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王位継承戦 Side-S 4日目 ②
しおりを挟む「すまんな、孫よ、話が長くなってしまった」
踵を返して、此方に向かいながら心配そうな表情で声を掛けてくれる、う~ん、ちょっと感覚をカットし過ぎたかな?気が付いていないだけで心配かけちゃったかも。
まぁ、いいや、甘えちゃお
「うん、立ってるのつらいよお爺ちゃん」
かわい子ぶって上目遣いで返事をすると困った表情をしている。あれ?女性になれていると思っていたけれど、子供の相手は慣れていない?
「すまない、ほら、あちらに一緒に行こうか」
筆頭騎士様が指を指す方向には、大きな傘と椅子が置かれている。
監督席ってことね、でも椅子がひとつしかないよ?
先に前を歩こうとするので、慌てて筆頭騎士様の手を握り付いて行く。
手を握った瞬間に歩く速さを弛めてくれる辺り、気遣いとか凄く出来る人だと思うけれど、なんだろう?レディとして扱うべきなのか、ガールとして扱うべきなのか悩んでるってことかな?う~ん、確かに13歳ともなるとさー、どっちで接するのか正解なのか判断に迷っちゃうよね?
椅子の前に到着すると座りなさいと言われるので首を横に振って
「ここは、お爺ちゃんの席、だからお爺ちゃんが座る場所だからお爺ちゃんが座って」
ポンポンっと椅子を叩くと困った顔でこっちを見てくるのでいいから!っと手を引っ張って座ってもらい
「っで、私の席はこーこ」
何時もお母さんにしてるみたいに遠慮せず、ドカっと筆頭騎士様の太ももの上に座ると
「ぉ、おう、座るのは良いのだが、孫よ、帽子を取ってくれはしないか?皆が見えにくくてな」
ああ、そうだった、つばの広い帽子を被っているんだった、うっかりうっかり
帽子を自分の前に持ってくると、筆頭騎士様の両手がプラプラと空中を彷徨っている、何処においていいのか悩んでいるみたいなので
「何時もみたいに、お腹の上でいいよ?」
こつんと後頭部を胸骨辺りに当てながら筆頭騎士様の手を取ってお腹の前に持っていく
「む、むぅ、うぉっほん、孫よ?他の男性にもこのようなことをしているのか?」
ん?心外だな、私だって見知らぬ人に触れられるのは嫌いだよ?お母さんのお父さんだから、特別に触れてあげてもいいんだからね?
「お爺ちゃんは心配性だなー、するわけないじゃん、私に触れていいのはお母さんだーけ!お爺ちゃんは特別だよ?」
本音の部分をしっかりと伝えると、恐る恐る私のお腹に手を当てて体重を支えてくれる、お母さんとは違って大きな手、あったかい、お父様に触れられるのは反吐がでるけど、不思議と嫌じゃないのはどうしてだろうか?同じ男性なのにね?なんでだろう?
「…孫か」
ポツリと呟いた声に「孫って呼ばれるよりも、ちゃんづけで呼ばれる方が私は好きかなー、お爺ちゃんだってさ、そうでしょ?呼ばれる時はさ、爺よりも、お爺ちゃんの方がよくない?」
私からの提案に賛成なのか、ポンポンっとお腹を優しく叩かれ
「ああ、そうだな、孫ちゃんの方がいいな、俺は知らないうちに失礼をしてしまっていたようだ」
緊張していたような声が柔らかくなるのを感じる、うんうん、そうやって物腰を柔らかくすればもっともっと、お孫さん達から愛されるようになるよ、お孫さん達も筆頭騎士様と、どう接していいのかわからないみたいで、声を掛ける時も恐る恐るだったからね、随所でフランクにするならその辺りもフランクしてあげるべきだよ。
そうこうしているうちに、訓練が始まったみたいで前方から大きな音がしたので視線を向けると
大の大人が天高く投げ飛ばされている…投げ飛ばしたのは勿論、MMさんだ、すっごいなぁあの人、鎧を着ている騎士を片手で掴んで放り投げるなんて、人じゃないよ。
投げ飛ばされた人も鎧を付けた状態で高く放り投げられた経験がないみたいで、空中で叫びながら落下していき受け身が取れずに背中から地面に落ちてしまっている。
地面に激突した時は情けない声が漏れるので、それをみた周りの騎士団の人達は笑っている人もいれば、自分もああなるのではと唾をのみ込みながら戦慄している人もいる。
一人投げられては「ほら、次!根性みせなぁ!」MMさんが笑いながら迫ってくるので、同僚が投げられるのを見ても怖気づく暇もなく一人一人、叫びながらMMさんに向かって突撃しては投げ飛ばされている…
なんだろう、どっかで見たことがあるような…あ!相撲だ!相撲レスラーだ!始祖様がテレビっていう機械でたま~に見てるやつに似てる!
「凄い怪力だな」「でしょ~、私も初めて見た時は目を疑ったもん」
本当に、びっくりした、たぶん、この大陸の歴史上、あそこまでの怪力無双は彼女以外いないんじゃないかな?あ、始祖様は除いてね?あの人は理の外から来た人だから。
「得物を見て鼻で笑っていた愚かな俺を叱ってやらないとな、あんなものを振り回せれるわけがないと思っていたが」「片手でぶんぶん振り回してたよ」
MMさんが得意とする武器ってめちゃくちゃ重い!そりゃ、あの怪力に耐えらえるほどの耐久性を持たせるにはとことん、重くして壊れにくくする為に粘り強くするしかないよね。
「怪力もさることながら、あの動き」「そうなんだよね~速い上に動きが繊細なんだよね、完全に自分の筋肉を自由自在にコントロール出来てる証拠なんだよね」
その証拠に投げられた人たちは皆、怪我しないように丁寧に投げられている、たぶん、MMさんが本気で投げたら致命傷なるからね。
「フットワークも軽い、フェイントもしっかりと見てから動いているな」「動体視力も凄いんだよね、そりゃ、皆が惚れるわけだよ、戦士の皆が現時点での最強は彼女だっていうのが納得するね」
騎士の皆様が力では勝てないとわかっているから、対人戦用の視線で誘導してみたり、腕や足、仕草、その全てでフェイントをしてきても、完全に読まれているのではなく、個々の動きを見てから、それが真なのか嘘なのか、瞬時に判断して動いている。
人型相手に盾要らずなんて、正気の沙汰じゃねぇって思っていたけれど、納得だ~ありゃ、人型の攻撃も見てから避けてきたんだろうな。
「…孫ちゃんや」「あげないよ?あの人は子育てがあるからね?」
うちの最大戦力を易々と手放さないよ?戦闘には参加してもらいたくないけれど、私の護衛としては傍にいて欲しいっていうこの矛盾した感情が私の中で永遠に解決しないだろうなぁ。
「いや、引き抜きなんてしないさ、そっちじゃない」
ん?ならなんだろう?
「見えているのか?」
・・・あ~そっちか、MMさんの俊敏な動きだけじゃなく全てのフェイントが見えている様な反応しちゃったから、まぁ、実際に見えてるんだけどね、封印術式のおかげなのか、術式で視力を強化し過ぎたのか、思考加速を使い過ぎてしまったのか、私からすればみんなの動きは遅いくらいだよ?
つい、さらけ出し過ぎてしまったけれど、今更、後には引けないので、コクリと頷くと
「種はあるか?噂では魔術に精通していると聞いているが」「疑いようもなく、見えているよ、術式で強化はしている」
これは嘘じゃない、嘘を見抜ける人でも、嘘をついてるわけじゃないので全ては見抜けないだろうね、わかる人は脈拍とかで察するからね。
「それは、誰でも会得できるものか?」「訓練次第では出来るけれど、術式に理解していないと長い道のりになるよ?」
お腹の触れている指先が気持ち程度、力がこもっているのを感じるけれど、何かあるのかな?
「それ、は、誰かに教えてもらったのか?」「う~ん、術式の基礎は本からだから、誰かに教えてもらったっていうよりも、辿り着いた場合は独学になるの?」
身体能力を強化する術は始祖様が残した本に記載されているけれど、あんな化け物じみた術式をそのまんま改良せずに使ったら、腕を振っただけで根元から捥げるからな~。
「そうか、凄いな、孫ちゃんは、実はな、身体能力を向上させる秘術が俺らの家系に代々と伝えられていてな、誰しもが会得できたわけでは無くてな、それを会得できたものだけが跡継ぎになることが許されたのでな、孫ちゃんの年齢で会得なんて、前代未聞というか、そう易々と出来るものじゃないんだがなぁ…」
なるほどね、王家と深いつながりがあるからこそ、始祖様が残した秘術をベースに生み出したとか、かな?
「孫ちゃんの様子だと、彼女は会得しているわけでは無さそうだな、そうか、息子に託してみたが、そう易々と会得は出来ないか、もしかしたら、死の街にいる戦士全員が会得しているのではと期待してしまったが、そうか、成しえなかったのか…」
過去に何かしらの因縁がある感じかな?今度、覚えていたらお母さんに話を聞いてみようかな?覚えていたらね。
ん~でもなぁ、たぶんだけど、私達の戦士達はそれらしき訓練を長い事しているから、ある程度は出来る人多いと思うよ?何処までの範囲がそうなのか詳しく聞かないと断定できないけれど、たぶん、息子さんは成しえていたんじゃないのかな?
それは、取り合えず、確定できない情報は置いといて。
そうなんだよね、私もMMさんの動きを見て不思議に思っていた部分なんだよね、MMさんって魔力コントロールがへったくそだから、身体強化の術式なんて使えないと思うんだけど、もしかしたら、あの動きがなせる理由はそこにあるかもしれないよね?
だって、息子に託したってことは、MMさんの師匠に身体強化の術を託したってこと、それだったら、一緒に研鑽した可能性が高いよね?
それだったら、納得しちゃうなぁ、あんなバカでかい筋肉を持っているのに、針の穴に糸を難なく通すんだよ?あの人。
あの筋肉を繊細にコントロール出来ているのは、自然と身に着けただけなのか、魔力コントロールという練習を経て手に入れたのか、私も知りたくなってきちゃったな。
「ちと試させてもらうぞ」
その言葉と同時に、私の目の前に空いている手を持ってきて、手を振る、振った回数は三回ほど、素早く手を振ったね、降る速さで音がプンって鳴る程の速さで尚且つ、手を広げて振っているけれど、薬指の第二関節だけ一瞬だけ曲げたのは、そういう意図かな?
「さて、俺の指はどの指を曲げた?」「薬指の第二関節」
そういう意図だったみたいだね、その程度の速さなら余裕だね、人型が繰り出す攻撃の方が速いよ?
「…驚きだな、これを一度で説明もなく見抜くとは、説明をしてから何度も何度も目の前で振って漸く、見えるかもしれないというレベルなのにな、一度で説明もなく見破ったのは孫ちゃんが初めてだ…凄まじいな」
たぶん、あの程度の速さなら、お母さんなら見えていると思うけどね?それほど難しいかな?MMさんでも余裕で見抜くと思うけどな。
「も一つ、質問だが、手を振った時に何度か振ったが、何回目で」「二回目で、何度かじゃなくて三回振ったよ」
一回目は特に何もなく振って、二回目で一瞬だけ指を曲げて、三回目は、一回目と変わらずだったね。もうちょっとフェイントとか入れてくれてもよかったよ?余裕過ぎぃ!舐めないでもらいたいね!よゆうよゆう!
「うむ、これはもう完敗だ、回数迄、当たられてしまうとは想定を超えていくとはな…」
ふっふーん、その程度の速さくらいなら全然?余裕ですけど?
「まだまだ!その程度なんて余裕だよ~」
筆頭騎士様の太ももをペシペシと叩いていると、騎士様も乗ってきたのか色々と目の前で繰り広げられている絶叫を無視して、二人で遊び始めてしまう。
何か面白い反射神経を使った遊びは無いかと聞かれたので、じゃんけんっていう遊びを教えてみたんだけど、教えた瞬間にこっちの意図を掴むあたり、頭の回転速いね!
そこから更に、後出しっていう反則手を利用した後出しじゃんけんっていうのをやっていたんだけど、凄くおもしろかった!
ルールとして手を一定の高さから一定の高さまで振り下ろすまでの間に、お互いの手の動きを見て勝つっというルールでやったんだけど、フェイントが異次元過ぎて強かった…
グーからパーに開こうと一瞬、前腕の筋肉が弛緩したかと思えば、振り下ろしきる直前で瞬時に小指と薬指と親指を握ってチョキになっているし、よく薬指つらないね?私も真似しようとしたら筋痛めそうになったよ!
二人だけの世界で白熱していたら
「おいおい、お師匠さん、こっちの訓練を監督しなくてもいいのかい?」
湯気が立ち上っているMMさんが、いつの間にか戦闘訓練が終わったのか、それとも休憩タイムになったのか、近くで仁王立ちしている
姿勢を少し傾けてMMさんの裏を見てみると、うん、戦闘訓練が終わったみたいだね、誰一人として立ち上がっている人がいない、全員、横になってる。
「俺がここに座っているのは指導する為じゃないから問題なし、この場を借りる為の口実としていてるだけの置物だからな」
そんなことを言いながら私の両脇を持って腕の力だけで持ち上げて、私を持ったまま立ち上がり、くるっと回れ右をして、ゆっくりと降ろして先ほどまで座っていた椅子に私を座るように声を掛けてから頭をぽんぽんっと撫でてくる
「ほれ、孫ちゃんや、今からお爺ちゃんのカッコいい姿を見せてやろう、孫ちゃんなら全て見えるだろうから惚れるなよ?」
白い歯が輝いて見えるくらい綺麗な笑顔で優しそうに微笑む、その表情で孫たちに接してあげたらすぐに懐いてもらえると思うのに、どうしてしないんだろう?
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