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温泉で恒例のお楽しみ
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温泉旅館で旅の疲れを癒す。
「待ってくれよ! 」
空いてるものだから二部屋に分けて泊まることに。
「まったく贅沢だよな。ハックもそう思うだろ。四人部屋でよくないか? 」
「ゲンの言う通りだ。チームパイソンズで泊まろうぜ」
「はいはい考えておくから。黙ってなさい」
適当にあしらわれる。どうやら四人部屋に変更もあるそう。
俺たちの態度次第らしいがたぶん無理だな。
せっかく仲良くなれたのに二人とも信用してないんだから。
まったく嫌になる。
切り替えて温泉へ。
この辺りでは温泉を目当てに遠くから俺たちみたいな旅人がやって来るそう。
素っ裸になったところで準備完了。温泉へレッツゴー!
ははは…… 飯の前に温泉とはいい身分だ。
しかし驚いたな。まだ温泉があるなんて。
モンスター襲来以降、温泉文化は廃れたと聞いていたがあるとこにはあるんだな。
久しぶりの温泉に心が躍る。朝も入ろうっと。
「なあゲン。先客がいるみたいだぜ」
ハックは初めての温泉に興奮状態。
監視役の俺が居ないとすぐに暴走を始める困った奴。
「ハック待てよ! 失礼だぞ。入る前に注意書きの看板が…… 」
勝手にどんどん先に行くハック。まあいいか注意書きぐらい読まなくたって。
一応は礼儀ぐらいは知っている。
温泉ではジロジロ人を見ない。近づき過ぎないのが大人のマナーだ。
いくら気が合いそうでも遠慮するのが冒険者のマナー。
ハックはまったく言うことを聞かずに暴走する。
「ハック待てって! 走るんじゃない! 」
仕方なく後に続く。
すぐにギャーと言う叫び声が響き渡る。
ハックの奴がはしゃいで迷惑を掛けたらしい。
「いや…… ちょっと…… 済みません」
戸惑いながらもハックの代わりに謝罪する。
「いやああ! 来ないで! 」
よく見ると若い女性。ここは混浴。昔ながらの文化が残っている。
俺はどうすれば? 混浴だからいいのか? それとも退却するべきか?
いやああ!
必死に抵抗する女性。これはまずいことになりそうだ。
そして次の瞬間とんでもないことが実際に起こる。
ハックが攻撃を受け瀕死の重傷を負う。
これはまさかのモンスター?
温泉を満喫していた俺たちの前にモンスターが現れた。
モンスターは女の姿をしていた。別にどんな格好していようが関係ないが。
俺はその場に立ち尽くすだけでどうすることも出来ない。
「ゲン逃げて! やられちまう! 」
瀕死のハックが叫ぶ。
「待ってろ今すぐに…… 」
くそ…… ワードフォルダーもなければカードもない。
危険はないと思い置いてきてしまった。すっかり油断していた。
モンスターは躊躇することなく俺に向かってくる。
「うわあ! 助けて! 」
意識を失う。
まずい。このままモンスターにやられちまうのか?
「ゲン! ゲーン! 」
エクセルの声と妖精の羽根の音が聞こえたような気がした。
眠い。何て眠いのだろう。
俺は連戦の激闘ですっかり体力を使い果たし限界。
もう体はボロボロ。疲れがピークに。
そんな中温泉でモンスターに遭遇するなんてついてない。いや反則だよ。
もうダメだ。ごめんよ村の皆。アン許してくれ!
うん…… 気がつくとなぜか部屋に。服もしっかり。
「危なかったんだから。感謝しなさいよね」
エクセルが助けたのか? 状況がよく呑み込めないでいる。
俺は助かったのか? どうやって?
絶体絶命のピンチで生き残るとは相当運がいいことになる。
ツキがある。俺はまだ神に見放されてはいなかった。
おお神よ! 感謝します。
「ほらボケッとしてないでもう起きなさい! 」
意識を失っていた者に容赦がない。
「エクセルが助けてくれたの? 」
隣ではイビキを掻いて寝ているハックの姿が。
「いえ私じゃない。私はあんたたちの悲鳴を聞いて飛んで行っただけ」
文字通りエクセルは飛んで行ったのだろう。妖精だけに。
問題は誰が俺たちを助けたかだ。
遭遇したモンスターが特殊ならあり得なくもないが恐らく標準タイプ。
いつもは人間の姿してすれ違いざまに攻撃を仕掛けるタイプだ。
それに気づかずに近づけば瀕死の状態になりそれから……
いや…… これ以上は考えないようにしよう。
俺もハックも瀕死の状態だった。助けてくれた者がいるはずだ。
一体誰だ? 考えられるのはアプリンぐらいだけど……
まあいいか。とにかく助かったんだし深く考えるのはよそう。
風呂を終え仮眠も取れたのですっかり体力も回復した。
後は宿自慢の料理を頂くとしますか。
続く
「待ってくれよ! 」
空いてるものだから二部屋に分けて泊まることに。
「まったく贅沢だよな。ハックもそう思うだろ。四人部屋でよくないか? 」
「ゲンの言う通りだ。チームパイソンズで泊まろうぜ」
「はいはい考えておくから。黙ってなさい」
適当にあしらわれる。どうやら四人部屋に変更もあるそう。
俺たちの態度次第らしいがたぶん無理だな。
せっかく仲良くなれたのに二人とも信用してないんだから。
まったく嫌になる。
切り替えて温泉へ。
この辺りでは温泉を目当てに遠くから俺たちみたいな旅人がやって来るそう。
素っ裸になったところで準備完了。温泉へレッツゴー!
ははは…… 飯の前に温泉とはいい身分だ。
しかし驚いたな。まだ温泉があるなんて。
モンスター襲来以降、温泉文化は廃れたと聞いていたがあるとこにはあるんだな。
久しぶりの温泉に心が躍る。朝も入ろうっと。
「なあゲン。先客がいるみたいだぜ」
ハックは初めての温泉に興奮状態。
監視役の俺が居ないとすぐに暴走を始める困った奴。
「ハック待てよ! 失礼だぞ。入る前に注意書きの看板が…… 」
勝手にどんどん先に行くハック。まあいいか注意書きぐらい読まなくたって。
一応は礼儀ぐらいは知っている。
温泉ではジロジロ人を見ない。近づき過ぎないのが大人のマナーだ。
いくら気が合いそうでも遠慮するのが冒険者のマナー。
ハックはまったく言うことを聞かずに暴走する。
「ハック待てって! 走るんじゃない! 」
仕方なく後に続く。
すぐにギャーと言う叫び声が響き渡る。
ハックの奴がはしゃいで迷惑を掛けたらしい。
「いや…… ちょっと…… 済みません」
戸惑いながらもハックの代わりに謝罪する。
「いやああ! 来ないで! 」
よく見ると若い女性。ここは混浴。昔ながらの文化が残っている。
俺はどうすれば? 混浴だからいいのか? それとも退却するべきか?
いやああ!
必死に抵抗する女性。これはまずいことになりそうだ。
そして次の瞬間とんでもないことが実際に起こる。
ハックが攻撃を受け瀕死の重傷を負う。
これはまさかのモンスター?
温泉を満喫していた俺たちの前にモンスターが現れた。
モンスターは女の姿をしていた。別にどんな格好していようが関係ないが。
俺はその場に立ち尽くすだけでどうすることも出来ない。
「ゲン逃げて! やられちまう! 」
瀕死のハックが叫ぶ。
「待ってろ今すぐに…… 」
くそ…… ワードフォルダーもなければカードもない。
危険はないと思い置いてきてしまった。すっかり油断していた。
モンスターは躊躇することなく俺に向かってくる。
「うわあ! 助けて! 」
意識を失う。
まずい。このままモンスターにやられちまうのか?
「ゲン! ゲーン! 」
エクセルの声と妖精の羽根の音が聞こえたような気がした。
眠い。何て眠いのだろう。
俺は連戦の激闘ですっかり体力を使い果たし限界。
もう体はボロボロ。疲れがピークに。
そんな中温泉でモンスターに遭遇するなんてついてない。いや反則だよ。
もうダメだ。ごめんよ村の皆。アン許してくれ!
うん…… 気がつくとなぜか部屋に。服もしっかり。
「危なかったんだから。感謝しなさいよね」
エクセルが助けたのか? 状況がよく呑み込めないでいる。
俺は助かったのか? どうやって?
絶体絶命のピンチで生き残るとは相当運がいいことになる。
ツキがある。俺はまだ神に見放されてはいなかった。
おお神よ! 感謝します。
「ほらボケッとしてないでもう起きなさい! 」
意識を失っていた者に容赦がない。
「エクセルが助けてくれたの? 」
隣ではイビキを掻いて寝ているハックの姿が。
「いえ私じゃない。私はあんたたちの悲鳴を聞いて飛んで行っただけ」
文字通りエクセルは飛んで行ったのだろう。妖精だけに。
問題は誰が俺たちを助けたかだ。
遭遇したモンスターが特殊ならあり得なくもないが恐らく標準タイプ。
いつもは人間の姿してすれ違いざまに攻撃を仕掛けるタイプだ。
それに気づかずに近づけば瀕死の状態になりそれから……
いや…… これ以上は考えないようにしよう。
俺もハックも瀕死の状態だった。助けてくれた者がいるはずだ。
一体誰だ? 考えられるのはアプリンぐらいだけど……
まあいいか。とにかく助かったんだし深く考えるのはよそう。
風呂を終え仮眠も取れたのですっかり体力も回復した。
後は宿自慢の料理を頂くとしますか。
続く
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