異世界に転生したら?(改)

まさ

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第3章、俺達が出来る事。

第7話、新しい出逢い

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町での準備も終わり、今日は宿屋に1泊して、明日の朝に出発する事にした。


前にお世話になっていた宿屋へと向かう。


そう色んな色んな意味で脳内にメモリーしてお世話になった、あの宿屋である。


思い出して顔が少し緩むのは、男として仕方ない事である。


それを見たコウとハクヨウが白い目で見ているが、理由が分からない。何故だ?


ワカラナイナー


見慣れた扉を開けて、カウンターに向かい、声をかける。



「すいませーん!泊まりたいんですが~」


カウンターの奥に向かって叫ぶ。


そして、いつも通りに、奥からパタパタと足音が聞こえてくる。


「はいは~い、今いきます~」


そして宿屋【森の憩い亭】の店主コレットさんが現れる。


「あら~?マサムネさん~?」


「お久しぶりです!コレットさん」


「またお世話になるでゴザル」


『ピーー♪』(ごはんーー♪)


ハクヨウさん、家に帰ってきた旦那みたいな催促はやめましょう。


『グア』(よろしくお願いします)


レツガは、本当に育ちが良いね。

アホウドリに爪の垢を飲ませたい!


「あらあら、コウさんとハクヨウちゃんもいらっしゃい~あら?可愛い熊さんが増えてますね~♪」

「ハイ、新しい従魔のレツガって言います、大人しいヤツなんで、一緒に泊めさせて下さい」


『グア』(どうもです)

ペコリと頭を下げるレツガ、うんエエ子や

「このメンバーで1泊、お願いします、部屋は俺とハクヨウ、コウとレツガで良いよな?」

「それで良いでゴザルよ」

『グア』(はい)

『ピー……!?』(ごは「言わせねーよ!」……いだい!?)

ハクヨウにアイアンクローをかけながら部屋の鍵を貰い、それぞれ別れた。


前の様に晩飯を宿の食堂で食べ、亜空間で風呂に入り、そして宿屋のベットで寝る。

本当は、全て亜空間でやっても良いけど、それだと代わり映えしないからね。

気分転換もあるけど、やっぱりコレットさんとお話しするだけでも癒されるし。



起きて朝食を食べ、コレットさんに別れを告げ、宿を出た。


宿を出る時に「この子達はウチの子にします!」と一悶着あったけど、ただハクヨウとレツガが羨ましいだけなんで、割愛しておく。


しばらく町には来れないだろうと俺達は、ギルドに行き、レフィーさんに町を出る事を伝えた後にギルドを出た。

ちなみにギルドマスターは魔族の件で大忙しだそうだ。

まぁ、頑張って欲しい。

応援してますから(ゲス顔)



大森林に行くために門に向いつつ屋台で肉を焼いた物とか、サンドイッチみたいな物とか食べる物を買いながらでの移動だったから、少し時間が掛かったけど。

例によってまん丸鳥ハクヨウが食べたいと騒ぎだしたが、「ステイ!(待て、)」と言って黙らせた(アイアンクロー)。

ハクヨウも成長したものだ。

ただ、最近痛みに慣れてきたのか、耐えれる時間が増えてきたので、別の方法を考えた方が良いかもしれない。


門に繋がる中央通りに出て、門に向けて歩く俺達に後ろから呼ぶ声がした。


「あ、あの!」


その声に振り向く


「俺達に何か用??」


「あ、えっと、そうです!」


見た目は14才くらい、身長は150cm程で髪は水色、その髪を両サイドに束ねた、いわゆる「ツインテール」のとても可愛い女の子だった。


「え……と、どこかで会ったっけ?」


「い、いえ初めてです!あ、あの!し、失礼ですが【森林の伊吹】の方々ですよね?」


「え?まぁ、そうだけど……それで何か?」


「あの!いきなりなんですけど、私をパーティーに入れてくれませんか!」


俺の目の前に来て、グイグイ迫りながら、話す女の子の勢いに押されぎみの俺は、コウ達に助けを求めて振り向く。


だが、そのには誰も居なかった………

またかよ。


あいつら逃げやがったな!

逃げ道を失った俺は、諦めて女の子の方に向きなおる。


「……それで、何でウチのメンバーに入りたいの?」


「私、強くなりたいんです!だからこの町を救ってくれた人達のパーティーに入ろうと、ずっと捜してました!でも町に居なくて……」


「それで、俺達がこの町に戻った事を聞いて、捜していた。と?」


「は、ハイ!だからお願いします!私はどうしても強くなりたいんです!パーティーに入れて下さい!」


真剣な表情で俺を見つめる少女、普段なら、こんなに可愛い娘から言い寄られたら冗談の1つでも言う所だが、そんな空気じゃないくらい分かる。

それだけの覚悟を感じられる。


…………どーしよー?

まさかこんな所で、予想外の足止めされるとは思っていなかったな。





仲間達裏切り者達に逃げられ、軽くかわす事も出来そうにない状況に、モンスターの大群と戦った時より下手すれば魔族と戦った時よりも追い詰められてる気がする。



しかし、マジでどうすっかなぁ~?

これから大森林に行くし……この娘を連れて行くには余りにも危険だしなぁ~


チラッと見れば、両手を胸の前で握りジィーと見ている少女。





これは骨が折れそうな相手だな、と何となく察して溜め息が出そうになるのだった。
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