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  第14章 【ナム王太子】討たれ、【ツモ国滅亡】により【新生倭国】建国及び、【女王・日御子】即位す!!

 〔169〕【イト軍諜報部隊】の活躍

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  【イト軍】が誇る100人の【諜報部隊】は皆、剣の腕は大したことはないが、長距離走・持久走が、ずば抜けて速い者ばかりで成り立っている。

【アキ国】や【畿内ツモ国】での【青龍の牙】の華々しい活躍の陰には、この【諜報部隊】の情報収集があったればこそ、なのである。



  暫時経過後、その第一便が戻って来た。

「報告します。」
「【ツモ国本家・本拠地】は全面焼け野原で、誰もおらず、周囲一帯にも【ナム率いる敵軍】も、誰もおりませぬ!」


しばらくして、第二、第三、第四便と次々戻って来た。

「報告します。」
「【ナム率いる敵軍】は【全焼した本拠地】から、東方へ、3里程にあるシンジコ(現在の宍道湖)の西端に、主力と思われる大部隊が、駐留しております。」

「報告します。」
「その駐留地から、20~30人の小隊が出たり、入ったりしております。」

「報告します。」
「私共は【本拠地】以外の別の【集落】を見張っていましたが、【ナム軍】と思われる軍服の小隊がこの【集落】の軍の小隊を連れ出しています。」



  【イト国軍諜報部隊】は3人が1組となり、全33組全員が夕方頃までに戻って来て、隊長に報告し、隊長はその報告をもとに、大まかな【絵地図】を作成し、【ハヤテ司令】に細大漏らさず報告した。

【ハヤテ】と【隊長】はその【絵地図】をもとに【ナム率いる東軍】は地方の守備隊の投降兵を逐次加えて、今や、総兵力4000余に増加しているとの結論に達した!

また、【東軍兵】同士の話を漏れ聞いた、として『【北陸・北越ツモ国】の本拠地がヤマトに占領され、西に向けて進軍して来ている!』と、敵の【諜報部隊】の優秀さも確認した。
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