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王位継承戦 Side-S 第一次集会 ③

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すぅっと深呼吸した後、喉に強化術式を施し、口の前に音声を拡張させる術式を展開して大きな声を出す
「お忙しい中、お集まりいただきありがとうございます」
声を出した後、ゆっくりと頭を下げるとバチバチと大きな拍手にワァァアアっと、耳を塞ぎたくなるほどの歓声が沸き上がる。

時刻はお昼になるちょっと前あたり、午前中に仕事をしていた人達はちょうど手が空き始める時間。
貴族のマダム達もこれから、何処かでランチでも行きませんかと話をする時間。


日常的にもちょうど、ちょっと暇になるタイミング


このタイミングを狙った影響もあって、人を集めることに成功していると考えてもいいんじゃないかな策は上々。
お陰様で一人一人の小さな声援も重なって大きくなって響いている、普段は静かな教会があるエリアから大きな声が聞こえてきたら、何事かと興味の無い人達もこの騒ぎを聞いてふらっと集まることだってある、結果的に多くの人が集まってくれると狙い通りなんだけどね。

騒ぎを聞きつけて、私の命を欲しがっている人達も集まってくるだろうな…
さぁ、暗殺に警戒しながら始めましょう。正直、遮蔽物がないから狙おうと思えば、弓矢で狙えるんだよね、私達の戦士の中に弓の達人がいるからここが如何に危険なのか知っているもの。
一番近くの建物から、私がいる場所、これくらいの距離なら私の頭を狙えれると私は知っている、なのでその危険性を排除するためにも、きっちりとしっかりと私を狙えそうな場所は見張ってもらっている。幸いにも敵は姿を隠すための認識阻害の術式なんて技術が無いから、その点、私達の方が1枚上手だからね。

長い事頭を下げていると徐々に拍手も鳴りやみ、静かになる、このタイミングで顔を上げると全員が固唾を飲みこんで、私の次の言葉を今か今かと見つめながら待っている、まるで、餌を欲しがっている犬みたい実家の子もそんな感じだったなぁ…

視線をさらっと流す様に集まった人達を観察する、誰もよそ見をしていない。その一途なまなざしについつい口角が上がってしまいそうになる。
だって、よそ見をせずにこちらを真剣に見るってことはさ、誰かに連れてこられたり付き添いできたのではなく、自らの足で来た私達の動きに心惹かれている人ってことになるからね。

私の予測ではこんなにも人が集まるとは思ってもいなかった、だって、何時何分、何日に、この演説をするのか、実は直接的に誰にも教えていない。
だけれど、教会で何かを組み上げていて告知の看板を出してるのを見た人たちが、今日は教会で何かがあるのだと知る。
街中で私の話題で溢れているのであれば、最先端の情報を知らない人に教えれるという自分が情報発信しているんだという悦を得たい人達は率先してこの話題に興味がある人に伝えていくだろうって、予測はしていたけれど、こんなにも広がっているなんて想像だにしていなかったよ。
貴族の人にはかるぅく、教会で演説とかするかもねって日付は伝えていないけれど匂わせはしておいたんだよね。

まぁ、念のために、町中にベテランさん含め、戦士達が普通の日常生活を過ごす服装で、色んな人に教会で話題の人が何かするみたいだぞと広めてもらったんだけどね。

今から話す内容に合わせて柔らかいいつもの可愛らしい雰囲気ではなく、真面目で真摯に向き合っているのだという雰囲気を作り出す様に声を出す
「私は回りくどいのは嫌いです」
少し低めに声を出すと全員が普段の愛想よく可愛らしい雰囲気とは似ても似つかない言葉に困惑しているのが伝わってくる、掴みはよさそう。
「正直に言います、皆さんはどの王子が、次の王様に成ってほしいですか?」
誰も声を上げない、そう、ここが中立の立場であり、そういった声明や政治活動は、王子たちがしてはいけないとルールとして禁止となっている。
だから、民衆たちはこの場ではそういった話題はしないのだと思っていただろう、きっと、私がここで何か楽しい事でもするのだろうと集まった可能性もあるでしょうね。

そのルールも今回の選挙に関心がある人であれば知っているでしょうね、だからこそ、王を目指す人や誰かを応援するようなことはここでは言ってはいけないし、こんなにも多くの人達が居る状況で自分が推している派閥の名前を挙げてしまうと、敵を作ってしまいかねない。だから、誰も声を出すとは思っていない。この話題は雰囲気づくりの為だ。

私だってルールは守るつもりだよ?全てが決する迄はね、今の段階では誰かを支持するなんて絶対にしない、全ての結果を覆すことが出来ない大きな大きな流れになるまではね。

真剣な眼差しで力強く声を出す
「私は誰も相応しいと思っていません」

批判するのは、問題ないよねぇ?支持してないもーん、全部を否定するのはルール違反じゃないよねぇ?へっへっへ

この一言でさらにざわめきが広がっていく、だって、教会という中立の場所でガッツリと王族批判だよ?私が立っている場所の奥には清廉潔白で民衆と寄り添ってきた歴史ある教会が建っているんだよ?

まるで、私が教会全ての声を束ねているように見えない?

司祭様が真っすぐに王族を批判することが出来ないのであれば、教会に所属していない私が批判することは問題ないよね?だって私は平民だも~ん!肩書はね!勘当されてるし?今はもう貴族じゃないもん!
…まぁ、王族批判って部分で私をしょっぴけるんですけどね!国家転覆罪とか、反逆罪とか、侮辱罪とか、どうとでも罪状はどうにかなっちゃうんだけどね!!今一番危険なのは騎士団なんだよね!!頑張って引き留めてよ!みんな!

急いで話を進めていきたいけれど、雰囲気作りや、言葉が聞き取りやすいようにするためにはゆっくりと落ち着いた感じで話さないといけないのがまだるっこしい!!
「私は…悲しかった!チャリティーで色んな人と話をして、知りました。多くの人が王族達のせいで生活も成り立たない程に困っていることを!明日を生きるのも難しいのだと私は知りました!!」

大きな声で魔道具の修理受付や、新しくこういったものがあるといいよねっという相談窓口、医療班の皆から愚痴を聞きだしてもらって集めた街の人達からのを憂いを帯びた悲鳴のような声、王族が見て見ぬふりを続けてきたこと由々しき事態、人々を蔑にしてきた事実を話していく、これには平民も、貧民も、中には貴族も大きく頷き声を上げているそうだそうだと王族は俺たちの苦しみなんて知ろうともしないっと魂の底から叫んでいる。

「それだけじゃない!王族だからという特権階級でしか持ちえぬ権威を振りかざし、多くの貴族たちに圧をかけてきた!要らぬことをすれば代々守ってきた家を潰すと、そのように直接的な表現はしていなくても、そう捉えるように遠回しに脅していた事実もある!貴族だって、見て見ぬふりをしてきたわけじゃない!!助けたくても助けれなかった貴族だっている!!」

貴族の人達からも色んな、本当に色んな愚痴という名の心から溢れる負の発露を受け止めたよ。
権威のある人たちから振り回され続け、したくもないことをやらされて、罪の意識で塞ぎ込んでしまい、中には自ら死を望んだ人もいると…そんな話も聞いている。
誰だってそうなってしまうよ、上からの重圧によって心が崩れていくよね、心を許せる相手に相談したくても口外すれば命が無いと脅されてしまっては、話せなくなってしまう。
そんな日々が続けば、誰も信用できなくなって、自然と日常から言葉という概念を失ってしまう、言葉を失ってしまった人は感情も失う、ちょっとずつ理性も崩れていく、そして飲まれてしまう大きな大きな荒れ狂う海のような後悔と悲しみの渦に…

そういった上からのプレッシャーに悩まされている貴族は数多くいる。上からの圧力によって精神的に世継ぎを迎え入れる心境には成れず、気が付けば、世継ぎが居なくなり自然と消えていった歴史ある貴族も数多くいた。

他にも、貧民達を助けるために貧困層のエリアをどうにかしようと動いていた貴族達も過去にも現在にもいることはいる。
当然の如く、闇に葬られたよ、王族からすれば貧民達を一時的に助けたところで職が無いのであれば、無駄に増えるだけ、そうなると汚い不衛生のエリアが拡張されるだけで負しか生み出さない、生かす必要がないって理由でね、そういった行動をする者たちを密かに陰に引きずりこんで…闇に葬られた。
なら、職を与えて自立できるように支援するのが王としての務めだろ!って批判した貴族は…正論もダメなんてね、腐敗してるんだよこの国は…

それを見た貴族たちは徐々に見て見ぬふりをしてきた、その結果、王都は歪んだ。
正しき行いをする人が減った。モラルハザードによって善性こそ悪だと断罪するようになった。
…そんなくそったれな世界を生きてきたお母さんが世界から色を失うのは仕方がないことだよ。そんな中でも善性を保ち続けてきたあの人は異常者だと断罪されてもおかしくない、そんな世界、間違っている!…

「そんな世界を、王都を、築いてきた、流れる様に今の流れを続けてきた人達を応援してもいいのですか?いいわけがない!!」

問いかけて即座に、自分の答えを感情を乗せ乍ら叫ぶことで、同調してはいけない言葉に皆の心を同調させる。
建前上、王族を批判するなんて絶対にしてはいけないのに、この言葉に、貴族でさえ頷き、涙を流す人もいる。
虐げられていたのは平民、貧民だけじゃない貴族だってそうだ。

長年にわたる王族の横暴に枕を濡らし続けてきたのだから。この場に集まった人達は少なからず被害者なんだよ、どうして、ここまで王族は腐り果ててしまったのだろうか?

この場にいる全員が、『『そうだ!誰も応援なんて出来ない!王族なんてどれも一緒だ!!』』と大きな声が私のお腹にまで響くくらい伝わってくる
これ以上はちょっと厳しいかな?会場のボルテージもめちゃくちゃ高まってきてこれ以上高めるというか煽ってしまうと、暴徒になりそうじゃない?それに、これ以上、時間をかけると…そろそろ騒ぎを聞きつけた派閥外の騎士団が駆けつけてくる、よね?…多少は時間稼ぎをお願いしてあるけれど、これ以上は危険だよね。
暴徒先導って部分だけでも国家転覆罪だよねー、ひぇぇ、今後の作戦の為にも絶対に捕まって牢屋に放り込まれるわけにはいかないんだよにゃ~。

っさ、そうと決まれば、一旦閉める流れにしていかないとね。

心は冷静でも、表情は熱く、感情を乗せるように拳を握りしめ!声を絞り出すッ!!
「なら、誰が王様に成るべきだと思う?誰が王都を救えると思う?誰が今の状況を変えれると思う!?みんなの声を聞かせて!!」

この発言に直ぐに声を出せる人なんていないだろうね。
だってさ、彼らは何年も何年も深く深く代々と脈々と受け継がれているんだもの、恐れ多いという感情がね。
王政という絶対に翻してはいけない絶対的な権力者、それ以外の名前を声に出すなんてね、直ぐにはそのしがらみから解放されるわけないんだよ、でもね、今ここでそのしがらみから少しでもいいから解放されないと民主主義なんて絶対に叶わない願いなんだよ。

うん、予想通り、恐れ多いという感情が心を支配しているのか誰も声を上げようとしない。
これ以上は明確な政治批判、王族批判となって反逆罪として罪を背負うことになる。
その枷を外す為にも、当然、私は仕込みを入れている。私の騎士たちに頼んで、集まっている集団に紛れ込んでもらっている、してもらうことはただ一つ、声を出してもらえるように皆の心を縛っている鎖を、枷を、壊してもらう為に!!

騎士たちが最初は小さな声で、段々と大きな声で名前を叫ぶと、周りにいる人達もそれが当然で正しいのだと言わんばかりに、徐々に声を出そうとしている

誰かひとりが声を出すと徐々にその声に引っ張られていく、同調して叫ぶ人が居るのであれば、自分の思いが一緒であれば叫びたくなるものだよね。
赤信号、皆で渡れば怖くない…駄目な言葉だけれど、人の心理ってそんなもんだよね。

この場にいる全員が次の王は、王族から選ぶのは間違っていると叫んでいる。ここに最も民衆に耳を傾けて将来有望な人がいると叫んでいる。
民意が一体化した情景を見て、ついつい、口角が緩み悪どい顔をしてしまいそうになるのを気を引き締めてならないように踏ん張る。

民意の声を纏めるように大きく拳を天に向かって掲げ叫ぶ


「なら、私が王と成る!!」


その声に一番の大きな声援が響き渡る、その大きな声に負けないように術式で音を大きくして声を出す

「だけど!私が出馬する権利はない!なので、私と共に王都をより良い物へと変えていく同士が必要です!」
大きな声を出すと大きく声を張り上げてい人達が徐々に静かになり耳を傾けようとしてくれる、本当に心の底から私を支持する人達が集まっているのだと実感が湧いてくる。

「世界を変えるには絶対に私独りでは変えられません!!だから、私と共に歩んでいきたいと願う人だけ、お願いだから今後も私の言葉に耳を傾けて欲しいの!」
物陰から光がチカチカと光っている、どうやら警戒していた王都騎士団が駆けつけてきた合図、合図を知らせるために、もたせた光を生み出す魔道具で知らせてくれる

「ごめんなさい!本当はもっともっと皆に声を届けたかったけれど、鎮圧を目的とした騎士団がここに向かっているのだと、知らせが来ました!皆さま!無駄な怪我をする必要はありません、直ぐにこの場から何食わぬ顔で落ち着いて冷静に離れてください!」

解散宣言をすると、突如、国家転覆罪という現実味のある危機感を感じ困惑した人たちが今の状況から脱するにはどうすればいいのかわからないみたいで右往左往している。
そうだよね、どうやって逃げればいいのかなんてね、瞬時にわかるわけがないよね、人の数も凄いから何処から逃げたらいいのかわかんないよね。
当然、こうなることは想定済み!シスター達には、予め避難するための誘導案内とかの訓練もしてもらっています!当然、安全にゆとりをもって避難できる経路も教えているので、各径路を各々のシスターに担当してもらっているから、問題なし!

「シスター達の支持に従ってこの場を離れてください、また、シスター達から何かを渡されると思いますが、それを騎士団や王族に見つからないようにしてください」

シスター達が私の言葉に反応するように、次々と声を出して、方々へと道案内をしていく。
その際に、何か渡されるという言葉が気になる人はこっそりと小さな紙をシスターに下さいと声を掛けて受け取っている。
渡してもらっている紙には【シスター達が個別で懺悔室を空けています、ご指名の際はこの紙を持ってきてシスターに渡してください】とだけ書かれている紙で、複数の日付と時刻が混雑を回避するために指定させてもらっている。
後は、その紙を受け取った人が懺悔室に入ってこの紙を渡し、シスターが予め用意してある質問を投げかけてもらい、それに真っすぐ嘘偽りなく答えれる人だけに私があの場所では現時点では伝えれない言葉を、私の真の目的を伝える手筈になっている。

これによって、私に熱心な民衆は、私が末席の王子と繋がっているのだと知るだろう。
その報告を受けて、結局は、私も末席の王子と繋がっていて利用されているのだとガッカリする人もいるだろう、申し訳ないがそういう人には極力、その先に繋がる物は渡さないようにはしてもらいたいかな、その為の質疑応答なんだけどね。
落胆せずに、それでも私だったら自分達を救ってくれる、王都をより良い物へと導いてくれるのだと信じて付いてくれる人が多ければ多い程、この先に待っている末席がアレとの交渉をするのに有利に進めれることになるだろうね。

ここまで念入りに振るいにかけて、それでも、私に付いて来てくれる人たちには更なる密会の会場を伝え、私の仲間として迎え入れることになっている。
仲間として、私が行っている作戦の全てを打ち明けて協力してもらう手筈になっている。
ここまで付いてきた人達は、こういう表現って使いたくないけれどさ、私の信者だよね?妄信的な繋がりをより強固にしていけば、私達の絆は決して切れはしない折れもしない永遠と繋がっていける。裏からこの腐敗した王都をモラルがある人としての営みを紡いで、助け合える人として正常な繋がりを保てる街に出来るはず。

…なんか、裏で政治を操るなんて、影のボスって感じだけど、私自身は、今後の王政に細かくがっつりと支持を出したりして関わる気はないからね?そこはもう末席を信じるしかないかなー、アレな感じになったら即座に粛清するけどね、下克上上等だよ!!
…まぁ、王都をより良い物にするのという名目であれば、王政に関わる気はあるよ?独裁する気はないよ!ちゃんと、民主主義に乗っ取った政策をしてもらうように末席には念を押してあるからね?

民意っていう力でねじ伏せれそうなモノ、それだけでアレが封じれるのかって?出来るさ…出来るようにするさ。相手の何もかもをね…

それにね、どうして今回が選挙戦という方法を選んだのかその意図を汲んであげるべきなんだよね。
歴代の王ってさ、次代の王を決める時は前王が独断と偏見で決めることが多いんだよね、そりゃ、例外もあるけれど、基本は世襲制だからね、それは今もだけどね、王族は王族の血を薄れさせるわけにはいかないんだよね?確か、そんな事を巫女の日記に書かれていた、記憶があるんだよね。

歴代の王が定めてきた内容から大きく逸脱した方法で次代の王をどうして選んだのか、どうして今回は民意で決めるようにしたのか?
それってさ、きっと、王様もさ、このままだと良くないとは薄々は思ってはいるんだろうね、何かが変わるきっかけとしてさ、民意を知れと言う意味が含まれているんじゃないかなって思うわけよ。
つまり、一度、民意で選ばれたのだから、当然、民意で引きずりおろせるってことだよね?
私はそう受け取っているし、そういう意味合いも含まれているのか、今の王様と腹を割って話せれる唯一の人物にお願いしてみてはいる、望みは薄そうだけどね!

思い返せば、騎士団の多くを掌握していて王族の懐にあっさりと入れて探りも入れれる絶対的中立の立場であるあの人が協力してくれたのが大きい。
あの人がいなかったら、敵が多すぎてもっと難航する可能性が高かった、ぶっちゃけると作戦成功は出来るのかって冷静に見ると、厳しいという意見しか出てこないだろうね、実際問題、筆頭騎士様が協力してくれなかったら本当に厳しかったと思う、こんなにも順調に事が運ぶことはなかった大助かりだよ。車一台くらいプレゼントしてもいいくらいだよね…儲けたら送ってあげようかな?



これによって後に第一次集会と呼ばれる集会は終わりを告げた。



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