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22 予想外の許可にくっついた予想外の展開
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仕事が終わって顔を上げると、一課の社員は半数くらいが残っている状況だった。
節電対策のため空調の温度が高いため、皆ネクタイを緩めて割と気楽な雰囲気だ。
今なら誰かに聞けるかな。
話しかけやすそうな雰囲気の人物を探すと、伸びをして肩を回している森さんが目についた。
どうやら仕事が一段落したらしい。
森さんは一課の中でも明るくて気さくな方だ。見た目も悪くない。
何より課長と実は仲良しだから、もし森さんが釣れたら申請も出しやすくなるかもしれない。
私は立ち上がり、書類を揃えている森さんのデスクに近づくと森さんの方から私に気が付いてくれた。
「ん、どうした川瀬?」
「えーと、ちょっと私用でお話がありまして、少しお時間良いですか?」
「いいぞ。てか私用って何だ?」
森さんは既に帰った隣の社員の椅子を引いて私に座るように促すと、話を聞く姿勢になる。
残業時間に私語が禁止されているわけではなかったが、私は気持ち声を抑えて社員旅行について話をした。
ノリが良い相手だったため、同期の女子社員が一課のイケメンが旅行に参加することを期待していることまで包み隠さず話してみる。言うだけならタダだから。
話し終えると森さんは何故か嬉しそうに笑った後、ニヤッと口角を上げた。
「俺は川瀬の判断するイケメンに選ばれたってことか」
「えっ、まあそうですね。森さんイケメンだと思いますよ」
「そんな嬉しいこと言われちまったら協力しないわけにはいかねーなぁ。それに――」
森さんの機嫌はとっても良くなって、今度は少し低めの態勢になって声を潜めて話はじめた。
「俺最近、番のいないロンリーウルフで仕事ばっかの潤いのない毎日に辟易してんの。川瀬がかわいい子紹介してくれるんなら、難攻不落の一課の鬼様を落とすのに協力するぞ」
「……総務の山本美香ってのだったら絶賛彼氏募集中なのでご紹介できますが」
「美人?」
「見た目かわいい系の小悪魔です」
「よっしゃ、嫌いじゃない」
森さんは満足そうに頷き立ち上がると真っ直ぐ課長の許へ向かった。
「ちょっ、森さんっ」
まだ何の作戦も立てていないのに、直接交渉なんて危険過ぎる。
止めようと声を掛けたにも関わらず、森さんはそのまま仕事に集中している課長の正面に立つと躊躇なく声を掛けた。
作業中のパソコンから顔を上げた課長に森さんは直球を投げた。
「課長、社員旅行に参加したいので盆休み後に3日間有給消費したいんですけど良いですか?」
「社員旅行?」
「今年は沖縄らしいですよ。偶には溜まった有給を消化して社員同士交流を深めるのも良いかと思って」
気軽に言う森さんに対して、課長は腕を組んで考える姿勢になった。
やっぱりダメかな。
そう肩を落としそうになったとき、予想外の返事が課長から発せられた。
「ああ、わかった。社員旅行の日に3日間だな」
申請書類をちゃんと提出しろよ、と念を押しただけであっさり許可を出た。
私が一人で驚いている間に森さんは更に課長に要望を繰り出す。
「つきましては、折角の社員旅行なので一課のメンバーも何人か誘いたいと思ってるんですけど、いいですか?」
課長はまたもやあっさり頷く。
「やるべき仕事さえしっかり終わらせてもらえれば構わない。ここ数年うちの課の有給消費率が悪いって何度となく指摘されてるからな。調度良い」
成程、そういうことか。
森さんは恐らく課長が一課の有給消化率が悪いことを気にしていることを知っていたんだろう。だからあんなにあっさり申し出る事が出来たんだ。
それにしても拍子抜けするほどにあっさりお許しが出てしまった。美香からのプレッシャーでどんよりとした気分を味わうことになった今日の午後の時間を帰して欲しいと思うほどに。
「では、遠慮なく。因みに課長、今日の仕事はあとどれくらいで終わりそうですか?」
「俺か? もうほとんど終わってる。あと15分くらいしたら帰る」
「了解しましたー」
森さんは機嫌良く返事をすると踵を返して戻ってきた。
「あと15分くらい残ってられる?」
唐突に問われ、反射的に頷く。
私に待つように言いつけた森さんは上原さんや残業している仲の良い社員のところへ行ってなにやら話しかけている。恐らく誘ってくれているのだろう。
私がしなくてはいけないことを嬉々としてやってくれている森さんの姿を眺めつつ、自分のデスクに戻って15分間過ごす。
ぴったり時間が経過したタイミングで課長が帰り支度を始めると、森さんが軽い足取りで再び課長の許へ。
自分も参加することを報告しなくてはならなかったので、森さんの後ろに控えようと席を立つ。
すると、森さんが予想外の提案を課長にしている声が耳に入った。
「課長も社員旅行行きましょ」
まるで、女子が意中の相手におねだりしているような雰囲気を醸し出している。
いや、そんなことより課長も誘うのか!?
「はあ? なんで俺が――」
「有給の消化率上げたいんですよね? だったら、課の長たる者が率先して行動に出るのは一番効果的じゃないっすか。しかも今年の旅行先は沖縄。課長海好きっすよね」
業務が終了している事を確認済みのせいか、森さんの課長に対する態度は上司と部下というより同期に対するものに近くなる。自然と課長も少しオフモード寄りになって口を開く。
「俺は行かない。何が楽しくて休みの日まで会社の人間と顔を突き合わせて旅行しなくちゃならないんだ」
「えーでも、何だかんだ言って俺と一番仲良しな同期は課長ですし。一緒に行ったら盛り上がりそうだし、楽しそうだしぃ」
「気持ち悪いこと言うな」
軽いノリで誘う森さんに対し、課長は終始拒否する態度を貫く。
すると、森さんはクルリと振り返り、数歩後ろで待機していた私の肩突然をガシリと掴んできた。
「えっ、何ですか?」
急な事だったので、慌てて森さんの顔を見やったがその視線は楽しそうに課長を捉えたままだった。
「折角、川瀬が誘ってくれたのに本当に行かなくて良いんですか、課長?」
「ええっ!?」
「……川瀬が?」
突然会話に引っ張り出され、私は一人あたふたした。
「えっ、いや、私はただ総務の同期に社員旅行に誘われただけでっ」
「でもって、折角なら俺達と一緒に行きたいと思ってくれたんだろ?」
「いや、そんな、無理強いするつもりはないですよっ」
本人の目の前で誘っていない、来なくていいとはさすがに言いづらく、言葉を濁す。
課長は訝しげな表情でこちらを見上げえてくる。
蛇に睨まれた蛙の気分で固まっていると、今度は横から張りのある声が飛んできた。
「社員旅行か。良いじゃないか、行ってきなよ榊」
「……部長」
課長のデスクの隣で作業していた部長が話を聞きつけてやって来たようだ。
一課のオフィス内で唯一課長より権力のあるのがこの近藤部長。
課長とは対照的に低身長で割腹の良い気さくなおじさんなのだが、仕事は出来る。何より「鬼」と呼ばれる非常に厳めしい部下をコントロールするのが最も上手い。
「森が言った通りだよ。ここの課は何もかも社内トップなのに有給消化率ばっかりは社内最下位だからね。でもってその筆頭が榊なんだから改善されるわけもない。優秀なんだから3日間休み取ったって仕事に支障が出るようなこともないだろうし、折角なんだから参加すればいいじゃないか」
「いや、しかし」
「そもそも、榊は休まな過ぎなんだよ。休日出勤だってほぼ当たり前にしてるじゃないか。体はがっちりしてるから体力的には大丈夫かもしれないけど、精神的な休みを取ることによって仕事効率が上がるかもしれないぞ。それに社員旅行だ。他の部署の人間と親しくなっておくのも良いことじゃないか」
完全に近藤部長が押している。さすが密かに鬼ブリーダーと呼ばれているだけある。
その手腕はあっぱれとしか言いようがないのだけれど、状況としては私にとって不利になってきてしまっている。
課長が参加したら落ち着いて旅行出来る気がしない。
以前と比べれば仕事をしているとき以外の姿も知って話やすくはなったし、看病して以降はからかわれる回数も減った。けれども、全く無くなったわけではない。一人でそわそわしたりあたふたするのは結構疲れるんだ。
偶の旅行のときくらい平穏に過ごしたい。
けれども、そんな私の願望は口に出せないので誰の胸に届くはずもない。
「ほら部長もこう言って下さってるわけだし、課長も参加しましょうよ」
「そうだ。まだまだ若いんだから偶には遊んで来い」
森さんと部長は完全に押しモードだ。
課長はそんな二人を前に小さく溜息をついて。
「川瀬も参加するんだよな?」
「えっ、はい。お許しを頂けるのなら」
「そうか。――森、後は誰を誘うつもりだ?」
「そうっすね。いつも飲みに行くメンバーには声掛けようかなと。因みに上原はさっきの段階で参加したいって言ってました」
「なら今考えているメンバー以外は増やすな」
「了解でーす。旅行中まで上司面しなくちゃいけなくなったら気が休まらないでしょうからね」
課長が念を押して森さんに一課の参加者は厳選しろと言い置くと、部長に向かった。
「では、お言葉に甘えて参加してきます。その間の仕事に関してはまた後日改めてお願いに参ります」
妙に改まって言った課長に対し、部長は「お土産はちんすこうでよろしく」と私の心中とは真逆に能天気なことを言った。
節電対策のため空調の温度が高いため、皆ネクタイを緩めて割と気楽な雰囲気だ。
今なら誰かに聞けるかな。
話しかけやすそうな雰囲気の人物を探すと、伸びをして肩を回している森さんが目についた。
どうやら仕事が一段落したらしい。
森さんは一課の中でも明るくて気さくな方だ。見た目も悪くない。
何より課長と実は仲良しだから、もし森さんが釣れたら申請も出しやすくなるかもしれない。
私は立ち上がり、書類を揃えている森さんのデスクに近づくと森さんの方から私に気が付いてくれた。
「ん、どうした川瀬?」
「えーと、ちょっと私用でお話がありまして、少しお時間良いですか?」
「いいぞ。てか私用って何だ?」
森さんは既に帰った隣の社員の椅子を引いて私に座るように促すと、話を聞く姿勢になる。
残業時間に私語が禁止されているわけではなかったが、私は気持ち声を抑えて社員旅行について話をした。
ノリが良い相手だったため、同期の女子社員が一課のイケメンが旅行に参加することを期待していることまで包み隠さず話してみる。言うだけならタダだから。
話し終えると森さんは何故か嬉しそうに笑った後、ニヤッと口角を上げた。
「俺は川瀬の判断するイケメンに選ばれたってことか」
「えっ、まあそうですね。森さんイケメンだと思いますよ」
「そんな嬉しいこと言われちまったら協力しないわけにはいかねーなぁ。それに――」
森さんの機嫌はとっても良くなって、今度は少し低めの態勢になって声を潜めて話はじめた。
「俺最近、番のいないロンリーウルフで仕事ばっかの潤いのない毎日に辟易してんの。川瀬がかわいい子紹介してくれるんなら、難攻不落の一課の鬼様を落とすのに協力するぞ」
「……総務の山本美香ってのだったら絶賛彼氏募集中なのでご紹介できますが」
「美人?」
「見た目かわいい系の小悪魔です」
「よっしゃ、嫌いじゃない」
森さんは満足そうに頷き立ち上がると真っ直ぐ課長の許へ向かった。
「ちょっ、森さんっ」
まだ何の作戦も立てていないのに、直接交渉なんて危険過ぎる。
止めようと声を掛けたにも関わらず、森さんはそのまま仕事に集中している課長の正面に立つと躊躇なく声を掛けた。
作業中のパソコンから顔を上げた課長に森さんは直球を投げた。
「課長、社員旅行に参加したいので盆休み後に3日間有給消費したいんですけど良いですか?」
「社員旅行?」
「今年は沖縄らしいですよ。偶には溜まった有給を消化して社員同士交流を深めるのも良いかと思って」
気軽に言う森さんに対して、課長は腕を組んで考える姿勢になった。
やっぱりダメかな。
そう肩を落としそうになったとき、予想外の返事が課長から発せられた。
「ああ、わかった。社員旅行の日に3日間だな」
申請書類をちゃんと提出しろよ、と念を押しただけであっさり許可を出た。
私が一人で驚いている間に森さんは更に課長に要望を繰り出す。
「つきましては、折角の社員旅行なので一課のメンバーも何人か誘いたいと思ってるんですけど、いいですか?」
課長はまたもやあっさり頷く。
「やるべき仕事さえしっかり終わらせてもらえれば構わない。ここ数年うちの課の有給消費率が悪いって何度となく指摘されてるからな。調度良い」
成程、そういうことか。
森さんは恐らく課長が一課の有給消化率が悪いことを気にしていることを知っていたんだろう。だからあんなにあっさり申し出る事が出来たんだ。
それにしても拍子抜けするほどにあっさりお許しが出てしまった。美香からのプレッシャーでどんよりとした気分を味わうことになった今日の午後の時間を帰して欲しいと思うほどに。
「では、遠慮なく。因みに課長、今日の仕事はあとどれくらいで終わりそうですか?」
「俺か? もうほとんど終わってる。あと15分くらいしたら帰る」
「了解しましたー」
森さんは機嫌良く返事をすると踵を返して戻ってきた。
「あと15分くらい残ってられる?」
唐突に問われ、反射的に頷く。
私に待つように言いつけた森さんは上原さんや残業している仲の良い社員のところへ行ってなにやら話しかけている。恐らく誘ってくれているのだろう。
私がしなくてはいけないことを嬉々としてやってくれている森さんの姿を眺めつつ、自分のデスクに戻って15分間過ごす。
ぴったり時間が経過したタイミングで課長が帰り支度を始めると、森さんが軽い足取りで再び課長の許へ。
自分も参加することを報告しなくてはならなかったので、森さんの後ろに控えようと席を立つ。
すると、森さんが予想外の提案を課長にしている声が耳に入った。
「課長も社員旅行行きましょ」
まるで、女子が意中の相手におねだりしているような雰囲気を醸し出している。
いや、そんなことより課長も誘うのか!?
「はあ? なんで俺が――」
「有給の消化率上げたいんですよね? だったら、課の長たる者が率先して行動に出るのは一番効果的じゃないっすか。しかも今年の旅行先は沖縄。課長海好きっすよね」
業務が終了している事を確認済みのせいか、森さんの課長に対する態度は上司と部下というより同期に対するものに近くなる。自然と課長も少しオフモード寄りになって口を開く。
「俺は行かない。何が楽しくて休みの日まで会社の人間と顔を突き合わせて旅行しなくちゃならないんだ」
「えーでも、何だかんだ言って俺と一番仲良しな同期は課長ですし。一緒に行ったら盛り上がりそうだし、楽しそうだしぃ」
「気持ち悪いこと言うな」
軽いノリで誘う森さんに対し、課長は終始拒否する態度を貫く。
すると、森さんはクルリと振り返り、数歩後ろで待機していた私の肩突然をガシリと掴んできた。
「えっ、何ですか?」
急な事だったので、慌てて森さんの顔を見やったがその視線は楽しそうに課長を捉えたままだった。
「折角、川瀬が誘ってくれたのに本当に行かなくて良いんですか、課長?」
「ええっ!?」
「……川瀬が?」
突然会話に引っ張り出され、私は一人あたふたした。
「えっ、いや、私はただ総務の同期に社員旅行に誘われただけでっ」
「でもって、折角なら俺達と一緒に行きたいと思ってくれたんだろ?」
「いや、そんな、無理強いするつもりはないですよっ」
本人の目の前で誘っていない、来なくていいとはさすがに言いづらく、言葉を濁す。
課長は訝しげな表情でこちらを見上げえてくる。
蛇に睨まれた蛙の気分で固まっていると、今度は横から張りのある声が飛んできた。
「社員旅行か。良いじゃないか、行ってきなよ榊」
「……部長」
課長のデスクの隣で作業していた部長が話を聞きつけてやって来たようだ。
一課のオフィス内で唯一課長より権力のあるのがこの近藤部長。
課長とは対照的に低身長で割腹の良い気さくなおじさんなのだが、仕事は出来る。何より「鬼」と呼ばれる非常に厳めしい部下をコントロールするのが最も上手い。
「森が言った通りだよ。ここの課は何もかも社内トップなのに有給消化率ばっかりは社内最下位だからね。でもってその筆頭が榊なんだから改善されるわけもない。優秀なんだから3日間休み取ったって仕事に支障が出るようなこともないだろうし、折角なんだから参加すればいいじゃないか」
「いや、しかし」
「そもそも、榊は休まな過ぎなんだよ。休日出勤だってほぼ当たり前にしてるじゃないか。体はがっちりしてるから体力的には大丈夫かもしれないけど、精神的な休みを取ることによって仕事効率が上がるかもしれないぞ。それに社員旅行だ。他の部署の人間と親しくなっておくのも良いことじゃないか」
完全に近藤部長が押している。さすが密かに鬼ブリーダーと呼ばれているだけある。
その手腕はあっぱれとしか言いようがないのだけれど、状況としては私にとって不利になってきてしまっている。
課長が参加したら落ち着いて旅行出来る気がしない。
以前と比べれば仕事をしているとき以外の姿も知って話やすくはなったし、看病して以降はからかわれる回数も減った。けれども、全く無くなったわけではない。一人でそわそわしたりあたふたするのは結構疲れるんだ。
偶の旅行のときくらい平穏に過ごしたい。
けれども、そんな私の願望は口に出せないので誰の胸に届くはずもない。
「ほら部長もこう言って下さってるわけだし、課長も参加しましょうよ」
「そうだ。まだまだ若いんだから偶には遊んで来い」
森さんと部長は完全に押しモードだ。
課長はそんな二人を前に小さく溜息をついて。
「川瀬も参加するんだよな?」
「えっ、はい。お許しを頂けるのなら」
「そうか。――森、後は誰を誘うつもりだ?」
「そうっすね。いつも飲みに行くメンバーには声掛けようかなと。因みに上原はさっきの段階で参加したいって言ってました」
「なら今考えているメンバー以外は増やすな」
「了解でーす。旅行中まで上司面しなくちゃいけなくなったら気が休まらないでしょうからね」
課長が念を押して森さんに一課の参加者は厳選しろと言い置くと、部長に向かった。
「では、お言葉に甘えて参加してきます。その間の仕事に関してはまた後日改めてお願いに参ります」
妙に改まって言った課長に対し、部長は「お土産はちんすこうでよろしく」と私の心中とは真逆に能天気なことを言った。
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