博学英才の【太子】と、【日御子】の超常能力を受け継いだ【刀自古姫御子】

第７章 ５８７年 ８月２日 【泊瀬部若雀王子】の【大王位即位】の儀が挙行された！

〔１０１〕本来なら、【穴穂部王子】の実弟だから【大王位】に就けるはずもなかったが、【馬子】の根回しで【大王位】に就いた

　　本来なら、　【泊瀬部王子】は【穴穂部王子】の同母弟である、という理由から、【炊屋王太后】を始め、多くの豪族が【大王】就任に難色を示していた。

【馬子大臣】も、当初は念頭になかったが、【厩戸王太子】の発案で、反対派の説得と根回しに努めた経緯があった。

それ故、【泊瀬部大王】誕生の陰の最大功労者である、という自負心から、【大王】に恨まれる筋合いは全くないと確信していた。

ましてや【猪首斬首】の例えが自分であるとは、到底信じられなかった！


　　危機感を強く抱いたのは【大臣】本人より、【蘇我家】家臣・陪臣、郎党達である！

特に、帰化人系家臣は【迹見赤檮】に対する【国家功労殊勲賞】授与中止の代替に、【蘇我家】が褒賞授与した件以来、【大王】には警戒心を抱いていた。