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10話 友人の友人は友人
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次の休憩時間、エレナとマーガレットの座席のところにフェリスが近寄ってきた。
アークも行きたかったのに、教師に呼ばれ、悔しそうに3人を見ていた。
「ねぇ、さっき二人で何話してたの?」
と、フェリスが聞いた。
「ええ、私こちらのマーガレットにお友達になってもらったの」
エレナはとても安心した笑顔で答えた。
「そう、エレナずっと不安そうだったから、よかったね。
マーガレット、エレナと友達になってくれて、ありがとう。僕からも礼を言うよ。
よかったら僕とも仲良くしてね?どうぞ、よろしく」
フェリスはエレナとマーガレットを交互に見て、微笑んだ。
「そんな、殿下からお礼だなんてとんでもございません。マーガレットと申します。こちらこそ、どうぞよろしくお願い致します」
マーガレットはフェリスの放つ王子オーラに圧倒され、少し怯えた目をした。
それを察したフェリスは、
「そんな気を遣わなくていいよ?僕もここではただの生徒なんだから」
と、優しく微笑んで言う。
「そうよ?マーガレット。そんなに恐がらなくても大丈夫。こちらのフェリス殿下は本当に優しい方なの。
私もアーク様の婚約者になった時から、よく一緒に遊んで頂いたけど、こんなに優しい人なかなかいないのよ?
ただ、女性に囲まれると、困ってるのかすぐ恐い顔になっちゃうんだけどね?」
と、いたずらっぽくフェリスを見た。
エレナは、フェリスがエレナにだけ優しいということをわかっていなかった。
マーガレットはエレナの友人第一号だから、大事にしようとしていることも…
「エレナ、余計なこと言わないの」
と、エレナの頭を軽くポンポンっとしてから、少し考えた顔をする。
「ああ、マーガレット、君は確か…ここから少し離れた領地のカールランド伯爵家のご令嬢だったかな?
すごい魔力量で、試験会場が大騒ぎになっていなかった?」
「お恥ずかしい限りです」
倒れて運ばれたのを知られいるのかと思うと、マーガレットは恥ずかしくて俯いた。
「恥ずかしいことなんてないよ。この国では年々魔力量を多く持つ者が減ってきている。
君のような逸材は国の宝だよ?」
そう言って、美しく微笑んだフェリスを見て、
第二王子もこんなに素敵だったなんて…
と、マーガレットの目はうるうると、ときめいた。
それを見たエレナは、ね?優しいでしょ?とマーガレットに微笑んでから、
「それでね?フェリス殿下…」
と言いかけたが、フェリスが割り込んできた。
「エレナ?君も殿下って言うのやめてくれないか?ここは学園なんだから、フェリスって呼んで欲しい」
「そう?その方がいいならそう呼ぶけど。
じゃあ、学園でだけはそうさせてもらうわね」
懇願するように言うフェリスに押され、エレナは笑顔で了承して話を続ける。
「私たちお料理クラブに入ることにしたのよ。前の休憩時間に聞いてくれてたでしょ?決まったから伝えておこうと思って」
エレナはクラブがやっと決まってスッキリした顔で言った。
「えっ…?お料理クラブ?どうして?」
フェリスは怪訝そうな顔をする。
「えー、それは内緒よ。ね?マーガレット」
とウインクして合図した。
「あ、…それは、その」
どっちの味方も出来ずにマーガレットは俯いて困ってしまった。
「エレナ、マーガレットを困らせたらだめだろ?ごめんごめん、マーガレット、もう聞かないから、安心して?」
そう言って、フェリスは苦笑いを浮かべながら、マーガレットの方を見る。
「は、はい」
優しいフォローに、マーガレットはまたキラキラ目になってフェリスを見た。
「ごめんなさい、マーガレット」
と、エレナは申し訳なさそうな顔をして謝ると、言える理由だけを言った。
「とにかく、お料理クラブは女の子がいっぱいいるし、お友達もたくさんできそうでしょ?」
「まぁ、それはそうだろうけど…」
フェリスは何か考えるように顎に手をやる。
「フェリスは?何に入るの?」
フェリスはまだ納得いかない顔をしているが、エレナは早く話を変えたくて聞いた。
「ああ、…じゃあ僕もお料理クラブにしようかな?」
「エッ?」
「エッ?」
エレナとマーガレットは2人同時に驚いた。
「あなたの苦手な女性だらけだけど、大丈夫?なんなら、男子生徒が他にいるかどうかも怪しいわよ?」
と、エレナは心配した。
「じゃあ、2人が僕を守ってね?」
と、ウインクして自分の席へ戻って行った。
「どうなってるのかしら?」
エレナは不思議そうにフェリスの後ろ姿を見ると、そう呟いた。
「全くわかりませんが…楽しみです」
どうやらマーガレットは興奮すると敬語が出る癖があるらしい。
今にもヨダレを垂らしそうな顔をして、
エレナ×アークはもちろんいいけど、
エレナ×フェリスも推せる…
と思っていたことをエレナは知らない。
アークも行きたかったのに、教師に呼ばれ、悔しそうに3人を見ていた。
「ねぇ、さっき二人で何話してたの?」
と、フェリスが聞いた。
「ええ、私こちらのマーガレットにお友達になってもらったの」
エレナはとても安心した笑顔で答えた。
「そう、エレナずっと不安そうだったから、よかったね。
マーガレット、エレナと友達になってくれて、ありがとう。僕からも礼を言うよ。
よかったら僕とも仲良くしてね?どうぞ、よろしく」
フェリスはエレナとマーガレットを交互に見て、微笑んだ。
「そんな、殿下からお礼だなんてとんでもございません。マーガレットと申します。こちらこそ、どうぞよろしくお願い致します」
マーガレットはフェリスの放つ王子オーラに圧倒され、少し怯えた目をした。
それを察したフェリスは、
「そんな気を遣わなくていいよ?僕もここではただの生徒なんだから」
と、優しく微笑んで言う。
「そうよ?マーガレット。そんなに恐がらなくても大丈夫。こちらのフェリス殿下は本当に優しい方なの。
私もアーク様の婚約者になった時から、よく一緒に遊んで頂いたけど、こんなに優しい人なかなかいないのよ?
ただ、女性に囲まれると、困ってるのかすぐ恐い顔になっちゃうんだけどね?」
と、いたずらっぽくフェリスを見た。
エレナは、フェリスがエレナにだけ優しいということをわかっていなかった。
マーガレットはエレナの友人第一号だから、大事にしようとしていることも…
「エレナ、余計なこと言わないの」
と、エレナの頭を軽くポンポンっとしてから、少し考えた顔をする。
「ああ、マーガレット、君は確か…ここから少し離れた領地のカールランド伯爵家のご令嬢だったかな?
すごい魔力量で、試験会場が大騒ぎになっていなかった?」
「お恥ずかしい限りです」
倒れて運ばれたのを知られいるのかと思うと、マーガレットは恥ずかしくて俯いた。
「恥ずかしいことなんてないよ。この国では年々魔力量を多く持つ者が減ってきている。
君のような逸材は国の宝だよ?」
そう言って、美しく微笑んだフェリスを見て、
第二王子もこんなに素敵だったなんて…
と、マーガレットの目はうるうると、ときめいた。
それを見たエレナは、ね?優しいでしょ?とマーガレットに微笑んでから、
「それでね?フェリス殿下…」
と言いかけたが、フェリスが割り込んできた。
「エレナ?君も殿下って言うのやめてくれないか?ここは学園なんだから、フェリスって呼んで欲しい」
「そう?その方がいいならそう呼ぶけど。
じゃあ、学園でだけはそうさせてもらうわね」
懇願するように言うフェリスに押され、エレナは笑顔で了承して話を続ける。
「私たちお料理クラブに入ることにしたのよ。前の休憩時間に聞いてくれてたでしょ?決まったから伝えておこうと思って」
エレナはクラブがやっと決まってスッキリした顔で言った。
「えっ…?お料理クラブ?どうして?」
フェリスは怪訝そうな顔をする。
「えー、それは内緒よ。ね?マーガレット」
とウインクして合図した。
「あ、…それは、その」
どっちの味方も出来ずにマーガレットは俯いて困ってしまった。
「エレナ、マーガレットを困らせたらだめだろ?ごめんごめん、マーガレット、もう聞かないから、安心して?」
そう言って、フェリスは苦笑いを浮かべながら、マーガレットの方を見る。
「は、はい」
優しいフォローに、マーガレットはまたキラキラ目になってフェリスを見た。
「ごめんなさい、マーガレット」
と、エレナは申し訳なさそうな顔をして謝ると、言える理由だけを言った。
「とにかく、お料理クラブは女の子がいっぱいいるし、お友達もたくさんできそうでしょ?」
「まぁ、それはそうだろうけど…」
フェリスは何か考えるように顎に手をやる。
「フェリスは?何に入るの?」
フェリスはまだ納得いかない顔をしているが、エレナは早く話を変えたくて聞いた。
「ああ、…じゃあ僕もお料理クラブにしようかな?」
「エッ?」
「エッ?」
エレナとマーガレットは2人同時に驚いた。
「あなたの苦手な女性だらけだけど、大丈夫?なんなら、男子生徒が他にいるかどうかも怪しいわよ?」
と、エレナは心配した。
「じゃあ、2人が僕を守ってね?」
と、ウインクして自分の席へ戻って行った。
「どうなってるのかしら?」
エレナは不思議そうにフェリスの後ろ姿を見ると、そう呟いた。
「全くわかりませんが…楽しみです」
どうやらマーガレットは興奮すると敬語が出る癖があるらしい。
今にもヨダレを垂らしそうな顔をして、
エレナ×アークはもちろんいいけど、
エレナ×フェリスも推せる…
と思っていたことをエレナは知らない。
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