上 下
77 / 192
パーティーランクを上げろ

追加交渉

しおりを挟む
 ケンのパーティーのリーダーもニラダ達が挑んでいる『食糧配給』クエストへの協力を承諾し、ギルドに向かう為、酒場をあとにするとニラダ達も酒場を出て歩きながら話をする。

「ケン達も受けてくれて正直助かるな、それもミヨモがあのリーダーに思いを言ってくれたおかげだな」
「ううん、あのリーダーさんはジャンさんにお願いされた時点で受ける気だったと思う。だからその私達の意気込みを聞きたかったんじゃないのかな」
「それでも中途半端な言い草だったら手のひらを返されたかもしれねえ、最終的にはミヨモのおかげだぜ」
「へへへ、ありがとうジャンさん」

 ジャンに褒められてミヨモが喜んでいるとティアがニラダに今後の話を尋ねている。

「それでニラダ、まだ他のパーティーへの交渉を続ける?まだ明日までには時間があるし」
「いや、これで元々の食料運搬用の馬車も含め、馬車は4台になるし、十分だと思う。明日にさっき協力を承諾してくれたパーティーと話して食料と人員の配分を決めた方がいいな」
「うーん、私はもう少しせめてあと1パーティーいたら助かるんだけどな」

 ニラダとティアの話を聞いて思いついたようにジャンがとある提案をする。

「なあ、ニラダ、ティア、前に俺達が盗賊からアイテムや魔石を取り返したパーティーの協力を得るのはどうだ?」
「あのパーティーからか、しかし彼らからはすでにお礼として魔石やアイテムをもらっているしな」
「まったくお前は変なところお人好しだな、一応図らずも俺達があいつらに恩を売った形になるし、頼めば嫌とは言いづらいだろう」
「それはいいが、彼らの居所が分かるのか?」
「ちょっくらギルドに行ってくる、今日中に交渉できそうなら俺に任せてくれ」

 そう言って、ジャンがギルドに向かうと、その場にニラダ達は立ち尽くし、ティアの口から言葉がもれる。

「さすがは盗賊ね、そういうところはめざといんだから」
「そうだな、でもジャンのような奴も必要だろう、あいつもあくまでパーティーにプラスになりそうだから動いてくれるんだからな」
「そうね、ジャンを待っている間にどこかで夕食でも食べましょうか」
「うん、もう私お腹すいたよ」

 ジャンが他のパーティーとの交渉に向かっている間、ニラダ達は夕食を食べに食事処に移動した。

 ニラダ達が夕食を食べていると、突然ジャンの声がする。

「あ、やっぱりここにいたんだな」
「ジャンか、交渉はどうだった?」
「へへへ、とりあえず3組は協力してくれることになったぜ」

 更に協力パーティーが増え、心強さを感じるニラダであった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

おっさんの神器はハズレではない

兎屋亀吉
ファンタジー
今日も元気に満員電車で通勤途中のおっさんは、突然異世界から召喚されてしまう。一緒に召喚された大勢の人々と共に、女神様から一人3つの神器をいただけることになったおっさん。はたしておっさんは何を選ぶのか。おっさんの選んだ神器の能力とは。

異世界で穴掘ってます!

KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

レベルが上がらずパーティから捨てられましたが、実は成長曲線が「勇者」でした

桐山じゃろ
ファンタジー
同い年の幼馴染で作ったパーティの中で、ラウトだけがレベル10から上がらなくなってしまった。パーティリーダーのセルパンはラウトに頼り切っている現状に気づかないまま、レベルが低いという理由だけでラウトをパーティから追放する。しかしその後、仲間のひとりはラウトについてきてくれたし、弱い魔物を倒しただけでレベルが上がり始めた。やがてラウトは精霊に寵愛されし最強の勇者となる。一方でラウトを捨てた元仲間たちは自業自得によるざまぁに遭ったりします。※小説家になろう、カクヨムにも同じものを公開しています。

転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】

ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった 【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。 累計400万ポイント突破しました。 応援ありがとうございます。】 ツイッター始めました→ゼクト  @VEUu26CiB0OpjtL

チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい

616號
ファンタジー
 不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。

鑑定能力で恩を返す

KBT
ファンタジー
 どこにでもいる普通のサラリーマンの蔵田悟。 彼ははある日、上司の悪態を吐きながら深酒をし、目が覚めると見知らぬ世界にいた。 そこは剣と魔法、人間、獣人、亜人、魔物が跋扈する異世界フォートルードだった。  この世界には稀に異世界から《迷い人》が転移しており、悟もその1人だった。  帰る方法もなく、途方に暮れていた悟だったが、通りすがりの商人ロンメルに命を救われる。  そして稀少な能力である鑑定能力が自身にある事がわかり、ブロディア王国の公都ハメルンの裏通りにあるロンメルの店で働かせてもらう事になった。  そして、ロンメルから店の番頭を任された悟は《サト》と名前を変え、命の恩人であるロンメルへの恩返しのため、商店を大きくしようと鑑定能力を駆使して、海千山千の商人達や荒くれ者の冒険者達を相手に日夜奮闘するのだった。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

処理中です...