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嬉しい転生【彩音の場合】
7.夢なら覚めないで 2
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何故かそのあと、ニッコリ笑った城野院から何かを握らされた。…手を開くとそれはコンドームだった。
「来たる日のために、恥をかかぬよう練習は必要だよ」
なんで…。まぁ確かにこれまで経験はないし、コンドーム自体も触ったことなかったけど…。
女の子って可愛いとは思うけど、その為に時間を割きたいとか、そこまでじゃないんだよなぁ。
いつものように放課後自習室に向かうと、いつも使う方の自習室が使用中になっていた。
(予約してたんだけどなぁ。仕方ない、他を使うか…あれ?)
通りすぎようとした時、自習室の扉の小窓に、赤い色が掠めた。
奏でていた曲の手を止め、俯いている赤い髪。
(あの髪…神崎さんだ)
その時、レオが言ってた話を思い出す。
『彩音ちゃん、スランプなんだって』
(あぁ、今そういう時期なんだな…。でも自分で乗り越えるしかないし…。部外者が声を掛けられる事でもないな)
もう一度、その場を離れようとした時
「!」
顔を上げた神崎さんの大きな瞳から、涙が一粒こぼれ落ちた。
明かり取りの小さな窓から差す西日に反射して、ガラス玉のような涙が頬を滑った。
陽の光が彼女の顔にくっきりと影を刻んで、そのコントラストの美しさに、そこだけ時が止まったようだった。まるで一枚の絵画のような光景、それは感じたことのない衝撃だった。
「…ッ」
見てはいけないものを見てしまった罪悪感で、高鳴る鼓動を抑え、足早にそこを逃げるように立ち去る。
ドッドッドッドッド
早鐘を打つ心臓が破れてしまいそうだ。
『好きな子を泣かしたいって普通じゃないかい?』
『城野院…それドン引きなんだけど』
昼間の会話が頭をよぎる。
「俺…?」
「あれー?瑠衣、自習室に行ってたんじゃないのー?」
「レオ…」
「ど、どうしたの?瑠衣、顔真っ赤だよ!?」
「…えっ…」
――それから俺は神崎彩音さんの事が頭を離れなくなってしまった。
◇◇◇◇◇
春になり、新入生が入ると同時に噂の編入生の舞宮カノンさんが2年生に入学してきた。
活発そうなオレンジの髪の、くるくると表情を変える子、という印象だった。
音楽が好きで好きでたまらない!といった感じで好感がもてた。
レオはしょっちゅうその子の話をする。
城野院もなかなか面白い子だよ、と黒い笑みを浮かべて言っていた。城野院に、気に入られていい事はない気がするんだけど…。
俺も特に接点はないのに、贈り物をもらったことがある。もらう義理もないので、お返ししたけれど、色んな人にプレゼントしているようだった。
その後、好きな色とか好きな曲とか好みのタイプをしつこく聞かれた。うーん、ちょっと変わった子、なのかな?
学年が違うからそれほど会わないが、学園が同じだと嫌でも他人の噂話は耳に入ってくる。神崎さんのスランプはまだ続いているようで、思う成果は出せていないようだった。
(何か力になりたいけど……。気晴らしに、うちのベヒシュタイン…弾いたら喜んでくれるかな…)
俺の1人暮らしの部屋には、声楽家の叔父が、音楽を志すなら早めにいいものに触れた方がいいと言ってプレゼントしてくれたベヒシュタインのアップライト・ピアノがある。
(いやいや、まさかそんな家に招ける訳ないだろ…話したこともないのに)
そう、神崎さんとは話したこともない。
平素の彼女は近づくことも厭われる程、周りを寄せ付けない美しさがあった。
特に誰かと話してる所も見かけない。
唯一、今年一年生で入学した弟の奏君とは、一緒にいるところを見るけれど。奏君は神崎さんに似て、整った造形をしている美少年だけれど、雰囲気が柔らかく話しやすい。
「あ、レオー、購買のパン買えた?…て、あぁ奏君、お疲れ様」
昼食時の購買の前、レオを呼び止めたそこに、赤茶色い髪を輝かせる神崎奏君がいた。レオとはよく話しているようだった。
奏君はこちらに声を掛けられると、きちんと向き合って一礼をしてくれた。礼儀正しくて好感が持てるなぁ。
「なぁなぁ、やっぱり彩音ちゃんて家でもクールなの!?」
「レオ…家でのことを、聞くなんて失礼だよ?」
「は?姉が?クール?」
奏君は心底不思議だという風に、怪訝な表情を隠さない。
「え?だって、神崎さんて…クールだよね?」
「うんうん、誰とも親しくしてるとこ見ないし…。ちなみに彩音ちゃんなんて俺は今言っちゃってるけど、自慢じゃないけど、本人に向かってなんて絶対言えないから!」
奏君は大仰にため息をついた。
「はぁ…。姉はあんな見た目の癖に、すっごい口ベタの人見知りなんですよ…。高校では友達出来るかなって言ってたんですけどね…。
言うに事欠いてクールって言われてるなんて…。これは難しそうですね…」
「えぇ?人見知り?そうなの?」
「えぇ。あ、そういえば家でよく大河内先輩の話してますよ」
「え」
思いがけない彼の言葉に、俺の時が止まる。
「えーマジでー!?なんで瑠衣の話なんて!!…って瑠衣真っ赤だよ?瑠衣良かったじゃーん!」
「あ、いや、よかったとか、そんな、いや」
「大河内先輩、よかったらあんな姉ですが、よろしくお願いいたします」
奏君は深々と頭を下げた。
「いやいやいや!よろしくできたらするけど、しようにも、そんな、よろしくする機会がないっていうか、あの」
「へぇ~~瑠衣ってば、そうなんだぁ~」
「なな、なに?そうって何が?なに、なんでレオ笑うの!?」
神崎さんが、俺の話…。俺のこと、知ってくれてたんだ…。
言いようもない思いが胸に広がって、緩む口元を止められなかった。
「来たる日のために、恥をかかぬよう練習は必要だよ」
なんで…。まぁ確かにこれまで経験はないし、コンドーム自体も触ったことなかったけど…。
女の子って可愛いとは思うけど、その為に時間を割きたいとか、そこまでじゃないんだよなぁ。
いつものように放課後自習室に向かうと、いつも使う方の自習室が使用中になっていた。
(予約してたんだけどなぁ。仕方ない、他を使うか…あれ?)
通りすぎようとした時、自習室の扉の小窓に、赤い色が掠めた。
奏でていた曲の手を止め、俯いている赤い髪。
(あの髪…神崎さんだ)
その時、レオが言ってた話を思い出す。
『彩音ちゃん、スランプなんだって』
(あぁ、今そういう時期なんだな…。でも自分で乗り越えるしかないし…。部外者が声を掛けられる事でもないな)
もう一度、その場を離れようとした時
「!」
顔を上げた神崎さんの大きな瞳から、涙が一粒こぼれ落ちた。
明かり取りの小さな窓から差す西日に反射して、ガラス玉のような涙が頬を滑った。
陽の光が彼女の顔にくっきりと影を刻んで、そのコントラストの美しさに、そこだけ時が止まったようだった。まるで一枚の絵画のような光景、それは感じたことのない衝撃だった。
「…ッ」
見てはいけないものを見てしまった罪悪感で、高鳴る鼓動を抑え、足早にそこを逃げるように立ち去る。
ドッドッドッドッド
早鐘を打つ心臓が破れてしまいそうだ。
『好きな子を泣かしたいって普通じゃないかい?』
『城野院…それドン引きなんだけど』
昼間の会話が頭をよぎる。
「俺…?」
「あれー?瑠衣、自習室に行ってたんじゃないのー?」
「レオ…」
「ど、どうしたの?瑠衣、顔真っ赤だよ!?」
「…えっ…」
――それから俺は神崎彩音さんの事が頭を離れなくなってしまった。
◇◇◇◇◇
春になり、新入生が入ると同時に噂の編入生の舞宮カノンさんが2年生に入学してきた。
活発そうなオレンジの髪の、くるくると表情を変える子、という印象だった。
音楽が好きで好きでたまらない!といった感じで好感がもてた。
レオはしょっちゅうその子の話をする。
城野院もなかなか面白い子だよ、と黒い笑みを浮かべて言っていた。城野院に、気に入られていい事はない気がするんだけど…。
俺も特に接点はないのに、贈り物をもらったことがある。もらう義理もないので、お返ししたけれど、色んな人にプレゼントしているようだった。
その後、好きな色とか好きな曲とか好みのタイプをしつこく聞かれた。うーん、ちょっと変わった子、なのかな?
学年が違うからそれほど会わないが、学園が同じだと嫌でも他人の噂話は耳に入ってくる。神崎さんのスランプはまだ続いているようで、思う成果は出せていないようだった。
(何か力になりたいけど……。気晴らしに、うちのベヒシュタイン…弾いたら喜んでくれるかな…)
俺の1人暮らしの部屋には、声楽家の叔父が、音楽を志すなら早めにいいものに触れた方がいいと言ってプレゼントしてくれたベヒシュタインのアップライト・ピアノがある。
(いやいや、まさかそんな家に招ける訳ないだろ…話したこともないのに)
そう、神崎さんとは話したこともない。
平素の彼女は近づくことも厭われる程、周りを寄せ付けない美しさがあった。
特に誰かと話してる所も見かけない。
唯一、今年一年生で入学した弟の奏君とは、一緒にいるところを見るけれど。奏君は神崎さんに似て、整った造形をしている美少年だけれど、雰囲気が柔らかく話しやすい。
「あ、レオー、購買のパン買えた?…て、あぁ奏君、お疲れ様」
昼食時の購買の前、レオを呼び止めたそこに、赤茶色い髪を輝かせる神崎奏君がいた。レオとはよく話しているようだった。
奏君はこちらに声を掛けられると、きちんと向き合って一礼をしてくれた。礼儀正しくて好感が持てるなぁ。
「なぁなぁ、やっぱり彩音ちゃんて家でもクールなの!?」
「レオ…家でのことを、聞くなんて失礼だよ?」
「は?姉が?クール?」
奏君は心底不思議だという風に、怪訝な表情を隠さない。
「え?だって、神崎さんて…クールだよね?」
「うんうん、誰とも親しくしてるとこ見ないし…。ちなみに彩音ちゃんなんて俺は今言っちゃってるけど、自慢じゃないけど、本人に向かってなんて絶対言えないから!」
奏君は大仰にため息をついた。
「はぁ…。姉はあんな見た目の癖に、すっごい口ベタの人見知りなんですよ…。高校では友達出来るかなって言ってたんですけどね…。
言うに事欠いてクールって言われてるなんて…。これは難しそうですね…」
「えぇ?人見知り?そうなの?」
「えぇ。あ、そういえば家でよく大河内先輩の話してますよ」
「え」
思いがけない彼の言葉に、俺の時が止まる。
「えーマジでー!?なんで瑠衣の話なんて!!…って瑠衣真っ赤だよ?瑠衣良かったじゃーん!」
「あ、いや、よかったとか、そんな、いや」
「大河内先輩、よかったらあんな姉ですが、よろしくお願いいたします」
奏君は深々と頭を下げた。
「いやいやいや!よろしくできたらするけど、しようにも、そんな、よろしくする機会がないっていうか、あの」
「へぇ~~瑠衣ってば、そうなんだぁ~」
「なな、なに?そうって何が?なに、なんでレオ笑うの!?」
神崎さんが、俺の話…。俺のこと、知ってくれてたんだ…。
言いようもない思いが胸に広がって、緩む口元を止められなかった。
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