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~第2部~第1章、加速する敵意
第11話、語られる過去。
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「慌てるな!落ち着け!まだ時間はある!」
「オイ!お前ら!横から入るな!並べ!」
「早く行けよ!邪魔だ!」
「おかーさーん!ウェェン」
「あぁ……女神様お助けください」
コウからの情報で悪魔が再び町に近付いている事を知ったギルドマスターは、すぐに領主にも連絡を取り、町の人々を避難させていた。
非常時の避難場所として、頑丈に造られた『領主の屋敷』『冒険者ギルド』『教会』の他に、穀物を保存する倉庫や地下室等に冒険者や兵士が誘導していく。
前回の魔族襲来は門の前での戦闘だったので、それなりに見ていた人もそれなりに居たものの殆どは人伝に聞いた程度だった。
その時はある意味、他人事だと思って聞いていた人々もいざ自分の番になると、逆に聞いただけの人の方が恐怖感が増すのか、半分混乱や狂乱した様になり我先にと逃げようとする。
それを抑えるのは、かなりの負担になるだろう。
ひと言で言えば『大混乱』である。
◇
俺達は、町がそんな事になっているとは全く思っていなかった。
ていうか、ライオウの話しに夢中になりすっかり忘れていた。
後で町に戻り、防護壁の厳戒態勢の様子を見て「あ、やべ」と思ったのは言うまでもない。
ギルドマスターにもたっぷり怒られたし。
話しは戻して熊車の中では、ライオウとの話が続いていた。
「いい加減、オッサンが魔王と殺り合った話をしてくれないか?」
最初に魔王の事を言ってからは、話をそらしまくっていた為、まったく話が進んでいなかった。
イライラした俺の顔を見てニマニマしているし、マジでこんなジジイはたちが悪い。
何よりメンドクサイ!
『おー!そうじゃった、そうじゃった。すっかり忘れとったわい!』
嘘つけ!と心でツッコミながらも話の続きを促した。
『それでな、スーさんと三日間、殺り合った時にだ………アイツが現れよったのじゃ』
今までふざけて話していたオッサンが、急に話の口調を変え真剣な表情になる。
急な変化で思わず唾をのむ。
『ワシとスーさんが最後の一撃とばかりに、お互いに力を溜めて今まさに放とうとしていた瞬間にヤツがワシらの丁度真ん中に降り立ち、ワシらの攻撃を腕二本で、ピタリと止めてしまったのじゃ』
この二人の本気の攻撃、しかも溜めに溜めた力を腕二本、要するに片手一本で簡単に止めた。
間違いなく俺達だと消し飛ぶんだろうと思える威力がある攻撃を腕一本、考えるまでも無く遥かに格上の相手だと分かる。
『いくらワシらの一撃が体力を使いきり、最盛期より劣っていたとは言え、それでも山の1つや2つは消し飛ばす事は出来る力は残って居たのじゃがのぅ……ヤツは涼しい顔で、その一撃を止め笑う余裕さえあった……ん?オヌシら、何で暗い顔をしておる?今からそんなに考え込んでも仕方ないじゃろ?それに今はワシの話をしとるんじゃし少しは楽しそうな顔をせい!なっはっは』
ライオウは、軽い雰囲気で笑っているが、俺達はさすがに笑えない。
「オッサン………そうだな、わりぃ~話を続けてくれ」
まるで孫を見るような優しい笑みを浮かべ話し出す。
『正直、ワシらはあの森の中でも上位の存在じゃった。ワシらは残った力が少なかったとは言え、あんな簡単にしかも素手で攻撃を止めよったのを見て正直に言ってワシもスーさんも恐怖を感じずにはおられなかった………』
また圧倒的な実力差を感じ雰囲気が重くなる。
『だがの~ワシらとて、そのままには捨て置けん、いくら恐怖を感じたとしてもの。何故ならばワシらの住む場所は……イヤ。他の所でも諦めたらそこで命が終わるからじゃ。生きたかったら何がなんでもガムシャラに足掻くしかない。それが『生きる』と言う事じゃな。人間の世界は壁の中で守られて居れば余程の事が無い限りは天寿をまっとう出来るかもしれんがの~ホーッホッホ』
確かに人間は、この世界に関わらず他の動物に比べて身体的に弱い。
武器が無ければ犬や熊にさえ簡単に殺される。
だからこそ人間は寄り添い助け合って生きて、そして発展してきた。
地球では人間は最強の部類になるだろう。
もちろん道具ありきの話だが……
だが、この世界『オルファリア』は違う、この世界の人間はモンスターだけでは無く、他の人種……例えばエルフやドワーフ、そして獣人達に比べても圧倒的な弱者になるだろう……だから町をそして人を守る為に、大掛かりな防壁や身を守る武器や防具が生きる為に必要不可欠になっている。
他の種族も武器や防具があるだろうけど、前に聞いた話だと人口は一番多いのは人族だと言っていた。
結局、弱い者は数を増やしていく事が一番の力なのかもしれない。
オッサンの言う通り人間は結構簡単に諦めたりするかもしれない、他のモンスターや動物にしたら、その目には自分で生きる事を諦める『人間』と言う種族は随分と滑稽に写るだろう。
生きる為に最後まで足掻かないし死ぬ前に心が壊れる時もある。
それでも人間の中で強いと言われる者は、もしかしたら諦めの悪い人の事なんだろうなと、オッサンの話を聞くとそう感じる。
『そんでの~ワシとスーさんは、自然と共闘をして『魔王』と戦っておった。本能で生きる為に必要な事と理解しておったんじゃろうな。それからワシらは兎に角、生きる為に必死だった。普通なら他の種族のモンスター同士が手を組み戦うなんての考えられん事じゃがのw』
人間と違い魔物は統率が取れていない限りは、手を組むのは無いのだろう……特に強い個体なら絶対と言っても過言では無いと思う。何故なら俺達が深淵の闇に入っていた時は強い個体ほど単体で行動していたからだ。
強すぎる力は破壊と破滅をもたらす。
そうなれば周囲の仲間や敵も戦うこと無く逃げ出すだろう。
諦める前に本能で逃げる、相手との実力差を感じるのは自然界では必須の能力になるハズだ。
強い個体は、常に強い相手と戦いを望むらしいし。
深淵の闇に強いモンスターが集まるのは必然なんだろうな。
それに寄り添う相手がいないのは寂しいのかもしれない、例えそれが命を奪い合う相手だとしても、戦っている瞬間は繋がっていると思っているのかもしれない。
だからこそオッサンが災害蛇と手を組んで魔王と戦ったのは魔王と言う存在が、その概念を壊す程の存在だと言う事を物語っている。
『そして更に二日の間、ワシらは死力を尽くして『魔王』と戦ったのじゃ……
そしてワシらは遂に精も根も尽きようとしていた……正直、死ぬかもしれんと思ったの!かっかっかw』
俺達の事を思ってか、ライオウは気楽な風を装って話を続ける。
魔王への恐怖心も確かにあったけど、いつの間にかライオウの話しに意識を持っていかれていた。
まるで紙芝居とか見ているかの様に。
『ムニャ………マスター、ご飯おかわり~♪ムニャムニャ』
一部を除いてだけどな。
「オイ!お前ら!横から入るな!並べ!」
「早く行けよ!邪魔だ!」
「おかーさーん!ウェェン」
「あぁ……女神様お助けください」
コウからの情報で悪魔が再び町に近付いている事を知ったギルドマスターは、すぐに領主にも連絡を取り、町の人々を避難させていた。
非常時の避難場所として、頑丈に造られた『領主の屋敷』『冒険者ギルド』『教会』の他に、穀物を保存する倉庫や地下室等に冒険者や兵士が誘導していく。
前回の魔族襲来は門の前での戦闘だったので、それなりに見ていた人もそれなりに居たものの殆どは人伝に聞いた程度だった。
その時はある意味、他人事だと思って聞いていた人々もいざ自分の番になると、逆に聞いただけの人の方が恐怖感が増すのか、半分混乱や狂乱した様になり我先にと逃げようとする。
それを抑えるのは、かなりの負担になるだろう。
ひと言で言えば『大混乱』である。
◇
俺達は、町がそんな事になっているとは全く思っていなかった。
ていうか、ライオウの話しに夢中になりすっかり忘れていた。
後で町に戻り、防護壁の厳戒態勢の様子を見て「あ、やべ」と思ったのは言うまでもない。
ギルドマスターにもたっぷり怒られたし。
話しは戻して熊車の中では、ライオウとの話が続いていた。
「いい加減、オッサンが魔王と殺り合った話をしてくれないか?」
最初に魔王の事を言ってからは、話をそらしまくっていた為、まったく話が進んでいなかった。
イライラした俺の顔を見てニマニマしているし、マジでこんなジジイはたちが悪い。
何よりメンドクサイ!
『おー!そうじゃった、そうじゃった。すっかり忘れとったわい!』
嘘つけ!と心でツッコミながらも話の続きを促した。
『それでな、スーさんと三日間、殺り合った時にだ………アイツが現れよったのじゃ』
今までふざけて話していたオッサンが、急に話の口調を変え真剣な表情になる。
急な変化で思わず唾をのむ。
『ワシとスーさんが最後の一撃とばかりに、お互いに力を溜めて今まさに放とうとしていた瞬間にヤツがワシらの丁度真ん中に降り立ち、ワシらの攻撃を腕二本で、ピタリと止めてしまったのじゃ』
この二人の本気の攻撃、しかも溜めに溜めた力を腕二本、要するに片手一本で簡単に止めた。
間違いなく俺達だと消し飛ぶんだろうと思える威力がある攻撃を腕一本、考えるまでも無く遥かに格上の相手だと分かる。
『いくらワシらの一撃が体力を使いきり、最盛期より劣っていたとは言え、それでも山の1つや2つは消し飛ばす事は出来る力は残って居たのじゃがのぅ……ヤツは涼しい顔で、その一撃を止め笑う余裕さえあった……ん?オヌシら、何で暗い顔をしておる?今からそんなに考え込んでも仕方ないじゃろ?それに今はワシの話をしとるんじゃし少しは楽しそうな顔をせい!なっはっは』
ライオウは、軽い雰囲気で笑っているが、俺達はさすがに笑えない。
「オッサン………そうだな、わりぃ~話を続けてくれ」
まるで孫を見るような優しい笑みを浮かべ話し出す。
『正直、ワシらはあの森の中でも上位の存在じゃった。ワシらは残った力が少なかったとは言え、あんな簡単にしかも素手で攻撃を止めよったのを見て正直に言ってワシもスーさんも恐怖を感じずにはおられなかった………』
また圧倒的な実力差を感じ雰囲気が重くなる。
『だがの~ワシらとて、そのままには捨て置けん、いくら恐怖を感じたとしてもの。何故ならばワシらの住む場所は……イヤ。他の所でも諦めたらそこで命が終わるからじゃ。生きたかったら何がなんでもガムシャラに足掻くしかない。それが『生きる』と言う事じゃな。人間の世界は壁の中で守られて居れば余程の事が無い限りは天寿をまっとう出来るかもしれんがの~ホーッホッホ』
確かに人間は、この世界に関わらず他の動物に比べて身体的に弱い。
武器が無ければ犬や熊にさえ簡単に殺される。
だからこそ人間は寄り添い助け合って生きて、そして発展してきた。
地球では人間は最強の部類になるだろう。
もちろん道具ありきの話だが……
だが、この世界『オルファリア』は違う、この世界の人間はモンスターだけでは無く、他の人種……例えばエルフやドワーフ、そして獣人達に比べても圧倒的な弱者になるだろう……だから町をそして人を守る為に、大掛かりな防壁や身を守る武器や防具が生きる為に必要不可欠になっている。
他の種族も武器や防具があるだろうけど、前に聞いた話だと人口は一番多いのは人族だと言っていた。
結局、弱い者は数を増やしていく事が一番の力なのかもしれない。
オッサンの言う通り人間は結構簡単に諦めたりするかもしれない、他のモンスターや動物にしたら、その目には自分で生きる事を諦める『人間』と言う種族は随分と滑稽に写るだろう。
生きる為に最後まで足掻かないし死ぬ前に心が壊れる時もある。
それでも人間の中で強いと言われる者は、もしかしたら諦めの悪い人の事なんだろうなと、オッサンの話を聞くとそう感じる。
『そんでの~ワシとスーさんは、自然と共闘をして『魔王』と戦っておった。本能で生きる為に必要な事と理解しておったんじゃろうな。それからワシらは兎に角、生きる為に必死だった。普通なら他の種族のモンスター同士が手を組み戦うなんての考えられん事じゃがのw』
人間と違い魔物は統率が取れていない限りは、手を組むのは無いのだろう……特に強い個体なら絶対と言っても過言では無いと思う。何故なら俺達が深淵の闇に入っていた時は強い個体ほど単体で行動していたからだ。
強すぎる力は破壊と破滅をもたらす。
そうなれば周囲の仲間や敵も戦うこと無く逃げ出すだろう。
諦める前に本能で逃げる、相手との実力差を感じるのは自然界では必須の能力になるハズだ。
強い個体は、常に強い相手と戦いを望むらしいし。
深淵の闇に強いモンスターが集まるのは必然なんだろうな。
それに寄り添う相手がいないのは寂しいのかもしれない、例えそれが命を奪い合う相手だとしても、戦っている瞬間は繋がっていると思っているのかもしれない。
だからこそオッサンが災害蛇と手を組んで魔王と戦ったのは魔王と言う存在が、その概念を壊す程の存在だと言う事を物語っている。
『そして更に二日の間、ワシらは死力を尽くして『魔王』と戦ったのじゃ……
そしてワシらは遂に精も根も尽きようとしていた……正直、死ぬかもしれんと思ったの!かっかっかw』
俺達の事を思ってか、ライオウは気楽な風を装って話を続ける。
魔王への恐怖心も確かにあったけど、いつの間にかライオウの話しに意識を持っていかれていた。
まるで紙芝居とか見ているかの様に。
『ムニャ………マスター、ご飯おかわり~♪ムニャムニャ』
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