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  第2章 稀代の英才【厩戸王太子】誕生す!!

 〔17〕仏法擁護の【蘇我氏】と、廃仏論急先鋒の【物部氏】の対立激化!

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  【刀自古姫】の実母の【鎌姫】の実家は【物部氏】である。

その【物部本宗家】では、総帥の【石上大連】が疫病で亡くなり、腹違いの弟【守屋】が跡目を継承した。

この【守屋】も疫病(天然痘)にカカって、【鎌姫】の尽力で快復した訳であるが、

「我が物部一族は、兄上を始め、大勢が亡くなっている。」

「それもこれも、【蘇我】の奴らが【仏法】などという異国の蛮神を我が【神国】に広めた故である。」

「【神国】の神々が、お怒りなのじゃ!」


  一方、この暴論に対して【蘇我馬子】は真っ向から反発した。

此度コタビの疫病の流行が【仏法】の所為セイだなどと、なんたる暴論!」

「この【馬子】、此度、疫病にカカったが、【仏法の般若心経】のお陰で、3日で快復したわ!」

「【仏法】は護国・救世のため、何としても、この【神国】で広めなくてはならぬ!」


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