋敷に誘われたのです。
普段全く構ってくれず偶に言葉を交わしても小言ばかり。
笑顔なんて勿論見たことない父が私を誘ったのですから戸惑いました。
母は反対していましたが権力者である父の意向に逆らえる筈もなく一睨みで言葉を噤んで顔を伏せました。
父と母の仲が良くないのはわかっていましたが目の当たりにするのは悲しいものです。私は良い子でいようと父の言う通り屋敷に行くことにしました。
そして、そこで信じられないものを見たのです。
母に優しい言葉の一つもかけたことのない父が、そこにいる女性に微笑み、甘い声で困ったことはないかと問うのです。
女性は何かを言って、それに周りの皆は黙って首を振りました。
「それ以外ならなんだって叶えてやる。娘の身の安全も保障しよう」
皆が口を揃えて言います。
それは、異様な光景でした。
薄い布を着た女性に父や他の男性が傅くのです。
女性は綺麗で、清潔で、良い匂いがしました。
ただ一つ、足に銀の鎖がついていました。
とても綺麗に太陽光を反射したその鎖が私の目から離れません。
暫く後、私たちはその部屋から出されました。
そして、おやつをあげようと言われて連れていかれた食堂で、フローライトに会ったのです。
私たちよりも小さいのにメイドの服を着せられおやつを運ばされています。
一緒に食べようと誘いましたが、丁寧な礼をされて拒否されました。
隣のバイオレットなどその小さなレディに見惚れています。
それからというもの、1週間に1度、私達はその屋敷で顔を合わせるようになりました。
少しづつ皆と話をしてくれるようになったフローライト。
喧嘩を見ると泣きそうになりながら頑張って止めるフローライト。転んで血が出た所を手際よく消毒し慰めてくれるフローライト。
皆がフローライトに恋をしました。
互いに牽制し合いながらお互いを高めていく私達はまるで父親の跡を辿っているかのようでしたが止められません。
そして、運命の日が訪れました。
いつも笑顔で私達を迎えてくれるフローライトが泣いているのです。どうしたのかと問うと、母親がおかしいと泣くのです。
皆で顔を見合わせこっそりとその部屋に行くと、そこには何を言ってもビオラ男爵の名前しか発しない女性。父達も困惑しています。
今思えば当たり前です。何年あの部屋に拘束したでしょう。夫がどうなっているかもわからずフローライトの姿もたまにしか見せてもらえなかったらしいです。気がおかしくなるのも当然でしょう。
「お願い、何でもするから母様を助けて!」
好きな子の願いに皆が了承します。
しかし、私達になにが出来るでしょう?
それに父達に再度連れ戻されてしまわないよう対策も必要です。
私達はその場をこっそり離れて皆で話します。
計画はバイオレットと私が立てました。混乱のための発煙筒はクルトが作りました。当時から少し体の大きかったウィルスが刀を持って来ます。私はビオラ男爵に手紙を書いて脱出の手立てを依頼。ルートは使用人の皆を味方につけ逃亡の助けを依頼。アルフが王太子妃には内緒で王妃に報告しました。
次の週に決行となった日、皆でフローライトに伝えます。
「フローライト、私達はあなたが好きです。学園を卒業したら私達のうち1人の妻になってください」
フローライトが目を見張ります。
「あの、私は男爵家の娘です。それは難しいと思います・・・」
「・・・約束してくれなければ助けることはしない」
クルトの言葉にフローライトの肩が震え、目に涙が溜まります。
「・・・だって、あいたい。それを我慢するから。ちゃんと覚えてて。」クルトが続けます。甘えたの彼らしい言葉です。
フローライトは困った顔をしています。
まぁ、外部に依頼もしてますし計画は潰れませんけどね。
「フローライトの母親にあんな事をしている父達の息子だから好きになれないか?」
バイオレットが聞きます。
フローライトがゆっくり首を振りました。
「じゃあ、これサインして。」
バイオレットが取り出したのは今で言う契約書です。
用意がいい事で。
フローライトがそこにサインをします。
バイオレットがそれに印をつけて6つに分けてそれぞれに渡します。
お互いが裏切ったらこの契約はなくなる。
そうゆう意味でしょう。
そして、小さな契約と共に計画が実行されました。
結果から言えば大成功です。
フローライトと母親は家に帰り、静養中。
私達は父親にかなり怒られましたが王と王妃により跡取りと確定しました。
計画性と実行力が評価されたそうです。
そして、何年も待ち続けた挙句取られかけた宝物がようやく戻って来ました。
眼前ではクルトとルートが端に追いやられアルフとウィルスがフローライトにのしかかっています。
全く、初めてでもないのだから少しまつ余裕は無いのでしょうか。
私は2人をフローライトから引き剥がし、フローライトに宣言します。
「1年後には学園に通います。卒業までに選んでくださいね。他の人を選んだり逃げたりしたら・・・ここから一生出られませんよ」
怯えた目で私達を見回し、後ずさるフローライトをアルフが抱きとめます。
「フローライト、心配するな。俺を選べばすぐに自由の身だ。」
ほぼ裸のフローライトがアルフの腕から逃げ出します
身体中花弁が散ったかの様な痕、痕、痕。
さぁ、今日からが勝負です。
私もフローライトの髪を掬って口付けました。
父達の気持ちが今ならわかります。
恋い焦がれて今にも張り裂けそうな胸の内をいつか理解してくださいね。フローライト。
0
お気に入りに追加
763
あなたにおすすめの小説
ヒロインと呼ばれても〜自称悪役令嬢に王子をお勧めされましたが、私の好みは貴女の従者様です
春日千夜
恋愛
私シャルラは母と二人暮らしの平民の女の子。そんな私は、とあるご令嬢の従者だという青年イールトに出会い、恋をした。
でも実は私、貴族の娘だったらしい!
初めて会う父たちにいっぱいいっぱいなのに、イールトさんの主人だという令嬢がやって来て……。
「ここは乙女ゲームの世界なの。あなたがヒロインで、わたくしは悪役令嬢なのよ。お願いだから、王子を選んで!」と言ってきた。
私が王子様と結婚⁉︎ 冗談じゃない! 私が好きなのはあなたの従者様です!
告白もせずに彼を諦めるなんてしたくない。乙女ゲームとかいう意味の分からないものに振り回されるのはお断りです。
え? あなたも本当は王子が好きなの? それに王子もあなたの事が好き⁉︎
そういうことなら、私は私の幸せを掴んでみせるから、あなたも諦めないで!
***元気と明るさが取り柄の主人公が、悪役令嬢と王子の仲を取り持ち、自分の恋も叶えるお話
*小説家になろう様にも投稿しています。
私を選ばなかったくせに~推しの悪役令嬢になってしまったので、本物以上に悪役らしい振る舞いをして婚約破棄してやりますわ、ザマア~
あさぎかな@電子書籍二作目発売中
恋愛
乙女ゲーム《時の思い出(クロノス・メモリー)》の世界、しかも推しである悪役令嬢ルーシャに転生してしまったクレハ。
「貴方は一度だって私の話に耳を傾けたことがなかった。誤魔化して、逃げて、時より甘い言葉や、贈り物を贈れば満足だと思っていたのでしょう。――どんな時だって、私を選ばなかったくせに」と言って化物になる悪役令嬢ルーシャの未来を変えるため、いちルーシャファンとして、婚約者であり全ての元凶とである第五王子ベルンハルト(放蕩者)に婚約破棄を求めるのだが――?
完 さぁ、悪役令嬢のお役目の時間よ。
水鳥楓椛
恋愛
わたくし、エリザベート・ラ・ツェリーナは今日愛しの婚約者である王太子レオンハルト・フォン・アイゼンハーツに婚約破棄をされる。
なんでそんなことが分かるかって?
それはわたくしに前世の記憶があるから。
婚約破棄されるって分かっているならば逃げればいいって思うでしょう?
でも、わたくしは愛しの婚約者さまの役に立ちたい。
だから、どんなに惨めなめに遭うとしても、わたくしは彼の前に立つ。
さぁ、悪役令嬢のお役目の時間よ。
あなたを忘れる魔法があれば
七瀬美緒
恋愛
乙女ゲームの攻略対象の婚約者として転生した私、ディアナ・クリストハルト。
ただ、ゲームの舞台は他国の為、ゲームには婚約者がいるという事でしか登場しない名前のないモブ。
私は、ゲームの強制力により、好きになった方を奪われるしかないのでしょうか――?
これは、「あなたを忘れる魔法があれば」をテーマに書いてみたものです――が、何か違うような??
R15、残酷描写ありは保険。乙女ゲーム要素も空気に近いです。
※小説家になろう、カクヨムにも掲載してます
悪役令嬢になりたくないので、攻略対象をヒロインに捧げます
久乃り
恋愛
乙女ゲームの世界に転生していた。
その記憶は突然降りてきて、記憶と現実のすり合わせに毎日苦労する羽目になる元日本の女子高校生佐藤美和。
1周回ったばかりで、2週目のターゲットを考えていたところだったため、乙女ゲームの世界に入り込んで嬉しい!とは思ったものの、自分はヒロインではなく、ライバルキャラ。ルート次第では悪役令嬢にもなってしまう公爵令嬢アンネローゼだった。
しかも、もう学校に通っているので、ゲームは進行中!ヒロインがどのルートに進んでいるのか確認しなくては、自分の立ち位置が分からない。いわゆる破滅エンドを回避するべきか?それとも、、勝手に動いて自分がヒロインになってしまうか?
自分の死に方からいって、他にも転生者がいる気がする。そのひとを探し出さないと!
自分の運命は、悪役令嬢か?破滅エンドか?ヒロインか?それともモブ?
ゲーム修正が入らないことを祈りつつ、転生仲間を探し出し、この乙女ゲームの世界を生き抜くのだ!
他サイトにて別名義で掲載していた作品です。
婚約破棄の、その後は
冬野月子
恋愛
ここが前世で遊んだ乙女ゲームの世界だと思い出したのは、婚約破棄された時だった。
身体も心も傷ついたルーチェは国を出て行くが…
全九話。
「小説家になろう」にも掲載しています。
記憶を失くした悪役令嬢~私に婚約者なんておりましたでしょうか~
Blue
恋愛
マッツォレーラ侯爵の娘、エレオノーラ・マッツォレーラは、第一王子の婚約者。しかし、その婚約者を奪った男爵令嬢を助けようとして今正に、階段から二人まとめて落ちようとしていた。
走馬灯のように、第一王子との思い出を思い出す彼女は、強い衝撃と共に意識を失ったのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる