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激辛屋
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フロイテンの夢占いを終えると爺さんが我慢できずに飯だと騒ぎ出す。
俺も腹が減って来たことだしそろそろ飯にすることに。
激辛屋と言う看板に釣られて中へ。
「ヘイらっしゃい! 」
メニューを見ても至って普通。どこが激辛屋なのか?
爺さんはサバ定食。
ノコタンはステーキ。
アトリはカレー。
俺はと言うとジビエのハンバーグ。
これが店長お薦めだと言うから注文してみた。
一番初めにサバ定食が到着。
「オトドケシタヨ」
この店は人間は店長だけで他はロボットが配膳調理を任されている。
「ふん。何じゃその態度は? 人間様に無礼な! 」
ロボット相手に大人げない爺さん。
怒り狂って喚ているがこれではただの言葉の暴力では?
また警告を受けても知らないぞ。
しかも相手は何の反論も出来ないロボット。
弱い者いじめをしようとする爺さんを見ていられない。
「ハヤククエサメルゾ」
ロボットは相手せずに無愛想ながら淡々とこなしていく。
だが爺さんの怒りは収まらず道を塞ぐと言う暴挙に出る。
当然ロボットは動きを封じられそこに立ち往生。
やめればいいのにしつこくロボットの邪魔をする哀れな爺さん。
俺も年を取ったらあんな風になるのかな?
ノコタンも冷たい目で見る。
他の客も爺さんの非常識に呆れてる様子。
「やめろよ爺さん! ロボットをからかってどうする? 」
ノコタンが注意するがまったく聞く耳を持たない。
「くくく…… 人間様を舐めるでない! 」
憂さ晴らしにロボットに当たる最低人間。
そんなことしてないで食べればいいのに。
サバ定食の味噌汁が冷めるだろう?
当然ロボットだって大人しくやられてる訳ではない。
ファイブ・フォー・スリ……
いきなりカウントダウン。
「ホホホ…… 壊れたかの? それとも電池切れかのう?
所詮はロボッと言う訳じゃな」
余裕の爺さんは満足そうに大笑い。最低だなこれは。
カウントゼロ。
いきなり両腕が取れると勢いよく飛んで行き爺さんに直撃。
必殺技のロケットパンチをお見舞い。
「うおおおお! 痛い! 痛い! 」
痛みの余り転げまわる哀れな爺さん。情けな過ぎてもう付き合いきれないよ。
「オダイジニシロヨ」
完璧な捨て台詞で爺をノックアウト。
こうしてロボットによる怒りの鉄槌が下る。
パチパチ
パチパチ
周りのお客から割れんばかりの歓声と拍手が。
俺たちも同類だと思われたくないので拍手。
「ふん。オチオチ飯も食っておれんわ」
そう言いながら復活した爺さんはサバ定食を喰らう。
立ち直れないかと思われたが意外にもあっさり元に。
「おいアトリ。凄かったな。お前もあれくらい出来るんだろ? 」
「ご主人様! 私はロボットではありません! 」
「分かってるって! それでロボットパンチぐらい…… 」
「ではやってみましょうか? 」
うわキレたなこれは。仕方ない宥めよう。
「いや…… アトリは可愛いよ。ただそれだけさ。ほら…… お前のが来たぞ」
アトリはカレーを注文。
激辛屋と言うだけあって辛いかと思われたが甘いそうだ。
看板に偽りあり?
どれどれ…… うん甘いし美味しくない。
仕方がない。店員を呼ぼう。
ゆっくり同じ道を歩いて来る一台のロボット。
「イソガシイネ ヨビツケルナヨ」
生意気な態度のロボット店員。
「辛くないよこれ? 」
「ハハハ…… バカダナ コナフレ」
そう言ってメニュー表の裏を見せてくれた。
何でも魔法の粉を開発。
それを一振りすると激辛になるらしい。
ただ激辛が苦手な人もいるので最初は若干甘めかシンプルな味付けにするらしい。
「凄いね。この粉を一振りでね…… 」
魔法の粉とでも言えばいいのだろうか。
辛い意外にも甘いや酸っぱいにしょっぱいなどがあると理想的なんだが。
「ヒトフリデチュウカラ フタフリデオオカラ サンフリデゲキカラ。
ソレイジョウハオススメシナイネ」
ロボットが注意する。
まずそれ以上振りかけるバカはいないだろう。
単なる罰ゲームになってしまう。
「まずいのう…… もう三回は振りかけたわ」
爺さん呆然。それでも挑戦する命知らず。
ワイルドだろ?
爺さん激辛屋に死す。
「舌が…… 舌が…… 水をくれ! 」
爺さんは激辛から来る痛みに堪えきれずにコップを取る。
「待ってそれ水じゃ…… 」
「うおおお! 辛い! 痛い! 」
「ワルイ ソレハカラスイ 」
わざと。恐らくわざとだろうが爺さんは何倍もの激痛に耐えることに。
爺さんレベルアップ。辛さを克服。
辛いの神経を失い苦悩から解放された。
続く
俺も腹が減って来たことだしそろそろ飯にすることに。
激辛屋と言う看板に釣られて中へ。
「ヘイらっしゃい! 」
メニューを見ても至って普通。どこが激辛屋なのか?
爺さんはサバ定食。
ノコタンはステーキ。
アトリはカレー。
俺はと言うとジビエのハンバーグ。
これが店長お薦めだと言うから注文してみた。
一番初めにサバ定食が到着。
「オトドケシタヨ」
この店は人間は店長だけで他はロボットが配膳調理を任されている。
「ふん。何じゃその態度は? 人間様に無礼な! 」
ロボット相手に大人げない爺さん。
怒り狂って喚ているがこれではただの言葉の暴力では?
また警告を受けても知らないぞ。
しかも相手は何の反論も出来ないロボット。
弱い者いじめをしようとする爺さんを見ていられない。
「ハヤククエサメルゾ」
ロボットは相手せずに無愛想ながら淡々とこなしていく。
だが爺さんの怒りは収まらず道を塞ぐと言う暴挙に出る。
当然ロボットは動きを封じられそこに立ち往生。
やめればいいのにしつこくロボットの邪魔をする哀れな爺さん。
俺も年を取ったらあんな風になるのかな?
ノコタンも冷たい目で見る。
他の客も爺さんの非常識に呆れてる様子。
「やめろよ爺さん! ロボットをからかってどうする? 」
ノコタンが注意するがまったく聞く耳を持たない。
「くくく…… 人間様を舐めるでない! 」
憂さ晴らしにロボットに当たる最低人間。
そんなことしてないで食べればいいのに。
サバ定食の味噌汁が冷めるだろう?
当然ロボットだって大人しくやられてる訳ではない。
ファイブ・フォー・スリ……
いきなりカウントダウン。
「ホホホ…… 壊れたかの? それとも電池切れかのう?
所詮はロボッと言う訳じゃな」
余裕の爺さんは満足そうに大笑い。最低だなこれは。
カウントゼロ。
いきなり両腕が取れると勢いよく飛んで行き爺さんに直撃。
必殺技のロケットパンチをお見舞い。
「うおおおお! 痛い! 痛い! 」
痛みの余り転げまわる哀れな爺さん。情けな過ぎてもう付き合いきれないよ。
「オダイジニシロヨ」
完璧な捨て台詞で爺をノックアウト。
こうしてロボットによる怒りの鉄槌が下る。
パチパチ
パチパチ
周りのお客から割れんばかりの歓声と拍手が。
俺たちも同類だと思われたくないので拍手。
「ふん。オチオチ飯も食っておれんわ」
そう言いながら復活した爺さんはサバ定食を喰らう。
立ち直れないかと思われたが意外にもあっさり元に。
「おいアトリ。凄かったな。お前もあれくらい出来るんだろ? 」
「ご主人様! 私はロボットではありません! 」
「分かってるって! それでロボットパンチぐらい…… 」
「ではやってみましょうか? 」
うわキレたなこれは。仕方ない宥めよう。
「いや…… アトリは可愛いよ。ただそれだけさ。ほら…… お前のが来たぞ」
アトリはカレーを注文。
激辛屋と言うだけあって辛いかと思われたが甘いそうだ。
看板に偽りあり?
どれどれ…… うん甘いし美味しくない。
仕方がない。店員を呼ぼう。
ゆっくり同じ道を歩いて来る一台のロボット。
「イソガシイネ ヨビツケルナヨ」
生意気な態度のロボット店員。
「辛くないよこれ? 」
「ハハハ…… バカダナ コナフレ」
そう言ってメニュー表の裏を見せてくれた。
何でも魔法の粉を開発。
それを一振りすると激辛になるらしい。
ただ激辛が苦手な人もいるので最初は若干甘めかシンプルな味付けにするらしい。
「凄いね。この粉を一振りでね…… 」
魔法の粉とでも言えばいいのだろうか。
辛い意外にも甘いや酸っぱいにしょっぱいなどがあると理想的なんだが。
「ヒトフリデチュウカラ フタフリデオオカラ サンフリデゲキカラ。
ソレイジョウハオススメシナイネ」
ロボットが注意する。
まずそれ以上振りかけるバカはいないだろう。
単なる罰ゲームになってしまう。
「まずいのう…… もう三回は振りかけたわ」
爺さん呆然。それでも挑戦する命知らず。
ワイルドだろ?
爺さん激辛屋に死す。
「舌が…… 舌が…… 水をくれ! 」
爺さんは激辛から来る痛みに堪えきれずにコップを取る。
「待ってそれ水じゃ…… 」
「うおおお! 辛い! 痛い! 」
「ワルイ ソレハカラスイ 」
わざと。恐らくわざとだろうが爺さんは何倍もの激痛に耐えることに。
爺さんレベルアップ。辛さを克服。
辛いの神経を失い苦悩から解放された。
続く
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