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78話 フェリスの企み
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「カトリーナ、ちょっといいかい?」
生徒会室でフェリスが珍しく優しい声でカトリーナに声をかけたのを見て、
エレナ、アーク、マーガレットは何かする気なんだと思い、耳を潜めた。
カトリーナは、いつも自分に冷たい目を向けて冷遇してきたフェリスを警戒した目で見ると、恐る恐る返事をした。
「な、なんでしょうか?」
「ちょっと君と2人になりたいんだけど、いいかな?」
フェリスは優しく微笑んでそう言った。
「えっ⁈」
エレナにしたことの報復を、あのマーガレットの魔力暴走だけでは飽き足らず、
これ以上何かしてこようとしているのかと、エレナは完全に怯えていた。
なんなのよ⁈何する気⁈
エレナ様に暴言吐いた件はもう終わったじゃない!私思いっきりやられたんだからね⁈
まさか、…私の聖女活動の件で、民衆と王を洗脳したのがバレた…とか?
いいえ、そんなはずない…
だって闇魔法を私が使えることは誰も知らないし、
使える人間は今のところこの世界に私一人しかいないらしいから、何が起きているか誰も気づけるはずもない…
でもこの第二王子だけは何故か闇魔法が効かないから、ほんとにやりにくいったらないわ!
だから仕方なく、一応学園で色々やるのはやめて、外の人たちを動かさないといけない羽目になったから、ほんとに毎日面倒臭いったらないんだからね!
それにしても…王子の魔力量って、あのヤバい暴走女より多いんでしょ?
私…まさか…殺されたりしないわよね…?
2人きりだなんて冗談じゃないわ…
一瞬でそう過ぎったカトリーナはフェリスにニコッと微笑むと、
「ここじゃいけませんの?」
と聞いた。
「…そうだね。僕は今まで君に冷たくしてしまっていたけど、間違いに気づいたんだよ。
君の教会での活動はよく知っている。
本当に素晴らしいね。
父上からも勲章を授かったと聞いたが、僕からも君に渡したい物があるんだ。
ここではちょっと憚られるから、良かったら一緒について来てくれないか?」
カトリーナの目はキラッと光った。
何?もしかして、この王子、洗脳しなくても私に惚れた?
まぁ、私ってば可愛いし?それに聖女だし?
考えてみれば、闇魔法なんて使わなくても男なら簡単に私に堕ちて当然だったわ。
やっぱり王妃の座は捨てられないけど、せっかく第二王子でお金持ちには変わりないんだから、
まぁ愛人にくらいしてやってもいいかしら?
そう思うと、どんどん欲がカトリーナの頭を染めていき、いつの間にかフェリスの差し出した手をとっていた。
生徒会室でフェリスが珍しく優しい声でカトリーナに声をかけたのを見て、
エレナ、アーク、マーガレットは何かする気なんだと思い、耳を潜めた。
カトリーナは、いつも自分に冷たい目を向けて冷遇してきたフェリスを警戒した目で見ると、恐る恐る返事をした。
「な、なんでしょうか?」
「ちょっと君と2人になりたいんだけど、いいかな?」
フェリスは優しく微笑んでそう言った。
「えっ⁈」
エレナにしたことの報復を、あのマーガレットの魔力暴走だけでは飽き足らず、
これ以上何かしてこようとしているのかと、エレナは完全に怯えていた。
なんなのよ⁈何する気⁈
エレナ様に暴言吐いた件はもう終わったじゃない!私思いっきりやられたんだからね⁈
まさか、…私の聖女活動の件で、民衆と王を洗脳したのがバレた…とか?
いいえ、そんなはずない…
だって闇魔法を私が使えることは誰も知らないし、
使える人間は今のところこの世界に私一人しかいないらしいから、何が起きているか誰も気づけるはずもない…
でもこの第二王子だけは何故か闇魔法が効かないから、ほんとにやりにくいったらないわ!
だから仕方なく、一応学園で色々やるのはやめて、外の人たちを動かさないといけない羽目になったから、ほんとに毎日面倒臭いったらないんだからね!
それにしても…王子の魔力量って、あのヤバい暴走女より多いんでしょ?
私…まさか…殺されたりしないわよね…?
2人きりだなんて冗談じゃないわ…
一瞬でそう過ぎったカトリーナはフェリスにニコッと微笑むと、
「ここじゃいけませんの?」
と聞いた。
「…そうだね。僕は今まで君に冷たくしてしまっていたけど、間違いに気づいたんだよ。
君の教会での活動はよく知っている。
本当に素晴らしいね。
父上からも勲章を授かったと聞いたが、僕からも君に渡したい物があるんだ。
ここではちょっと憚られるから、良かったら一緒について来てくれないか?」
カトリーナの目はキラッと光った。
何?もしかして、この王子、洗脳しなくても私に惚れた?
まぁ、私ってば可愛いし?それに聖女だし?
考えてみれば、闇魔法なんて使わなくても男なら簡単に私に堕ちて当然だったわ。
やっぱり王妃の座は捨てられないけど、せっかく第二王子でお金持ちには変わりないんだから、
まぁ愛人にくらいしてやってもいいかしら?
そう思うと、どんどん欲がカトリーナの頭を染めていき、いつの間にかフェリスの差し出した手をとっていた。
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