異世界の花嫁？お断りします。

3

色々話を聞くと、日本。元より地球とは違う星だと言う。
大きく違うのは人族以外にも多種族が暮らしている、それに奴隷制度もあるって言われ驚いた。日本では考えられない事だ。
次にギルドやダンジョン。魔物がいると言うのだ、聞いた瞬間行きたくなくなった。
他にもあったが、私の頭は容量オーバー。もうお腹いっぱいで後は覚えていない。
この星で生き残るためには、何が必要なのか少年に条件を出すことにした。

「まず、私は戦いなんてしたくない。だって、今まで戦うなんてした事がないんだから。後、暮らしを聞く限り文化が遅れているのね、特に食べ物が心配だゎ。何か方法がある？何が食べれるのか検討もつかないよ。」

「そうだね、無理して戦う何てしなくていいと思う。冒険者にならなくても働けば生活はできるしね、食事か…確かに文化が違うと難しいか。戦わないなら、回復系がいいかな？食べ物も鑑定すれば分かるし……よし。これでいいかな？」
ブツブツ言いながら決まったようだ。
不安が残るけど、なる様になる。そう決意する。
少年は木のドアを創り出した。
このドアの先に新しい星があるのね、ドキドキしながらドアノブに手をかけ、開けてみると一面に森林が広がっていた。

「おねいさんに幸がある事を。ちなみに、僕の名前はアルテミスだよ。覚えていてね」
そう言うと、トンっと背中を押され、トスンっと草の上に降り立った。「っっ、ありがとう」そう振り返るとドアは消えていて、生い茂る木々しかなかった。

「ありがとう。色々してくれて」腰をさすりながら、ポツリと言うが辺りにはシーンと静けさが広がっている。周りを見渡す限り一面の緑に囲まれていた。

ーーーー森？
そう、降り立った場所は周りに木々しかなく、ただの森だった。

「えっ？森で生活するの？？無いない、ありえないから、ーーえっ？本当に？？ちょっと神様！！降り立つ場所が違うからーーー！！！」
そう叫ぶもこだまが聞こえるだけだった。

「はぁ、とりあえず歩こう。どこかに道があるよね」
椿はそういうと、勘で歩き出した。

トボトボ歩いていると、ガサガサっと草むらから何かが飛び出してきた。
ビクっと身構えるも、それは頭に角が生えた狼だった。
ライオンぐらいある大きさに恐怖を感じ、（死んだな）そう覚悟を決めた。
「はは、短い人生だったゎ。まだ数分しか経ってないし」
そう呟くと、ガウッ！！狼が椿に飛び交かってきた。
（！！！）