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最終回 感動のフィナーレ 最新情報おまけ付き
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「でもでも…… やはり自分の運命には逆らえない。私どうしたら…… 」
動揺を隠せないエレン。苦悩が見え隠れする。
「エレンさん聞いてください。月祭りに出場するとはどういうことなのか。
彼は故郷を棄てグリーズ島に留まり一生を捧げると誓ってくれました。
彼の認識では勝手に島外に行けると思ってるようですが甘いですね。
島の者がそれを認めはしない。やはり祭りが終われば島に閉じ込められる運命。
今一度大河さんにお聞きします。本当にそれでよろしいですか? 」
再び問われるとは思いもしなかった。ハッピー先生は俺をまだ信用してないらしい。
「はい。俺はここで暮らしたい。皆と楽しくいつまでも。
たまにはカナが遊びに来てくれるはず。俺の決心は変わらない」
揺れ動く想いとは裏腹に過去と決別する。
元々俺は死んでいた。ここマウントシーで生き返った。
だからもう迷わない。
「どうですエレンさん。大河さんの想いに応えてあげてくれませんか。
これは私も副村長も同じ想いなのです」
「はいハッピー先生。でもあーちゃんが心配で…… 」
「ふふふ…… 心配無用ですよ。アリアさんは山小屋の二人が引き取るそうです。
それに私もグリーズ島にこのマウントシーに残ろうと思います。
たとえあなた方が館を去ろうとも。
ただできればここで皆一緒に過ごせればと願っていますが」
「ハッピー先生」
エレンが反応。
「ハッピー先生」
「ハッピー先生」
続けてブリリアントとシンディーが。
「ハッピー先生」
ドルチェも駆け寄る。
「ミス・マーム」
どさくさに抱き着こうとするが拒絶される。
「何度言えばいいんですか? ハッピー先生です」
「ハッピー先生…… 」
タイミングを逸した。
俺だけ輪に入れず独りぼっち。ああ情けない。
「そうだ。副村長から手紙を預かっております」
『大河とマウントシーの我が娘たちへ』
大河よ、よくやってくれた。もう儂は歳じゃ。後は若い者に任せたい。
儂の代わりに少女たちをマウントシーの我が娘たちをよろしく頼む。
幸せにしてやって欲しい。
慣習に縛られずに自由に生きて欲しい。
美波ブリリアント
島内シンディー
防人ドルチェ
深海エレン
そして大河
皆仲良く、末永く、幸せに。
グリーズ島・島長兼三浜村・副村長より。
「ほらエレンさん副村長もこうおっしゃってます。あなた方を祝福してるのです。
まだ運命に拘ってるのですか?
あなたの気持ちを、あなた方の気持ちを聞かせて欲しい」
エレンと対峙するハッピー先生。
両者睨み合いが続く。
だが堪えきれずにエレンが叫ぶ。
「ハッピー先生。ありがとう。私…… 私…… 」
エレンは涙を流す。
「ではもう一度。最終確認だ」
気持ちが抑えきれずに声を張り上げる。
「美波ブリリアント」
「はい」
「島内シンディー」
「はい」
「防人ドルチェ」
「はい」
「深海エレン」
「はい」
「もう一度。ブリリアント」
「はい」
「シンディー」
「はい」
「ドルチェ」
「はい」
「エレン」
「はい」
「皆お願いだ。俺と結婚してくれ」
「はい」
「はい」
「はい」
「はい」
「ありがとうカナ」
「はい」
「ありがとう愛しき者よ」
「はい」
「皆ありがとう」
「はい」
「よし祭りに出発だ」
「はい」
「レッツゴー」
「はい大河さん」
「待ってよ大河」
「はい」
「あーちゃんも」
マウントシーに幸あれ。
グリーズ島に幸あれ。
<完>
この物語はフィクションです。
後記
お読みいただきありがとうございます。
この物語は本来祭りのあとまで描く予定でした。
しかし長くなったこともありカット。
と言うよりもここがベストな終わり方だろうと考えた結果。
構想では三部作。もしいつか気が向いたらこの物語の続きを描こうかなと。
その時はフラジールについても触れる予定。
解説
この作品は処女作で四年前の夏に完成。
当初は発表するつもりはなくそのまま放置。
ただ昨年実験的に続編を発表して問題ないと判断。
そして今年もと言う流れ。
内容
もともとは紙原稿。それを今年加筆修正。デジタルノベライズ。(三作目)
グリーズ島マウントシーで繰り広げられる男女約六人の出会いと再生を描いた物語。
この約がポイント。一人が抜けると一人が……
設定
アリアについて
最初はそのままアリアで。途中名前を変えフラジールに。
眠り姫・謎の少女あーちゃんを活用。
フラジールは五か条すべてに反する存在。
島の者でもなく二十歳超えてるし子供もいる等。
シンディーについて
キャラを大幅に変更。
最初はある程度上品で大雑把。片言設定。(ほぼルーシー『第一村人~』)
ただ突如片言になるのはおかしい。だから可愛らしい女の子に。
話が進むにつれ人が増え区別がつかなくなると危惧。僕使いに。
ハッピー先生に仕込まれているので皆上品。
名前
名前に注目して読み返すと面白いよ。
G線上のアリア
Aアリア
Bブリリアント
Cシンディー
Dドルチェ
Eエレン
Fフラジール
Gギンカ
次にマントシーにやって来る少女。ギンカ(翼セレクト)
記憶を失った少女・浦島ギンカ(仮名)
「次は女の子なんです」
初期の構想では実は裏切者が別に存在。
それは…… ブリリアント。
彼女は性格がハッピー先生に似ている。
当初彼女をモデルに出来たのが……
『グリ…… の祝祭』第一原作。
ハッピー先生について
関連:コウ君(第一村人)
ハッピーもコウもモデルが同じ。
チョイ役のコウ君。ただコウ君は大河も含まれている。
影響
処女作でもあるので影響は広範囲。
『第一村人』
『桜咲く頃~ 』
『タピタピクライシス』
特別篇
あまりギャグもなく真面目な作品のはず。
ちょっとだけ危険なところもあるけど許容範囲。
ただこの物語の元となった作品は危険極まりない。
十八歳未満は決して近づいてはいけない。
興味のある方だけ参考文献を。
夏の特別篇
夏への招待状シリーズと銘打った手前さすがにここで終われない。
来年の夏も続きます。ただ続きではない。新たな物語。
今回のがもう一つの楽園なら次回は本当の楽園。
いや禁断の聖域かな。
出来ればここで発表したい。
ただこのシリーズあまり人気がでなければ見送る可能性も。
来年五月までに判断。
予定
シリーズ二作目来夏予定。
『タピタピクライシス』(仮)
今度の主役は英語教師。
禁断の関係に終止符を打つべく動き出した男はついに禁断の地へ。
本当はここで終わりたいがもう一つ予告。
シリーズ三作目。
『紅~ 中心紅』(仮)
ほぼ設定だけ。来年取り掛かるつもり。
再来年の夏予定。
男女の恋愛モノ。決して結ばれない二人の恋物語。
遠距離恋愛をテーマにした悲劇。
フラジールが口を滑らせたので一応予告を。
では即興劇。
やはりどの娘を選ぶか迷うな。
私のお気に入りはハッピー先生の幼馴染の英雄。
フラジール:翼さんに決まってるでしょう。
でも悪役だし……
シンディー:僕は大河!
リン:お兄ちゃん!
アイリス :お兄ちゃん!
そうか私もお兄ちゃんでいいか。
終
前作『夏への招待状~ 』は今作の続編となっております。
予告
次回は恋愛モノと推理モノ
三か月連続。
来年一月の予定。
お楽しみに。
十月二十七日現在
二廻歩
参考文献
『グリザイアシリーズ』(アニメ)
動揺を隠せないエレン。苦悩が見え隠れする。
「エレンさん聞いてください。月祭りに出場するとはどういうことなのか。
彼は故郷を棄てグリーズ島に留まり一生を捧げると誓ってくれました。
彼の認識では勝手に島外に行けると思ってるようですが甘いですね。
島の者がそれを認めはしない。やはり祭りが終われば島に閉じ込められる運命。
今一度大河さんにお聞きします。本当にそれでよろしいですか? 」
再び問われるとは思いもしなかった。ハッピー先生は俺をまだ信用してないらしい。
「はい。俺はここで暮らしたい。皆と楽しくいつまでも。
たまにはカナが遊びに来てくれるはず。俺の決心は変わらない」
揺れ動く想いとは裏腹に過去と決別する。
元々俺は死んでいた。ここマウントシーで生き返った。
だからもう迷わない。
「どうですエレンさん。大河さんの想いに応えてあげてくれませんか。
これは私も副村長も同じ想いなのです」
「はいハッピー先生。でもあーちゃんが心配で…… 」
「ふふふ…… 心配無用ですよ。アリアさんは山小屋の二人が引き取るそうです。
それに私もグリーズ島にこのマウントシーに残ろうと思います。
たとえあなた方が館を去ろうとも。
ただできればここで皆一緒に過ごせればと願っていますが」
「ハッピー先生」
エレンが反応。
「ハッピー先生」
「ハッピー先生」
続けてブリリアントとシンディーが。
「ハッピー先生」
ドルチェも駆け寄る。
「ミス・マーム」
どさくさに抱き着こうとするが拒絶される。
「何度言えばいいんですか? ハッピー先生です」
「ハッピー先生…… 」
タイミングを逸した。
俺だけ輪に入れず独りぼっち。ああ情けない。
「そうだ。副村長から手紙を預かっております」
『大河とマウントシーの我が娘たちへ』
大河よ、よくやってくれた。もう儂は歳じゃ。後は若い者に任せたい。
儂の代わりに少女たちをマウントシーの我が娘たちをよろしく頼む。
幸せにしてやって欲しい。
慣習に縛られずに自由に生きて欲しい。
美波ブリリアント
島内シンディー
防人ドルチェ
深海エレン
そして大河
皆仲良く、末永く、幸せに。
グリーズ島・島長兼三浜村・副村長より。
「ほらエレンさん副村長もこうおっしゃってます。あなた方を祝福してるのです。
まだ運命に拘ってるのですか?
あなたの気持ちを、あなた方の気持ちを聞かせて欲しい」
エレンと対峙するハッピー先生。
両者睨み合いが続く。
だが堪えきれずにエレンが叫ぶ。
「ハッピー先生。ありがとう。私…… 私…… 」
エレンは涙を流す。
「ではもう一度。最終確認だ」
気持ちが抑えきれずに声を張り上げる。
「美波ブリリアント」
「はい」
「島内シンディー」
「はい」
「防人ドルチェ」
「はい」
「深海エレン」
「はい」
「もう一度。ブリリアント」
「はい」
「シンディー」
「はい」
「ドルチェ」
「はい」
「エレン」
「はい」
「皆お願いだ。俺と結婚してくれ」
「はい」
「はい」
「はい」
「はい」
「ありがとうカナ」
「はい」
「ありがとう愛しき者よ」
「はい」
「皆ありがとう」
「はい」
「よし祭りに出発だ」
「はい」
「レッツゴー」
「はい大河さん」
「待ってよ大河」
「はい」
「あーちゃんも」
マウントシーに幸あれ。
グリーズ島に幸あれ。
<完>
この物語はフィクションです。
後記
お読みいただきありがとうございます。
この物語は本来祭りのあとまで描く予定でした。
しかし長くなったこともありカット。
と言うよりもここがベストな終わり方だろうと考えた結果。
構想では三部作。もしいつか気が向いたらこの物語の続きを描こうかなと。
その時はフラジールについても触れる予定。
解説
この作品は処女作で四年前の夏に完成。
当初は発表するつもりはなくそのまま放置。
ただ昨年実験的に続編を発表して問題ないと判断。
そして今年もと言う流れ。
内容
もともとは紙原稿。それを今年加筆修正。デジタルノベライズ。(三作目)
グリーズ島マウントシーで繰り広げられる男女約六人の出会いと再生を描いた物語。
この約がポイント。一人が抜けると一人が……
設定
アリアについて
最初はそのままアリアで。途中名前を変えフラジールに。
眠り姫・謎の少女あーちゃんを活用。
フラジールは五か条すべてに反する存在。
島の者でもなく二十歳超えてるし子供もいる等。
シンディーについて
キャラを大幅に変更。
最初はある程度上品で大雑把。片言設定。(ほぼルーシー『第一村人~』)
ただ突如片言になるのはおかしい。だから可愛らしい女の子に。
話が進むにつれ人が増え区別がつかなくなると危惧。僕使いに。
ハッピー先生に仕込まれているので皆上品。
名前
名前に注目して読み返すと面白いよ。
G線上のアリア
Aアリア
Bブリリアント
Cシンディー
Dドルチェ
Eエレン
Fフラジール
Gギンカ
次にマントシーにやって来る少女。ギンカ(翼セレクト)
記憶を失った少女・浦島ギンカ(仮名)
「次は女の子なんです」
初期の構想では実は裏切者が別に存在。
それは…… ブリリアント。
彼女は性格がハッピー先生に似ている。
当初彼女をモデルに出来たのが……
『グリ…… の祝祭』第一原作。
ハッピー先生について
関連:コウ君(第一村人)
ハッピーもコウもモデルが同じ。
チョイ役のコウ君。ただコウ君は大河も含まれている。
影響
処女作でもあるので影響は広範囲。
『第一村人』
『桜咲く頃~ 』
『タピタピクライシス』
特別篇
あまりギャグもなく真面目な作品のはず。
ちょっとだけ危険なところもあるけど許容範囲。
ただこの物語の元となった作品は危険極まりない。
十八歳未満は決して近づいてはいけない。
興味のある方だけ参考文献を。
夏の特別篇
夏への招待状シリーズと銘打った手前さすがにここで終われない。
来年の夏も続きます。ただ続きではない。新たな物語。
今回のがもう一つの楽園なら次回は本当の楽園。
いや禁断の聖域かな。
出来ればここで発表したい。
ただこのシリーズあまり人気がでなければ見送る可能性も。
来年五月までに判断。
予定
シリーズ二作目来夏予定。
『タピタピクライシス』(仮)
今度の主役は英語教師。
禁断の関係に終止符を打つべく動き出した男はついに禁断の地へ。
本当はここで終わりたいがもう一つ予告。
シリーズ三作目。
『紅~ 中心紅』(仮)
ほぼ設定だけ。来年取り掛かるつもり。
再来年の夏予定。
男女の恋愛モノ。決して結ばれない二人の恋物語。
遠距離恋愛をテーマにした悲劇。
フラジールが口を滑らせたので一応予告を。
では即興劇。
やはりどの娘を選ぶか迷うな。
私のお気に入りはハッピー先生の幼馴染の英雄。
フラジール:翼さんに決まってるでしょう。
でも悪役だし……
シンディー:僕は大河!
リン:お兄ちゃん!
アイリス :お兄ちゃん!
そうか私もお兄ちゃんでいいか。
終
前作『夏への招待状~ 』は今作の続編となっております。
予告
次回は恋愛モノと推理モノ
三か月連続。
来年一月の予定。
お楽しみに。
十月二十七日現在
二廻歩
参考文献
『グリザイアシリーズ』(アニメ)
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