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第8章
第122話 憎しみ抱く敵
しおりを挟むダムニスの街が燃えている。崩壊する建築物。抉れる整えられていた地面。住民の悲鳴。泣き叫ぶ声。助けを求める声。火消しに尽力する冒険者。そして、街をこのような惨事に陥れた元凶。その2つの影。
膝から下、肘から先が黒紫色になって大きくなり、獣のような鉤爪を模っていた。体には同じく黒紫色の痣が所々によって模様としてついていて、主にそこから得体の知れない力を感じる。それは魔物と日夜戦う冒険者達にも解っていることであり、撃退しようとして戦っている者達は苦々しい表情をしていた。
冷や汗がこめかみを伝う。異様な姿と存在感だ。元は人間だという事が解るのだが、それ以外はどうしても別のナニカとしか思えない。アレは一体何なのだと思ってしまう。そして最も特徴的なのは、撃ち込んだ魔法に怯みもしないことだ。炎も水も雷も何も効かない。いや、実際に効いているのかも知れないが、見ている限りだとダメージが通っているようには見えないのだ。
変貌した男と女。30代から40代に掛けてと思われるが、その顔に浮かべるのはどこまでも黒い怨念だった。憎くて憎くて仕方ないと言わんばかりに憎しみを孕む形相を浮かべて、倒そうとして相手にしている冒険者達を上から睨み付けていた。
「アイツ等降りてこないで上から攻撃してきやがる……っ!」
「降りてこいッ!!」
「こっちだーっ!こっちまで来ーいッ!」
「使ってるのは変身系の魔法なのか!?」
「だとしたら何で魔力を感じられねぇんだよ!」
「俺だって分かんねぇよ!けど、ここでこれ以上暴れられると街がマズい!どうにか街の外に誘導しろ!」
「この際多少の建物への被害は目を瞑ってもらって、無理矢理にでも街の外へ出せ!」
流石は戦いの経験が豊富な冒険者と言えばよかろうか。得体の知れない敵2人にこれ以上街で暴れさせない為にも、体を張って殿を務めて誘導しようとしていた。しかし敵の2人は街から出て行こうとしない。頑なに内部に留まり続け、上から一方的に攻撃するのだ。
獣のような爪の形をした黒紫の手を振るえば、5つの爪から放たれる5つの斬撃が飛来する。魔法が使える冒険者達は土の壁を下から隆起させて壁にして凌いだり、魔力の障壁を連携して複数枚重ね掛けして防いだりとしていた。だが、全員が全員防げるという訳ではない。
腕を振って発生させた斬撃でも強力であり、防御が間に合わなかった冒険者や、防御ではなく回避行動を取ろうとして回避しきれずに被弾してしまった者達は大きな傷を体に刻まれて負傷した。深い傷で今すぐに処置しないといけなくても、呑気に診療所で手当てさせてもらえるとは思えない。
そこで冒険者達は、炎の球を撃ち込む攻撃魔法を放って、次に水の固まりを放つ魔法を行使した。防御をするつもりがない敵の2人は空中で直立不動のまま被弾し、炎と水が同時に触れ合ったことによって白い煙を広範囲に生み出しながら爆発した。爆発の威力で少しでも蹌踉めかさせ、煙によって無眩ましをしたのだ。
敵の視界が遮られている今の内にと、先の斬撃で負傷して動けそうにない者達の元へ走り寄って回収し、自身が持っている傷薬を塗ってやったり、あまりに深いものはかわいそうだと思いつつ、仕方ない事だから許してくれと最初に謝罪して炎の球を作って傷口に当て、焼いて無理矢理塞いだ。
「──────我等が憎む龍は何処だッ!!」
「龍ッ!龍ッ!龍ゥッ!!憎き龍を今すぐ出せッ!!」
「さもなくば、貴様等を殺し尽くしてやるッ!!」
「龍……ッ!?この街に来たことねーよッ!!」
「この街に住む人達を巻き込むなッ!!お前らの事情には関係ねぇだろッ!!」
「私達は無関係なのだから攻撃はやめてよッ!!」
敵の狙いは龍であるという。それも早く出せと言っている。ダムニスに龍が訪れたことはない。居れば嫌でも目につくだろう。龍は巨体を誇っているのだから。だから自分達は龍とは関係無いと叫ぶ。心の底からの、嘘偽り無いことばだった。
しかしそれでは敵の2人は納得しない。見た目からして憎んでいる龍のことしか考えていないのだろう、居ないと答える冒険者達に再び腕を振るって斬撃を見舞った。このままでは埒が開かない。攻撃される一方だと歯噛みする……演《・》技をする。
あたかもアイツ等を仕留めるための手がないと言っているような、そんな演技を疑われない限りでやる。敵2人が今いるのは、少し高い建物の屋上部分と同じく高さの上空。下からだと飛ばす魔法以外に攻撃する方法が無いが、混乱に紛れて攻撃力の高い魔法を使える冒険者が建物内部に入り込み、階段を上って屋上に到達している。後はタイミングを見計らって攻撃するだけだ。
下で口々に知らない。龍なんて居ない。此処から去れと叫んでいると、敵2人が攻撃準備に入った。また斬撃を飛ばそうとしているのだろう、腕を持ち上げて振りかぶる。するとその時、タイミングを見計らっていた冒険者が屋上を疾走し、下を見ていた敵2人に向けて魔法陣を展開した。
「喰らえッ!!──────『炎焔の大爆撃』ッ!!」
「──────『凍てつく大雹撃』ッ!!」
「俺達も続けッ!!──────『大雷撃』ッ!!」
「──────『爆破する矢』ッ!!」
「──────『大衝撃波動』ッ!!」
「──────『土の槍大軍投』ッ!!」
オレンジ色の光の球と巨大な雹の塊が敵2人に向けて放たれた。地上にも衝撃波を伝える大爆発が起きる。Aランクの魔物すらも粉微塵に変えかねない威力である。しかしそこへ、地上に居る冒険者達が各々魔法を撃ち込んだ。遠距離の魔法が大爆発で生み出された爆煙の中へと吸い込まれていき、小規模爆発を立て続けに起こしている。
長らく魔法の絨毯攻撃は続いた。これでもかと、己の中にある魔力を底が尽きそうな程籠めて撃ち込んだ。朦々とした爆煙が風に運ばれてそこら一帯を包み込む。ゲホゲホと咳き込みながら口を布などで覆って凌ぎ、黒い爆煙が晴れるのを待った。
手応えはあった。魔法がしっかりと命中し、他の者達が放って着弾した魔法とぶつかり合って爆発したのだ。いくら今まで魔法を撃ち込んでも怯まなかったとしても、これだけの攻撃を叩き込んでやれば多少なりともダメージを与えられただろう。これで完全に倒しきったと慢心はしていない。むしろこれからだと気合いを入れる。
しかし、指示を飛ばしていた冒険者の男が血を吐き出した。ごぽりと大量の血を吐き出したことに本人も驚いた。吐き出した血を両手を皿にして受け止めようとして、胸から何か突き出ていることに気がついた。そこでやっと、遅れてきた痛みと対面した。背中から突き入れられた腕が、胸の中央から突き出ているのだ。
突き出た手は黒紫の鋭く大きい、魔力で形成したような手だった。つまり敵2人の内のどちらかのものだ。こうなれば自分は助からないと解っている。だから腕を掴んで固定し、自身ごと魔法の的にしてやろうと思って腕を強く握り込んだ。が、体を貫通した腕が曲げられて大きな手が顔を鷲掴みにし、驚異的な握力が顔を握り潰してしまった。
いとも容易く握り潰された頭。そして頭を失った体は一気に力を無くしてダラリと腕を垂らし、ビクリと時々痙攣した。腕を突き入れたまま体を持ち上げて、横薙ぎに振り払った。頭を無くした体は建物の中に突っ込んで商品が並ぶ棚を粉々に破壊し、中で隠れていた3人の男を巻き込んで共に粉々になって肉塊にされた。
「こ、コイツ等──────全く効いてねぇッ!!」
「こっち来やがったッ!!ダメだ、魔法陣の展開が間に合わな──────」
「全然本気じゃなか──────」
「あ゙ぁ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙……っ!!龍……龍龍龍龍龍龍龍龍龍龍龍龍龍ッ!!!!“奴”を出せェッ!!」
「俺達の元へ連れて来いッ!!さもなくば死ねェッ!!」
上空から動くことなく、一方的に遠距離攻撃をしていただけの敵2人が爆煙に紛れ込みながら冒険者を殺し回っていた。その動きの速さには目を見張るものがあり、冒険者達の目にはどう動いているのか一切目に映っていない。
ふとした瞬間には目の前に現れ、頭を殴って潰したり、吹き飛ばして周りの人物も巻き込んで肉塊にしたり、斬撃で斬り裂いたりとやりたい放題。その一撃一撃で確実に相手の息の根を止めるのに十分過ぎた。
爆煙が晴れていくと、冒険者達の姿は無かった。あるのは冒険者だった死体だけ。彼等の戦い方は実に良かった。他の冒険者との連携。役割分担。そしてメインの目標を敵2人の撃破ではなく、住人が避難する為の時間稼ぎにしていた。戦い方は立派だった。だが如何せん相手が悪かった。
「クソッ!クソッ!クソッ!“奴”は一体何処に居るんだッ!!」
「“アイツ”が此処に居るというから来たのに、何故居ないんだッ!!」
「ははッ。ご機嫌だなお前達。誰をお捜しなんだ?」
「クレア、バルガス。すぐに殺すなよ?アレが使っているのは魔法ではない。興味深いから是非知りたい」
「オレもー。死なない程度にボコそうぜ」
「あの……黒紫の四肢……知りたいから……2本ぐらい……千切ろう」
「そうだな。片腕があればあの良く解らんものも使えるだろう。オリヴィアはどうする。やってみるか?」
「女の方を任せてくれないか?殺さないように気をつける」
「男の方は確実に捕らえる。故にそっちは殺してしまっても構わんぞ」
「分かった」
今までの冒険者達と敵2人の戦いを眺めていたオリヴィア達は、一方的に冒険者達が殺されて戦いが終わった後に話し掛けた。何か……というより誰かを捜している様子だったので、関係はないだろうが試しに聞いてみる。その返答は無。こちらを睨み付けてくるだけだった。
さて……と、やるべきことを決める。リュウデリア、バルガス、クレアには、敵2人が使っている何らかの力が魔法によるものではないと看破しているので、その力がどういったものなのかというところに興味を見出し、是非知りたいから捕らえようとなった。
ただ、調べる個体は1つでいいから、オリヴィアは殺してしまっていいと言う。変に手加減するのはまだ慣れていないオリヴィアとしては嬉しい言葉である。分かったと言いながら右掌を上に向けて純黒の炎を纏わせた。
リュウデリア達はオリヴィアの体から飛んで退き、サイズを使い魔サイズから人間大サイズへと変えた。肩に手を添えて腕をぐるりと回してやる気に満ち溢れている。どうやら魔法以外の力は権能を除いて初めて見るようなので興味を持っているのだ。
周りに人が居ないということを利用して幻惑の魔法も使わずに素の姿を見せていると、彼等の容姿に眉を顰める敵2人。こちらから仕掛けそうな攻撃的意志を感じ取って憎しみを孕む形相に憤りの感情も足した。
「何だ貴様は。何だその姿は」
「俺はリュウデリア。覚えんで良いぞ。その力の事を解明したらどちらにせよ殺すからな」
「リュウデリア……?──────リュウデリア・ルイン・アルマデュラァッ!!漸く見つけたぞ『殲滅龍』ッ!!貴様を捜していた。貴様をこの手で……ッこの手で殺すためになッ!!」
「はぁ……またコレか。俺が何をした?こんな善良なる龍を目の仇にするとは……お前達人間は暇だなァ?」
「善良とか……オレ達は絶対その枠組みの外だろ。どんだけ国滅ぼしてると思ってンだよ」
「私達は……むしろ……恐れられている……悪側だ」
「なるほど。正論だな。国を滅ぼしている手前何も言えん」
「──────『殲滅龍』ゥッ!!今ここで死ねェッ!!」
「まったく……──────喧しい塵芥だなァ?」
敵2人の内、男の方がリュウデリアに向けて駆け出した。足の筋肉が不自然なほど膨らんで隆起し、彼の首をへし折らんと移りゆく景色の中で黒紫の鋭い手を伸ばした。しかしその手は届かない。バルガスとクレアと共に居たリュウデリアの姿が掻き消える。そして次に現れたのは、敵の男の真横だった。
純黒の手が伸びて顔を鷲掴む。万力では言い表せない握力で鋭い指先が顔の皮膚を突き破って血を流す。逃げようにも逃げられない力。いや、そもそも動きが速すぎて男は反応出来ていない。出来ていないのに、リュウデリアは腕力だけで少し持ち上げ、一気に地面へ男の頭を叩き付けた。
陥没して砕ける地面。蜘蛛の巣のように広範囲で亀裂が入り、真下1メートルの深さまでクレーターの形になっていた。あまりの衝撃に男の黒い瞳が揺れ動く。視界は歪んでいて、後頭部が消し飛んでしまったように感じる。
歪んだ視界の中で、顔を掴んでいる手の指と指の間から、自身を叩き付けているリュウデリアの顔が見える。顔を掴みながら見下ろすその瞳は、痛みに表情を歪ませる自身を嘲笑うように三日月が如く弧を描いていた。
ケタケタと怨敵が嗤う。その程度かと。男は顔中に青筋を浮かべて痣を波立たせて体を侵蝕させ、力を解放する。息子を殺した。愛する我が子を殺した『殲滅龍』を殺すために。
──────────────────
敵の2人
ある奴から復讐の標的がダムニスに居ると聞いてやってきた。狙いはリュウデリア。
魔法ではない力を使っているので興味深い対象と思われている。
龍ズ
敵2人が魔法を使っておらず、何か別の力を使っているので解き明かそうとしている。その為に捕まえて変色して魔力を纏わせた見たいに大きくなっている獣のような四肢を千切って観察しようとしている。
リュウデリアが標的にされているのを聞いてバルガスとクレアが面白がっている。おいおい、どれのことだよ?そいつめっちゃ国滅ぼしてるんだぜ?みたいな。
絶対勝てないと分かっているけど、後で頑張れ♡頑張れ♡ってやってる。それは最早煽り。
オリヴィア
まだ完全な力加減ができないので勢い余って相手の女を殺してしまうぞと忠告したら、男の方を捕らえて調べるから殺していいと言われた。なのでもう殺す方に思考がいっている。
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※作者が適当にでっち上げた、完全ご都合主義的世界です。細かいツッコミはご遠慮頂ければ幸いです。もし、目に余るような誤字脱字を発見された際には、コメント欄などで優しく教えてやって下さい。
※検討の結果、「ざまぁ要素あり」タグを追加しました。
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