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不思議な三角関係

縁は異なもの4

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「ママ、これボヌールのママさんから渡されてきたわ SIGNPOSTに行くんだったら届けてって」

「あっいけない、またロールケーキ取りに行くの忘れてたわ、彼女怒っていた?怒っていたわよね」

「そりゃもうカンカンだった いつもいつもたかだかロールケーキ1本で配達させる気かしらありえないわ、届けてくれるからってわざと取りに来ないのよってお冠だったわ」

「私この間ボヌールにモンブラン買いに行ったらSIGNPOSTのママのうっかりは昔からだけど最近とみに酷くなってるわって溜め息つかれたわ」

「いや~な予感しない 私の今日のランチはサービスよってボヌールのママがまた来る・・って事はないよね」

「あのママさんだもの・・あるあるだよね~」

「決まりだね、彼女お金持たずランチ食べにくるわ間違いなくきっとね」

「今頃彼女、大きな体揺らしてクシャミしてるんじゃない SIGNPOSTでまた私のこと言ってるってね」

常連さんの笑いの渦と共に店は賑わいを見せはじめた。楽しげな会話を耳にして美香の心は和んでいた。会計を済ませ外に出た美香をママが追いかけてきた。

「騒がしくなっちゃってごめんなさいね あなたの力になれると思うからいつでも電話してちょうだい これ私の携帯の番号よ 今日はありがとう あなたに会えてよかった ねぇ携帯であなたを撮ってもいいかしら」

「ええ」

ママには私が見えた、病が見えた妊娠のことも言い当てた 美香は携帯番号の書かれた名刺を大切に手帳に挿んだ

時計を見ると午前の診察時間が終わる時刻だった。徒歩では間に合わないと美香は慌ててタクシーに飛び乗っていた。


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