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双子の天災児
02『異世界転生②』
しおりを挟むとりあえず辺りの景色を見てみるも何も無いことが分かっただけ、今がどう言った状況なのかを知るに1番手っ取り早そうなのは、なんか鬱陶しく前で笑ってたこの少年に聞くことだろう。
金の髪に金の瞳、先程まで腹を抱えて笑ってたくせに様に落ち着いた表情。
(俺も昔染めてたけど、何が良かったのやら?若いって自由だよな~)なんて少し懐かしさを感じた。
「何の話って、話すらまだなんだけど?」
そう言う僕に「あーそうだったね」手で相槌をうちその少年は言う。
「人生お疲れ様っした~」
「それはさっきも聞いた」
そしたらまた波が来たようにくすくすと笑い始めようとするので、このままだと埒が明かないとおもったので、話を進めるためにこちらから切り出すことにする。
「そんなことよりここはどこなんだ?」
「あはは……えっ?気付いてないの?ここは死後の世界だよ?」
(だから切り替え速いな)
「ん…………?……………………??。?」
このガキンチョ、色々よく分からん。
笑いのツボが浅くて、笑いが終わるのが早いのはわかった。
で?なんて言った?死後の世界?……あぁ、そーいや
一瞬最近流行りの中二病って奴か?と思いはしたが、まぁ思い返してみるとその少年の言葉に納得だ。
「死後の世界って言うと、今から俺は生まれ変わるのか?」
「へ~やっぱ君って変わってるね!全然驚いてないし、大抵の人間はあんな死に方したら泣き喚くんだよ?」
「ふーん」(なんだろう、どうでもいい)
正直、他人には興味が無い。裸で外に放り出され死んだにしても、美少女フィギュアの趣味が皆に知られようとも、死んでしまえば関係ない。
僕が興味あるのは自分、それから架空の美少女達であって、他人なんて泣こうが喚こうが笑おうが貶してこようが、僕には関係ないし興味が持てない。そしてそれは人として当たり前のことだと思ってる。
「んーやっぱ興味なしだよね!だーけーどーそんな君にビックサプラーイズ!」
「え?うん、ありがとう?」(よく知らんけど)
他人に興味がない僕であるが、他人の好意は物ならば有難く頂戴したいタイプである。
「ふっふっふっ~君は異世界が好きだよね?」
「ん?あまり興味無いな」
「へ?」
「ん?」(なんか不味いこと言ったか?)
異世界に興味がある?ない?で言われると、実際は『無い』が僕は見解。異世界に居る美少女を見るのが好きなだけだからな。
「え…でも、部屋に沢山……」
「あー俺、見る専なんで、それも美少女専門な?」
「……いや、でも魔法とか!?」
「使えたら便利だなーとか思うけど、他人も魔法をバンバン使う世界なんて危なっかしいったらないだろ?」
「へ?じゃあどうしてここに来たのさ!?」
「いや、俺が知りたいんだけど?むしろ呼んだのはお前だろ?」
「そーだけどさ!!僕は神様だよ?君のことなんてお見通しの筈なんだ!なのに……へ?」
「神様だったのか……まぁ猿も木から落ちるって言うしな、神もミスぐらいあるんじゃねぇの?」
「いや、猿と神を一緒にしないで!?……え?てかどうすんの?君はもう輪廻転生の枠から外しちゃったから異世界にしか行けないよ?」
「へ?」(なにそのいきなりのとんでも設定からの暴露、それって興味ある云々じゃなく強制じゃね?)
文句を言うにも神様だしな~と悩む僕、なんせチロルチョコになっちゃえーー!!とか言って、チョコにされて食べられる可能性もあるしな。
そんな事を思う中、神様は独り言をわざとらしく呟いている。
「どうしよう、異世界に興味無い人を転生させても悪いし、輪廻転生の輪に無理やり戻すとするかな、人間じゃなくゴキブリなら何とかなるだろうし」
まさかのG転生!?
「すみませんごめんなさい異世界転生したいです、どーかせめて人間に近い生物として転生させてください」
さすがの僕も人間としての尊厳?見たいな価値観は持っているわけで、まぁという訳で、死んで神様に呼ばれた僕に選択肢などなく平謝りです。
そしてまた、わざとらしく神様は言ってくる。
「だよね~やっぱり異世界最高だよね~ね~」
「はい、最高です、もうハッピーな気分です」
(何この笑えない漫才見たいな会話)
「そこまで言われたら仕方ない、君は異世界で勇者として転生する事となる!!そんな君には神の僕からプレゼントをしようではないか、異世界で自由に生きたら良いぞ!」
(なんか急に神様っぽく喋って色々誤魔化してるな)
そもそも勇者として転生する。と、自由に生きたらいいは矛盾してる気がするし、僕が勇者として転生するのは確定事項な言い回しだな。
(どーせ断ったら断ったでG転生っぽいしな~自由に生きていいと神様の太鼓判付いたし、勇者活動とか絶対せずのんびり生きることにするかな)
「では、良い異世界転生を!」
(なんか新しい挨拶だな)
「あっうん」
こんな感じに元解体屋の結構凄腕、けど実はキモオタ属性の僕は異世界転生をする事になった。
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