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嬉しい転生【彩音の場合】

5.初エッチ 2

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「あー…ヤバイ」
「…?」

 あがる息で先輩を見上げると、ぽすっと私が仰向けに押し倒された。
 ルイ先輩は枕元の引出しからコンドームの包みを引っ張りだした。

「あ…」
 高まる期待に、またドキドキと鼓動が激しくなってくる。
 ルイ先輩はコンドームの包みを歯で咥えてビリっと破くと、するすると自身に纏わせた。

「ごめ…、俺全然余裕ない…。優しく出来ないかも」

 熱に浮かされたように頬を染めてそういう先輩はすごく綺麗で…。私はうっとりと見惚れてしまう。

 ぐりゅっ

「……ッッ!」
 感じたことのない痛み。
 熱い杭でぐいぐいと狭いそこを抉じ開けられてるかのような感覚に、思わず息をつめた。

「はぁ…っ。彩音ちゃん、もうちょっと力、抜い、て…」
 耳たぶをはみながら、先輩が囁く。

「や!ぁ…」
 突然の耳の刺激に、腰にビリっと快感が走り、蜜を増す。
 ゆっくりとそんな私の反応を確かめながら、先輩が進んでくる。

「ん、うぅうん!」
「あー、すごい、気持ちいい…。なんだこれ…くっ…!…あ」

 全部入った…?先輩の動きが止まる。
「…?」

 顔が見えない。

「ルイ先輩…?」
 頬に手を伸ばすとギュっと手を捕まれて、黒い前髪の隙間から睨まれた。

「え…?」
 ルイ先輩は真っ赤な顔をしてる。

「ちょ…!こっち見ないで!やり直すから!」

「?」

 ルイ先輩はずるっと自身を引き抜くと、起き上がり、こちらに背を向けて何かを始めてしまった。
「??」
「こっち見ないでってば!」

 私は仕方なく、ルイ先輩のいる方に背を向ける。

(なんだろ…?コンドームが外れちゃったのかな…?私のこの身体初めてみたいだけど、なんか良くなかったのかな…?せっかくルイ先輩に抱いてもらえたのに…)

 じんじんと私のそこは熱をもって痛みを訴える。
 何かも分からないまま、痛みも相まって悲しくなってきてしまった。
 さっきまであんなに熱く触れあってたのに、肌が寒い。

「――なに、泣いてるの」
「え…?」

 ぐいっと肩を引かれ、仰向けにされると、私の脚の間にルイ先輩が押し入ってきた。
 ルイ先輩の整った顔を見上げる。

「あ、あの、私の身体、何か、良くなかったですか…?」

「……ッッ!」

 はぁ~~と大きなため息をつかれた。
 うぅ、なんで?

「…逆だよ、良すぎるんだ、よ。もう一回、やり直しさせて」

 ずんっ

「や、ああぁあん!」

 ルイ先輩は言葉を言い終わらない内に、私をずんっと突き上げた。

「は…っ、こんなの気持ち良すぎだろ…!」

 ずっ、ずっ、ずっ

 私の腰を掴み、怒ったように強く腰を打ち付けてくる。
 その衝撃とまだ痛みの残る快感に、私は大きな声をあげていた。

(あ、声…!)

 慌てて口を抑える。

 その手が優しくはずされた。

「いいよ、この部屋音通らないし…、声、聞かせて?興奮するから…」

 ずちゅん!!

 そう言うと、一際大きく突き上げられた。

「あ、ああああ!」

 ずちゅずちゅとくぐもった蜜音が響き、ルイ先輩の速度があがる。その熱に翻弄されながら、まだ違和感の残る抜差しに必死に身を委ねていた。
 ルイ先輩の汗が私の胸元に数滴落ちてきて、必死な様子の大好きな人の姿に胸がいっぱいになる。

 ふ、とルイ先輩が動きを止めた。

「あ、ごめん…こっち忘れてた…。女の子ってここ、好きなんでしょ…?」

「え…?」

 ぐちゅっ

「ひゃああん!」

 いきなり蜜にまみれた敏感な蕾をつまみ上げられ、大きな嬌声をあげた。

「あ、やっぱり好きなんだ…へぇ…」
「やん!や、そこやだぁ…!!」
「嘘つき」
「ああ、やぁ、あ!」

 ルイ先輩の律動はそのままに、ぐりぐりと親指で押し潰すように蕾を下から上へと擦りあげられる。

 背筋をぞくぞくと得たいの知れない何かが這い上がる感覚がくる。

「や、やだ、先輩、やだなんか、来ちゃう…!」
「いいよ、ほら、イキなよ…!」

 ぐりゅぐりゅ ずちゅずちゅずちゅ

「や…!あ、あああああ!!」

「くっ…!」




 …私は真っ白な光に包まれ、果てた。

 はぁはぁと荒い息が収まらない…。

(何これ、すっっごい良かった…!めっちゃ気持ち良かった…!)

 目があったルイ先輩とまた深いキスをする。

(あー、幸せ…。これ起きたら絶対私、濡れてるな…起きたらこれをおかずに一人エッチしよ…)

 唇が離されると、ちゅ、ちゅ、と頬や耳元にキスが降ってきて、幸せな気持ちでいっぱいになる。

(…それにしても随分と、覚めない夢だな…?)

 あれ?普通こんなにフルコースで最後までいい夢を見れるなんてないのに…?

「ねぇ…彩音ちゃん…、一度でいいからって君は言ったけど…。俺、やだよ。あんな風に言われて嬉しくて先にこんな風にしちゃったから説得力ないけど…。俺と付き合ってほしい」

 部屋は窓からの夕日で、オレンジ色に染まっていた。
 先輩の真剣な瞳にどうしようもなく、愛しさが込み上げてくる。

「ルイ先輩…」

「ふふ…途中からルイ先輩呼びになってたね」

 ちゅ、ちゅとまたキスが降ってくる。

 嬉しい…!嬉しいけど…!?



 え、これ夢だよね??私、乙女ゲーム転生とかしてないよね???
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