8 / 81
~第1部~第1章、異世界に転生しました。
第6話、命懸けの激闘!
しおりを挟む
「ファイヤーアロー!!」
『ピッピー!』
ハクヨウもそれに合わせ風魔法レベル3の風の矢を放つ、そのまま可能な限り連射していく。
一斉にスピードを上げ俺達に近付いて来たブラックウルフ達に火と風の矢が次々と直撃していく、最早作戦なんてあって無いようなものだ。
そんな余裕は無い。
今までこんな数相手に戦ったこと無い。
とにかく当たれば良い。
それでも魔法の攻撃で4匹のブラックウルフが光になった。
これでだいぶ余裕が出来たハズだ。
油断しなければ、倒しきれるだろう。
「残りは3匹!ハクヨウ気を抜くなよ!」
『ピー!』
相棒の頼もしい雄叫び(?)を聞きつつ、次の攻撃を待つ。
だが、マップを見ると少し離れた所で3匹が合流した様だ。
囲む作戦は止めたのか、3匹でまとまって近付いてくる。
警戒してるのか、スピードはそれほど早くない。
「ハクヨウ気を付けろ、嫌な感じがする」
『ピッ!』
明らかにゴブリンと違い、考えて行動している印象を受ける。
バラバラに数をいかして攻めるより厄介な気がする。
戦闘に対しては素人だが、それくらいは分かる。
出来ればコッチに来ないで逃げ帰って欲しかったが、そう上手くはいかなかったみたいだな。
少し待つと、目の前には2匹のブラックウルフと、その後ろにブラックウルフと明らかに大きさの違うヤツが威圧感を出しながら姿を現した。
思わず息をのむ。
少し震える自分の手を感じながら、意識を無理にでも変える為にスキルを使う。
「鑑定」
【ブラックウルフリーダー】レア度C♂10才
ブラックウルフが進化した固体。
レア度はCだが思考能力が高く、配下のブラックウルフと連係して攻撃をしてくる。
その為に複数いる場合はレア度B相当の危険度になる。
◇
「リーダーか……最初に数を減らせて良かったな……あのままの数で攻められていたら、そうとう厳しかったかな」
そう考えると変な汗が出てくる。
ウルフ達の距離が俺達にまで残り5メートルくらいにまで近付く。
だがウルフ達が足を止める。
数秒か数分か、たぶん数秒なんだろうが長く感じる。
だが、このままにらめっこしてても仕方ないと動く事にした。
あまりウルフ達に考える時間を与えない方が良い気がしたからだ。
息を大きく吸い込むと動き出す。
「ハクヨウいくぞ!」
『ピピ!』
俺は、3匹の周りに火魔法レベル3のファイヤーウォールを展開して動きを封じる。
空いてるのは俺達の正面だけだ。
そこにハクヨウが風魔法レベル4のウィンドカッターを放つ。
ウィンドカッターよりも範囲が広く複数の敵に攻撃が出来る魔法だ。
『ギャン』の鳴き声と共にブラックウルフ2匹が倒れる。
炎の壁に驚きリーダー以外は動けずにいたから以外にアッサリと倒せた。
だが、ブラックウルフリーダーはさすがだった。
魔法をかわし、更にジャンプしてファイヤーウォールから抜け出す。
「チッ!やっぱアイツつえーな!そう簡単には倒されてくれないか!」
ファイヤーアローを放ちながらキングに近付くと同時に足を狙い切りつける。
それをジャンプでかわすリーダー。
だがそれは俺の狙いだ。
空中なら簡単にはかわせないだろ!
「ハクヨウ打て!」
『ピーー!!』
空中で動きが取れないウルフリーダーにハクヨウのウィンドアローが1、2、3発と次々に突き刺さる。
ウルフリーダーは何とか着地するが、大ダメージで足が止まる。
ここだ!
俺は剣に魔力を流し身体強化を使い剣を振る。
「ハァ~!!」
魔力を流し切れ味が増しているハズなのに重い感触が手に伝わってくる。
『グガァアアアァァ!!!』
そのまま力ずくで振り抜くとウルフリーダーの最期の咆哮とともに首が身体から離れウルフリーダーは光の粒となった。
「ハァハァハァ」
息を切らす俺をハクヨウが心配そうに見つめる。
さすがに体力も魔力もギリギリだった。
いや、精神的な方がギリギリだったんだろう。
身体が重く感じる。
「フゥ~~~さすがに駄目かと思った」
深く息を吐き、剣を腰の鞘に納めながらマップを見て他にモンスターがいない事を確認して地面に座り込んだ。
「ハクヨウ大丈夫?ケガは無いか?」
「ピー♪」
と肩に止り俺の頬にすり寄ってくるハクヨウに癒され、やっと緊張感を解く。
「………何とかなったな。でも思ったより戦えた。強く…なってるのかな?」
自分の両手を見つめ呟く。
「鑑定」
◇
マサムネ
テイマー(レベル3)
HP950/800
MP950/480
◇スキル
【剣術】レベル3
【亜空間】レベル3
【身体強化】レベル3
【自動マッピング】 レベル4
【鑑定】レベル3
◇魔法
【火魔法】レベル4
【光魔法】レベル2
◇
「うん、確かに強くなってるな」
レベルや数値が全てでは無いだろうけど、確実に強くなった実感を感じながらハクヨウも鑑定してみる。
「ハクヨウ、鑑定するからな?」
『ピー♪』
「鑑定」
◇
ハクヨウ
HP150/85
MP320/175
◇魔法
【風魔法】レベル5
【土魔法】レベル3
◇
「………ハクヨウ、強くなりすぎじゃない?2倍以上数値が上がっとる」
『ピッピー♪』
ドヤ顔のハクヨウに苦笑いしながら頭を撫でる。
「この世界は命の価値が低いのがわかる。モンスターにいつ襲われたり、盗賊とか魔族とかいるんだろうし、それを考えるとどれだけ日本が恵まれて安全な環境だったのぎわかるな」
命をかけた戦いを経験し実感する。
まだ少し手が震えている。
その後、ブラックウルフの素材を集める。
その時に気付いたんだけど、火魔法を使って森に火がついたんじゃないかと見回したが、火がついた様子は無かった。
試しに草にファイヤーアロー(極小)を撃ってみたが当たった後に霧散した。
最初に試しておけば良かった。
恐らく火を付ける意識を向ければ付くんだろう。
焚き火に使った時は火が付いたしな。
話を戻すが。
ウルフの素材を鑑定してみた。
◇
【ブラックウルフの毛皮】×7
ブラックウルフの毛皮、水弾きも良く丈夫な為、防具や服、ブーツ等に幅広く使われる。
【ブラックウルフの牙】×8
ブラックウルフの牙、加工すれば、力アップ(小)の効果があるアクセサリーになる為、需要がある。
【ブラックウルフリーダーの牙】×2
ブラックウルフリーダーの牙、加工すれば力アップ(中)の効果があるアクセサリーになる為、高く売れる。
【ブラックウルフリーダーの毛皮】
通常のブラックウルフの毛皮の倍近い丈夫さを持つ為、上位ランクの冒険者も愛用する程の貴重な素材、高く売れる。
◇
「数的に必ずドロップするわけじゃ無いんだな、ちょっと残念」
素材を無限収納に入れ休憩がてら昼食を取る。
「ハクヨウ、いっぱい食べろよ~」
モンスターのエサを取り出し与え自分の分も出し食べる。
まだ肉(ウサギ)が残ってたのをパンと一緒に食べた。
最後に水で流し込むと一息つく。
ハクヨウはすでに頭の上で寝てるし……
「さ、もう少し歩くか」
ハクヨウを起こさない様に立ち上がり歩き出す。
「しかし、何時になったら道に出れるのかね?」
少しウンザリしながら歩き続ける。
後で分かる事だが、この森は今いる大陸の中でも上位の危険さと広さを持つ森だった。
ちょっと~女神さん!少し考えて送ってくれよ!と思った俺は悪くないと思う。
今さらだけどさ。
◇
その後、更に3時間ほど歩いた所で暗くなり始めていたので、亜空間のゲートを出して休む事にした。
「さすがに疲れたな、今日は早目に寝よう」
集めた枝に火をつけ1人呟く。
「こんな疲れてる時に地べたに寝たくないし、そろそろ家的な物を作ってみようかな?」
MPは大分、回復してるし。
設定のボードを出し、家、小屋、作業場等の項目を出し、調べていく。
「え~と、ログハウス風の建物がMP消費800っと、えーと、俺のMPは950だから行けるな!」
ログハウスの間取りを見てみる。
___________________
『ログハウス風(2階建て)』
【1F】
リビング20畳、キッチン6畳、風呂、脱衣室、トイレ、寝室10畳、物置
【2F】
寝室8畳×3、物置4畳、トイレ1畳
___________________
「スゲーな、結構なレベルの家なのに……魔法って万能過ぎる。それに俺に分かりやすく何畳って表示だから助かる」
さてと、と気を取り直して実行。
地鳴りと共に、地面が隆起し少しづつ形を形成していく、その振動でハクヨウも目が覚め。
家が出来ていくのを見ている。
そしてだいたい10分後。
俺の大量の魔力を消費した疲労感と共に完成したログハウスを見て、俺とハクヨウは驚き過ぎてしばらく呆然としていのだった。
『ピッピー!』
ハクヨウもそれに合わせ風魔法レベル3の風の矢を放つ、そのまま可能な限り連射していく。
一斉にスピードを上げ俺達に近付いて来たブラックウルフ達に火と風の矢が次々と直撃していく、最早作戦なんてあって無いようなものだ。
そんな余裕は無い。
今までこんな数相手に戦ったこと無い。
とにかく当たれば良い。
それでも魔法の攻撃で4匹のブラックウルフが光になった。
これでだいぶ余裕が出来たハズだ。
油断しなければ、倒しきれるだろう。
「残りは3匹!ハクヨウ気を抜くなよ!」
『ピー!』
相棒の頼もしい雄叫び(?)を聞きつつ、次の攻撃を待つ。
だが、マップを見ると少し離れた所で3匹が合流した様だ。
囲む作戦は止めたのか、3匹でまとまって近付いてくる。
警戒してるのか、スピードはそれほど早くない。
「ハクヨウ気を付けろ、嫌な感じがする」
『ピッ!』
明らかにゴブリンと違い、考えて行動している印象を受ける。
バラバラに数をいかして攻めるより厄介な気がする。
戦闘に対しては素人だが、それくらいは分かる。
出来ればコッチに来ないで逃げ帰って欲しかったが、そう上手くはいかなかったみたいだな。
少し待つと、目の前には2匹のブラックウルフと、その後ろにブラックウルフと明らかに大きさの違うヤツが威圧感を出しながら姿を現した。
思わず息をのむ。
少し震える自分の手を感じながら、意識を無理にでも変える為にスキルを使う。
「鑑定」
【ブラックウルフリーダー】レア度C♂10才
ブラックウルフが進化した固体。
レア度はCだが思考能力が高く、配下のブラックウルフと連係して攻撃をしてくる。
その為に複数いる場合はレア度B相当の危険度になる。
◇
「リーダーか……最初に数を減らせて良かったな……あのままの数で攻められていたら、そうとう厳しかったかな」
そう考えると変な汗が出てくる。
ウルフ達の距離が俺達にまで残り5メートルくらいにまで近付く。
だがウルフ達が足を止める。
数秒か数分か、たぶん数秒なんだろうが長く感じる。
だが、このままにらめっこしてても仕方ないと動く事にした。
あまりウルフ達に考える時間を与えない方が良い気がしたからだ。
息を大きく吸い込むと動き出す。
「ハクヨウいくぞ!」
『ピピ!』
俺は、3匹の周りに火魔法レベル3のファイヤーウォールを展開して動きを封じる。
空いてるのは俺達の正面だけだ。
そこにハクヨウが風魔法レベル4のウィンドカッターを放つ。
ウィンドカッターよりも範囲が広く複数の敵に攻撃が出来る魔法だ。
『ギャン』の鳴き声と共にブラックウルフ2匹が倒れる。
炎の壁に驚きリーダー以外は動けずにいたから以外にアッサリと倒せた。
だが、ブラックウルフリーダーはさすがだった。
魔法をかわし、更にジャンプしてファイヤーウォールから抜け出す。
「チッ!やっぱアイツつえーな!そう簡単には倒されてくれないか!」
ファイヤーアローを放ちながらキングに近付くと同時に足を狙い切りつける。
それをジャンプでかわすリーダー。
だがそれは俺の狙いだ。
空中なら簡単にはかわせないだろ!
「ハクヨウ打て!」
『ピーー!!』
空中で動きが取れないウルフリーダーにハクヨウのウィンドアローが1、2、3発と次々に突き刺さる。
ウルフリーダーは何とか着地するが、大ダメージで足が止まる。
ここだ!
俺は剣に魔力を流し身体強化を使い剣を振る。
「ハァ~!!」
魔力を流し切れ味が増しているハズなのに重い感触が手に伝わってくる。
『グガァアアアァァ!!!』
そのまま力ずくで振り抜くとウルフリーダーの最期の咆哮とともに首が身体から離れウルフリーダーは光の粒となった。
「ハァハァハァ」
息を切らす俺をハクヨウが心配そうに見つめる。
さすがに体力も魔力もギリギリだった。
いや、精神的な方がギリギリだったんだろう。
身体が重く感じる。
「フゥ~~~さすがに駄目かと思った」
深く息を吐き、剣を腰の鞘に納めながらマップを見て他にモンスターがいない事を確認して地面に座り込んだ。
「ハクヨウ大丈夫?ケガは無いか?」
「ピー♪」
と肩に止り俺の頬にすり寄ってくるハクヨウに癒され、やっと緊張感を解く。
「………何とかなったな。でも思ったより戦えた。強く…なってるのかな?」
自分の両手を見つめ呟く。
「鑑定」
◇
マサムネ
テイマー(レベル3)
HP950/800
MP950/480
◇スキル
【剣術】レベル3
【亜空間】レベル3
【身体強化】レベル3
【自動マッピング】 レベル4
【鑑定】レベル3
◇魔法
【火魔法】レベル4
【光魔法】レベル2
◇
「うん、確かに強くなってるな」
レベルや数値が全てでは無いだろうけど、確実に強くなった実感を感じながらハクヨウも鑑定してみる。
「ハクヨウ、鑑定するからな?」
『ピー♪』
「鑑定」
◇
ハクヨウ
HP150/85
MP320/175
◇魔法
【風魔法】レベル5
【土魔法】レベル3
◇
「………ハクヨウ、強くなりすぎじゃない?2倍以上数値が上がっとる」
『ピッピー♪』
ドヤ顔のハクヨウに苦笑いしながら頭を撫でる。
「この世界は命の価値が低いのがわかる。モンスターにいつ襲われたり、盗賊とか魔族とかいるんだろうし、それを考えるとどれだけ日本が恵まれて安全な環境だったのぎわかるな」
命をかけた戦いを経験し実感する。
まだ少し手が震えている。
その後、ブラックウルフの素材を集める。
その時に気付いたんだけど、火魔法を使って森に火がついたんじゃないかと見回したが、火がついた様子は無かった。
試しに草にファイヤーアロー(極小)を撃ってみたが当たった後に霧散した。
最初に試しておけば良かった。
恐らく火を付ける意識を向ければ付くんだろう。
焚き火に使った時は火が付いたしな。
話を戻すが。
ウルフの素材を鑑定してみた。
◇
【ブラックウルフの毛皮】×7
ブラックウルフの毛皮、水弾きも良く丈夫な為、防具や服、ブーツ等に幅広く使われる。
【ブラックウルフの牙】×8
ブラックウルフの牙、加工すれば、力アップ(小)の効果があるアクセサリーになる為、需要がある。
【ブラックウルフリーダーの牙】×2
ブラックウルフリーダーの牙、加工すれば力アップ(中)の効果があるアクセサリーになる為、高く売れる。
【ブラックウルフリーダーの毛皮】
通常のブラックウルフの毛皮の倍近い丈夫さを持つ為、上位ランクの冒険者も愛用する程の貴重な素材、高く売れる。
◇
「数的に必ずドロップするわけじゃ無いんだな、ちょっと残念」
素材を無限収納に入れ休憩がてら昼食を取る。
「ハクヨウ、いっぱい食べろよ~」
モンスターのエサを取り出し与え自分の分も出し食べる。
まだ肉(ウサギ)が残ってたのをパンと一緒に食べた。
最後に水で流し込むと一息つく。
ハクヨウはすでに頭の上で寝てるし……
「さ、もう少し歩くか」
ハクヨウを起こさない様に立ち上がり歩き出す。
「しかし、何時になったら道に出れるのかね?」
少しウンザリしながら歩き続ける。
後で分かる事だが、この森は今いる大陸の中でも上位の危険さと広さを持つ森だった。
ちょっと~女神さん!少し考えて送ってくれよ!と思った俺は悪くないと思う。
今さらだけどさ。
◇
その後、更に3時間ほど歩いた所で暗くなり始めていたので、亜空間のゲートを出して休む事にした。
「さすがに疲れたな、今日は早目に寝よう」
集めた枝に火をつけ1人呟く。
「こんな疲れてる時に地べたに寝たくないし、そろそろ家的な物を作ってみようかな?」
MPは大分、回復してるし。
設定のボードを出し、家、小屋、作業場等の項目を出し、調べていく。
「え~と、ログハウス風の建物がMP消費800っと、えーと、俺のMPは950だから行けるな!」
ログハウスの間取りを見てみる。
___________________
『ログハウス風(2階建て)』
【1F】
リビング20畳、キッチン6畳、風呂、脱衣室、トイレ、寝室10畳、物置
【2F】
寝室8畳×3、物置4畳、トイレ1畳
___________________
「スゲーな、結構なレベルの家なのに……魔法って万能過ぎる。それに俺に分かりやすく何畳って表示だから助かる」
さてと、と気を取り直して実行。
地鳴りと共に、地面が隆起し少しづつ形を形成していく、その振動でハクヨウも目が覚め。
家が出来ていくのを見ている。
そしてだいたい10分後。
俺の大量の魔力を消費した疲労感と共に完成したログハウスを見て、俺とハクヨウは驚き過ぎてしばらく呆然としていのだった。
57
お気に入りに追加
1,345
あなたにおすすめの小説

スキルを得られない特殊体質の少年。祠を直したらユニークスキルもらえた(なんで??)
屯神 焔
ファンタジー
魔法が存在し、魔物が跋扈し、人々が剣を磨き戦う世界、『ミリオン』
この世界では自身の強さ、もしくは弱さを知られる『ステータス』が存在する。
そして、どんな人でも、亜人でも、動物でも、魔物でも、生まれつきスキルを授かる。
それは、平凡か希少か、1つか2つ以上か、そういった差はあれ不変の理だ。
しかし、この物語の主人公、ギル・フィオネットは、スキルを授からなかった。
正確には、どんなスキルも得られない体質だったのだ。
そんな彼は、田舎の小さな村で生まれ暮らしていた。
スキルを得られない体質の彼を、村は温かく迎え・・・はしなかった。
迫害はしなかったが、かといって歓迎もしなかった。
父親は彼の体質を知るや否や雲隠れし、母は長年の無理がたたり病気で亡くなった。
一人残された彼は、安い賃金で雑用をこなし、その日暮らしを続けていた。
そんな彼の唯一の日課は、村のはずれにある古びた小さな祠の掃除である。
毎日毎日、少しずつ、汚れをふき取り、欠けてしまった所を何とか直した。
そんなある日。
『ありがとう。君のおかげで私はここに取り残されずに済んだ。これは、せめてものお礼だ。君の好きなようにしてくれてかまわない。本当に、今までありがとう。』
「・・・・・・え?」
祠に宿っていた、太古の時代を支配していた古代龍が、感謝の言葉と祠とともに消えていった。
「祠が消えた?」
彼は、朝起きたばかりで寝ぼけていたため、最後の「ありがとう」しか聞こえていなかった。
「ま、いっか。」
この日から、彼の生活は一変する。

【完結】前世の不幸は神様のミスでした?異世界転生、条件通りなうえチート能力で幸せです
yun.
ファンタジー
~タイトル変更しました~
旧タイトルに、もどしました。
日本に生まれ、直後に捨てられた。養護施設に暮らし、中学卒業後働く。
まともな職もなく、日雇いでしのぐ毎日。
劣悪な環境。上司にののしられ、仲のいい友人はいない。
日々の衣食住にも困る。
幸せ?生まれてこのかた一度もない。
ついに、死んだ。現場で鉄パイプの下敷きに・・・
目覚めると、真っ白な世界。
目の前には神々しい人。
地球の神がサボった?だから幸せが1度もなかったと・・・
短編→長編に変更しました。
R4.6.20 完結しました。
長らくお読みいただき、ありがとうございました。

荷物持ちだけど最強です、空間魔法でラクラク発明
まったりー
ファンタジー
主人公はダンジョンに向かう冒険者の荷物を持つポーターと言う職業、その職業に必須の収納魔法を持っていないことで悲惨な毎日を過ごしていました。
そんなある時仕事中に前世の記憶がよみがえり、ステータスを確認するとユニークスキルを持っていました。
その中に前世で好きだったゲームに似た空間魔法があり街づくりを始めます、そしてそこから人生が思わぬ方向に変わります。

念動力ON!〜スキル授与の列に並び直したらスキル2個貰えた〜
ばふぉりん
ファンタジー
こんなスキルあったらなぁ〜?
あれ?このスキルって・・・えい〜できた
スキル授与の列で一つのスキルをもらったけど、列はまだ長いのでさいしょのすきるで後方の列に並び直したらそのまま・・・もう一個もらっちゃったよ。
いいの?

【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?
歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。
それから数十年が経ち、気づけば38歳。
のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。
しかしーー
「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」
突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。
これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。
※書籍化のため更新をストップします。

異世界で魔法が使えるなんて幻想だった!〜街を追われたので馬車を改造して車中泊します!〜え、魔力持ってるじゃんて?違います、電力です!
あるちゃいる
ファンタジー
山菜を採りに山へ入ると運悪く猪に遭遇し、慌てて逃げると崖から落ちて意識を失った。
気が付いたら山だった場所は平坦な森で、落ちたはずの崖も無かった。
不思議に思ったが、理由はすぐに判明した。
どうやら農作業中の外国人に助けられたようだ。
その外国人は背中に背負子と鍬を背負っていたからきっと近所の農家の人なのだろう。意外と流暢な日本語を話す。が、言葉の意味はあまり理解してないらしく、『県道は何処か?』と聞いても首を傾げていた。
『道は何処にありますか?』と言ったら、漸く理解したのか案内してくれるというので着いていく。
が、行けども行けどもどんどん森は深くなり、不審に思い始めた頃に少し開けた場所に出た。
そこは農具でも置いてる場所なのかボロ小屋が数軒建っていて、外国人さんが大声で叫ぶと、人が十数人ゾロゾロと小屋から出てきて、俺の周りを囲む。
そして何故か縄で手足を縛られて大八車に転がされ……。
⚠️超絶不定期更新⚠️

ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。
能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる