上 下
150 / 192
目指せSランク

報酬の使い道

しおりを挟む
 ミヨモよりカイルから剣技の指導を受け、その見返りとして鍛冶師のドットを紹介、更にカイルのクエストに協力してみてはどうかと言われ、
 ニラダは一考するが、その際にジャンが疑問をぶつける。

「でも、待てよ、ドットの旦那を紹介するのはいいが、Aランク冒険者のクエストに協力する事ってそもそもできるのか?」
「条件付きだけどできるはずよ」
「その条件ってのは何だ?」
「まずは、クエストの主体となる冒険者やパーティーがその協力を認める事、更にギルドからの審査が必要になるわ」

 クエスト主体の冒険者が協力を認めれば良い事はジャンも理解したが、ギルドの審査については更に疑問が深まった為、再度ティアに尋ねる。

「ギルドの審査ってのはどういう事をするんだ?そもそも本来受けられないクエストのランクを受けるのをどうやって認めるってんだ?」
「冒険者やパーティーのランクはこなしたクエストの回数やランク、それから魔物の討伐数、貴重なアイテムの回収率等を総合して決めるんだけど、この上位冒険者への協力は純粋にスキル鑑定士が能力で審査し、それで判断されるの」
「それなら能力順で冒険者ランクも決めればいいんじゃねえのか?」
「うーーーん、能力と実績、両方あってこそって多分ギルドは考えているんじゃないかと思うんだけど……」

 確証がない為、少しづつ自分の発言に自信がなくなっていくティアにジャンは言葉をかける。

「まあ、働き者が評価されるのはどの世界でも同じって事にしておくか」
「そうね、多分あなたの言う通りだと思うわ」

 ジャンがとりあえず自分の発言に対し理解してくれた事にティアが安堵していると続いてずっと考えていたニラダが発言をする。

「よし、とりあえずカイルさんにまずは話だけでもしてみるか」
「あ、やっとやる気になったんだね、それじゃあ早速話しに行こうよ」
「あ、よく考えたらカイルさんの居所を知らないや」

 カイルに剣技の指導の話をする決意をしたニラダであったが、すぐにカイルの居所を知らない事に気付き、気分が一瞬下がった所に、ティアが声をかける。

「まあ、あの人もまたクエストや例のズームの情報を得る為にギルドに来るはずだからまた明日ギルドに来てみましょう」
「そうだな、明日またギルドに来てみるか」
「じゃあ、今日は報酬もいっぱいもらったし、みんなで美味しいご飯食べに行こうよ」
「おお、いいな、久しぶりに飲むとすっか」
「悪いけど、今回の報酬は新装備の開発依頼にあてさせてもらってもいいか?それも全員分」

 ニラダは今回の報酬をなんと新装備の開発にあてるべきと発言する。どのような装備を考えているのか?
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

おっさんの神器はハズレではない

兎屋亀吉
ファンタジー
今日も元気に満員電車で通勤途中のおっさんは、突然異世界から召喚されてしまう。一緒に召喚された大勢の人々と共に、女神様から一人3つの神器をいただけることになったおっさん。はたしておっさんは何を選ぶのか。おっさんの選んだ神器の能力とは。

異世界で穴掘ってます!

KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語

神々の間では異世界転移がブームらしいです。

はぐれメタボ
ファンタジー
第1部《漆黒の少女》 楠木 優香は神様によって異世界に送られる事になった。 理由は『最近流行ってるから』 数々のチートを手にした優香は、ユウと名を変えて、薬師兼冒険者として異世界で生きる事を決める。 優しくて単純な少女の異世界冒険譚。 第2部 《精霊の紋章》 ユウの冒険の裏で、田舎の少年エリオは多くの仲間と共に、世界の命運を掛けた戦いに身を投じて行く事になる。 それは、英雄に憧れた少年の英雄譚。 第3部 《交錯する戦場》 各国が手を結び結成された人類連合と邪神を奉じる魔王に率いられた魔族軍による戦争が始まった。 人間と魔族、様々な意思と策謀が交錯する群像劇。 第4部 《新たなる神話》 戦争が終結し、邪神の討伐を残すのみとなった。 連合からの依頼を受けたユウは、援軍を率いて勇者の後を追い邪神の神殿を目指す。 それは、この世界で最も新しい神話。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】

ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった 【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。 累計400万ポイント突破しました。 応援ありがとうございます。】 ツイッター始めました→ゼクト  @VEUu26CiB0OpjtL

チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい

616號
ファンタジー
 不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。

鑑定能力で恩を返す

KBT
ファンタジー
 どこにでもいる普通のサラリーマンの蔵田悟。 彼ははある日、上司の悪態を吐きながら深酒をし、目が覚めると見知らぬ世界にいた。 そこは剣と魔法、人間、獣人、亜人、魔物が跋扈する異世界フォートルードだった。  この世界には稀に異世界から《迷い人》が転移しており、悟もその1人だった。  帰る方法もなく、途方に暮れていた悟だったが、通りすがりの商人ロンメルに命を救われる。  そして稀少な能力である鑑定能力が自身にある事がわかり、ブロディア王国の公都ハメルンの裏通りにあるロンメルの店で働かせてもらう事になった。  そして、ロンメルから店の番頭を任された悟は《サト》と名前を変え、命の恩人であるロンメルへの恩返しのため、商店を大きくしようと鑑定能力を駆使して、海千山千の商人達や荒くれ者の冒険者達を相手に日夜奮闘するのだった。

俺だけレベルアップできる件~ゴミスキル【上昇】のせいで実家を追放されたが、レベルアップできる俺は世界最強に。今更土下座したところでもう遅い〜

平山和人
ファンタジー
賢者の一族に産まれたカイトは幼いころから神童と呼ばれ、周囲の期待を一心に集めていたが、15歳の成人の儀で【上昇】というスキルを授けられた。 『物質を少しだけ浮かせる』だけのゴミスキルだと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。 途方にくれるカイトは偶然、【上昇】の真の力に気づく。それは産まれた時から決まり、不変であるレベルを上げることができるスキルであったのだ。 この世界で唯一、レベルアップできるようになったカイトは、モンスターを倒し、ステータスを上げていく。 その結果、カイトは世界中に名を轟かす世界最強の冒険者となった。 一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトを追放したことを後悔するのであった。

処理中です...