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目指せSランク
弟子として
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ニラダ達『成長しあう者達』の互いに思いを共有した状況を見て、剣を作ることを願い出たカール、その強い思いにニラダ達も心が揺らぎそうになっていたが、そんな中、ジャンがカールに声をかける。
「そこまで俺達の為になりてえのは分かった、だけどやっぱり俺達としてはあんたが師匠に逆らって破門になるかもしれねえのはしのびねえな」
「私もです、ゲンさんの説得に失敗したら剣の作成はもちろん、カールさんが鍛冶の修行をできなくなるかもしれません」
「ご心配ありがとうございます、だけどなにも僕は善意だけで剣を作りたいというわけではないんです」
「どういうことですか?」
善意だけで剣を作りたいというわけではないと話すカールに疑問を抱いたティアであったが、その事についてカールが話し始める。
「親方は確かに今は武器を作れないですが、僕らなら作れますし、何より今の僕の腕でも勇者の剣には及ばないまでも魔王軍の幹部を倒せるほどの剣が作れるところを親方に見せたいんです」
「カールさん……」
「僕だっていつまでも未熟じゃない、僕の思いと腕前を親方に見せて、あの工房を昔みたいにいい武器や防具を作る工房に、いや昔よりすごい工房にしたいと言いたいんです!」
カール自身もまた鍛冶仕事、そして自分の武器作りに情熱を見せると、ジャンがカールに対し、賞賛の言葉を送る。
「あんた、おとなしそうな見た目なのに、中々熱い思いをもってるな、ニラダ、俺はカールにかけてもいいと思うが、お前はどうだ⁉」
「カールさん、俺も師匠に自分の成長を見せたいと思います、だからあなたに剣とアビジンを預けます」
「ニラダさん、必ずあなたの気に入る剣を作ってみせます」
ニラダがカールに自分の剣、そしてアビジンを渡すとミヨモとティアもニラダとカールについて話していた。
「ティアさん、ティアさんはこれでいいと思う?」
「ニラダがいいって言っているんだし、いいと思うわ、私達は最後まで付き合いましょう」
「うん、私もそう思う、少しだけど希望が見えてきたもん」
「ええ、カールさんを、そしてニラダの判断を信じましょう」
全員の気持ちが前向きになったところでジャンがカールに呼びかける。
「よっしゃ!それじゃあ早速師匠の説得に向かおうぜ!」
「あ、もう工房はしまっていますので、また明日にしましょう」
「何だよ!せっかくいい感じでみんなの気持ちが盛り上がってんのによ!」
「まあまあジャン、明日はお願いしますね」
「はい!」
翌日、ニラダ達はカールと共に再びゲンの工房へと向かう事にした。
「そこまで俺達の為になりてえのは分かった、だけどやっぱり俺達としてはあんたが師匠に逆らって破門になるかもしれねえのはしのびねえな」
「私もです、ゲンさんの説得に失敗したら剣の作成はもちろん、カールさんが鍛冶の修行をできなくなるかもしれません」
「ご心配ありがとうございます、だけどなにも僕は善意だけで剣を作りたいというわけではないんです」
「どういうことですか?」
善意だけで剣を作りたいというわけではないと話すカールに疑問を抱いたティアであったが、その事についてカールが話し始める。
「親方は確かに今は武器を作れないですが、僕らなら作れますし、何より今の僕の腕でも勇者の剣には及ばないまでも魔王軍の幹部を倒せるほどの剣が作れるところを親方に見せたいんです」
「カールさん……」
「僕だっていつまでも未熟じゃない、僕の思いと腕前を親方に見せて、あの工房を昔みたいにいい武器や防具を作る工房に、いや昔よりすごい工房にしたいと言いたいんです!」
カール自身もまた鍛冶仕事、そして自分の武器作りに情熱を見せると、ジャンがカールに対し、賞賛の言葉を送る。
「あんた、おとなしそうな見た目なのに、中々熱い思いをもってるな、ニラダ、俺はカールにかけてもいいと思うが、お前はどうだ⁉」
「カールさん、俺も師匠に自分の成長を見せたいと思います、だからあなたに剣とアビジンを預けます」
「ニラダさん、必ずあなたの気に入る剣を作ってみせます」
ニラダがカールに自分の剣、そしてアビジンを渡すとミヨモとティアもニラダとカールについて話していた。
「ティアさん、ティアさんはこれでいいと思う?」
「ニラダがいいって言っているんだし、いいと思うわ、私達は最後まで付き合いましょう」
「うん、私もそう思う、少しだけど希望が見えてきたもん」
「ええ、カールさんを、そしてニラダの判断を信じましょう」
全員の気持ちが前向きになったところでジャンがカールに呼びかける。
「よっしゃ!それじゃあ早速師匠の説得に向かおうぜ!」
「あ、もう工房はしまっていますので、また明日にしましょう」
「何だよ!せっかくいい感じでみんなの気持ちが盛り上がってんのによ!」
「まあまあジャン、明日はお願いしますね」
「はい!」
翌日、ニラダ達はカールと共に再びゲンの工房へと向かう事にした。
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