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91.瀬名家Ⅴ
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「さっきも誰の車かと思ったんだ。とうとう買ったのか?」
「いいや。レンタル」
「なんだ。しかしそれにしてもお前が運転してくるの珍しいな」
「遥希を教習所から連れてくるのに足が必要だった」
「あぁ、分かるよ。ワクワクするよな。かつては僕もデートのたびにマユちゃんを迎えに行くのが楽しくて楽しくて」
「その話もやめろ。聞き飽きた」
三十代の凛々しいイケメンとその親世代の落ち着いたイケメンが車の近くで並んで喋っている。すごい迫力。絵面が神々しい。瀬名さんはお父さんそっくりだ。
三十年後くらいの瀬名さんはあんな感じになるんだろうな。思慮深そうで物腰はやわらか。落ち着きはらったその様子が知的な雰囲気を際立たせている。
瀬名さんも落ち着いた大人だけれど瀬名さんのお父さんはその上をゆく。年を重ねても衰えないのは本物の男前ならではの現象だ。
瀬名さんのお父さんとお母さんと、キキとココもみんな外に出てきた。ご一家総出で見送ってくれる。キキとココは外に出てからずっと俺の足元に。
「お前たちはこっちにおいで。ハルキくんは帰らないとならない」
お父さんがココを抱き上げた。キキも同じように抱き寄せようとしたが、その手からはソソッと離れた。
俺の足と足の間に入ってきたキキは、スルリと身をこすり付けてきた。それを横から見ていたお母さんは柔らかい表情でふふっと。
「キキちゃんのこんな様子見たのは久しぶり」
「すみません……」
「とんでもない。この子達ともまた遊んでちょうだいね。ほら、おいでキキちゃん。あなたずいぶん元気そうになったんじゃない?」
お母さんという存在はやっぱりその家の頂点だ。やんわり伸びてきたその腕には抗わず、お母さんにおとなしく抱っこされたキキ。俺達が車に乗るのを腕の中からじっと見ていた。
ついさっき玄関先ではもう一度お二人からハグされた。また来てね。今度はお部屋でお話しましょ。笑顔でそう言ってくれた。
今はココの前足をお父さんが持ち上げて、お母さんもキキの前足を持ち上げ、モフモフの家族たちにも揃ってバイバイされている。俺も助手席の窓から顔を出し、瀬名家が視界から消えてしまうまでずっと後ろを振り返っていた。
敷地を左折したこの車はまっすぐ前に向かって進む。半ば腑抜けたように座り直した。一気に静かだ。あそこは賑やかで、とてもあったかい場所だった。
それでも恋人のご両親な訳だから緊張するのは当然のこと。ガチガチだった体からはへにゃっと力が抜けていく。ついでにうっかり漏れてきた溜め息。助手席の窓をウィーッと上げたら、瀬名さんの視線がチラリとこっちに向いた。
「悪かった」
「いえ……こちらこそ、あの……なんて言うか……」
瀬名家から遠ざかるにつれて一連の出来事がジワジワと浮かぶ。今さらながら凄い状況だった。そのため言葉が見つからない。見つかっても多分うまく喋れない。
「初めてうちの家族を見た奴は大抵みんな放心するからその反応で合ってる。あの隆仁ですら呆然とさせた夫婦だ」
「二条さんが……」
「二度目からは完全に馴染んでたけどな」
さすが二条さん。
膝の上の大きな紙袋をカサッと大事に抱え直した。饅頭と水ようかんと野菜と米だそう。いろいろ詰めていただいてしまった。
大量のお土産を膝に抱えながら乗り心地のいい車のシートにもたれ、ぼんやり眺めるのはフロントガラスの向こう。街中に入る前のこの道には木々も多くて高い建物はない。瀬名さんの故郷ともお別れだ。ここに来た実感はあるはずなのに、どこかでまだ現実味がない。
「……俺印象悪かったかな」
「どうすりゃそう思えるんだよ。二人のあの反応見ただろ」
「だってあんな非常識な真似……。おうちの人になんの断りもなく勝手に上がり込んだ挙句に堂々と二泊も……」
「お前がどういうご家庭で育てられたかはだいたい分かった」
「お風呂までお借りした……野菜までとっちゃった……」
「存分にくつろいでもらえた方がウチとしては嬉しい」
「手土産の一つも持たずに……」
「落ち着け」
あらゆる非常識な行動の数々が今になって悔やまれる。けれど瀬名さんは気にするなと言う。
「猫のおやついっぱいくれただろ」
「あなたのご両親にですよ」
「二人ともかつおぶし見て喜んでた」
瀬名さんのお母さんにはありがとーって言いながら思いっきりハグされた。もうちょっと高級感のあるかつおぶしを買っていけばよかった。
「連れてったのは俺だ。お前にはなんの非もない。そもそもウチは昔から毎日のように来客がある。ガキの頃家に帰ると知らねえ奴が家族に交じってメシ食ってるなんてこともしょっちゅうだった」
「ずいぶんオープンなご家庭で……」
「あの夫婦だぞ。閉鎖的になる方がおかしい」
たしかに。
「とにかく何も心配しなくていい。お前を気に入ったのは猫だけじゃねえよ。どっちかって言うとすでに息子認定されてると思う」
それもちょっとどうかと思うが。
「また来てねって言ってもらっちゃった……」
「たぶん気づいてると思うが一応補足だけしておくけどな、あの二人に社交辞令って概念はない。約束したつもりになってるから行かねえと向こうから突撃してくるぞ」
瀬名家ヤバいな。オープンとかそういう次元の話じゃない。自分の息子の隣人なのだから住所も分かっているだろうしな。
「……次はちゃんと手土産用意してご予定伺ってご訪問します」
「やめとけ。アポなしで行くべきだ」
「それこそ非常識野郎じゃないですか」
「親類友人呼びまくって盛大にお披露目会されるのが嫌じゃねえなら予告すればいい」
「…………」
瀬名家が本気でヤバイことは分かった。
「……異国にいるかのようです」
「よく言われる」
異国でもあそこまでの歓待は受けない。瀬名さんのご両親はニコニコと普通に俺を受け入れた。
あの環境が瀬名さんを作ったのか。広いのは家の面積だけじゃなかった。瀬名恭吾は頭のおかしい社会人だとばかり思っていたが、ご両親にお会いしてようやく理解する。瀬名さんは普通の人だった。
未だに夢でも見ている気分だが、こんなことばっかりじゃないのは分かっている。あれはレアなケースだったはず。それでもやっぱり嬉しかった。恋人だと、認めてもらえた。
男であることも年齢についても一切の言及がなかったものだから、さすがにちょっと拍子抜けしている。当たり前みたいにハグされて、会えて嬉しい。そうとまで。
「大丈夫か」
「……はい」
「どっかでちょっと休んでくか?」
「……いえ」
予想外のことが立て続けに起こったから現実であるのにそんな気がしない。あんな形で対面するとはまさか思っていなかったけれど、瀬名さんがあの家でどう育ったのか、それは俺も少し分かった気がする。
「……はじめてだったんですか」
「うん?」
「家に……そういう相手、連れてったの」
瀬名さんのお母さんがそう言って笑っていた。恋人を連れて来たのは初めてって。
この人は俺よりずっと大人で、経験だってそりゃ豊富だろうし、俺の知らない過去の誰かを実家に招いたことがあっても何もおかしくはないだろうと。
思っていたけど、そうじゃなかったらし。彼女を連れて行ったことはない。
瀬名さんはしっかり前を見ながら、微かに目元を和らげた。
「お前だけだ」
とても、静かなその一言。膝の上でカサッと紙袋を抱えた。
改めてちゃんと挨拶に行こう。キキとココにもおやつを持っていこう。密かに騒いで仕方ない心臓は、気づかなかったことにしておく。
「いいや。レンタル」
「なんだ。しかしそれにしてもお前が運転してくるの珍しいな」
「遥希を教習所から連れてくるのに足が必要だった」
「あぁ、分かるよ。ワクワクするよな。かつては僕もデートのたびにマユちゃんを迎えに行くのが楽しくて楽しくて」
「その話もやめろ。聞き飽きた」
三十代の凛々しいイケメンとその親世代の落ち着いたイケメンが車の近くで並んで喋っている。すごい迫力。絵面が神々しい。瀬名さんはお父さんそっくりだ。
三十年後くらいの瀬名さんはあんな感じになるんだろうな。思慮深そうで物腰はやわらか。落ち着きはらったその様子が知的な雰囲気を際立たせている。
瀬名さんも落ち着いた大人だけれど瀬名さんのお父さんはその上をゆく。年を重ねても衰えないのは本物の男前ならではの現象だ。
瀬名さんのお父さんとお母さんと、キキとココもみんな外に出てきた。ご一家総出で見送ってくれる。キキとココは外に出てからずっと俺の足元に。
「お前たちはこっちにおいで。ハルキくんは帰らないとならない」
お父さんがココを抱き上げた。キキも同じように抱き寄せようとしたが、その手からはソソッと離れた。
俺の足と足の間に入ってきたキキは、スルリと身をこすり付けてきた。それを横から見ていたお母さんは柔らかい表情でふふっと。
「キキちゃんのこんな様子見たのは久しぶり」
「すみません……」
「とんでもない。この子達ともまた遊んでちょうだいね。ほら、おいでキキちゃん。あなたずいぶん元気そうになったんじゃない?」
お母さんという存在はやっぱりその家の頂点だ。やんわり伸びてきたその腕には抗わず、お母さんにおとなしく抱っこされたキキ。俺達が車に乗るのを腕の中からじっと見ていた。
ついさっき玄関先ではもう一度お二人からハグされた。また来てね。今度はお部屋でお話しましょ。笑顔でそう言ってくれた。
今はココの前足をお父さんが持ち上げて、お母さんもキキの前足を持ち上げ、モフモフの家族たちにも揃ってバイバイされている。俺も助手席の窓から顔を出し、瀬名家が視界から消えてしまうまでずっと後ろを振り返っていた。
敷地を左折したこの車はまっすぐ前に向かって進む。半ば腑抜けたように座り直した。一気に静かだ。あそこは賑やかで、とてもあったかい場所だった。
それでも恋人のご両親な訳だから緊張するのは当然のこと。ガチガチだった体からはへにゃっと力が抜けていく。ついでにうっかり漏れてきた溜め息。助手席の窓をウィーッと上げたら、瀬名さんの視線がチラリとこっちに向いた。
「悪かった」
「いえ……こちらこそ、あの……なんて言うか……」
瀬名家から遠ざかるにつれて一連の出来事がジワジワと浮かぶ。今さらながら凄い状況だった。そのため言葉が見つからない。見つかっても多分うまく喋れない。
「初めてうちの家族を見た奴は大抵みんな放心するからその反応で合ってる。あの隆仁ですら呆然とさせた夫婦だ」
「二条さんが……」
「二度目からは完全に馴染んでたけどな」
さすが二条さん。
膝の上の大きな紙袋をカサッと大事に抱え直した。饅頭と水ようかんと野菜と米だそう。いろいろ詰めていただいてしまった。
大量のお土産を膝に抱えながら乗り心地のいい車のシートにもたれ、ぼんやり眺めるのはフロントガラスの向こう。街中に入る前のこの道には木々も多くて高い建物はない。瀬名さんの故郷ともお別れだ。ここに来た実感はあるはずなのに、どこかでまだ現実味がない。
「……俺印象悪かったかな」
「どうすりゃそう思えるんだよ。二人のあの反応見ただろ」
「だってあんな非常識な真似……。おうちの人になんの断りもなく勝手に上がり込んだ挙句に堂々と二泊も……」
「お前がどういうご家庭で育てられたかはだいたい分かった」
「お風呂までお借りした……野菜までとっちゃった……」
「存分にくつろいでもらえた方がウチとしては嬉しい」
「手土産の一つも持たずに……」
「落ち着け」
あらゆる非常識な行動の数々が今になって悔やまれる。けれど瀬名さんは気にするなと言う。
「猫のおやついっぱいくれただろ」
「あなたのご両親にですよ」
「二人ともかつおぶし見て喜んでた」
瀬名さんのお母さんにはありがとーって言いながら思いっきりハグされた。もうちょっと高級感のあるかつおぶしを買っていけばよかった。
「連れてったのは俺だ。お前にはなんの非もない。そもそもウチは昔から毎日のように来客がある。ガキの頃家に帰ると知らねえ奴が家族に交じってメシ食ってるなんてこともしょっちゅうだった」
「ずいぶんオープンなご家庭で……」
「あの夫婦だぞ。閉鎖的になる方がおかしい」
たしかに。
「とにかく何も心配しなくていい。お前を気に入ったのは猫だけじゃねえよ。どっちかって言うとすでに息子認定されてると思う」
それもちょっとどうかと思うが。
「また来てねって言ってもらっちゃった……」
「たぶん気づいてると思うが一応補足だけしておくけどな、あの二人に社交辞令って概念はない。約束したつもりになってるから行かねえと向こうから突撃してくるぞ」
瀬名家ヤバいな。オープンとかそういう次元の話じゃない。自分の息子の隣人なのだから住所も分かっているだろうしな。
「……次はちゃんと手土産用意してご予定伺ってご訪問します」
「やめとけ。アポなしで行くべきだ」
「それこそ非常識野郎じゃないですか」
「親類友人呼びまくって盛大にお披露目会されるのが嫌じゃねえなら予告すればいい」
「…………」
瀬名家が本気でヤバイことは分かった。
「……異国にいるかのようです」
「よく言われる」
異国でもあそこまでの歓待は受けない。瀬名さんのご両親はニコニコと普通に俺を受け入れた。
あの環境が瀬名さんを作ったのか。広いのは家の面積だけじゃなかった。瀬名恭吾は頭のおかしい社会人だとばかり思っていたが、ご両親にお会いしてようやく理解する。瀬名さんは普通の人だった。
未だに夢でも見ている気分だが、こんなことばっかりじゃないのは分かっている。あれはレアなケースだったはず。それでもやっぱり嬉しかった。恋人だと、認めてもらえた。
男であることも年齢についても一切の言及がなかったものだから、さすがにちょっと拍子抜けしている。当たり前みたいにハグされて、会えて嬉しい。そうとまで。
「大丈夫か」
「……はい」
「どっかでちょっと休んでくか?」
「……いえ」
予想外のことが立て続けに起こったから現実であるのにそんな気がしない。あんな形で対面するとはまさか思っていなかったけれど、瀬名さんがあの家でどう育ったのか、それは俺も少し分かった気がする。
「……はじめてだったんですか」
「うん?」
「家に……そういう相手、連れてったの」
瀬名さんのお母さんがそう言って笑っていた。恋人を連れて来たのは初めてって。
この人は俺よりずっと大人で、経験だってそりゃ豊富だろうし、俺の知らない過去の誰かを実家に招いたことがあっても何もおかしくはないだろうと。
思っていたけど、そうじゃなかったらし。彼女を連れて行ったことはない。
瀬名さんはしっかり前を見ながら、微かに目元を和らげた。
「お前だけだ」
とても、静かなその一言。膝の上でカサッと紙袋を抱えた。
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