2 / 81
三度目の人生
しおりを挟む
「お父様、お母様。おはようございます」
支度を終え食堂に向かうと既に両親が席に着いていた。
「ああ、おはよう」
「おはよう、マーガレット」
二人は柔らかい笑みを浮かべマーガレットに挨拶を返す。
「では、食べようか」
マーガレットが座ると父、サルビアの合図で朝食を食べ始める。
両親との食事をもう一度することができ泣きそうになっていると、サルビアが少し困った顔をして話しかける。
「そういえば、マーガレット。今年も王宮から舞踏会の招待状が届いたがどうする?行くか?」
本来なら王宮からの招待状を断るなど許されないが、王女がマーガレットを王宮に呼ぶことを酷く嫌がった。
理由はマーガレットが国一番の美女であると言われているからだ。
マーガレットがくれば自分より目立ってしまう、それが王女には耐えられなかった。
酷く幼稚な理由だが王女にとっては重要なことだった。
国王はそんな下らない理由でマーガレットを傷つけるなど許されるわけないだろうと怒ったが、王女が素直に反省し従うはずなどなかった。
国王はマーガレットのことをブローディア家を貴族達の中で最も信用していた。
ブローディア家はこの国の民達だけでなく周辺の国々からも好かれている。
例え国同士の仲が悪かろうと民に罪はないと言って食料不足で飢え死にしそうな地域に食料を届けたことが何度かある。
他にも、国同士の戦争で親を亡くした子を全て自分達が治める町に呼び孤児院を作ってそこで暮らしていけるようにした。
ほとんどの貴族は金を増やす事にしか興味はなく、平民に使うお金など無いと言って見て見ぬふりをするが、ブローディア家は違う。
人よりも何かしら優れて生まれてきた者はそれを世の為人の為に使うべきだと考え実行している。
初代公爵から現公爵まで、全員がその想いを受け継いできた。
王自身も同じ考えだが、王宮は王一人の考えで全てできるわけでは無い。
手を尽くしてはいるが出来ることは少ない。
自分にできないことをやってのけるブローディア家を国王は尊敬していた。
だからこそ、マーガレットを呼びたくないと駄々を毎回捏ねる王女に困っていた。
国王は王として人として立派だったが、男として親としては最悪だった。
民のことばかり考え家族のことをほったらかしにしてしまった。
とはいえ、歴代の国王達に比べれば家族と向き合っていた方ではある。
自分の娘とはいえこればかりは許すわけにはいかない、と国王は王女の願いを断る。
だが、それで諦める王女ではない。
ブローディア家に使いのものを送り王宮の舞踏会には絶対に来るなと伝えさせた。
もちろんすぐにそのことは国王にはばれてしまい怒られるも、王女の目的は達成されたので問題なかった。
国王はすぐにブローディア家を王宮に呼び出し謝罪をした。
マーガレットに「気にしないでいい、来たかったら来なさい」と言ったが、きっと来てはくれないだろうと思っていた。
国王の予想は当たりその日を境にマーガレットは王宮には二度足を踏み入れなかった。
元々、パーティーは苦手だったので王女にそう言われてマーガレットは内心喜んでいた。
でも、今回はそうも言っていられない。
これからの計画には情報が必要不可欠。
王宮主催のパーティーは貴族達の情報を手に入れる最も最適な場所。
行かない選択などあり得ない。
「はい。行きます」
「そうか、やはり行かないよな……ん?行くのか!?」
マーガレットのまさかの返答に目を見開いて驚く。
「マーガレット、一体どうしたの?あの日以来どこに招待されてもどこの舞踏会にも行かなかったのに。何かあったの?」
カトレアはマーガレットに何かあったのではと心配になる。
「落ち着いてください。お父様、お母様。何もありません。ただ、何度も断るのはやはり失礼かと思いましたので、今回は行こうかと思ったのですが……駄目でしょうか」
二人が「いい」と言うとわかっていてわざと申し訳なそうな顔をする。
「そんなことはない。行ってきなさい。きっと国王もマーガレットに会いたい筈だ」
「そうよ、そんなことはないわ。ただ……王女が……」
マーガレットがどこの舞踏会にも参加しなくなったのは王女のせい。
王宮からの招待状なら間違いなくパーティーに王女も参加する。
もし王女がマーガレットを見つけたら何かするのではないかと心配になる。
「大丈夫です。心配はいりません。私に少し考えがありますので」
「そうか。わかった。信じて任せよう。ドレスはどうするか?仕立てるか?」
もう長いこと舞踏会には行ってないので着られるドレスはない。
マーガレットが着る普段着はカジュアルなものばかりで公爵家の令嬢が着るようなものではない。
王宮の舞踏会に行くのだからきちんとしたのを着なければならない。
「当然です。マーガレットの久しぶりの舞踏会です。美しいドレスを仕立てましょう。誰か今すぐアイリスを呼んで来て」
カトレアが近くにいた使用人に声をかける。
アイリス。
この名を知らない女性はいないと言っても過言でないくらい有名な人物。
この国で一番人気のドレスを仕立てる女性。
アイリスのドレスを着るために令嬢達はお金をつむ。
平民達はいつかアイリスの作ったドレスを身にまといパーティーに行くことを夢見ているものも多くいる。
それだけの価値がアイリスのドレスにはあるからだ。
そんなアイリスは昔カトレアに助けてもらったことがある。
今のアイリスがあるのはカトレアのお陰。
カトレアの頼みなら何でも聞く。
カトレアの娘、マーガレットの復帰パーティーのドレス作りとなれば喜んで引き受けるだろう。
社交界デビューの時もアイリスがマーガレットのドレスを作った。
これからもっとマーガレットに自分のドレスを着てもらおうとしていたのに、あの日以来二度とパーティーにはいかなかったので残念に思っていた。
だがまた作れるとなれば、この依頼を喜んで引き受けるだろう。
「カトレア落ち着きなさい。まずは朝食をとろう」
「そうね。私ったらはしたなかったわ。後で話しましょう」
マーガレットに笑いかける。
「はい。……ところで、パーティーはいつなのですか?」
マーガレットは前回の同じ年に回帰したと思っている。
今回も前回の時と同じ十九歳のときだと。
十九歳のときの王宮パーティーは確か、王女が何か失態を犯して暫くそれが貴族の間で噂されていた筈だ。
まぁ、それはアネモネのせいで、そうなったのだろうが。
今回は自分がそのターゲットにならないよう気を付けなければいけない。
確か、日付は六月二十日。
後、二ヶ月後ね。
とりあえず、その間にやるべきことをしておかなければ、と二人との会話を楽しみながら頭の片隅で考える。
「確か、六月十七日だな」
'えっ、どういうこと?もしかして、前回とは違う年に回帰したの?'
十七日にパーティーが行われたのはいつか必死で思い出そうとするも思い出せなかった。
「そうですか。ありがとうございます」
二人に今が何年か尋ねたかったが余計な心配をかけたくないのでお礼だけ言う。
使用人達に尋ねてもよかったが、誰が裏切り者かわからない以上下手な勘ぐりはされたくなかった。
何故なら二度目の人生のときアネモネも間違いなく一緒に回帰した。
そう思うのには理由があった。
アネモネの行動が最初とは違っていたからだ。
一度や二度なら自分が違う行動をしたせいでアネモネにも少なからず影響しているのかもしれないと思っていたが、すぐにそれは違うとわかった。
アネモネは最初の人生では手にしなかった名誉、名声、夫を手にしていた。
特に名誉と名声は本来なら違う人が手にする者だった。
それを全て奪うことなど未来を知っていない限りあり得ないこと。
だからこそマーガレットは確信したのだ。
アネモネも自分と一緒に回帰したのだと。
だからこそ、そこで勘違いしてしまったのだ。
アネモネは地位や権力もあり、今世では名誉と名声、そして夫を手にした。
自分達に何かすることはないだろう、と。
それが勘違いだとも知らずにマーガレットは危機は脱したと今世では幸せに暮らせると。
そう思ってしまったのだ。
その思い違いのせいで、マーガレットはまた死ぬことになった。
今回はわからないが、二度目の時は間違いなく最初の頃の記憶はあった。
もし、裏切り者に少しでも妙なことがあれば何でも報告しろと言われていたら困る。
今気づかれるわけにはいかない。
今は三度目の人生。
今回は今までと違いパーティーに行く。
アネモネが最初の記憶だけか二つのの記憶を持って回帰していらかわからない。
こればっかりは運だ。
前回の記憶をないことを祈るしかない。
とりあえず、早急に信用出来る侍女と自分の手足となる人間が必要だ。
マーガレットは料理を口に運びながら、これからやるべきことを頭の中で決めていく。
支度を終え食堂に向かうと既に両親が席に着いていた。
「ああ、おはよう」
「おはよう、マーガレット」
二人は柔らかい笑みを浮かべマーガレットに挨拶を返す。
「では、食べようか」
マーガレットが座ると父、サルビアの合図で朝食を食べ始める。
両親との食事をもう一度することができ泣きそうになっていると、サルビアが少し困った顔をして話しかける。
「そういえば、マーガレット。今年も王宮から舞踏会の招待状が届いたがどうする?行くか?」
本来なら王宮からの招待状を断るなど許されないが、王女がマーガレットを王宮に呼ぶことを酷く嫌がった。
理由はマーガレットが国一番の美女であると言われているからだ。
マーガレットがくれば自分より目立ってしまう、それが王女には耐えられなかった。
酷く幼稚な理由だが王女にとっては重要なことだった。
国王はそんな下らない理由でマーガレットを傷つけるなど許されるわけないだろうと怒ったが、王女が素直に反省し従うはずなどなかった。
国王はマーガレットのことをブローディア家を貴族達の中で最も信用していた。
ブローディア家はこの国の民達だけでなく周辺の国々からも好かれている。
例え国同士の仲が悪かろうと民に罪はないと言って食料不足で飢え死にしそうな地域に食料を届けたことが何度かある。
他にも、国同士の戦争で親を亡くした子を全て自分達が治める町に呼び孤児院を作ってそこで暮らしていけるようにした。
ほとんどの貴族は金を増やす事にしか興味はなく、平民に使うお金など無いと言って見て見ぬふりをするが、ブローディア家は違う。
人よりも何かしら優れて生まれてきた者はそれを世の為人の為に使うべきだと考え実行している。
初代公爵から現公爵まで、全員がその想いを受け継いできた。
王自身も同じ考えだが、王宮は王一人の考えで全てできるわけでは無い。
手を尽くしてはいるが出来ることは少ない。
自分にできないことをやってのけるブローディア家を国王は尊敬していた。
だからこそ、マーガレットを呼びたくないと駄々を毎回捏ねる王女に困っていた。
国王は王として人として立派だったが、男として親としては最悪だった。
民のことばかり考え家族のことをほったらかしにしてしまった。
とはいえ、歴代の国王達に比べれば家族と向き合っていた方ではある。
自分の娘とはいえこればかりは許すわけにはいかない、と国王は王女の願いを断る。
だが、それで諦める王女ではない。
ブローディア家に使いのものを送り王宮の舞踏会には絶対に来るなと伝えさせた。
もちろんすぐにそのことは国王にはばれてしまい怒られるも、王女の目的は達成されたので問題なかった。
国王はすぐにブローディア家を王宮に呼び出し謝罪をした。
マーガレットに「気にしないでいい、来たかったら来なさい」と言ったが、きっと来てはくれないだろうと思っていた。
国王の予想は当たりその日を境にマーガレットは王宮には二度足を踏み入れなかった。
元々、パーティーは苦手だったので王女にそう言われてマーガレットは内心喜んでいた。
でも、今回はそうも言っていられない。
これからの計画には情報が必要不可欠。
王宮主催のパーティーは貴族達の情報を手に入れる最も最適な場所。
行かない選択などあり得ない。
「はい。行きます」
「そうか、やはり行かないよな……ん?行くのか!?」
マーガレットのまさかの返答に目を見開いて驚く。
「マーガレット、一体どうしたの?あの日以来どこに招待されてもどこの舞踏会にも行かなかったのに。何かあったの?」
カトレアはマーガレットに何かあったのではと心配になる。
「落ち着いてください。お父様、お母様。何もありません。ただ、何度も断るのはやはり失礼かと思いましたので、今回は行こうかと思ったのですが……駄目でしょうか」
二人が「いい」と言うとわかっていてわざと申し訳なそうな顔をする。
「そんなことはない。行ってきなさい。きっと国王もマーガレットに会いたい筈だ」
「そうよ、そんなことはないわ。ただ……王女が……」
マーガレットがどこの舞踏会にも参加しなくなったのは王女のせい。
王宮からの招待状なら間違いなくパーティーに王女も参加する。
もし王女がマーガレットを見つけたら何かするのではないかと心配になる。
「大丈夫です。心配はいりません。私に少し考えがありますので」
「そうか。わかった。信じて任せよう。ドレスはどうするか?仕立てるか?」
もう長いこと舞踏会には行ってないので着られるドレスはない。
マーガレットが着る普段着はカジュアルなものばかりで公爵家の令嬢が着るようなものではない。
王宮の舞踏会に行くのだからきちんとしたのを着なければならない。
「当然です。マーガレットの久しぶりの舞踏会です。美しいドレスを仕立てましょう。誰か今すぐアイリスを呼んで来て」
カトレアが近くにいた使用人に声をかける。
アイリス。
この名を知らない女性はいないと言っても過言でないくらい有名な人物。
この国で一番人気のドレスを仕立てる女性。
アイリスのドレスを着るために令嬢達はお金をつむ。
平民達はいつかアイリスの作ったドレスを身にまといパーティーに行くことを夢見ているものも多くいる。
それだけの価値がアイリスのドレスにはあるからだ。
そんなアイリスは昔カトレアに助けてもらったことがある。
今のアイリスがあるのはカトレアのお陰。
カトレアの頼みなら何でも聞く。
カトレアの娘、マーガレットの復帰パーティーのドレス作りとなれば喜んで引き受けるだろう。
社交界デビューの時もアイリスがマーガレットのドレスを作った。
これからもっとマーガレットに自分のドレスを着てもらおうとしていたのに、あの日以来二度とパーティーにはいかなかったので残念に思っていた。
だがまた作れるとなれば、この依頼を喜んで引き受けるだろう。
「カトレア落ち着きなさい。まずは朝食をとろう」
「そうね。私ったらはしたなかったわ。後で話しましょう」
マーガレットに笑いかける。
「はい。……ところで、パーティーはいつなのですか?」
マーガレットは前回の同じ年に回帰したと思っている。
今回も前回の時と同じ十九歳のときだと。
十九歳のときの王宮パーティーは確か、王女が何か失態を犯して暫くそれが貴族の間で噂されていた筈だ。
まぁ、それはアネモネのせいで、そうなったのだろうが。
今回は自分がそのターゲットにならないよう気を付けなければいけない。
確か、日付は六月二十日。
後、二ヶ月後ね。
とりあえず、その間にやるべきことをしておかなければ、と二人との会話を楽しみながら頭の片隅で考える。
「確か、六月十七日だな」
'えっ、どういうこと?もしかして、前回とは違う年に回帰したの?'
十七日にパーティーが行われたのはいつか必死で思い出そうとするも思い出せなかった。
「そうですか。ありがとうございます」
二人に今が何年か尋ねたかったが余計な心配をかけたくないのでお礼だけ言う。
使用人達に尋ねてもよかったが、誰が裏切り者かわからない以上下手な勘ぐりはされたくなかった。
何故なら二度目の人生のときアネモネも間違いなく一緒に回帰した。
そう思うのには理由があった。
アネモネの行動が最初とは違っていたからだ。
一度や二度なら自分が違う行動をしたせいでアネモネにも少なからず影響しているのかもしれないと思っていたが、すぐにそれは違うとわかった。
アネモネは最初の人生では手にしなかった名誉、名声、夫を手にしていた。
特に名誉と名声は本来なら違う人が手にする者だった。
それを全て奪うことなど未来を知っていない限りあり得ないこと。
だからこそマーガレットは確信したのだ。
アネモネも自分と一緒に回帰したのだと。
だからこそ、そこで勘違いしてしまったのだ。
アネモネは地位や権力もあり、今世では名誉と名声、そして夫を手にした。
自分達に何かすることはないだろう、と。
それが勘違いだとも知らずにマーガレットは危機は脱したと今世では幸せに暮らせると。
そう思ってしまったのだ。
その思い違いのせいで、マーガレットはまた死ぬことになった。
今回はわからないが、二度目の時は間違いなく最初の頃の記憶はあった。
もし、裏切り者に少しでも妙なことがあれば何でも報告しろと言われていたら困る。
今気づかれるわけにはいかない。
今は三度目の人生。
今回は今までと違いパーティーに行く。
アネモネが最初の記憶だけか二つのの記憶を持って回帰していらかわからない。
こればっかりは運だ。
前回の記憶をないことを祈るしかない。
とりあえず、早急に信用出来る侍女と自分の手足となる人間が必要だ。
マーガレットは料理を口に運びながら、これからやるべきことを頭の中で決めていく。
2
お気に入りに追加
51
あなたにおすすめの小説
絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。
幼い公女様は愛されたいと願うのやめました。~態度を変えた途端、家族が溺愛してくるのはなぜですか?~
朱色の谷
ファンタジー
公爵家の末娘として生まれた6歳のティアナ
お屋敷で働いている使用人に虐げられ『公爵家の汚点』と呼ばれる始末。
お父様やお兄様は私に関心がないみたい。愛されたいと願い、愛想よく振る舞っていたが一向に興味を示してくれない…
そんな中、夢の中の本を読むと、、、
魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。
強制力がなくなった世界に残されたものは
りりん
ファンタジー
一人の令嬢が処刑によってこの世を去った
令嬢を虐げていた者達、処刑に狂喜乱舞した者達、そして最愛の娘であったはずの令嬢を冷たく切り捨てた家族達
世界の強制力が解けたその瞬間、その世界はどうなるのか
その世界を狂わせたものは
そんなに妹が好きなら死んであげます。
克全
恋愛
「アルファポリス」「カクヨム」「小説家になろう」に同時投稿しています。
『思い詰めて毒を飲んだら周りが動き出しました』
フィアル公爵家の長女オードリーは、父や母、弟や妹に苛め抜かれていた。
それどころか婚約者であるはずのジェイムズ第一王子や国王王妃にも邪魔者扱いにされていた。
そもそもオードリーはフィアル公爵家の娘ではない。
イルフランド王国を救った大恩人、大賢者ルーパスの娘だ。
異世界に逃げた大魔王を追って勇者と共にこの世界を去った大賢者ルーパス。
何の音沙汰もない勇者達が死んだと思った王達は……
身に覚えがないのに断罪されるつもりはありません
おこめ
恋愛
シャーロット・ノックスは卒業記念パーティーで婚約者のエリオットに婚約破棄を言い渡される。
ゲームの世界に転生した悪役令嬢が婚約破棄後の断罪を回避するお話です。
さらっとハッピーエンド。
ぬるい設定なので生温かい目でお願いします。
婚約破棄をされ、父に追放まで言われた私は、むしろ喜んで出て行きます! ~家を出る時に一緒に来てくれた執事の溺愛が始まりました~
ゆうき@初書籍化作品発売中
恋愛
男爵家の次女として生まれたシエルは、姉と妹に比べて平凡だからという理由で、父親や姉妹からバカにされ、虐げられる生活を送っていた。
そんな生活に嫌気がさしたシエルは、とある計画を考えつく。それは、婚約者に社交界で婚約を破棄してもらい、その責任を取って家を出て、自由を手に入れるというものだった。
シエルの専属の執事であるラルフや、幼い頃から実の兄のように親しくしてくれていた婚約者の協力の元、シエルは無事に婚約を破棄され、父親に見捨てられて家を出ることになった。
ラルフも一緒に来てくれることとなり、これで念願の自由を手に入れたシエル。しかし、シエルにはどこにも行くあてはなかった。
それをラルフに伝えると、隣の国にあるラルフの故郷に行こうと提案される。
それを承諾したシエルは、これからの自由で幸せな日々を手に入れられると胸を躍らせていたが、その幸せは家族によって邪魔をされてしまう。
なんと、家族はシエルとラルフを広大な湖に捨て、自らの手を汚さずに二人を亡き者にしようとしていた――
☆誤字脱字が多いですが、見つけ次第直しますのでご了承ください☆
☆全文字はだいたい14万文字になっています☆
☆完結まで予約済みなので、エタることはありません!☆
(完)聖女様は頑張らない
青空一夏
ファンタジー
私は大聖女様だった。歴史上最強の聖女だった私はそのあまりに強すぎる力から、悪魔? 魔女?と疑われ追放された。
それも命を救ってやったカール王太子の命令により追放されたのだ。あの恩知らずめ! 侯爵令嬢の色香に負けやがって。本物の聖女より偽物美女の侯爵令嬢を選びやがった。
私は逃亡中に足をすべらせ死んだ? と思ったら聖女認定の最初の日に巻き戻っていた!!
もう全力でこの国の為になんか働くもんか!
異世界ゆるふわ設定ご都合主義ファンタジー。よくあるパターンの聖女もの。ラブコメ要素ありです。楽しく笑えるお話です。(多分😅)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる