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第3章

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屋敷に着き、しばらくするとアランは王宮に行ってしまった。
魔力の無い私は屋敷でお留守番。

使い魔でも何でもない私はただの女の子。
一緒に王宮に行く意味が無いよね、寂しいけど私が選んだ道。
悔いはない。
ーーーそう、悔いは無い。
だから、今の現状も受け入れなくてはいけない。
奥様の着せ替えに耐えるのよ!まなみ!私なら出来る!!




*****


屋敷に着くと、奥様達が暖かく出迎えてくれたの。
魔力が無くなった事で使い魔として、役に立たない私を受け入れてくれた。
出て行けと言われるかもとビクビクしていたけど、要らない心配だったゎ。
普通の女の子って聞いて、奥様が目の色を変えたのを私は見逃さなかった。

アランが王宮に行くと聞いて、入れ替わりに奥様に呼ばれた部屋で待っていたのはーーーー沢山のドレスや宝石。
私が居なくなってからも揃えてくれていたようです。
はい、私の着せ替えが始まりました。
ーーーアラン、早く帰ってきて





真奈美の想いが届くわけではなく、王宮では王様に謁見しているアランがいた。
何やら不穏な空気で報告するアラン。王も険しい表情で聞いている。そこへ、衛兵がバタバタと慌てた様子で扉を開けはぁはぁと荒い息遣いで中へと入ってきたのだ。
「はぁはぁ、失礼します。緊急報告です!!リック様が、リック・ノル・シルヴィ様が戻られました!!」
衛兵が言い終わる前にグイッと衛兵を押しのけながらその男は部屋の中へと入ってきた。
ボロボロになった甲冑に、身を包み。髪はボサボサで肌も汚れている男は謁見中にも関わらず、ズカズカと進みアランの前に立ち、邪魔だと言わんばかりアランを押しのける。
そんな無礼に男は、リック・ノル・シルヴィ王子。
リードリッヒと一緒にあの山に入った筈の男だ、何故リックだけがここにいるのかと、アランは後ろに控えながら疑問を抱く。

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