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5.いい匂いする
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教室に戻って来た俺は取り巻き達に心配されながら今現在、いつも通りの平然を装っていが。
実際は心の中では頭を抱えていた。
あと1時間で放課後が来てしまう。
これから攻略キャラと対面するのかと思うと胃がギュルギュルして辛い。
「はぁ」
周りに聞こえないように小さいため息を吐く。
もうどうしようも無いし取り敢えず攻略キャラ達の設定を改めて整理しよう。
君ラブは全6人の攻略キャラ達がいる。
攻略キャラが多いいのも人気の1つだ。
実際にさっきみたいなヒロインっぽい体験をすると、こんなにも相手するのが大変なんだって分かった。
俺の中でヒロインちゃんの好感度が爆上がりしたのは秘密だけど。
「さてと」
そろそろ授業が終わり放課後が来てしまう。
いっそこのまま逃げ出そうかなぁ。
まぁ、絶対に捕まるんだろうけど…。
キーンコーンカーンコーン
あー授業終わったわぁ。
地味にキャラ崩壊?した攻略キャラ達に会うと思うと頭痛がして白目向きそうになりかけてる。
グルグルそんな事を考えていたら、いつの間にか帰りのHRがいつの間に終わっていた。
「…ふぅ」
正直どのタイミングで来るんだろうと周りに悟られないよう、身構えていると。
バンっと乱暴に扉が開いて、またもや朱雀が再登場した。
「さっきぶりやなぁ西園寺!」
「また何か用事でもあるのか」
「生徒会が呼んどるから迎えに来たで」
「…そうか。分かった、行こう」
バックを持ち素直に朱雀の後を着いて行った。
クラスに残っていた奴らは心配そうに俺を見ていたけど笑って手を振っといた。
さっきから何も喋らないで無表情な朱雀が気になるけど、実際ベラベラ喋られたら煩いし丁度いいか。
お互い無言のまま歩いていると西園寺が急にピタリ足を止めて思いっきり背中にぶつかった。
「うぶっ」
「ん?ほな生徒会室に着いたで」
「え、」
ガチャリと躊躇いもなく扉を開けて中に入ると全員プリントから目を外さず整理しながら座っていた。
「はぁ…紅葉。何回も言ってるけどノックして入ってくれないかな?」
「ごめんて瑛人。ちゃんと光ちゃん連れてきたから許してや~」
「…ん?」
プリントから目を外して俺を認識した瞬間、凄い嬉しそうに笑いながら立ち上がった。
「光輝!!」
それに釣られて物凄い勢いで他の攻略キャラ達も俺の方を見て立ち上がる。
「こっ光くん♡♡」
「あっ!!光じゃん!」
「光輝さん♡」
攻略キャラ3人が同時に俺に抱きついてきた。
「南、荒木、三枝」
やべぇ~まじで全員顔面カンストしてるんだが。
てかイケメンってやっぱり良い匂いするぅ。
これ以上抱きつかれると興奮してすごい顔になりそうだから早く離れてもらおう。
「お前ら暑苦しい。さっさと離れろ」
その一言を放ったら真っ青な顔して離れた。
「ごめんね光くん。
久しぶりに会ったから抑えられなくて…」
「俺も光と久しぶりに会ったから嬉しくて。
光は抱き着かれるの嫌いだったよな、ごめん」
「僭越ながら私も光輝さんとお話したの久しぶりでしたのでつい…」
それぞれ反省してて良心がズキズキする。
「はぁ…。お前らの下らない時間のせいで立ってるのが疲れた。さっさと座らせろ」
なんか色々と濃い一日だから疲れてるんよ。
その言葉に後ろで黙ってた朱雀が反応して、水を得た魚の様にキラキラ目を輝かせる。
「なら俺は立っとるから光ちゃんは俺の席に座りぃや」
「はぁ?さっきまでお前が座ってた席なんて雑菌だらけで汚いだろ」
「ん"ぅ♡光ちゃんの鋭さは流石や♡♡♡」
「チッ、座って欲しいならさっさと椅子を拭け」
「了解♡直ぐに終わらすから待っとってなぁ」
ニコニコと嬉しそうに拭いた後、申し訳ねぇなと心の中で朱雀に謝りながらピカピカになった椅子に腰をかけた。
続く…
【攻略キャラ紹介】
南 康太(みなみ こうた)
生徒会のメンバーで九条とは常に犬猿の仲。
世界で有名な大手製薬会社の跡取り息子。
小さい頃から忙しい両親とあんまり面識が無く、親の愛情を受けられずにひねくれた性格に育った。
ツンデレどころかデレすらない性格の悪さにドMプレヤーからは重宝されている。
そんな性格の悪いキャラだけどヒロインちゃんの無償の優しさに触れて段々と性格の悪さが治り次第に惹かれていく。
荒木 万理 (あらき ばんり)
生徒会のメンバーで皆とは仲良し。
元孤児院育ちで金持ちの家に養子で入った庶民派。
とても穏やかで面倒見が良い事から九条様に次に人気の高い。
優しいけど何処か滲み出る仄暗い空気にヒロインちゃんは気づいて笑顔になるように励ます。
その気遣いが嬉しくて段々惹かれていく内にヒロインちゃんの前だけ弱音を吐く様になる。
三枝 愛斗 (さえぐさ まなと)
生徒会メンバーで朱雀とはかなり仲が悪い。
有名な茶道家の家元で、いつも笑わず真面目で頼りがいのある優等生の箱入りお坊ちゃま。
時々天然をかます姿がお姉ちゃん&ママ層に人気。
常に家が厳しい事もあり本当にやりたい夢を諦めて、次期後継者の肩書きと重圧が付きまとう生活に段々と息苦しくなる。
それをヒロインちゃんが気づき、三枝のやりたい夢を周りにバレない様に共犯者になり秘密の時間を過ごす。
段々とヒロインに惹かれて、キツい口調から優しい口調になり笑顔を見せてくれる。
実際は心の中では頭を抱えていた。
あと1時間で放課後が来てしまう。
これから攻略キャラと対面するのかと思うと胃がギュルギュルして辛い。
「はぁ」
周りに聞こえないように小さいため息を吐く。
もうどうしようも無いし取り敢えず攻略キャラ達の設定を改めて整理しよう。
君ラブは全6人の攻略キャラ達がいる。
攻略キャラが多いいのも人気の1つだ。
実際にさっきみたいなヒロインっぽい体験をすると、こんなにも相手するのが大変なんだって分かった。
俺の中でヒロインちゃんの好感度が爆上がりしたのは秘密だけど。
「さてと」
そろそろ授業が終わり放課後が来てしまう。
いっそこのまま逃げ出そうかなぁ。
まぁ、絶対に捕まるんだろうけど…。
キーンコーンカーンコーン
あー授業終わったわぁ。
地味にキャラ崩壊?した攻略キャラ達に会うと思うと頭痛がして白目向きそうになりかけてる。
グルグルそんな事を考えていたら、いつの間にか帰りのHRがいつの間に終わっていた。
「…ふぅ」
正直どのタイミングで来るんだろうと周りに悟られないよう、身構えていると。
バンっと乱暴に扉が開いて、またもや朱雀が再登場した。
「さっきぶりやなぁ西園寺!」
「また何か用事でもあるのか」
「生徒会が呼んどるから迎えに来たで」
「…そうか。分かった、行こう」
バックを持ち素直に朱雀の後を着いて行った。
クラスに残っていた奴らは心配そうに俺を見ていたけど笑って手を振っといた。
さっきから何も喋らないで無表情な朱雀が気になるけど、実際ベラベラ喋られたら煩いし丁度いいか。
お互い無言のまま歩いていると西園寺が急にピタリ足を止めて思いっきり背中にぶつかった。
「うぶっ」
「ん?ほな生徒会室に着いたで」
「え、」
ガチャリと躊躇いもなく扉を開けて中に入ると全員プリントから目を外さず整理しながら座っていた。
「はぁ…紅葉。何回も言ってるけどノックして入ってくれないかな?」
「ごめんて瑛人。ちゃんと光ちゃん連れてきたから許してや~」
「…ん?」
プリントから目を外して俺を認識した瞬間、凄い嬉しそうに笑いながら立ち上がった。
「光輝!!」
それに釣られて物凄い勢いで他の攻略キャラ達も俺の方を見て立ち上がる。
「こっ光くん♡♡」
「あっ!!光じゃん!」
「光輝さん♡」
攻略キャラ3人が同時に俺に抱きついてきた。
「南、荒木、三枝」
やべぇ~まじで全員顔面カンストしてるんだが。
てかイケメンってやっぱり良い匂いするぅ。
これ以上抱きつかれると興奮してすごい顔になりそうだから早く離れてもらおう。
「お前ら暑苦しい。さっさと離れろ」
その一言を放ったら真っ青な顔して離れた。
「ごめんね光くん。
久しぶりに会ったから抑えられなくて…」
「俺も光と久しぶりに会ったから嬉しくて。
光は抱き着かれるの嫌いだったよな、ごめん」
「僭越ながら私も光輝さんとお話したの久しぶりでしたのでつい…」
それぞれ反省してて良心がズキズキする。
「はぁ…。お前らの下らない時間のせいで立ってるのが疲れた。さっさと座らせろ」
なんか色々と濃い一日だから疲れてるんよ。
その言葉に後ろで黙ってた朱雀が反応して、水を得た魚の様にキラキラ目を輝かせる。
「なら俺は立っとるから光ちゃんは俺の席に座りぃや」
「はぁ?さっきまでお前が座ってた席なんて雑菌だらけで汚いだろ」
「ん"ぅ♡光ちゃんの鋭さは流石や♡♡♡」
「チッ、座って欲しいならさっさと椅子を拭け」
「了解♡直ぐに終わらすから待っとってなぁ」
ニコニコと嬉しそうに拭いた後、申し訳ねぇなと心の中で朱雀に謝りながらピカピカになった椅子に腰をかけた。
続く…
【攻略キャラ紹介】
南 康太(みなみ こうた)
生徒会のメンバーで九条とは常に犬猿の仲。
世界で有名な大手製薬会社の跡取り息子。
小さい頃から忙しい両親とあんまり面識が無く、親の愛情を受けられずにひねくれた性格に育った。
ツンデレどころかデレすらない性格の悪さにドMプレヤーからは重宝されている。
そんな性格の悪いキャラだけどヒロインちゃんの無償の優しさに触れて段々と性格の悪さが治り次第に惹かれていく。
荒木 万理 (あらき ばんり)
生徒会のメンバーで皆とは仲良し。
元孤児院育ちで金持ちの家に養子で入った庶民派。
とても穏やかで面倒見が良い事から九条様に次に人気の高い。
優しいけど何処か滲み出る仄暗い空気にヒロインちゃんは気づいて笑顔になるように励ます。
その気遣いが嬉しくて段々惹かれていく内にヒロインちゃんの前だけ弱音を吐く様になる。
三枝 愛斗 (さえぐさ まなと)
生徒会メンバーで朱雀とはかなり仲が悪い。
有名な茶道家の家元で、いつも笑わず真面目で頼りがいのある優等生の箱入りお坊ちゃま。
時々天然をかます姿がお姉ちゃん&ママ層に人気。
常に家が厳しい事もあり本当にやりたい夢を諦めて、次期後継者の肩書きと重圧が付きまとう生活に段々と息苦しくなる。
それをヒロインちゃんが気づき、三枝のやりたい夢を周りにバレない様に共犯者になり秘密の時間を過ごす。
段々とヒロインに惹かれて、キツい口調から優しい口調になり笑顔を見せてくれる。
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