異世界に転生したら?(改)

まさ

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~第1部~第1章、異世界に転生しました。

第7話、その道の先に

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暫く出来たログハウスを呆然としていた俺達は、ようやく動き出した。


恐る恐る扉を開けて中をのぞく。


木造の家、特有の木の匂いが鼻をくすぐる。

この匂いは嫌いじゃない。

どっちかと言うと好きだな。



部屋を見回すとソファーやテーブル、そして棚等はある程度揃っているみたいだな。

親切設計でありがたいです。


リビングにあるソファーに座ると、思った以上に柔らかく、一般庶民の俺としては「高そう~」と思ってしまう。

一通り家の中を見回して、再びリビングに戻ってソファーに座った。


ちなみにその間、ハクヨウは頭の上に乗ったままだった。

まぁ、軽いから良いんですけどね。


2人1人と1羽で暫くボーっとしてたら腹がなった。

そう言えば晩飯食ってないと思い出す。


リビングでササッと簡単にハクヨウと晩飯を食べた後、俺は風呂に入る事にした。

何たって日本人、生まれ変わってもお風呂は好きです。

日本にいた頃は、全国の有名温泉にも結構な回数行きました。

硫黄の匂いが好きでした。

まぁ、嫌いの人もいると思うが。

それはともかく、お風呂です。



この世界に来て初めての風呂。

ウルフ達との戦闘で汗をかき、不快感たっぷりだった俺は、ハクヨウを連れて風呂にいざ行かん。

脱衣所に入ると広さは3畳ほど、以外に広い。

もちろん洗面台も完備されてます。

洗濯機は………さすがに無いか。残念。


服を脱ぎ。あ、そう言えば1階の部屋に服と下着の替えがありました。

女神様、あざっす。

心遣いに感謝感激です。


ともかく、ハクヨウと入ります。

湯船に入る前に自分の身体とハクヨウをしっかり洗ってから入ります。

日本人の常識(偏見)ですね。


そしていよいよ、入ります!

何故か気合いが入ります。

ハクヨウを両手で持ち、俺は足からゆっくりと入って行く。

ハクヨウは初めてのお風呂、最初はビクビクしてたけど、いざ入ってしまえば、お風呂の虜です。

顔がトロけてます。

えぇ、分かります。控えめに言って『最高』ですよね?はっはっは。


「ハァ~気持ちいい~やっぱり風呂は良いねぇ~最高だ~日本人なら風呂は外せないでしょ」

ハクヨウも『プェ~』と変な声を出してます。


うんうん。気持ち良いよね~


ちなみにキッチンと風呂には、どうやら魔道具と言う魔石と言うモンスターが持つ魔力の塊を使った蛇口が付いており。

(*温水、冷水対応の優れもの。日本なら普通だが、ここは異世界です!)ここ大事


それを使って風呂にお湯を入れた。

それと排水は吸収の魔道具が付いてて、エコな仕様。

もちろんトイレにもついてます。(しかもウォシュレット!)

仕組みがわからないけど、トイレットペーパーも自動で補填されるみたい。

トイレ事情は無問題モーマンタイ


地球でもこんなのが有れば環境の問題も無くなるのになぁ~とか思った。




それから、風呂で汚れと疲れをたっぷり洗い流し、ついでに服と下着も手洗いして、風呂を出た。

風呂に洗濯干すとこあったから干しました。


ハクヨウは初めての風呂で少しのぼせたが、今は回復魔法で回複してます。


んで今はと言うと。


『ピーロロロ…ピーロロロ……』


「変なイビキだな」


タオルでハクヨウの身体を拭くとすぐに乾いてしまった。

ドライヤーいらず。

恐るべし異世界!

んでそのソファーに仰向けでオッサンみたいな格好で眠ってしまった。


俺は、この時知らなかったが、どうやらこの時点で世界トップの魔導師と同じ程のMPになっていたらしい。

そのMPを惜しげもなく使ったログハウス。

そりゃあ、控えめに言っても最高なハズだ。


そもそも女神特典だから、俺以外は使えない………らしい。

言いふらさない方が良さそうだな~と心に決めました。

トラブルの元になる。絶対。


その後、眠るハクヨウに乾いたタオルをかけ、俺は1階の寝室へ行き。

そのまま倒れる様に眠りについた。






翌日、起きた俺はキッチンの魔道具のコンロにフライパンを載せ、無限収納からホーンラビットの肉を出し、味付けしながら焼いていた。(日用品に塩、胡椒が入ってたラッキーだったな)


「ハクヨウ~起きろ~肉が焼けるぞ~」


『ピピッ!?』(ご飯!?)


相変わらず、仰向けで寝る変わったフクロウに声をかけ起こす。


『ピー?』(あさなの~?)

「おう!朝だぞ~肉も焼けたし、いい加減に起きろ~」

寝惚けながらキョロキョロするハクヨウを見て思わず笑ってしまった。


『ピッピ?』(ごはんはなに~?)

「今日は、ホーンラビットのステーキだ!旨そうに焼けたぞ~」

『ピッピッピー♪』(わーい、やったー♪)

「そんなに喜んでくれたら作った甲斐があったってもんだ」

『ピッピー♪ピッピッピー!』(マスター♪早く早くー!)

「今、そっちに持っていくから、そこで待ってろ」

『ピー♪』(はーい♪)

焼けたステーキを皿に乗せ、リビングのテーブルに置きフォークとナイフを無限収納から出して切り分けると小さく切り分けてハクヨウの口に運び食べさせる。

「美味しいか?」

『ピー♪ピー』(うん♪おいしー)

「そうかそうか………ん?」

『ピー?』(マスターどうしたの?)


「え?何だろ?ハクヨウが喋ってる様な気がするんだが?」


『ピー?ピッピー?』(えー?ぼくはいつもどおりにしゃべってるよー?)

「うん、確かにハクヨウの言ってるのが分かるな……とにかくモチツケ……イヤ、落ち着け俺!(震え声)」


とりあえず、考えてみても、原因が分からないので、取り敢えずって事で、ハクヨウに鑑定してみた。

そしたら有りましたよ、新しいスキルが、このスキルの能力で分かるようになったらしいです。






◇スキル

【リンク】
従魔(テイムモンスター)とテイマーの信頼度により発現する時がある。

【効果】

・テイマーと念話で会話が出来る。

・念話により、離れている所でも会話が可能。

・MPを分け与えたり、貰えたり出来る。





何これメッチャ凄いじゃん!

これなら、実力が上の相手にも対抗出来る様になる。


何にしても、声を出さなくても良いのが一番のポイントだな。





その後、朝飯を食べ食器を洗って、片付けから旅の準備をして家を出た。

その間もハクヨウが会話出来ることに興奮しずっと喋り続けていた。


「ハクヨウ、危険な森だからな~いつまでもお喋りしないで警戒しろよ~?」

『ピー』(はーい)

いつものポジションの頭の上に乗り見回すハクヨウに思わず笑いながら歩き出す。


歩き始めて一時間くらい、ふと景色が変わる。


「ん?何だか広けた所に出たな?」

辺りを見回すと、木が切られ切り株になっている広い空間に出た。


「これは……明らかに人が手を加えた感じの切り株だよな?……てことは、ここに人が居たって事か!?」


ただし切り株自体は古い様に見える、少なくとも数年は経っているのかボロボロに崩れるくらいのもろさだ。


数年は来てない様だったが、でも人の住んでいる所からここに来てたハズ!

だったら!と探すことにした。


アレとは、そう道である。


「だいぶ年数がたってるから分りづらいけど何とか荷車か何かの後が残ってるな。これでやっと町を目指せる」

俺は、その轍を見ながら歩き出した。


「近くに町か村があれば良いなぁ~」

『ピ~♪』(そだねー♪)


小さな相棒と話をしながら進んでいく。

『………………』

「ハクヨウ?」

途中で静かになったからハクヨウに声をかけるると。

『ピーー………』(もう食べれない~…ムニャ)


「人の頭の上で寝るんか~い!!」


俺のツッコミが辺りに響きわたっていた。



その後、頭から転がり落ちたのは言うまでもない。


怒るハクヨウに追いかけながらも、異世界3日目の足取りは軽かったのであった。
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