【完結】魔女のおしごと

15話 念話

ソファに寝転びながら、

カーティスはリカルドに念を送った。



カーティ:  リカルド？

リカルド:  はい、なんですか？カーティス様？

忙しいんで手短かにお願いしますね？


カーティ:  …お前ご主人様にそんな言い方していいのか？……はぁ、まぁいい。

お前明日からミラの面倒頼めるか？

今の人間界に馴染めるように仕上げてもらいたい。


リカルド:  えー？無理ですよ？

オレ人間界に全然行ってないから、わかんないですし。

カーティス様がやればいいじゃないですか。


カーティ:  は？俺？


リカルド:  そうですよ！

魔女以外に人間界のことちゃんと勉強してるのカーティス様くらいじゃないですか。

そんな風に見えて、魔界を守るためにいつも努力されてますもんねー？


カーティス:  うっ、うるさい！

お前はいつも一言余計だ！


リカルド:  まぁまぁ。そんなわけで、

カーティス様の腕にかかってますから、

よろしくお願いしますねー

あっ、準備整いましたよ？ミラ様のお部屋。

こちらへどうぞ？


カーティス:  ……もう遅い。


リカルド:  え？


カーティス:  もう寝てる。起きたら連れて行こう。


リカルド:  …カーティス様、それやばくないです？


カーティス:  何がだ？


リカルド:  知らないわけじゃないでしょ？

オレたち人型は男型と女型で番になれるんですよ？

一緒に寝たりするのは番とだけなんですよ⁉︎

え？っえ⁈まさか、奇跡の魔女様を番になさるおつもりですか⁈

……いや、もう…しちゃったんですか⁈

きゃー！！

カーティ:  うるさいぞ！リカルド！

そんなことは何もしてないし、思ってもいない！

あっちはベッド、俺はソファだ！

別々に寝てるし、

ミラは疲れてたから、眠ってしまっただけのこと！

おかしな誤解するんじゃない！


リカルド:  えー？そうなんですかぁ？

あーあ、つまんない！


カーティ:  …はぁ、もういい、疲れた。寝る。


カーティスは一方的に念を切り、そのまま眠りについた。