異世界に転生したら?(改)

まさ

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第2章、夢の冒険者になりました。

幕間、とある女神の呟き。

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私はとある世界の女神をしております。

私のお仕事は、管理する星の様子を確認し、時には啓示として私の声が聞こえる者にアドバイスをしたり、少しイタズラが過ぎる悪い子にお仕置き天罰したり、やる事は多いです。

控え目に言っても忙しいのです。


そして、極々希になのですが、星の子供達では解決出来ない問題が出てくる時があります。

例えば、特殊変異の悪戯っ子魔王が生まれ、星の子供達では相手にならない時。

それ以外には、疫病等が広域にわたって広がり多くの星の子供達が亡くなる可能性がある時。

他にもありますが、この様に大きな災害となる原因が星の中にある命の源『エナジーウェーブ』に異常が発生し、乱れた事により強い悪影響が出る。

それが原因となります。

エナジーウェーブは、星の子供達だけでは無く樹木や石、土、水などあらゆるモノから発しております。

死んだ者も一度エナジーウェーブに戻り新たな命として生まれ変わります。

(*ちなみに星の子供達は人族や亜人族だけではなく、モンスター等も含まれます)

その星の子供達の悪いエナジーが溜まり過ぎて拒否反応を出してしまう事で起こります。

人の子で例えるとクシャミや咳と言った突発的な強い衝撃です。

クシャミや咳は、思ってる以上に力があります。

一度出たくなれば、我慢をするのは中々に困難ですよね?

そう言う事です。


本来ならば、しばらく放っておいても現象は収まります。

出せばスッキリしますし。


ですが、その『しばらく』とは長ければ数百年に渡り続く事があります。

神にとっては一瞬ですが、星の子供達にとっては、とても長い期間となりますよね?


その為に『薬』となる者を私の星に投与召喚する時があるのです。


違う世界、違う次元からの者ならば、星のエナジーウェーブに大きな影響を与えます。

それが善の者なら良薬に。

それが悪の者なら劇薬に。


ですので、今回の様に強い魔王が生まれた時は、善の者を拉致し……コホン。召喚します。


別に拉致……召喚した者が魔王を倒す必要はありません。


召喚した事で、エナジーウェーブに新しい波が生まれ、星の子供達にも良い影響が出るのです。


力が通常より強い子供達が生まれたり、文明が発展し便利になると共に対抗出来る事も増える場合もあります。


その為に今回は200年ぶりに拉致……召喚する事にしました。


ただ、他の星からの召喚は、非常に手間と力を使います。

とても疲れるのです。

お肌が荒れてしまうのです。


ふぇ~ん……コホン。


だから、今回はササッと済ませる事にしました。

肌荒れコワイ。


とりあえずは、善意が強い人ならば問題は無いでしょうし。

手間をかけたくありません(お肌の為にも)


そして『地球』と言う星から選ぶ事にしました。

他の星の人だと、結構拒否される事があるのですが、何故か地球のそれも『日本』と言う国の方ならば、確実に拉致……召喚する事が出来ると、親友の女神に聞きましたので、即決しました。


日本を覗くと色んな方達が沢山いて、少し酔いそうです。

悪意と言うか、欲望が強い方が多い場所もありました。

えっと、AKIHABARA?

モエる?何か燃えてるのかしら?

少し恐い激しい踊りをしてる人もいます。


何故か悪寒がしたので別の場所にしましょう。


色んな場所を見ていると、少しパッとしな……コホン。

さえない……コホン。普通の方がいました。(*濃い人達を見すぎた為に麻痺してます)


善意を探ると問題ありません。

少し欲望がありますが、先程の方達に比べればカワイイものです。(*麻痺してます)


あの方にしましょう。

結構、長い時間を使ったのでお肌が心配ですし。(震え声)


てか、メンドクサイ。






何とか私の星に送りました。


……何ですかアレ変態

出会って早々叫ぶとか。

せめて可愛いとか綺麗とか言ってくれるなら分かりますけど。

いきなり「テイマーにして下さい!」ですよ?


頭、大丈夫ですか?

もしかして私、ヤッちゃいました?

星の子供達(主に女性)は大丈夫かしら?

非常に不安です。



でも今更、無かった事に出来ません。

地球の神とお話して必要な書類にサインをして手間をかけて拉致……召喚したのですから。


色々と特典チートも付けましたし。

身体だって丈夫で若く、少しイケメンに創りました。

頑張りましたよ私!


でも、一つだけ納得出来ない事があります!


あの地球人変態

私の胸を見て可哀想なモノを見る様な目で微笑んだのです!

なんて失礼な!

私は未だ成長期!

年齢だって、まだ1万6000歳(人間だと16歳)です!

もっと大きくなる(ハズ)です!

今でも十分な大きさなのですから!


思い出したらまたイライラしてきました!

天罰を喰らわしてろうかしら?





コホン。私は女神……星の子らに敬われる存在。

あの様なモノホウ○イは捨て置きましょう。


私の心は広いのです。


もう一度言います。

私は女神、凄いのです。


何か変な思念が飛んできますが………

あぁ、ヤツ変態でした。

無視。


シカトです。





私は女神、今日も忙しいのです。(お肌ケアの為に)
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