最前線

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私の好きな街、増えていく綺羅星。…静かに消える明かり。

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商談に行く次の街は、主に海産物メインで取引していて、とても美味しくて最前線の街では大人気。
私がね、生まれ育った都市には湖は有っても、海はないの、海に行こうにもすっごく遠くて海産物なんて乾燥させたものしか入ってこなかったの。

だからね、この街でしか食べれない海産物を初めて食べたときは、すっごく感動したの!

あまりにも美味しくて、新鮮で、ここで味わった感動を絶対に皆に届けたい!って、無我夢中で、冷凍保存する技術を確立して、運搬方法も確立して、我欲で夢中になって頑張ってたらね、ふと我に返って進行状況とか周りの状況をみると、量産体制が完璧に整ってて、後はもう量産するだけ!GOsignをボスからまつだけ!そんな状態だったから、流れのままに量産しちゃった♪

そしたらね、各国に行き渡るくらい運搬車を量産しちゃったからさ、
各国のね。名産品とか~お肉とか~お魚とか~お野菜も~食べたくなっちゃったから、配置しちゃった、運搬組織を各街に。雇用体制も完璧。運搬車が襲われる可能性も考慮してちゃんと戦士見習いのお小遣い稼ぎとして働いてもらってます♪

これで、何処の街でも、名産品などの美味しい物が新鮮に運べるようになったの♪

ほんっと、この街に来るまでね、お魚を生で食べたことも無かったし、貝なんて初めて見たし、軟体生物も初めて見た!意外と美味しかった!また、食べたいな~

ここでしか獲れない珍しい海産物も数多くあるの、いつか養殖とか出来るようにしたいなぁって思ったりしてる。その辺りは、私だけじゃ出来ないから研究塔の誰かを引っ張ってこないとね。

それとね!私の中だとね、この街の存在は特別に超絶大きいの!!

どうしてかって?
仲の良い皆と一緒に遊びに来たい街ランキング堂々一位!不動の一位なのが、ここなの!!
この大陸で一番のお気に入り!
絶対にみんなと一緒にここでバカンスするの!

その為にも世界を平和にしないとね。

ここでしか味わえない、潮風を堪能しながら、街の中に入っていくと、何処かに寄ることもなく真っすぐに、海産物とかの仕入れをしている商人さんの家に向かっていく。あの、街を見て回りたいんだけど?運転手のメイドちゃん?

到着すると、ささっと抵抗する間もなくメイドちゃんに、商談ルームへと連行されていく。

連行されていく中、一応、文句を言ってみたんだけど…
段取り良すぎない?街に着いたんだから、ちょっとくらい、お茶してからでも良くない?ぇ?姫様のスケジュールが押している?だからダメ?
先方を待たせているからとかではなく、私のスケジュールがカッツカツだからってこと?どうして、もっとゆとりのあるスケジュールにしないの?

ぇ?それもこれも、私がドンドン隙あらば便利なものを作ってしまうのが良くないって?天才すぎるってこと?いやぁ照れるなぁ・・・
そんな褒められても困るなぁテレテレ、ぇ?茶番は良いからささっと商談をまとめてこいって?わかりましたーいってきますー

さらさら~っと流されてしまいました、私よりも人の心を掌握するのうますぎない?掌の上で転がすの上手過ぎじゃない?絶対、私よりも商談スキル高いよね?よね?

嵐の後に流れる川の様に、豪快に勢い良く、様々な商談をまとめていく。

強引な手法は、基本的に使わない、そんな手法を使わなくても、すんなりと商談が進む。
それも、きちんと誠実に信頼関係を築き上げてきた努力の結果だと思うし、私だけの努力じゃなくて、最前線で頑張り続けてきた先人達の信頼も大きく影響していると本当に肌で感じる。

先人達が、守り抜いているという実績が最高の信頼を生んでいると、そうじゃないと、こんな小娘の話なんて耳を傾ける様な連中じゃないもの。ぇ?20歳以上は小娘じゃないって?初めての商談を始めたときは、たしか、13?14?くらいだからその時は小娘よ。っふ、キャピキャピするのも限界が近いわね。

商談を手早く済ませたいのは、ちょっと自分の欲も絡んでるけどね、知的好奇心、研究欲などが止められないのが私なのさ~、早く帰って研究を再開したいの~中途半端に止まっている研究も結構あるから。
少しでも早く帰りたい一心なのですよ!手早く商談をまとめていきましょう!

幸いにも、この場には、各領地の財務を取り仕切る人達も参加されていて、同時進行で進めれるのが、すっごく助かります。

とんとん拍子で商談を成立させていく。

縁もたけなわ、重要な商談も最後の詰めも終わりかけ、後は私のメイドちゃんが迎えに来るまでは、談笑でもして過ごそうかなってくらい、落ち着いてきた雰囲気。場の雰囲気全てを壊す勢いで、ドアが大きく豪快に開かれ、その豪快な力によって、外からの潮風が部屋の中を駆け回る。

何事かな?と、ドアの方を見ると、何時も、新鮮な魚を仕入れさせてもらったり、海向こうの大陸の方との橋渡しをしてもらっている船団の方が肩で息をしており、呼吸を整えているご様子だった。

呼吸が落ち着いたのか、ぱっと顔を上げると、目が充血している、ここまで興奮されているなんて何か良くない気配を感じてたら、私を見るなり駆けよってくる。目が血走っててちょっと迫力が凄いなぁ、、、絶対に良くない話だ、、、

この落ち着かない雰囲気で直ぐに緊急事態だと察することが出来る、これは、この場で会話するのは少々不味い内容の様な気がする。

すぐさま、立ち上がり
「もしかして。ですけれど、極秘裏に頼んでいた、例のアレが手に入ったのかしら?天然物の超絶レアで最高に美味しいって噂の貝!あまりの美味さに大国の王様が膝をつき、天を仰いだといわれている伝説の貝!!」
その言葉に、周りの人達も騒めいている、良かった、この街には古より伝われし究極の2枚貝と呼ばれる伝説級に美味しい貝がごく稀に見つかることがあって、それを食すことが出来たら、神に愛され、世界中から祝福され時の権力者として名を遺すであろう、という伝説が伝わっており、この大陸にいる貴族や王族で知らない人はいない。

これを使えば、この場から、自然な流れで離れることが出来るし、話の内容を聞かれないようにすることも出来る。
少々、憂いを帯びた表情を作り
「商談も殆ど終わっていることですし、後は軽い談義となりますわ。私も本当はもっと皆様と語らいたいけれど、流石の私も、この先に待っているであろう密談を誰にも聞かれたくありませんの」
くるりとふわっと華麗なターンを一周決めた後にペコリを頭を下げて
「皆さま、ごめんあそばせ、今宵の宴を先に離れることをお許しくださいませ」
キメ台詞を言うと、部屋中から軽い拍手が響き渡る、拍手が聞こえなくなると同時に、そっと商談の席から離れ権力者の居ない遠くにある部屋に先ほどの彼を連れていき、音が外に漏れないように消音の術式を発動させる。

船団の方も、少し落ち着きを取り戻されたご様子ですけれど、指先が震えていたり、唇も少し震えている、団長に聞いたことがある身体症状、フィアーにかかってるご様子ですわね。

気付け薬等があれば、それを服用していただき、暫く待ってからお話をするのが一番です、私の車に念のために気付け薬が何個かあるけれど、取りに行くには少々時間が掛かってしまいますし、何よりも、こんな状況になっても伝えに行かないといけないという迸る彼の使命感を止めるわけにはいかないね。

船団の方が声や指先を震わせながらも、慌てながらも説明をしてくれる、何度も何度も同じ内容が堂々巡ってしまう、拙い説明だったけれど、それはしょうがないよ、

恐慌状態

自分一人では受け止めきれないような重くて苦しい内容ですもの、こんな状況で先ほどの茶番中に吐露せずに、耐えてくれていたことが一番、褒めてあげたくなる。

内容を簡潔に要約すると物凄く単純で分かりやすい内容だけれども、物凄く、重く想定外の出来事

それは

海向こうの都市が壊滅した。
生き残りは何処にも居なかった。

そっと、震えた手から何かを渡される、恐らくでは、あるが、都市を壊滅させた奴の手掛かりだろう毛が付いた毛皮を渡される。毛だけだとわからないしこれが最前線で戦ってる獣達のどれかなんて断定できない、普通の野に居る獣の可能性もあるからね。

実は、他国の争いに巻き込まれていて、ミスリードを狙って、適当な大型の獣を毛をそれらしく置いておけばいい、その可能性だってある。

船団の方も、私に説明をした後、恐怖のあまり、涙を流し震えている、椅子に座らせた後、心落ち着かせれる様に、水を渡してあげる。

次の最適手を決める為にも、集中するために、椅子に座る。

さぁ、思考を高めろ私、考えるんだ。

これらの情報から考えられる可能性と、その可能性に対処するために必要な前準備がどういった手順を踏めばいいのか

思考を加速させろ、留まるな、人の域から外れようが構わない、脳が溶けようとも厭わない、思考こそが私の持てる最高の術。

術式展開!思考加速!体力向上!造血作用加速!心音正常域にキープ!脈拍安定作用開始!酸素領域展開!五感をシャットアウト!全ての感覚を思考にシフト!

これが!!私だけが!!使える!!ウルトラハイパーな術式!!思考超加速!!

視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚、思考加速するうえで不必要、自分が座っているのか立っているのかそんな平衡感覚すらいらない、全て思考の為にエネルギーを集中させる。

まず、可能性の洗い出しを行う。

都市を滅ぼしたのが本当に獣達なのであれば、考えられる可能背は四つ、最も可能性が高いのが二つ

・ここの大穴から出てくる獣たちは私達を相手取りながらも
 余裕を持って海を渡り他国を攻めていた可能性。

 この可能性は非常に腹が立つ。
 私達の祖先が何世代も何世代も戦って攻めきれずに、
 大穴を攻め滅ぼす事が出来なかったというのに、
 他国を攻める余裕が実はあったということ。

 大陸が繋がっているのであれば、まだまし、私達でも渡るのに、
 危険が伴う命懸けの大きな海原を渡って尚且つ、
 大陸にある大きな都市を攻めれるほどの余力、もしくは技術。
 そんな凄い技術を持っていた相手を私達は、低脳だと嘲笑っていたのだ、
 相手からすると、あんなザコ達を相手にして満足していたのか
 低脳なサル共め!って思われている可能性がある!!
 めちゃくちゃ馬鹿にされていることになる!!!

・他の大陸にも同じような大穴があって、
 実はまだ知らぬ遠い遠い国でも戦いが起こっており、何処かが決壊し、
 海向こうの都市にまで魔の手が及んでしまった可能性。

 同じような獣の巣が世界中に存在していて、偶々、
 私達が観測できるエリア外での外界では私達と同じように戦い続けている
 最前線都市が他にもあるという可能性もある。
 それだったら、獣たちは海を渡る術が現時点では無いと思われるので、
 一刻の猶予はあるのかもしれない。これは希望的観測に過ぎないけれど。

 実は、先とこの可能性が二つとも当たっていた場合、
 私達の大陸が完全に包囲されてしまっているどうしようもない、
 助けも呼べない、蹂躙されるだけの

 絶望へのカウントダウンが始まった可能性もある…

一応、万に一つの可能性は無いけれど可能性があるのが二つ

・海よりも深い場所で大地に大穴が繋がっており、
 大きな大きな地下空洞を通って大陸を渡って攻め滅ぼした可能性。

 無限の体力を持っているであろう獣達であれば、時間をかければ、
 地下を通って海を渡り、他の大陸に難なく移動するが出来るが
 そこまで深く掘り進められた地下があるなんて観測はされていない。

 いや、私達が持ってる技術力ではまだ到達できていない程の深さの可能性もあるけれど
 地下ってさ深く掘れば掘るほど、熱かったような気がするけど、
 あいつら、普通に燃えるよ?耐えれるの?大陸渡るまでに死なないそれ?
 っという、極めて可能性は低い。

・私達でも、ううん、恐らく世界中の学者を集めたとしても
 不可能である次元その物に干渉することが出来る術式を用いた可能性。

 色んな歴代の天才たちがあるであろう、合って欲しいと願い続けてきた世紀の術式
 空間そのものに干渉することで空間を切断して違う空間と繋がて移動する空間跳躍、
 観測できない時空に干渉することにより
 今まで不可能と言われていたありとあらゆることが出来る可能性がある。

 過去に干渉することは出来ないが、過去を観測することが出来るので
 過去にこの場所でどんな出来事があったのか、
 その場にいるように体験することが出来たりもするし

 時空には、時間という概念が無いので、人々の魂は、命は、時空に流れていき、
 私達では観測できない世界に居るっという理論を展開した術師も過去には、いたの。

 私もいつかは、達成したい、実現したいと思っている究極の術式…
 それを、低脳共が、私を超えて干渉しているなんて思いたくない!!
 っというか、そんな大それた術式が発動したら、流石に観測でき、、、いや、
 観測すら出来ないのか、相手の技術力が高すぎて、
 出来ない可能性の方が高くなっちゃうのか。

 でも、そんなの実現可能だったら、私達が生かされている理由が無い、
 相手からすれば純粋に邪魔なだけだと思うから

 とっくの昔に滅ぼされていると思うので、この可能性は極めて低いと思う。

可能性なんて空想レベルまで引き上げたらそりゃもう、山ほどあるけれど、1%でも可能性があれば、頭の隅に置いておくのが大事。
予想外、理外の事象なんて、起こって当たり前、戦っている敵の全てを私達が理解しているわけではない。

私達とは、構造も思想も思考もすべて違うのだから、私達と同じ尺度で考えていては死ぬ。

低脳と嘲笑ってはいるけれども本音は相手が怖い、相手の行動原理を目の当たりにすると恐怖でしかない、あんな、あんな、行動原理をする生き物が居てたまるか、、、理外の外すぎる、生き物として認めたくないの、アレは、ホムンクルスとか作られた生命としか思えないの。

そんな奴と長い事戦うためには、少しでも、
己の平穏を保つために相手を下に見ていないと平静を装って冷静に戦えないよ。

アイツらのことを獣と呼んでいるけれど、野に居る普通の獣達とは一線を画す程の異常な行動が目立つ、目立つ。

生き物として正しくない、生物として破綻している行動原理を持った超生物だ。
多種多様な種族なのに、統一された思想、統一された行動原理、そんなこと、人間でも不可能だ、低脳な生き物では、自分の事とか、種族の事しか判断できない、野に居る獣達とは違う。

だからこそ、恐怖であり畏怖の象徴とされている。
この大陸でアイツらを相手にずっと戦い続けてきた最前線の街は狂人しかいないと言われるのも仕方のない事。

船団の方も、つい先日まで、取引していた相手がいきなり滅んでいたなんて、信じられないご様子だった。
きっと、一緒に笑って遊んで、思い出がいっぱい詰まっているであろう街だ。
そんな街が、自分がいつもの様にご飯を食べて笑って、家族と一緒に安心安全な、日々の生活を営んでいたのに

滅んでいた、友人たちが、一緒にご飯を食べ仕事をして笑いあっていたであろう人達が

苦しんで滅んだ

もしかしたら、助けを求めていたかもしれない、助けれる命もあったかもしれない。
自分が船団と共にその時に遭遇していれば、大事な友を助けれることが出来たかもしれないのに

たらればずっと、頭をよぎってしまう。

自分は、普段通り平穏に過ごしていた。
そういうのも罪悪感として、心のどこかで燻るものだ。
消えない悪夢となって襲い掛かってくることもある。

滅ぼした相手がこちらにも飛んでこないのかという不安も感じているだろう、それも至極当然、感じて当たり前
彼は戦士じゃない、ただの、船を運行するのに必要な乗組員、普段は漁師を営んでいるごく普通の死とは縁も無く、平穏に暮らしている一般人だもの。

襲われたら為す術もなく、蹂躙される。

戦場で生きてきたわけじゃない、平和な世界の住人である彼の目に焼き付いた光景は、一生忘れることは無いと思うし、暫くは夢にも出る事でしょう。
後で、彼に日々の心の平穏を保つための安静剤を届けてあげよう、ちゃんと船団全員分をね。
彼らには私達も良くしてもらっているもの、これくらいはしてあげないと、義理人情としてもね。

思考を深く深く深く加速させていく、次の一手としての最善手は何かを模索していく…



今後どうするべきかある程度の策もピックアップできたので、思考加速の術式を解除する。

目を開けて周りを見渡すと、椅子に座っている船団の方が、まだ震えながら渡した水を持っていた。
その状態から判断すると、思考加速を行ってから5分から10分以内の間かなと予測する。

船団の方の心を落ち着かせる為に、そっと震えている両手を手で包み、相手の目を見て宣言する、対策を練って対策を実施すると。
船団の方も少し落ち着いたのか目に輝きが戻ってきているご様子だった。
あんな状態で街中をウロウロとされてしまっては、困りますもの

恐怖は伝播する、噂は尾ひれをつけて加速して広まる。この確定した情報がない現状で、そのような恐慌状態に街全体が包まれてしまうのは良くない

恐慌に走る人も出てくる、恐怖のあまり自死する人も出かねない、命を無駄に散らせたりしたくないもの。

ここは、いつだって平穏で心豊かに過ごせるための避暑地としてバカンスを楽しむ場所としてあり続けて欲しいの・・・・こんな世界だからこそ、平和を肌で実感できる場所って大事なの。

さぁ、腹を括りなさい私、相手が一手進めてきたわ、人類滅亡の一手を、ここからは、悠長な事なんて出来ない、交渉なんていや、貴族の務めなんていや!
自由に私本位で我儘に自分のしたいことだけがしたい!なんて我儘が通らなくなる激動の時代が始まるわ。

腹を括りなさい、人類存続、ひいては私の野望を達成する為にも悲願を成就する為にも、私個人の蟠りなんて捨てなさい。

聖女でも、姫でも、時代の救世主でも好きに呼びなさい。前に出るの恥ずかしい、前に出る勇気が無い、前に出る責任を負いたくない
そんなものはとっくの昔に捨て去っているわ。決めたじゃない、悲願の為なら、全てを利用するって。
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