倭国女王・日御子の波乱万丈の生涯

第７章 【王太子ハヤテ】が【ミカ】を同伴し、凱旋帰国！

〔６５〕どす黒い【殺気】がまたもや、背後から近づいて来た！

　　夕方になって、いつものように砂浜で、水平線の彼方を眺めていた。


この地から、海を隔ヘダてた南東の彼方には【倭国】がある。


この砂浜に腰を下ろすと、無意識下に眼が南東を向く。


・・・天津生まれの天津育ちのはずなのに・・・
・・・ミカの魂が、両親の生まれ育った【倭国】と共鳴しているのかもしれない・・・



　　そんな想いが脳裏をよぎった直後、またしても、どす黒い【殺気】が背後から近づいて来た。


しかも、その規模・量共に、昨日の比ではない。


「全く懲コりない人達ね！」

と、呟ツブヤきながら、立ち上がった。


またもや、剣を抜いた屈強な男達に取り囲まれた。


今度は御丁寧に、二重に、その数３０人！


「今度は軽いケガでは、済まないわよ！」
「よろしい、来なさい！」



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　第７章　６３話で記した通り、ハヤテ達が帰国後のA.D.２世紀末～３世紀にかけて、倭国内に次々と、小溶鉱炉を備えた【小規模製鉄所】が造られています。

とりわけ、【倭国大乱】終結後の【新生倭国】成立後、淡路島において、当時の倭国では【最大規模の製鉄所】が建設されています。

但し、この時代は、まだ鉄鉱石や砂鉄から、純鉄を取り出す技術がなく、斧状鉄板・鉄テイや既成鉄製品を溶かして、【鋼鉄剣】等を生産していたようです。

　本格的な、鉄鉱石・砂鉄から純鉄を取り出す、【大溶鉱炉】を備えた【最先端製鉄所】は、６世紀の飛鳥時代、蘇我氏の手によって、初めて建設された、と云われています。